マエグロヒメフタオカゲロウ
Ameletus costalis (Matsumura)
カゲロウ目 ヒメフタオカゲロウ科 ヒメフタオカゲロウ属

●体の特徴・生活の様子

体は流線型で、大きな目が特徴的です。
尾は3本で、中央部分が黒くなります。
石の表面などについた藻類を食べます。
羽化時期:3月上旬から4月上旬


【専門的に・・・】
本種の和名は松村(1931)によってマエグロフタカゲロウ(フタカゲロウ:フタオカゲロウ科の科名)と命名されましたが、 御勢(1962)によって本幼虫に命名されたマエグロヒメフタオカゲロウの名が使われました(Ishiwata, 2001) 。
本種は国内で記載された本属のカゲロウのうち、キョウトヒメフタオカゲロウ Ameletus kyototensis Imanishiに 先立ち早春に羽化しますが、本種に酷似しほぼ同時期に羽化する未記載の大型種がいるので注意が必要です。 本種の幼虫は、第6-8腹節腹板の後縁全体に鋸状の小突起が並び、第9腹節腹板の後縁に刺が並ぶ特徴を有しますが、 ヒメフタオカゲロウ Ameletus montanus Imanishiは第6〜8腹節腹板の後縁に中央部を除き鋸状の小突起が並び、 第9腹節腹板の後縁に刺がないのが特徴です(石綿,2001)。 これら2種間の区別は容易ですが、前述した未記載種は本種と同様な特徴をもちます。

よく似た種類
キョウトヒメフタオカゲロウ
ヒメフタオカゲロウ
その他、未記載種

●環境とのかかわり
環境省が定めている水質指標では、「きれいな水」に生息する種類となっています。  
その他の写真

幼虫
兵庫県立人と自然の博物館

幼虫
尾毛

成虫
第1えら

幼虫
頭部

成虫

成虫
交尾器
(左:オス、右:メス)