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2015年アーカイブ

さて、今年も残りあとわずかですね(*^_^*)

 12月26日(土)フロアスタッフとあそぼう♪「ミニアルバムをつくろう!」

をおこないました☆彡

 1枚の紙の中央に切れ目を入れて、パタパタたたむと・・・小さな本のできあがり!

 春夏秋冬のイラストにぬりえをしていきますよー!
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 まずは、それぞれのイラストについてのお話と作り方の説明から・・・

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 さあ!色を塗っていきましょう!
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 星やお花の切り抜きを貼ったり・・・
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 どの色を塗ろうかなぁ
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 皆さん、ていねいに塗ってくれていて、最後まで塗りきれなかったですね^_^;

 続きはおうちでゆっくり仕上げてくださいね♪

   ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

 

 さて、2016年1月4日(月)、5日(火)のフロアスタッフとあそぼう♪は、 「干支のおもちゃをつくろう!」です!
 かわいい2匹のオランウータンの子供達が、スルスルと木登りしますよ☆

 http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=12770

 みなさんのお越しを、心よりお待ちしております!!

 

フロアスタッフ かどはまえりこ

12/23(水・祝)、ひとはくに『はばタン』が遊びにきてくれました。
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いつもニコニコ笑っている『はばタン』は、ひとはくでも大人気。

この日の フロアスタッフとあそぼうのイベントは「ティラノ★ハット」でした。

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ティラノサウルスのぼうし、うまくできるかな?

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サイズを調整して... うしろのオビもかわいくデザイン

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クリスマスツリーの前で、記念撮影ですberu2.jpg

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ご参加いただき、ありがとうございました!

次回12/26(土)のフロアスタッフとあそぼうは、『ミニアルバムをつくろうです。

今年をふりかえるミニアルバムをつくってみよう!
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12/27(日)は、いちにち遊べるワークショップ「とっても簡単!化石のレプリカづくり」 

カラフルなおゆまるから好きな色を選んで
自分だけのオリジナル、アンモナイトをつくってみましょう。

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▲くわしくは、イベントのタイトルをクリックしてください。

ひとはくは、12/27(日)まで開館しております!


 年末年始のおやすみ       2015年12/28(月)~2016年1/2(土)


 冬期メンテナンス休館  2016年1/6(水)~2016年2/5(金)

フロアスタッフ まつだ



早いもので12月も残り僅かとなりました。

今年も多くのお客様にご来館頂き、誠にありがとうございました。

 

気温が低い日が続いていますね。

 ひとはくスタッフは今年残り僅かな開館日も

寒さに負けず元気に皆さまのご来館をお待ちしております!

 

イベント情報  ※詳細はイベントスケジュールをご覧下さい。

12月26日(土) 今年を振り返る「ミニアルバムづくり」

12月27日(日) 大人気!「とっても簡単化石のレプリカづくり」

 

2015年12月28日(月)~2016年1月2日(土)は

                  年末年始のお休みです。

 

2016年1月3日(日)イベント多数! キッズサンデー」

2016年1月4日(月)5日(火)「干支のおもちゃをつくろう!」

 

博士とても楽しそうです(*^_^*)
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ひとはくでお正月を過ごしてみてはいかがでしょうか?

皆さまのご参加お待ちしております(*^_^*)

 


今年も多くの方にさまざまなイベントにご参加頂きましたこと、

スタッフ一同、心より感謝し御礼申し上げます。

 

来年度もたくさんの笑顔にお会いできることをとても楽しみにしております。

フロアスタッフ くまもと

12月19日(土)、フロアスタッフとあそぼう『クリスマススノードーム』が行われました♪

ペットボトルを使って、きらきらひかるスノードームをつくりました☆
スノードームのなかに入るキャラクターは・・・

タンバティタニス(丹波竜)
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アンモナイト
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オオムラサキ
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ペットボトルのなかには、あらかじめキラキラが入っています。
そこに水と洗濯のりを入れると・・・
キラキラがペットボトルのなかでふわふわ漂ってとってもきれいです♪

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ペットボトルに自由に絵を描いてもらったら・・・
スノードームの完成です!(※クリックで拡大します)

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みなさん個性的なスノードームができあがりました~!
おうちにぜひ飾ってくださいね☆


ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
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12/23(水・祝)のフロアスタッフとあそぼうは「ティラノ★ハット」です。

ティラノサウルスのぼうしをつくって、ティラノサウルスに変身しませんか?

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ひとはくのクリスマスツリーの前で、記念撮影もできますよ。

ひとはく博士がトレードマークの はかせぼうし をぬいで
ティラノサウルスに変身!

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みなさまのご参加
お待ちしております。

 





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フロアスタッフ まつだ

もうすぐクリスマスですね♪
ひとはくのクリスマスツリーは、ご覧になられましたか?Xmasuhitohaku1.jpg
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4階ひとはくサロンに設置してある「クリスマス★メッセージボード」コーナーにも
たくさんのメッセージが集まりました。

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ステキなメッセージ、ありがとうございます。

まだまだ募集していますので、
ぜひメッセージをかいてくださいね






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▲12月のイベント案内はこちら

博物館のおやすみのお知らせです。


 年末年始   2015年12/28(月)~2016年1/2(土)

新年は1/3(日)より、開館いたします♪

 

また博物館はメンテナンスのため、1/6(水)から長期休館いたします。

 冬期メンテナンス休館  2016年1/6(水)~2016年2/5(金)

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2/6(土)から開館いたしますので、
お楽しみに♪









明日12/19(土)の13:30~フロアスタッフとあそぼうはクリスマス☆スノードームです。

ひとはくで、キラキラひかるスノードームを作りましょう!


フロアスタッフ まつだ

12月12日(土)・13日(日)に

フロアスタッフとあそぼう!画はくの日「はくせいひょうほんをかこう!」

を行いました☆

 

今回は、いつもは展示していない大型動物の標本や、外来種の動物標本など迫力満点の標本がいっぱい\(◎o◎)/!

 目玉その1 イヌワシ!!          目玉その2 タイリクオオカミ!
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かっこいいー!!

アリゲーターガーカミツキガメもいますよ。
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さあ!好きな標本をじっくり観察して描きましょう!

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どんな色かな?                  
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ふむふむ、歯はこんな感じ・・・
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指は何本かな?
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みなさん、素晴らしい観察力ですね!

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描いていただいた作品は、4階休憩コーナーに展示しています!

ぜひ見に来てくださいね。

ご参加くださった皆さん!ありがとうございました☆彡

 



次回、フロアスタッフとあそぼう!は

12月19日(土)「クリスマス☆スノードーム」です!

もうすぐクリスマス!ひとはくで、キラキラひかるスノードームを

作りましょう!
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=12356

皆さまのご参加、お待ちしております!

フロアスタッフ かどはまえりこ

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12月6日(日)、ひとはく探検隊が行われました!

今回のテーマは『ダンゴムシの観察』。

 

ダンゴムシをさがしに、みんなで博物館の外に探検にでかけました!

寒いこの季節、ダンゴムシは発見できるかな?

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まずは隊長の鈴木研究員からダンゴムシのおはなしがありました。

隊長が今日のために用意してくれた熊手を持って、いざダンゴムシさがしに出発!!

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ダンゴムシは暗くて湿った場所がだいすきです。熊手を使って落ち葉の下を掘ってみます!

ダンゴムシはいるかな?

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プランターや石の下ものぞいてみよう。気をつけて持ちあげてね!


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いました!ダンゴムシ!...ではなく、これはキマワリの幼虫です。

ダンゴムシや!どこにいるんだい!

 
その後、深田公園まで移動~。

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宝探しのごとく、土をほりほり!!

「見つけた!」の声がちらほらと聞こえてきました。多い子は10個以上集めていましたよ!すごい!


ダンゴムシ以外のいきものも発見しました。
こちらは、ヤマナメクジの卵。※写真中央の白いぷつぷつ

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つるつるのタピオカみたいできれい!まさかこれからあのヤマナメクジが生まれるとは...ブルブル。

 s-P1070161.jpg隊長も思わず叫んだ!こちらは「コシビロダンゴムシ」。
う~む、素人が見てもなかなか違いがわかりませぬ。
少し赤みがかった顔が特徴のようです。

博物館に戻って、どんなダンゴムシがみつかったかみんなで観察しましょう!

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おぉ!ハナダカダンゴムシの赤ちゃん発見!?また、ダンゴムシ以外にもカブトムシの幼虫も見つけました!

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本日採集したダンゴムシの種類は...

オカダンゴムシ

ワラジムシ

ハナダカダンゴムシ

コシビロダンゴムシ

ハクタイダンゴムシ

ヒメフナムシ

 計6種類でした!!

 

寒い中ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

くわしい報告書はただいま鋭意作成中です☆
完成しだい4階ひとはくサロンに貼り出しますので、ぜひ見にきてくださいね!
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ひとはくの周りでは、晩秋を彩るコナラの黄葉が見ごろを迎えています。
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いよいよ今年も残すところ あと20日あまりとなりました。
寒い日が増えてきましたね。キッズの皆さんは元気にお過しでしょうか?

12月6日は今年最後のKidsサンデーが行われました。
この日は 朝から冷え込んでいたにもかかわらず、
開館直後のワークショップにもたくさんのご参加がありました。
ご来館くださった皆さま、ありがとうございます!

◆たねタネ☆ラボ
植物専門の小舘研究員と一緒に、親子でいろんな「たね」の観察、実験をしました。
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「ドングリ」が入っているのはこれかな?
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あ~あった!
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「ドングリ」は水に浮くかな?沈むかな?実験してみよう!
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ポチャン!「お~」
結果は・・・皆さんお家で実験してみてくださいね!


◆落ち葉をはりつけ 絵をかこう
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いろんな色、形の落ち葉をはって、自由に絵をかきました。

◆ミニ凧作り
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お正月に飾って遊べる、かわいい凧を作りました。ステキなお正月になること間違いなし!

◆ひとはく探検隊「ダンゴムシの観察」
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鈴木研究員を隊長にダンゴムシ探しに出発!!
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めずらしいダンゴムシ、見つかるかな?

詳しくはフロアスタッフの報告をチェック☆

◆解説!丹波の恐竜化石
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展示室には兵庫県内で見つかった恐竜やほかの生きものの
ほんものの化石がたくさんあって、びっくり!

◆たねタネ☆プレイルーム
「とぶタネじっけんじょう」、「どんぐりマラカスこうぼう」、「どんぐりボウル」の
3つのコーナーで、タネで遊んだり、タネを使った工作をしたりしました。
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「ニワウルシ」のタネを床においた「まと」をめがけて落としたら・・・何点かな?


