森に生きる
兵庫県域(ひょうごけんいき)には、里山(さとやま)からブナの自然林(しぜんりん)までさまざまなタイプの森が見られます。比較的標高(ひょうこう)の低い里山からブナ林まで広く分布する動物は、ニホンイノシシやホンドギツネ、テンなどです。中程度の標高になるとニホンザルとニホンジカが見られます。これら2種の動物は、積雪(せきせつ)の大きな地域には生息(せいそく)できません。さらに高い標高にはツキノワグマやイヌワシが見られます。
音声案内 ※YouTubeにリンク English navi
イヌワシイヌワシは日本の山岳を代表するワシで、大型のものでは翼を広げると2メートル、体重が5キログラムにもなります。森林だけでなく草地や岩場をふくむ100平方キロメートルにもおよぶ広大な地域を行動圏として利用し、ノウサギや大型の鳥類を狩って生活しています。崖地の岩棚に巣をつくり、2個の卵を産むのが普通です。 |
ツキノワグマツキノワグマは本州最大の陸上哺乳類で、充分に成長するとその体重は100キログラムにも達します。ツキノワグマは植物食を基本とし、若葉、草本類、ドングリやその他の果実、アリやハチといった社会性昆虫を好んで採食します。母子以外の社会集団は作らず、妊娠したメスは冬眠中に1~2頭のコドモを出産します。 |