ヒメトビイロカゲロウ
Choroterpes altioculus Kluge
カゲロウ目 トビイロカゲロウ科 ヒメトビイロカゲロウ属

●体の特徴・生活の様子

四角形の頭が特徴的です。
体長は6mm程度で小さい。
中流から下流域に生息し、平瀬や淵の石の下で多く見つかります。

近い種類のトビイロカゲロウ属と見分けるには、顕微鏡が必要です。
羽化時期:春の終わり〜秋の初めまでと長い


【専門的に・・・】
日本産1属1種。
幼虫は、腹部第1鰓はムチ状、第2〜7鰓は葉状で先端が三出します。また、成虫および幼虫は、各腿節の先端よりに2本の黒帯をもつ特徴があります。
本科の成虫については、以下の特徴が知られています(Edmunds etal., 1976)。 1) 雌雄共に体色は黒色から褐色である; 2) 後翅は小さく,その前縁突起はその中はどで突出する ; 3) 後翅のSCは前縁の中はどに接し、外縁に達することはない。

 本種の学名は、以前より台湾産の標本によって記載された Choroterpes trifurcata Uenoとして示されてきましたが、 台湾産の個体群と極東ロシアから日本にかけて分布する個体群とは別種であることが判明しました。 これより後者については、新種 Choroterpes altioculus Klugeとして記載されました (Kluge, 1984)。 一方、和名には、従来から日本産の種に当てられていたヒメトビイロカゲロウの名が継続して使われています (Ishiwata, 2001)。

よく似ている種類
ナミトビイロカゲロウ
ウェストントビイロカゲロウ
トゲトビイロカゲロウ
クロトビイロカゲロウ

●環境とのかかわり
 
その他の写真

幼虫
腹部鰓

幼虫
腹部背面

幼虫
頭部背面