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好きなドングリをケースに入れて、音を確かめて、
カラフルなテープなどでステキに飾りつけたらマラカスのできあがり。


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マイドングリボールを選んで、ドングリのピンをたおす「どんぐりボウル」。
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このあと、ストライクがでました☆

皆さんもボールとピンにぴったりのドングリをひろって、
どんぐりボウルに挑戦してみてくださいね!

2016年1月のKidsサンデーは1月3日(日)です!
NPO法人人と自然の会の皆さんによる「ひとはくのお正月」では、
はねつき、こままわし、凧づくりなど日本のお正月遊びがもりだくさんです!

新しい年のはじめに、キッズのみなさんにお会いできるのを楽しみにしています^^

               <たかせゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト>

≪おまけ≫
「どんぐりボウル」のために開発したピンを並べる道具です。
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お家にある厚紙や段ボールで作れますよ^^

              

ユニバーサル・ミュージアムをめざして73

「異文化」間の対話

三谷 雅純(みたに まさずみ)


 異文化に属する研究者おふたりの対話を「拝見する」機会がありました.

 対話は議論ではありません.相手を言い負かすことが目的ではなく,相手の意見も認めながらも自分の意見をしっかり示すものです.ですから「対話」が成立するためには,自分の意見をしっかり持つこと,そして互いに度量の大きさや精神的な余裕が必要です.

 おふたりは異なる文化に属する方です.文化に重い軽いはありません.その意味でおふたりは自分の属す文化に高いプライドを持ち,同時に異なる文化には敬意を払うべきだと,日頃からヒリヒリと感じておられるはずです.

 まず男性がその対話の意義を説明します.おふたりの研究者に共通してわかる〈ことば〉は,もちろんあるのですが,日常,使っている〈ことば〉は異なります.そのために,一見,おふたりがコミュニケーションすることは難しそうです.ところが現在のICT(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)を使えば,そんなおふたりがコミュニケーションすることも,さほど難しくなくなりました.この対話のテーマ設定や話に必要な時間はどれくらいを想定しているかといった打ち合わせは,メールを使えばまたたく間にできてしまいます.このようにして打ち合わせをなさったのでしょう.

 にこにこ微笑んでおられる女性は流れるように手を動かします.笑っておられること以外わたしにはわからなかったのですが,確かに口元も動いているようでした.ただ,女性のおっしゃったことがわかる方はあまりいないらしく,女性は意味の切れ目で〈ことば〉を止め,それを同時通訳者の女性が訳していかれます.男性も女性の〈ことば〉がわからないので,通訳の方が訳すのを待ってご返事をなさいます.

 対話はこうしてゆっくりと,しかし確実に進んでいきました.

 その対話から,わたしも初めて女性のたどった道筋を知りました.その女性によれば,研究職に就くまで女性は旅行会社に勤めていたそうです.最初はコンピュータの画面上で,その内,自分と同じ〈ことば〉をしゃべる人たちの旅行に添乗するようになったそうです.

 女性の転機はヨーロッパで国際語に出会ったことでした.幸い女性はその国際語も身に付けていたので,旅行者の日常の〈ことば〉とその国際語の間で通訳することができました.つまり,その女性は4言語かそれ以上を使いこなせたことを意味します.これは希有な才能だと思います.

 対話はまだまだ続きます.通訳の方も,おひとりでは疲れてしまいます.そのために,通訳者が交替してあたりました.(1)

☆   ☆

 もう,おわかりかも しれません.対話をしていた男性研究者は広瀬浩二郎さん (2),女性研究者は相良啓子さん (3) とおっしゃいます.おふたりとも(わたしの知る限り)ごく普通に日本で過ごしてこられました.日本語はわかりますし,話すこともできます.しかし,女性の日常お使いになる〈ことば〉は音声日本語ではありません.日本手話といいます.日本手話は日本語ではありません.文法が違います.ですから日本手話をお使いになる方は,それだけで,少なくともふたつの〈ことば〉を使いこなしていることになります.

 広瀬さんは視覚に頼らずに世界を見る研究者として,このブログにも何度か登場願いました.指先の感覚が鋭いことから,自分では視覚に頼らずに世界を見る人たちのことを「蝕常者」と呼んでおられます.また「蝕常者」の学びのスタイルや学問のあり方を「手学問」と呼んでいらっしゃいます.

 相良啓子さんはこのブログにご登場願うのは初めてです.相良さんは十代後半まで聴者(ちょうしゃ:聴覚に頼って世界を聞く人)でしたが,お多福風邪の後遺症で,ろう者になったということでした(ご自身で,確か,そうおっしゃいました).

 この文章の出だしでは,わざとおふたりの名前や,お使いの〈ことば〉を伏せて記述を進めました.そのために,どこかの少数言語を話す(晴眼者で聴者の)おふたりの対話だと思われた方もいたでしょう.この勘違いは,半分,当たっています.どこが当たっているかというと,日常の〈ことば〉が違う異文化に属する人と人の対話だという点です.広瀬さんは視覚に頼らにずに音声言語で,つまり聴覚言語でコミュニケーションを取っておられますし,相良さんは聴覚に頼らにずに日本手話で,つまり視覚言語でコミュニケーションを取っておられます.聴覚言語と視覚言語というコミュニケーションの仕方が違うおふたりの対話を可能にするのが,ひとつはコンピュータのようなICTであり,もうひとつは人による日本手話-音声日本語の同時通訳です.(もう一度強調しておきますが,日本手話は日本語とは文法の異なる別の言語です.現在のところ日本手話に書記体系はありません.日本手話-音声日本語の同時通訳は,大変な技術なのです.)

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☆   ☆

 それにしても広瀬さんや相良さんのことを「異文化に属する」とは,ずいぶんひどい言い方だと憤慨された方がいるでしょう.同じ民族なのは明白なのに,その人たちを,まるで「異民族あつかい」するとは何事だと怒る方がいらっしゃるかもしれません.わたしは「異民族あつかい」をしているのではないのです.「異文化に属する」と言っているのです.

 それなら「文化」とは何で決まるのしょうか? 習慣で決まりますか? それとも食事の調理法?

 コミュニティの多くの人が共有する地域の歴史でしょうか? あるいは〈ことば〉の違いですか?

 いろいろな側面があります.その中で,わたしは〈ことば〉が一番わかりやすいと思います.〈ことば〉は自分自身を表現する重要な手段のひとつだからです.今,わたしは「言葉」や「ことば」ではなく,カッコ付きのひらがなで「〈ことば〉」と表現しています.これは通常の発話言語(=聴覚言語)だけでなく,手話(=視覚言語)も言語の仲間だということを表そうとしたからです.その〈ことば〉で,それぞれが異なる存在であることを主張する.ここではそれを「文化」と表現したのです.その「文化」というものがはっきりと示すのが,目を使わずに世界を認識する広瀬さんの存在であり,耳を使わずに世界を認識する相良さんの存在だと感じるのです.このことを,もっと別の言い方をしてみましょう.それは「一人ひとりがそれぞれ異なる存在であることを主張する〈ことば〉を持つ」のですから,当然,我われも,個別の「文化」に属するのだと思います.

 例えば幼い子どもは,〈ことば〉がうまく扱えません.そのような子どもも,ここでいう「文化」を持つのでしょうか? わたしは持つと言えるのではないかと思います.もちろん,通常の意味で「文化」を持つ主体はコミュニティを構成する人びとです.子どもは最初から人びとに含まれてしまいます.その人びとが〈ことば〉で独自性を主張するから「文化」なのです.しかし,ここで「子ども」と言ったのは,「子どもは〈ことば〉で自己主張はできないけれど,独自の世界観を持つに違いない」と思ったからです.子どもたちは〈ことば〉がうまく扱えない.しかし,子どもたちなりの世界の見方をしている.アイヌやピグミーや手話を日常使っているサイナーといった人びとは「無文字文化」に生きる人です (4) が,「子ども」とは「無言語文化」とでも言いたい存在に思えたのです.

 考えてみれば,わたしのような失語症者や高次脳機能障がい者とまとめられる人や知的障がい者,認知症者の中にも,決して数は多いわけではないのでしょうが,高度な「無言語文化」の体現者が存在します.まだ地域を移って間もない移民や難民も同じかもしれません (5).〈ことば〉で自己は表現できない.しかし,理性で(あるいは人間としての自然なの感情で)世界を捉えている.おいしければ,「おいしい」と(〈ことば〉ではなく態度や表情で)表し,美しいものに接したら,素直に「美しい」と(〈ことば〉ではなく態度や表情で)伝える.

 そのような一人ひとりの居場所は,元来は〈ことば〉のいらない美術館や音楽ホールにあるのでしょうか?

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(1) 国立民族学博物館公開シンポジウム「ユニバーサル・ミュージアム論の新展開-展示・教育から観光・まちづくりまでー」(2015年11月28日~29日)
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/news/rm/20151128-29

(2) 広瀬浩二郎さんのHPは
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/organization/staff/hirose/index
にあります。

(3) 相良啓子さんのHPは
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/organization/staff/sagara/index
にあります。

(4) もちろん「無文字文化」に属するからといって,「文字を使わない」などということではありません.アイヌ民族は日本語で読み書きをしますし,そればかりかアイヌ語を話せるアイヌ民族は,今となってはほとんどいないと思います.ピグミーも母語以外に,共存するバンツーや旧宗主国の音声言語を話しています.サイナーは手話を表す文字はありませんが,日本語の読み書きには,当然,不自由しません.

(5) わたしの書いた生涯学習施設は言葉やコミュニケーションに障がいを持つ人と どう向き合うべきか : 総説
http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin/No24_04.pdf
に、高次脳機能障がい者や知的障がい者,認知症者やまだ地域を移って間もない移民な難民といった人びとが理解しやすい文章の書き方をまとめました。

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

 

少し早いけど・・・メリークリスマス!.∵.。!(^^)!¨¨.・。*.*.


12月5日(土)に行われたフロアスタッフとあそぼう!「クリスマスリースをつくろう!」にご参加くださいましてありがとうございました。年内まだまだたくさんのイベントを準備しております。またのご参加を心よりお待ちしております。(*^_^*)♪                      (フロアスタッフ てらおゆみこ)


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12月2日に「ゆめはく」は、淡路島に行ってまいりました。
今回は今年度限りで閉校が決まっている淡路市の北西部にある淡路市立富島小学校(淡路市富島)を訪問しました。
全校児童数は50名で来年度から近隣の室津小学校とともに北淡小学校に統合されるとのことです。
児童のみなさんに思い出と感動を「ゆめはく」は届けます!


淡路に向けて出発!             明石海峡大橋を渡るゆめはく 
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淡路市立富島小学校到着です。       展示の準備中です。 
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昆虫タペストリー              いろいろなひっつきむし 
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ティラノサウルス頭骨            淡路の化石
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「丹波竜の話」               「淡路の化石の話」     
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「木の実の話」               ドングリの説明
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オオスズメバチが大人気でした!       ティラノサウルスの大きさにびっくり!
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富島保育園のみなさんも見学         チョウチョがきれいですね!
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ゆめはくも満員です!            チョウチョとガの違いは何かな?
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化石や植物のお話の中で子どもたちは熱心に手をあげたり、質問をしてくれました。
なかにはかなり専門的な質問もあり、子どもたちの勉強熱心さに感動しました。
帰るときはグラウンドから子どもたちが大きく手をふってくれて、とてもうれしかったです!

スタッフ  高橋 晃・半田久美子・坂田昌隆・塚本健司・中前純一(記) 

小さな学校キャラバン2015はこちら

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4階ひとはくサロンにて、恒例の クリスマスイルミネーション が設置されています。

ツリーと一緒に記念撮影もできますよ。
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左が昼間の様子です。夕方になって館内が薄暗くなるとイルミネーションが映えますね。


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今年は、華やかなゴールドのツリーもあります+.。゚












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「クリスマス★メッセージボード」 コーナー


クリスマスかざりに自由にメッセージをかいて

ツリーにかざりつけしませんか?すきな絵をかいてもOK♪

ご希望のお客さまは、
4階のスタッフに気軽にお声掛けくださいねs-s-kutusita.jpg






12月も クリスマス★スノードームづくりなど色んなイベントをご用意しております。

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▲くわしくは、こちらをクリック

ひとはくは12/27(日)まで開館しております。

年末年始のおやすみ 2015年12/28(月)~2016年1/2(土)

                    フロアスタッフ まつだ

もうクリスマスまで1カ月をきりました。
クリスマス一色の町にとてもうきうき(^^)♪

さて、今回はクリスマスにぴったり!
マツボックリでツリーをつくろう!」のイベントを行いました!

可愛くデコレーションして、自分だけのオリジナルツリーをつくりましょう
まずはマツボックリのお話から。
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マツボックリの種はどんな形?
みんな興味深々!

お話の後は早速作業開始です!

ビーズにお星様に、雪の結晶...どれをつけようかな?
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もう完成間近!うきうきするね!

仕上げはお父さん、お母さんと。
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グルーガンでマツボックリを土台につけて完成です(^o^)☆

手作りのツリーとみんなの笑顔。
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きっと素敵なクリスマスになりますね!

最後に4階サロンのツリー前ではい、ポーズ♪
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可愛いツリーの集合に、スタッフも感激!

たくさんのご参加、ありがとうございました!

次回のフロアスタッフとあそぼうは12月5日土曜日「クリスマスリースをつくろう!」
手作りの可愛いリースをつくってみませんか?
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=12353

4階サロンもすっかりクリスマス仕様
ぜひ、綺麗なツリーに会いに来てくださいね。
ご来館を心よりお待ちしております(^^)

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急激に気温が低くなりましたね(>_<) 氷ノ山では冠雪が見られたとか.....

秋の紅葉の季節はいつの間にか終わり、いよいよ冬を迎える時期に


そして自宅付近の加古川(丹波市内某所)ではこんな風景が
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 マガモの群れのようです。

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 写真には写っていませんが、何羽いるのか数えきらないくらいいるんです(‥;)
 鮮やかな色の個体がオス、褐色の個体がメスです。


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 お住まいの近くの池や川などにも渡ってきていませんか? 
 双眼鏡片手にバードウォッチングしてみるのも、寒い冬の楽しみではないでしょうか?
 くれぐれも風邪をひかないようjに、温かくしてお出かけください。


 ひとはくでは鳥に関するセミナー(今年度分は済んでいます)も行っております。
 興味のある方は是非来年ご受講してください。お待ちしております。

生涯学習課
11月14日(土)15日(日)「淡路ワールドパークおのころ」で開催された、ふれあいの祭典(エコフェスティバル)に、出展いたしました。
帰り道、満を持して撮影したショットです。

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EOS 70D + SIGMA 30mm f/1.4 EX DC HSM,ISO400 f/1.4 1/125

ゆめはく:塚本健司・阿在沙織
撮影隊:高橋 晃・八木 剛

土 つち ツチ

2015年11月18日
今、ひとはくでは「2015年国際土壌年記念 巡回展 土ってなんだろう?」を開催しています。

 ここから詳しく ↓ 
http://www.hitohaku.jp/exhibition/planning/tutiltutenandarou.html

 会場の写真をちょこっと.....見に来てね!!
 私たちの足下には、いわゆる地面があって土があって、その上に立っているんですが、普段から【土】を意識している人は少ないんじゃないかなと思います。土の中には、目に見える昆虫や動物、植物はもちろんのこと、微生物もたくさん(億の単位で!!)いるという.....!!
 今年ノーベル賞を受賞された大村さんも微生物のおかげと語ってらっしゃいます。
 毎日口にしているお米や野菜も土がなければ育たない。

 「土」といっても様々な土があります。赤い土、黒い土、石ころの多い土、火山灰の土,,,,
 人間と土の関わりについても展示しています

 そんなすごい土のヒミツを見つけに是非この機会にひとはくにお越しください。

 巡回展は11月29日(日)までです!!
 
     なお、29日は関連セミナーとして次のイベントがあります。
        オープンセミナー「顕微鏡で土の中の動物を観察しよう」
          日  時:平成27年11月29日(日)13:00~16:00
          場  所:4階 実験セミナー室


生涯学習課

11月14日(土)に、画はくの日~博物館の標本を描こう~を行いました。
今回のテーマは..明日が展示期間の最終日だということで、「企画展 学んで魅せる標本展」です!


みんな展示をじっくり観察して、一生懸命描いていました!

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おっきくて大迫力のヘラジカは大人気! ずーっと、ずーっと昔には日本にも住んでいたんだって聞いて、びっくり!


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展示の近くでじっくり観察...。 普段近くで見ることのない生き物もこんなに間近で観察できました♪


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時間も忘れて熱中して描いていたので、みなさんとっても素敵な絵が完成していました♪


完成した絵は4階休憩コーナーに掲示しておりますので、よかったらまた見に来てくださいね!
ご参加いただきまして、ありがとうございました!
みなさんにまたお会いできるのをとっても楽しみにしています♪

フロアスタッフ  まつだ まみ

11月3日(火・祝)と7日(土)tmb.jpg
フロアスタッフとあそぼう「オリジナルとんぼをつくろう!」が行われました♪

 

本物そっくりのとんぼの模型をみんなでつくります!


作り始める前に、とんぼ○×クイズ大会が行われました♪
みなさん元気よくクイズに答えてくれていましたよ(^v^)


○×クイズが終わったら、さっそくとんぼづくりです!
説明を聞きながら、みなさん真剣に取り組んでくださいました!

★★★11月3日(火・祝)のようす★★★

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バランスよく土台にのるかな...?          のりました!!!

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★★★
11月7日(土)のようす★★★

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ほんものの標本を見ながら、とんぼの翅(はね)をていねいにに描いてくれました!


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親子でご参加いただいたり、おとうさんや彼女!?へのプレゼント用に作られるお客さまもいらっしゃいました!
オリジナルとんぼ、気に入っていただけたかな?(^^)

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★★★★★★★★★ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!★★★★★★★★★


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先日のブログでも紹介しましたが、
11/3(火)、関西テレビ「よ~いドン!」に人と自然の博物館がテレビで紹介されました。

博物館の玄関である3階入口、兵庫県でみつかった丹波の恐竜たちがお出迎え♪

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そしてタレントの円広志さんに、古谷研究員が 3階 丹波の恐竜化石について解説。

丹波の恐竜化石は、新種の恐竜としてタンバティタニス・アミキティアエという学名がついております。

ご覧になられているのは恐竜の産状レプリカですが、本物タンバティタニスの化石も展示されていますよ。

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▲タンバティタニスの しっぽの化石である尾椎(びつい)の重さ体験コーナーもあります。


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円さんが かぶってらした恐竜は、エントランスの
ミュージアムショップ「かぶりもの」コーナーに♪

大迫力の恐竜になりきってみよう!






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◀当館の三枝主任研究員の監修の
「丹波の恐竜フィギュア」販売中!










恐竜以外にも、動物、昆虫、植物いろいろなものが博物館にあります。
イベントもたくさんありますので、ぜひお越しください。
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 フロアスタッフ まつだ 

11/8(日)ひとはく探検隊「きのこGETだぜ!」を行いました!
当日が雨...。まさかの中止!?と思いきや、なんとか雨が上がってくれました!
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朝からたくさん集まってくださったみなさんのおかげでしょうか(^^)?


外はすっかり秋模様、落ち葉の中を進んでいきます。
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さぁ、どんなきのこに出会えるかな?

みなさん地面とにらめっこ!真剣です!
落ち葉の下、木の根元...まるで宝探しのようですね(^^)!
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「見つけた!」そんな声があちこちから!
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「これはなんですか?」
秋山研究員のまわりはたちまち子どもたちでいっぱい!

みなさん、とても上手にきのこを探してくれました!
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見つかったきのこはなんと10種類以上!
スタッフも大興奮のひとはく探検隊でした(^▽^)!

ちなみに、今はきのこだけではなく、
紅葉のベストシーズンでもあります!
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深田公園も美しい秋の景色を楽しんでいただけますよ。
 
ぜひ一度、お越しください(^∨^)

次回のひとはく探検隊は12月6日に行われる「ダンゴムシの観察
http://www.hitohaku.jp/MusePub/datafiles/?id=syskey1_key11843_subkeyFILE3
身近な生きものダンゴムシ、じっくり観察してみましょう!

みなさまのご参加、こころよりお待ちしております!

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ユニバーサル・ミュージアムをめざして72

「柳に風」
「河合雅雄さんがおっしゃったこと」へのご感想-2

三谷 雅純(みたに まさずみ)


 このブログは、自分では認識できない多様な人びとの感覚や世界観もあるんだとおもしろがって書いています。河合雅雄(かわい まさを)さんの書かれてきたことも、本質は同じだと思います。

 前回書いた兵庫県宝塚市のシンポジウムでご一緒した日本脳外傷友の会の東川悦子さんは、河合さんの「柳に風」について、こうお書きです。


 本日の「柳に風」のお話も、東京下町生まれの私にとっては、ちょっと反省させられるお話しでもあります。まあ最近は歳のせいか、まともにあちこちにぶつかって、喧嘩を吹っ掛けることはなくなりましたが......。

 <ケ・セラ・セラ>と思う反面、日本脳外傷友の会を立ちあげた動機も、あまりにも脳損傷者への施策が何もなっかったことへの怒りから発しています。運動を始めてみれば、あちこち問題だらけ。そして今や、日本国憲法さえもあやしくなっているという世の中に、怒らずにはいられないという気もします。

 5歳で終戦を迎え、子供ながら、焼け野原(の中)で、絶対戦争のない平和な国を作ろうと思っていたのですから。その後70年も頑張って働いてきて、 こんな世の中しか作れなかったのかと思うと、死んでも死にきれないという気もします。

 一方で、なるようにしかならいのだから、<ケ・セラ・セラ>。今日も元気に終わった、明日も元気に働こうとも、思うのですね。

 忙しい日々の中で、「あれ、こんな花が咲いた!」と喜んだり、おいしいもの食べて満足したり、単純なものです。

 「昨日又、かくて ありけり、明日もまた かくて ありなん」(1) の東川です



 姫路循環器病センターで言語聴覚士をなさっている高月容子さんも、似た感想を送って下さいました。


 毎日カリカリしながら生きていく中、この度の『柳に風』のお話はとても身に染みました。

 これからは『柳に風』を思いながら、出来るだけ肩のちからを抜いて生きていこうと思います。



 中西祥子さんは高次脳機能障がい当事者の立場から、次のような感想を送って下さいました。文意を変えないように気を付けながら、少し読みやすくしました。中西さん、これでいいですか?


「柳に風」の話 ほんとうに 私も そう思いました。

私は 子供時代から 心臓が 悪い事は わかってたけど、私には ナカナカ(なまじっか)体力が あったのです。心臓の事には自覚が ないし 対策も 何もしてないので、心房細動の不整脈が原因で 脳梗塞に なったのです。それで 後遺症が 残りました。

8年前に (別の)大きい病気をしたので 自覚しようとしてます。頑張り過ぎないように してます。

私の後遺症の「失語症」と「聴覚失認」は、脳の中で 別々に起こっていると 思っています。

(脳梗塞の)入院時に 担当の先生から 「一過性脳虚血発作(TIA)が 以前から2~3回 あったと思います」って 言われた。入院の時から 「前ぶれ」のような事が 気づきに(なって、)思い出しました。その時から 妹と筆談でコミュニケーションが 出来ました。

通院の時に 難しい本で(=を示して) ST(=言語聴覚士の)先生から「聴覚失認」(とは、どういうものか)を教えてもらいました。

「一度の脳血管障害で 両側の聴皮質や聴放線が障害されることはまれで、多くは過去に脳血管障害の既往(きおう)があり、そのときは一次的に片麻痺や失語症状が出現するが回復し、そのあとに反対側の大脳半球に脳血管障害が生じて、初めて言葉も音楽も聞き取れなくなる。」

「(中西さんの)聴皮質あるいは聴放線が損傷されているにもかかわらず、聴覚作用は完全に失われることはない。残存聴覚作用は脳のどの部位で認知されているのか。単なる半射作用なのか、まだわかっていない。大脳に副次的な聴皮膚の在存がありうると推測している。このようにもう一つの聴覚神経系は脳のどこにあるかを明らかにすることが大きな課題として投げかけられている。」

私の障がいを このメモでは 解りました。それで 前向きに できました。



 以前のこのコラムで登場をお願いした関 啓子さん (2) は、ご自身が神戸大学で言語聴覚士を目指している学生に教えている方です。また高次脳機能障がい当事者でもあります。


 私にとって「柳に風」と言う河合雅雄さんの発言は、レジリエンス(=回復力や復元力)という意味に解釈され、大変深い内容と思います。クローズアップ現代でも取り上げられた「折れない心」を意味します。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3486_all.html

番組によれば、(ナチスの行ったユダヤ人や障がい者に対する)ホロコースト(=大量虐殺)を経験した子どもたちの調査の結果、落ち込み前向きに進めない子どもがいた一方で、トラウマを乗り越え前向きに明るく生きた人たちもいたそうです。

その人たちに共通する性格傾向は、逆境にあっても楽しみを見出す、ユーモアを解するなど人生に前向き・肯定的とくくれるようなものであったとのこと。

私は自分の経験を語るとき、よくこの言葉を借用しています。


 皆さん、ありがとうございます。

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(1) 「昨日又、かくて ありけり、明日もまた かくて ありなん」は、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」の二番のはじめ「昨日またかくてありけり 今日もまたかくてありなむ」から取ったものだと思いますが、東川さん、違いますか?

(2) 関 啓子さんのホームページは、
http://brain-mkk.net/
です。


三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

ユニバーサル・ミュージアムをめざして71

「柳に風」
「河合雅雄さんがおっしゃったこと」へのご感想-1

三谷 雅純(みたに まさずみ)


 今回のコラム「河合雅雄さんがおっしゃったこと (1) に興味を持って下さった方から、いくつかご感想をいただきました。ありがとうございます。

 本題に入る前に、少しだけ寄り道です。

 10月に兵庫県宝塚市で高次脳機能障がいの啓発シンポジウムが開かれました。これに参加してきました。シンポジウムでは言語聴覚士の方が「高次脳機能というものを、どうとらえるべきか」とか、高次脳機能障がい者ご自身の対談が企画されていたので、わたしにとっては本当によい勉強になりました。わたしも失語症という高次脳機能障がい者のひとりですが、ダメージを受けた脳の場所は一人ひとり違うので、さまざまな高次脳機能障がい者の意見は新鮮です。新しい認識が得られるのです。

 脳にダメージを受けた「さまざまな高次脳機能障がい者」というのは、ちょうど手足や内臓など、ダメージを受けた身体の場所によってそれぞれ違う症状が出ることに似ています。脳は身体のいろいろな場所を個別にコントロールしているからです。ただし、身体の動きを司るだけではなく、脳は思考や感情といった形にはならない重要な働きもしています。身体のコントロールよりも、もっと広い範囲にわたるのです。

 夕方からシンポジウムの参加者が集まって、歓談と意見交換をする機会がありました。本当であれば、わたしは夕方から行われる催しには参加しません。高次脳機能障がいのせいで、極端に疲れやすいからです。しかし、その日は大勢の高次脳機能障がい者が参加しています。医師や言語聴覚士もいます。体調が悪くなっても大丈夫そうです。安心して任せておけばよいでしょう。わたしは歓談に参加して、おしゃべりを始めました。

 しゃべり始めて一時間も経った頃、おかしな感じがしました。初めての感覚です。最初は何が起こっているのか、よくわかりませんでした。

 おしゃべりをしている相手の口元が、音もなくパクパクと動いています。その上、微笑んでいます。でも声は聞こえません。確かにワーンというノイズは聞こえるのですが、言葉が聞こえない。ふしぎな感覚でした。わたしは、これが「聴覚失認」かもしれないと思い当たりました。厳密には違うのかもしれません。しかし、ノイズは聞こえるのに言語音は聞こえなくというのは、いかにも「聴覚失認」だと思えてしまいます。

 いずれにせよ、その聴覚失認(もどき?)の感覚がわたしの身に生じて初めて、やっと「聴覚失認」を実感できた気がしました。聴覚失認という現象が不思議でも何でもなくなりました。それまでのわたしは「言語音が聞こえる」のは当たり前でした。言葉は身近にあったのです。それが具体的に「聴覚失認」を体験したのです。

 大げさに聞こえるのかもしれませんが、自分自身の「聴覚失認」は、研究者として貴重な体験だった気がします。

 10分ほどして、わたしの聴覚はもとに戻りました。わたしと話をしていた人は医療関係者でしたので、わたしのようすが変だと気が付いたかもしれません。でも幸いなことに、その方はごく自然に振る舞い、微笑んで、わたしが話し始めるのを待っていて下さいました。きっと、ようすは変だが、その内、元に戻るということを経験から知っておられたのでしょう。

☆   ☆

 このブログに書いてきたことは、多様な人びとの感覚を見直し、人を「目が見えない」とか「耳の聞こえない」といったマイナスのイメージで捉えるのではなく、こんな世界観もあるんだとおもしろがる。伊藤亜紗さんが『目の見えない人は世界をどう見ているのか』で書かれたこと (2) を、目を使わない人だけでなく多様な人を対象に書くことでした。ですから、このコラムは福祉がテーマではありません。ましてや自分のことでもあるのですから、失語症や高次脳機能障がいの不利益を訴えて「哀れを誘う」ことでもありません。わたしの書くことに障がい者の「不幸」や「悲しみ」といったテーマ設定はありえません。

 河合雅雄(かわい まさを)さんの書かれてきたことも同じだと思います。

 性格によるのか、志向によるのかはわかりません。「自分は河合さんと似たところがあるから、河合さんのように偉いのだ」などと言うつもりもありません。河合さんは河合さん、わたしはわたしです。それぞれ別の人格なのですから、個人個人、分けて判断してもらうべきだと思っています。

 インドネシアに連れて行っていただき、わたしが脳塞栓症を発症した後も、いっしょにフィールド・ワークをして下さった元京都大学霊長類研究所の渡邊邦夫さんは、次のような感想を送って下さいました。意味がわからないといけませんので、カッコに入れて補います。


私も河合さんから「柳に風」の話を聞かされたことがあります。

河合さんは、子供の時から喧嘩はそれなりに強かったんだけど、いかんせん結核をやったせいで(体力が)長続きしない。すぐに熱が出るので学校を休むことが多く、(そんな時)裏山に入っては自然と語らっていたんでしょうね。それで、いろんな思いやイメージを膨らませて、人にわかりやすく伝える術を身につけたんだと思います。

「原稿を頼れた時に、イメージがすっと湧いてきたものは、すぐに書ける。そうでないものは、呻吟しても、なかなか書けない」と言っておられました。長い自然との語らいによって身についたものを、一気に文章にして書いていく。それが面白く読める含蓄のある文章の基になっているんでしょうね。

自分の不幸を話のネタにして、笑い飛ばしてしまう。

このアフリカのロアロア(=ロア糸状虫)にやられた時でも、医者に行ったら他にもたくさんの熱帯病を持ち帰っていて、大変重宝がられたとか、(河合さんの書かれた)『ゴリラ探検記(3) でもジープが横転して大怪我をしながら、「『ライオンがいるぞ』と言って気を失った」と書く。

事故の時に一緒だった水原洋城さん (4) に、本当ですかと聞いたら、「肋骨を何本も折って、アコーディオンみたいになっていて、イタタ!イタタ!しか言わなかった」とか。

こうやって前向きにプラス思考で生きて行くのがいいんでしょうねぇ。なかなか真似のできないことです。

サル学者の仲というのも、必ずしも、いつもいいだけじゃなかった。当然でしょうね。河合さんは「いつもは仲が悪いけど、何事かがあれば団結するんだ」とも言ってました。

私は川村(俊蔵:しゅんぞう)さん (5) の弟子だったけれども、河合さんには可愛がってもらいました。本当は私が勤務した宮崎県の(京都大学霊長類研究所)幸島観察所には直系の弟子をいれたかったのでしょうけれども、そんなことは、おくびにも出さずに、幸島の運営だけでなく、たくさんの支援を頂きました。

偉い先生はたくさんいたけれども、やっぱり人間的に、とてもできた先生だったなぁと思います。だから今でもたくさんの人に取り巻かれているし、91歳になっても、まだ重要なポストで活躍できる。堺屋太一さんが「80歳過ぎて、まだ影響力を残していたら、人は妖怪と呼ぶ」と書いてますが、まぁ、河合さんは大妖怪でしょう。


 わたしのひとはくブログを覗いて、いつもご感想を下さる山家健盛さんは、下さったお手紙の中で、このように書いておられます。


私は 伊谷先生や河合先生のご著書 何冊か読んでおります。河合先生の事は三谷さんからもお聞きしておりますが、ご自身でも片肺がつぶ(潰)れている事を書いておられます。弟さん(=ユング派の心理学者だった河合隼雄さんのこと:三谷)の方が先にお亡くなりになったのに、河合先生は今もあちこちの会に出席して挨拶されておられます。

一病息災を体現されているのが、河合先生だと思います。

河合先生がおっしゃった『ヤナギに風について......』は、本当だと思います。しかし、ついつい かっとする事もあるのが日常生活で起こりがちな事かと思います。心したいものです。


 残りは次に続きます。

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(1) コラム「河合雅雄さんがおっしゃったこと」は:
http://www.hitohaku.jp/blog/2015/10/post_2074/

(2) 伊藤亜紗さんの『目の見えない人は世界をどう見ているのか』は:
http://www.hitohaku.jp/blog/2015/09/post_2065/
http://www.hitohaku.jp/blog/2015/09/post_2066/

(3) 『ゴリラ探検記』は光文社版や講談社学術文庫で出ていましたが、今は筑摩書房の全集
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480045065/
でしかないようです。

(4) 水原洋城さんは日本モンキーセンターの研究員、東京農工大学の教員をお勤めになりました。わたしの本棚を見ると『ニホンザル行動論ノート』(どうぶつ社)がありました。

(5) 川村俊蔵さんについては「河合雅雄さんがおっしゃったこと」
http://www.hitohaku.jp/blog/2015/10/post_2074/
に書いておきました。



三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

12月の一般セミナーのお申し込み〆切が近づいてきました。チェックがまだの方は、下記のセミナータイトルをクリックして、内容をお確かめください。
 
 センサーカメラを使った動物の撮影調査など、個人ではなかなか体験できない講座もあります(^^)/
 土壌動物についても、研究員とともに学びながら観察できる講座もあります。

 寒い季節になりますが、是非博物館で熱い学びを体験してください(o^^o)

2015年12月

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/12/5(土) E11 箱庭をつくろう ~本格サイズ編~ 体験する講座
2015/12/6(日) F08 むすぶ、ひらく、ユニバーサルなこと 2015 考える講座
2015/12/12(土) D15 センサーカメラを使った動物の撮影調査(全2回) 体験する講座
2015/12/13(日) E12 海岸緑地と人のくらし 基礎講座
2015/12/17(木) C06 土壌動物の観察 基礎講座
2015/12/19(土) B37 カヤツリグサ科勉強会 考える講座
タイトルをクリックすると詳細が見られます。受講申込も続けてホームページ上でできます。

 12月のセミナーも〆切が近づいてきました。
 気になるセミナーがございまいしたら、上記のセミナータイトルをクリックして、内容をご確認のうおえお申し込みください。


生涯学習課

10月31日(土)、11月1日(日)の「フロアスタッフとあそぼう!」は
どうぶつビンゴでした。


まずは、動物の展示を見ながらクイズやお話をしました。

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さすが本物の動物を使った剥製の標本は迫力ありますね。みなさんとっても熱心にお話を聞いて答えてくださいました。


s-P1060660.jpg さて、いよいよお待ちかねのビンゴ開始!

スタッフが箱から動物のしるしのついたボールを1つずつ取り出します。
みなさん動物たちのお話を思い出しながら、動物の絵の描かれたビンゴカードにチェック!


s-1.jpg カードのチェックが並んだら「ビンゴ~!」

ビンゴになったお友だちから順番に、ステキなひとはくグッズのプレゼントがありました。

みなさんご参加いただき、ありがとうございました!!

次回11月7日(土)の「フロアスタッフとあそぼう!」はオリジナルとんぼをつくろう!です。
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=12346

(フロアスタッフ いしくら)

11月になりました。
 朝夕気温が低くなってきました。涼しいというより、寒いですね^^;


 吐く息も白く見えてきました

 そんな季節の 朝景色を一つ.....


 三田市内テクノパーク付近の池です


 そんな今日、11月最初の日曜日は『キッズサンデースペシャル』へお越しください
   http://www.hitohaku.jp/infomation/event/kidssunday-special2015.html





10月21日から22日にかけて、ゆめはくは、坊勢(ぼうぜ)島に行ってまいりました。

坊勢島は、瀬戸内に浮かぶ家島諸島の一つ。
昨年は、お隣の、家島小学校を訪問しました。

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貨物船に乗って、島へ向かいます。
いいお天気で、上々の航海です。

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途中立ち寄った男鹿(たんが)島にて、授業で使う石をゲット。
島によって、地質が違うのです。

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港に、上陸しました。漁船がいっぱいです。

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丘の上にある、坊勢小学校に到着。
ちょうど体育館の工事で使えるスペースが限られ、入るのに苦労いたしました・・・

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丘の手前は、28度の急坂です。さすがのゆめはくも、入れません。
子どもたちはふだんから、坂道ダッシュで、体を鍛えています。

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ゆめはくの中は、昆虫たち。

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隣接する、坊勢幼稚園も、使わせていただき、大型模型や、岩石、化石を展示。

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とっても元気な児童のみなさん。お話も、ちゃんと聴ける、よい子たちでした。

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帰りの船がやってきました。
船を待っているとき、通りがかった園児さんが「あ、ゆめはく」と言ってくれました。うれしかったです。
また会えるといいね!

スタッフ 半田久美子・古谷 裕・中瀬 勲・塚本健司・八木 剛(記)

小さな学校キャラバン2015はこちら

hyouhon_mikage.jpg企画展「学んで魅せる標本展」の関連講座として、「自然史標本を魅せる多様なアプローチ」を10月25日に開催しました。

  プログラムはこちらです →  http://www.hitohaku.jp/blog/2015/10/post_2069/

おかげさまで、満員御礼!! 北海道、四国、九州そして沖縄の方まで、100人を超える色んな方々が参加くださいました。
一般親子で来てくれた人をはじめ、自然愛好家の方、各地の博物館の学芸員さん、ボランティアスタッフの方、水族館や動物園の関係者の方、展示会社の方、芸術作家さん、大学生、高校生、中学生、小学生、幼児、雑貨屋さんや市役所の方など、とってもバラエティーに富む聴衆でした。マニアックな内容なんだけど、幅広い層の聴衆が訪れてくれる、そんな自然史にまつわる講座ができればという念願がやっと叶いました。なぜか標本持参の参加者も多く、参加者どうしの交流や意見交換もはかどりました(豚の眼球の封入標本をプレゼントされちゃいました!)。これも、ユニークな演者のみなさんのおかげ、ありがとうございました。

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講演では、最初にわたくし三橋が、全体の趣旨説明として、標本づくりにもイノベーションが必要なこと、そしてその技法が誰もが取り組めるようにダウンサイジングすること、そして活用の場面と交流の舞台が必要であることについて説明し、今回のスピーカーの簡単な紹介を行いました。

ここからがお招きした講師のみなさんのお話です。

まずは御影高校の河合先生から、「高校生がつくるキノコ標本と展示」についての解説。
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キノコの標本作りの方法や、高校の授業や部活動(通称きのこ部)での取り組みを紹介。活動のなかで兵庫きのこ研究会さんとの連携が大きな役割を果たしていること、ひとはくとの関係についても説明いただきました。近隣公民館やショッピングモールでの展示、学会への参加、テレビ出演、当館の20周年での秋篠宮さんへのプレゼンテーションなど、標本があって、博物館の内外での活躍の場があったことが大切だったとのことでした。写真は、ゆめはく号をつかった1日だけのきのこ野外博物館の様子、実際の標本と採れたての標本を即興展示。YMCAさんの主催で小さい子供たち向けのきのこ観察会を行い、神戸界隈の大学生スタッフ、御影高校の生徒、神戸市、ハイキングにおとずれた年配の方々との交流が実現。幼児へのケアはYMCAや大学生のスタッフに応援いただいて役割分担。講演では、うまく連携を図ったさまざまな活動が紹介されましたが、どれも色んな立場の方々と協働し、多世代交流する、そんな舞台も標本がきっかけで生み出されています。アンケートには、こんな高校に通いたかったという声がありました(当然!)。ときどき、連携が目的になってしまうことがありますが、目的のための連携がごく自然体で表現されていました。

つぎは、えぞほね団sapporoです。こちらは新進気鋭の札幌発の標本づくりグループです。
発表者は、団長の工藤智美さん。さすが動物園のエデュケーター出身で説明が上手すぎ。ネタも最高、関西人より関西人ぽい?!
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札幌市博物館活動センターにて活動されているボランティアグループで、施設の展示をつくったり、札幌市内の各地でアウトリーチ展示やワークショップを開催されています。作成されているのは、哺乳類の骨格標本やプラスティネーション標本、透明標本、マグネットで着脱できる豚足など色々。団員はおよそ30名程度で、主婦の参加が多く、子どもを送り出してから、いそいそと活動されるとのこと。メンバーには多彩な方がおおく、特殊メイクの達人、デザイナーなど。そんなわけで、おしゃれなディスプレー、ユニークな表現(紙で鉄棒をつくって逆上がりするプラスティネーションのカエルが・・・)が特徴的。実験的な標本づくりに果敢に挑戦中で、触れる透明標本やにわとりの胚発生の様子を樹脂で固定するなど、先進的で先駆的な活動に周りが圧倒されました。今回参加されたプロの学芸員さんが、もっとも衝撃を受けたようです。こうした実験的な取り組みがあるからこそ、ボランティア活動に人が集まり、継続するのだろうという印象を多くの人が持ちました。活動の舞台となっている「札幌市博物館活動センター」の素晴らしいサポートも注目されました。新しく建設が予定されている札幌市立博物館が楽しみです。

つぎは、ウサギノネドコの吉村さんからの話題提供。京都で雑貨屋さん、宿カフェを営んでおられます。
もちろんキーワードは標本と自然の造形美!
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ともかく、標本が圧倒的に綺麗でおしゃれ。ホームページを見て頂ければ、一発で気にいっていただけると思います。もちろん、綺麗なだけでなく、ストーリーがちゃんと作られていて、キューブ状の標本を並べかえて、キュレーションできます。今回の演者のなかで、最も自然の造形美へのこだわりが鮮明な方でした、それとウニ愛!。生物系のスタッフだと、どうしても「名前」やら「レア度」から入ってしまうのですが、ごくごく身近なものに造形美を見出して、しかも自然の状態以上に綺麗に見せてしまう吉村さんのアート力に脱帽です。何度も繰り返します、綺麗すぎ。カフェや雑貨屋さんにやってきて、自然史に関心をもってくれる人がたくさんいるようで、博物館の大応援団の役回りを果たして頂いています。会場には、ウサギノネドコFANの方もたくさん来られていて、自然史博物館が近くなったというご意見も頂きました。ちなみに、美しい封入標本は、すべてピュア・アクリル樹脂製で作成されていて、僕らがつくる不飽和ポリエステルの樹脂とは違います。こっちの標本づくりは本気バージョンです。アクリル樹脂で簡単につくる方法を開発する気にちょっとなりました。

最後のおおとりは、成安造形大の宇野君平さんからの話題提供で、巨大な鉄鋼アート、サイエンスとアートが融合したワークショップの話し。会場から、来年予算とりますから来てください♡、とプロポーズの声も掛かりました。
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琵琶湖に生育している植物プランクトンをでっかく鉄鋼で再現してみたり、花粉をモチーフにした大きな鉄鋼オブジェが紹介されました。上の写真のスライドに出ているビワクンショウモを博物館の顕微鏡で覗いたときの衝撃をアートとして再現されています。小さなプランクトンをどう魅力的に展示する方法は、博物館業界でも大きな課題。宇野さんの方法は明快で、しかも自然史の研究者との連携をみごとにプロモ―ションされています(詳細はこちら)。顕微鏡で観察してスケッチ、そして粘土などで造形して、作品をみんなで鑑賞&解説、そして大きなアート作品を楽しむ。そのまま、水生昆虫で真似させていただきたいです(イカやクモ、種子で真似すると言ってるウチの学芸員さんたち・・・)。作成されたプランクトンの作品が成安造形大の屋外に飾られているとのことですが、琵琶湖博物館の方から双眼鏡でみたら、顕微鏡でプランクトンを見る感じになるっていう発想が面白すぎです。どれもスケールを上手に変化させて、人の心に響くように作品に活かされているのがすごい。琵琶湖でプランクトンファンが増えたとしたら、それは宇野さんのおかげかなと思えるほどでした。

4題の講演が終わったあとに休憩。なぜか標本持参の方もおられて特別披露。これから某所で活用されるシュモクザメのプラスティネーションが登場して、子どもも大人もエキサイティング(頼むから休憩してください)。
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休憩のあとは、パネルディスカッションです。
コーディネーターは、なにわホネホネ団の団長・西澤真樹子さんが登場し、進行をお任せ。
きっちり、たのしく質問をさばいていただきました。
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発表の補足などに加えて、標本づくりや作品づくりでの苦労やエピソードをパネリストから紹介いただきました。4題ともに、標本作りにストーリーがあり、色んな発表の場での交流が新たな価値を生み出してゆくことが良くわかりました。また、会場からの質問もたくさん。とってもマニアックな技術系の質問や運営のノウハウについてや、素朴な質問など、ともかく色んな観点からの質問が飛び交いました。印象に残ったのは、発表や展示する場としての博物館の役割、特に、多くの人が気楽に参加できて、研究者だけでなく、いろんな立場で何かに取り組んでいる方々との交流の場があることが重要であることを、パネリストをはじめ会場の方々に共感頂いたことです。発表する場があり、そこで議論することが最大の学びになり、活動を持続させる糧になるとのことでした。当館がこれまで10年来取り組んできた『共生のひろば』が、まさにその役割を果たしているとの指摘も。今年も2月11日、より幅広い層の方に呼びかけて開催しますので、こちらもどうぞよろしくお願いします(宣伝)。また、今年の12月12、13日は、京都で「いきもにあ」という生き物好きの方が集う大きなイベントもあります。関心のある方は、ぜひ。

最後に、こうした展示や標本づくりに関する公開講演会を開催する動機は、2013年に丸山宗利さんとのコーディネート企画で、九州大学総合研究博物館で開催された公開講座「自然史標本の最新作成技術と魅せ方」(togetterのまとめが面白い)に参画したことです。ここでも予想以上に多くの方が参加されて(会場が溢れかえる)、なおかつ自然史分野ではない方の参加、専門分野もバラバラの若い学生さんが熱心に聞いてました。僕が河川生態学の話をしても、こうはならないのに・・・。自然史に関心をもってもらうやり方として、もちろん野外観察や生物学の講座も大切なんだけど、博物館らしく展示という切り口から入ると、より多くの人が関われるし、ちょっと違った役割分担もできることを確信しました。

今回の講座でも、九大での状況をそのまま追体験することに。アンケート結果を拝見してもこれほど満足度が高いセミナーはかつてありませんでした。自然史博物館って実は面白いところなんですね、昔とはえらい変わりようですね、という声も。なかでも一番の感激は、20年間ずっと特定分野の講座しか参加したことが無かった人が、はじめてその分野以外の講座に参加して、しかも大変参考になったとのこと、そしてまた参加しますとコメントを頂いたことです。ちょっとだけ間口が広がったのかも。自然史の本質が多様性であるように、自然史の学び方や楽しみ方にも、もっともっと多様性が必要なのでしょう。スタッフ・演者一同、来年もこうした公開講座、どこかでやろう!ということで幕を閉じました。すばらしい演者の皆さん、ご参加くださった皆さん、会をもりあげてくださり、ありがとうございました。

(みつはしひろむね)

「西武庫公園ホタルの会」さんからのお誘いで,尼崎市の西武庫公園で開催された「第13回ふれあいひろば武庫21(武庫まつり)」に出展させていただきました。

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このイベントは,市民運動武庫地区推進協議会が主体となって,武庫地区管内の各種団体・事業所・各機関が連携し,毎年開催している武庫地区でもっとも大きなお祭りです。当日はからっと晴れた絶好の行楽日和。午前9時すぎに私たちが会場に到着した時点で,会場はすでにたくさんのひとたちで賑わっていました。さっそく移動博物館車「ゆめはく」の荷台を開き,セッティングにとりかかります。


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今回のメインの出し物は「葉っぱデザインルーム」。科学コミュニケーター・高瀬による発案です。男の子・女の子のイラストが描かれている台紙に,いろとりどりの落ち葉を貼り付けて,世界にひとつだけしかないお洋服をデザインしよう,というものです。前もって深田公園で集めておいた落ち葉を並べて,さあ準備完了。モミジバフウ,ソメイヨシノ,トウカエデなどの紅葉と,シラカシやセコイアなどの青々とした葉の対比が鮮やかです。


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それだけではさびしいので,「ゆめはく」の中にも展示をセッティングします。虫眼鏡で葉脈を観察できるコーナーや,色見本と落ち葉を比べてみるコーナーなど。
そうこうしているうちにお客さんたちがやってきました。展示ブース周辺はあっという間に大賑わいです。


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子どもたちの力作の数々。私たちでは思いもつかない視点でのデザインが目を引きます。シラカシのどんぐりやセコイアの葉をそのままアクセサリーとして使うセンスには脱帽しました。

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会心の一作を片手に。トウカエデの葉のシックな赤紫色が良い味を出しています。筆者はこの色は大好きなのですが,今日は何故かあまり人気がありませんでした。採集したときよりも若干色がくすんでしまっていたのが良くなかったか?反省です。

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「ゆめはく」車内もなかなかの盛り上がりでした。特に虫眼鏡コーナーが大人気。みんな熱心に葉を観察しています。


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結局,この日は600人ほどの方々がいらっしゃる大盛況となりました。植物の名前に興味がある様子のお客さんも多かったので,次にこのイベントを行うときは,研究員による葉っぱのミニ観察会も一緒に開催してもいいかもしれませんね。乞うご期待!
みなさん,ありがとうございました!!

(自然・環境再生研究部 大谷 記)






去る10月15日、ひとはくにあるタレントさんがご来館されました。

急いで展示室に向かうと・・・


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むむむ!?


ド派手な背広を着たおじさんがいる!!(@○@)
その隣にも見覚えのある後ろ姿が!


正解は...


関西テレビ「よ~いドン!」の取材でひとはくを訪れた、タレントの円広志さんでした!



ちなみに、円さんの隣に居るおじさんは我らがひとはくの古谷裕研究員です♪
タンバティタニスについて、解説をしてくださいました。

円さんの厳しいツッコミ!?もあったりして、和やかな雰囲気で撮影が行われていましたよ!

 

放送は11月2日(月)、3日(火)のいずれかの予定です。

関西テレビ「よ~いドン!」 9時50分~11時15分
※都合により放送内容が変更される場合もあります。
放送されるかどうかは当日までわからないとのことですのでご了承ください!




フロアスタッフ たにぐちはるな

10月24日(土)ひとはく探検隊をおこないました。

今回は「どんぐり拾いにいこう!」

おとなもこどもも大好きなどんぐりを、深田公園へ探しにでかけます!

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今日の隊長、植物博士の高野(たかの)研究員です。

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公園の木々も色づき、すっかり秋のよそおいです。

今年はシラカシが鈴なりに実っています。

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ここにも!あそこにも!
みんなのどんぐりバックは、どんぐりでいっぱい☆

 
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どんぐり以外のものも発見!こちらはキノコかな?おおきなカマキリもいました!


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たくさんのおみやげを持って帰っていただきました。

ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!!

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くわしい報告書はただいま鋭意作成中です☆
完成しだい4階ひとはくサロンに貼り出しますので、ぜひ見にきてくださいね!


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次回のひとはく探検隊は、「きのこGETだぜ!」です。
ポスターはこちら

11月はきのこのベストシーズン!きのこ探しにでかけましょう♪

みなさまのご参加、お待ちしております☆彡

 

フロアスタッフ かどはまえりこ


 今年もオリオン座流星群の季節がやってきました(^^)/
 みなさん、夜空を見上げられましたか? 少~しPM2.5か何かの影響で、もやがかかったような雰囲気も漂っていますが、なんとかオリオン座は見えました ↓



 そして、撮影することおおよそ1時間(2015/10/23 03:40~04:56)
 流れ星を目視できたのは.....1個だけ(‥;) 証拠写真はゼロでした。

 ちにみに、画面右の方にある赤い軌跡は人工衛星か何かのモノと思われます。


 流星群の極大日は過ぎても、流れていれば見えます☆彡

 今夜流れ星に願いを......(^^)/


ユニバーサル・ミュージアムをめざして70

河合雅雄さんがおっしゃったこと


三谷 雅純(みたに まさずみ)



 今年(2015年)のノーベル生理学・医学賞に大村 智(おおむら さとし)さんが決まりました。アベルメクチンという物質を発見され、製薬会社といっしょに、アベルメクチンを基にしたイベルメクチンという似た名前の薬を開発されたそうです(ややこしい!)。Wikipedia によれば、イベルメクチンはリンパ系フィラリア症の特効薬だそうで、アフリカや中米、南米の国ぐにで駆虫薬として投与され、毎年およそ2億人もの人びとの生活を守っているそうです。

 リンパ系フィラリア症は、別名ゾウ皮病とも呼ばれています。「皮膚がゾウの皮のようになる病気」です。何とも、おどろおどろしい名前です。カメルーンで親しくしていた知り合いの奥さんは、首が腫れていたので、いつもスカーフで隠していました。また別の男性――この人はそれほど親しくはありませんでした――は股(また)のリンパ節に寄生されて、片足が木の幹のように膨れあがっていました。リンパ系フィラリア症ではなく、同じ仲間の寄生虫であるロア糸状虫症だったと思うのですが、調子が悪いとおっしゃるムスレムのお爺さんは、顔をのぞき込むと眼球に糸状虫がいるようでした。

 大村さんの研究は、このようなアフリカや中南米ならどこにでもある、そして人びとの生活を台無しにしてしまう寄生虫病を防いだのです。わたしも、アフリカでは確かノテジンというフランス製の薬を週に一回一錠服用して、糸状虫の寄生を防いでいた憶えがあります。

☆   ☆

 この「ユニバーサル・ミュージアムをめざして」とノーベル生理学・医学賞の大村 智さんが何の関係があるのかと思われでしょう。実は人と自然の博物館名誉館長の河合雅雄(かわい まさを)さんがアフリカ中央部のカメルーンという国で、マンドリルというサルや、その他の樹上性霊長類の調査を指揮しておられた頃、ロア糸状虫症(=ロア・フィラリオシス)という小さな白いミミズのような寄生虫に感染されたことがありました。それを大村さんのノーベル賞受賞で思い出したのです。わたしは大学院生として、河合さんのカメルーン隊に入れてもらっていました。

 リンパ系フィラリア症とロア糸状虫症は別の寄生虫病ですが、フィラリアという同じ仲間の虫(糸状虫:しじょう・ちゅう)が寄生してかかる病気です。河合さんは日本に帰ってからロア糸状虫が見つかると、たくさんの原稿用紙を抱えて入院されたと記憶しています。ロア糸状虫の駆虫をしている間に、貯まった原稿を書いてしまおうとされたようです。

 河合さんは、精神的にタフでした。

 決して健康体というわけではありません。しかし、精神的にはタフでした。

 「河合雅雄さんが健康体ではなかった」などと書くと、このブログの読者には驚かれる方がいるかもしれません。しかし、健康体ではなかったことは、すでにご自身がいくつもの本に書いていらっしゃることです。秘密でも何でもありません。河合さんは小学校3年生の時、小児結核にかかったそうです。その結核のために片肺が潰れてしまいました。そのために体が弱かったのです。河合さんはわたしに、「片肺飛行の身体障害者だと申請をしていたら、もう少し税金が安くなったかなあ」と、笑いながら、冗談口で言っておられました。「片肺飛行」とは、エンジンが片方、止まってしまった飛行機ということです。

 療養で良くなっていたのですが、大学生になった時、結核は再発し、兵隊に行かずに篠山の家で療養されたとおっしゃいます。その療養生活のせいでだと思います。河合さんは小さな動物をかわいがり、飼っておられました。しかし、動物を飼っていたことの意味が、病気の経験のない方には通じないことがありました。

 人と自然の博物館でされた講演で、療養中にかわいがっていた小鳥を圧死させてしまったことがあると話されたことがあります。よく慣れた小鳥だったそうですが、背中で遊んでいて、急に河合さんが寝返りをうったために、背中と布団に挟まれて圧死してしまったのです。

 それを聞いた聴衆は河合さんのおっしゃっていることの意味がわからないという雰囲気でした。気まずい空気が流れました。

(あの偉い河合先生がおっしゃっているのだから、きっと大変なことに違いない。しかし、小鳥を殺してしまったことのどこが、それほど大変なのか、さっぱりわからない)

 河合さんは反応のないことに一瞬とまどい、しかし、気を取り直して講演を続けられました。講演会の最後には、何事もなかったように安心して、皆さん、拍手をしていました。

 今では有名になりましたが、河合雅雄さんが童話を書くときのペンネーム「草山万兎(くさやま まと)」は、ウサギの行動観察したことが由来だと伺っています。当事、大阪市立大学に勤めていた梅棹忠夫さんが河合雅雄さんの病気のことを知っていて、療養中の篠山の自宅でウサギを飼って、学問としてウサギの行動観察をするように勧めたのだそうです。

☆   ☆

 わたしが脳塞栓症になって以後、河合さんはよく「柳に風」の話をして下さいました。

「ヤナギは強い風が吹いても折れることがない。風を受けて流すからや。風に刃向かって行ったのでは、ぽきっと折れてしまう」

 これは、わたしや河合さんは体力がないことをよく自覚して、休む時には休む。そのことが大切だと言われていたのだと思っています。場合によっては諍(いさか)いに巻き込まれることもあるかもしれません。そんな時は「よく吹く風だ」と受け流しておくのが良い。そう言われていたのだと解釈しています。

 事実、河合さんは、今では90歳を超えておられます。

「伊谷(純一郎)は亡くなった。川村(俊蔵:しゅんぞう)も亡くなった」

 伊谷純一郎さんは、わたしの学部時代の、もうおひとりの恩師です。川村俊蔵さんは、直接、教えを受ける機会はありませんでしたが、(インドネシアの)スマトラ島の調査では大変に有名な方です。このコラムにも何度かご登場願ったかもしれませんが、川村さんの大学院生だった方が京都大学を定年退官された渡邊邦夫さんです。わたしは川村さんにはお世話になる機会がありませんでしたが、その代わり渡邊邦夫さんとはジャワ島のパンガンダラン自然保護区にご一緒して、病気をしてからも、調査に連れて行ってもらいました。

 伊谷さんと河合さんは仲が良かったのですが、河合さんによると、性格はずいぶん違ったそうです(わたしは学部学生という立場でしたので、伊谷さんには、河合さんに接したように親密に振る舞うことはありませんでした。わたしが人と自然の博物館に来たのは、伊谷さんにお誘いいただいたからです。河合さんはその後に館長として来られました)。

「伊谷はイラチや」
「思い込んだら、我慢できんのや」
「(病気の)経験がないので、ちょっとしたことでシュンとなる」

 伊谷さんは体力があったが、「柳に風」と受け流すことができず、ぽきっと折れてしまう。そんなことをおっしゃっていたのです。そういえば伊谷さんには、うつの時がありました。

☆   ☆


「伊谷は亡くなった。川村も亡くなった」

 同僚が亡くなるというのは心細いものです。河合さんでも諍(いさか)いに巻き込まれることがあったに違いありません。しかし、体力がないことを自覚して「柳に風」と力を受け流し、決して折れることはありませんでした。90歳を超えた今でも活躍しておられます。

 わたしは先日、61歳になりました。


KAWAI_Masawo_90_years_old.jpg90歳のお祝いの席で 左から、わたし、中川尚史さん(京都大学)、奥さま、河合さん 
/三浦慎悟さん(早稲田大学)が撮って下さいました。

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(1) 梅棹忠夫(うめさお ただお)さんは国立民族学博物館の初代館長でした。

(2) 伊谷純一郎さんは京都大学理学研究科で教員をなさり、その後、人と自然の博物館の準備室長をなさいました。言うならひとはくの第ゼロ代館長です。

(3) 川村俊蔵さんは大阪市立大学で動物行動学の教員をなさり、京都大学霊長類研究所でアジアの霊長類の行動を研究なさいました。

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

東条湖おもちゃ王国で行われた、第14回「はたらく くるま 大集合! in かとう」
「ゆめはく」は、昨年、一昨年に引き続き、出展させていただきました

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「はたらく くるま 大集合!」は、パトカー、消防車、レッカー車等々、任務に特化した「くるま」を集めたイベントです。
移動博物館車「ゆめはく」も、当館と加東市が連携協定を結んでいることもあり、加東市観光協会さんから、お声かけいただきました。

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10月17日(土)当日は、秋晴れ。抜けるような青空です。
9時30分の開始早々、たくさんのちっちゃな子どもたちがやってきました。

真ん中にデーンといるのは、陸上自衛隊さんの「03式中距離地対空誘導弾・発射装置」。
さすが、存在感あります。
制服着用体験では子ども用の制服も用意されており、体験した子どもたちへは自衛隊グッズのプレゼントなども。
見習わないといけません・・・


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ゆめはくも、すぐに、子どもたちでいっぱいになりました。
ネタは、鉄板の「むしむしみっけ」。
みんなは、いくつ、見つけられたかな〜

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今日は「はたらく くるま」なので、スペシャルとして、「ゆめはく」の運転席にも乗ってもらえます!
みんなも、大人になったら、「ゆめはく」に乗って、日本中の子どもたちのもとへ、出かけてね!!


ところで、おとなりには、「ゆめはく」によく似たかたちの車がとまっています。

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これは、神戸市立博物館の「おきしお夢はこぶ号」(置塩こども育成基金活用車)です。
「ゆめはく」の1年後に誕生した、移動博物館車です。
今回、はじめてのツーショットです!

ミュージアムの「はたらく くるま」が増えるのは、うれしいことです。
機会があれば、いっしょにお出かけしたいですね!

スタッフ 西村 敦・八木 剛
アシスタント 佐藤順子・徳平拓朗


(八木 剛 記)

10月になり葉っぱも色づいてきましたね(*^_^*)
そして、10月と言えばハロウィン

本日、10月17日(土)『ハロウィン★モールでクモづくり』が行われました☆+。

まず、スタッフの説明と共にモールでクモをつくり

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かぼちゃに顔やハロウィンの文字、おばけの絵などを描いてくれたので、オリジナルの可愛いかぼちゃがたくさんできました!(^^)!

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そしてその後は...
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ハットやマントを装い、ほうきを持って...魔法使いに変身!

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つくったクモと一緒にパシャリッ!!!

明日、10月18日(日)も行っておりますので、たくさんのご参加お待ちしております♪

ハロウィン変身コーナーは、10月末まで常設で4階ひとはくサロンにございます。
ぜひ、変身してみてください♪
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フロアスタッフ  いのうえ なるみ

2015年9月29日(火)、福島県棚倉町の棚倉幼稚園に、キャラバンに行ってきました!!

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ひとはくは、棚倉町の里山の自然環境を活かした地域づくりをお手伝いしています。
2014年から植物の調査を、2015年にはさらに昆虫の調査を行い、棚倉町の里山には、多様な生物が生息していることがわかりました。
そこで、自然資源を活かした取り組みの例として、「ひとはくKidsキャラバン」を開催することになりました。

tanag_0_1530.jpg ← 棚倉町の生物調査のようす。先頭は、岩槻邦男名誉館長。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

さて、棚倉町には4つの幼稚園があります。スクールバスを使って、他の3つの園の園児たちも、棚倉幼稚園に集合。
年少、年長あわせて276人の園児たちを対象に、2時間で4つのメニュー+ゆめはくの見学、という、なかなかチャレンジングなプログラムです。そのようすは・・・

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前日夕刻、各園の先生方と打合せをし、荷下ろしをさせていただきました。
朝9時、プログラムスタートです。棚倉幼稚園の広いお遊戯室は、園児たちでいっぱいに。
とってもお行儀のよい、子どもたちでしたよ。

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「はっぱ で おようふく」(年少さん)
好きな葉っぱを使って、ちっちゃな おようふくの着せかえカードをつくります。
いろんな色や形の葉っぱがあることを、楽しんでもらうプログラムです。

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「いろんなタネであそぼ」(年長さん)
いろんなタネの観察をし、ひっつきむし(棚倉町では「バカ」と呼びます)で「顔」をつくってみたり、風で飛ぶタネで、あそびました。

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「むしむしたいけん」(年少さん)
蚊帳の中に入って、むしさんとなかよくなろう! いろんな昆虫の標本を見て、ぬりえもしました。

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「かせき の レプリカ を つくろう」(年長さん)
クイズのあと、プラスチックねんどでアンモナイト化石のレプリカづくり。いろんな化石や石の観察も。

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ゆめはくの中は「キラキラ☆りゅうぐうじょう」(自由見学)
今回は、時間の関係で、棚倉の子どもたちに作品を創ってもらうことはできませんでしたが、海の底でキラキラ光るお魚たち(のイメージ)を楽しんでいただきました。
(中の作品は、「いわて子どもの森」の子どもたちによるものです)

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

幼い子どもたちは、葉っぱ、虫、石といった身近な自然と、すぐに「お友だち」になれます。
棚倉町にはたくさんの生き物がいますから、「お友だち」が、もっともっと増えたらいいなと思います。
そして、園児たちのキラキラした表情こそが、身近な自然の大切さ、重要性を、あらためて大人たちに伝えてくれるのではないかと思います。

当日のようすは、早々と、幼稚園のホームページでもご紹介くださっています。ぜひごらんください!
棚倉町立棚倉幼稚園
同 高野幼稚園
同 近津幼稚園
同 社川幼稚園からは、とてもていねいなご感想をいただいています。
ありがとうございました。

- - - - - - - - - スタッフ - - - - - - - - - - - - -
ひとはく:石田弘明・古谷 裕・小舘誓治・塚本健司・八木 剛
協力:清水文美・高瀬優子・吉岡朋子(こどもひかりプロジェクト)
協力:小沼佳菜実・葛西有咲・萱場優紀・佐藤 萌(こども☆ひかりユース)
   小林慧人・徳平拓朗・宇野宏樹(ひとはく連携活動グループ テネラル)

(八木 剛 記)

10月10日(土)、12日(月)に
ロアスタッフとあそぼう「画はくの日」をおこないました!

今回はハロウィーンヴァージョンということで、
クモやチョウなど、いろいろな標本を用意しました!
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みなさん、真剣!
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細かいところまで、しっかりと観察して描いていました。
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身近な生き物も、じっくりみてみると
新しい発見があってとても面白い!

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今回の画はくの日で、大人気だったオオヒクイドリ
かっこよく描いてもらえてよかったね。

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今回もたくさんのご参加、ありがとうございました!
描いてくださった絵は4階の休憩コーナーで展示しています!

ぜひ、見に来てください(^^)

次回のフロアスタッフとあそぼうは
17、18日の「ハロウィン★モールでくもづくり」です。
リアルなクモをモールでつくってみませんか?
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=12340

みなさまのご参加、お待ちしております。

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10月に入り、実りの秋を迎えましたね。
ひとはくの周りの深田公園でも、実りに実っているものを発見!!

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(答えはページのさいご↓)

10月4日のKidsサンデーは気持ちのよい秋晴れの一日でした。
ひとはくではしんけんな眼差しのステキなキッズにたくさん出会いました!

◇展示室ツアー「ひょうごの自然じまんツアー」

キッズもおとなも一緒に兵庫の自然についてのクイズに挑戦して一喜一憂。

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◇よく回る風車づくり

お花のような可愛い風車を作りました。

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◇パネルシアター

展示室がシアターに早変わり。ゆったりとした雰囲気でお話が聞けます。

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◇解説!丹波の恐竜化石

ひとはくの化石専門の研究員のレクチャーをききました。

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◇ひとはく★HALLOWEEN

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チョウ、トンボ、カメムシ...好きな生きものを選んで仮装しました!

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二人が選んだのは...かっこいいオニヤンマ!

詳しいご報告はコチラから



◇ひっつきむしラボ&プレイルーム

ラボではどのひっつきむしがどんなものにつくのかを実験!

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プレイルームではひっつきむしでいろんな顔をつくったり、
顕微鏡でひっつくひみつを発見したりしました。

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みんなで作ったハロウィンタペストリーの前で、はいポーズ!

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じつは このタペストリーの材料が、最初に公園で見つけた実っているものでした。

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ということで、発見したのは...

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コレ!草むらに入ってコレが服に付くと洗濯しても取れないことがあります。
答えは、ひっつきむしの一つ、アレチヌスビトハギ(マメ科)の実でした。


11月1日(日)はKidsサンデー・スペシャル2015inひとはくが行われます。
(主催:こども☆ひかりプロジェクト、協力:兵庫県立人と自然の博物館)

全国各地のミュージアムから、楽しいプログラムを持ってキッズに会いに来てくれますよ。
夏に大好評だった「むしむしたいけん」の秋バージョンや落ち葉のプールもあります。
キッズの皆さん、11月1日はひとはくに集合してくださいね~!

                 (たかせゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト)

 

 

「学んで魅せる標本展」企画展講座
  自然史標本を魅せる多様なアプローチ
   
20151005kouza.jpgこの講座では、自然史標本との接し方には、色々なスタイルが存在し、研究者だけでなく色々な人が関われることを知って頂ければと考えています。標本と言えば、昆虫をピンで刺して並べたもの、植物を台紙に貼ったものなどを想像しがちですが、それだけではありません。樹脂に封入する方法や動物の骨格標本、クラゲのゼリー標本など色んな方法があります。種類だけでなく、関わり方や活用の目的も多様。身近な自然素材を活かした素敵な雑貨、小さな微生物をモチーフにしたアート作品、高校の生物部や市民団体が取り組む標本づくりなど、発想しだいで自由な世界をつくりあがることができます。
このセミナーでは、そんな自由な世界を楽しんで頂ければと考えていますので、みなさま気兼ねなくご参加くださればと思います。  

 日時: 2015年10月25日(日) 13時30分~16時30分 終了しました。
 場所: 兵庫県立人と自然の博物館 大セミナー室
    (観覧料のみ必要です: 受講料・申込みは不要です、どなたでも何歳の方でも参加できます!)

【 内 容 】
  自然史標本の多様性 ~作り方と関わり方~  三橋弘宗(兵庫県立人と自然の博物館)
  高校生がつくるキノコ標本と展示  河合祐介(兵庫県立御影高等学校)
  えぞホネ団Sapporoがつくる愉快な標本たち  工藤智美(えぞホネ団Sapporo・団長)
  自然の造形美を伝える、根付かせる    吉村紘一(ウサギノネドコ)
  小さな生き物を巨大化するアート  宇野君平(成安造形大学)
 
  会場を交えてのよもやま討論会 
  コーディネーター  西澤真樹子(なにわホネホネ団・大阪自然史センター)

 開催中の企画展情報はこちら(http://www.hitohaku.jp/exhibition/planning/hilyouhon.html
 当日のようすはこちら(http://www.hitohaku.jp/blog/2015/10/post_2078/

(みつはし ひろむね)

10月2日(土)、3日(日)『ひとはくHALLOWEENが行われました♪

ミドリメガネトリバネアゲハオニヤンマジンメンカメムシの3種類のお面が用意されましたよ!
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ちょっと不気味なお面たち...きみはどれがすきかな!?

それぞれ好きなお面を選んで作ったら、仮装パーティーのはじまりです

halloween.gif                                                     ※クリックで拡大されます。

マントやほうきなどのグッズをつかって、みなさんノリノリで記念撮影!

ぜひ昆虫お面でハロウィンパーティーに参加してくださいね♪
みんなの注目の的になること間違いなしですよ~(^○^)


ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

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 お月見三昧

2015年9月29日

 二日続けてお月見をすることができました。


 9月27日(日)は【中秋の名月】
 これは旧暦の8月15日の月をして「中秋の名月」と呼ぶそうです。
 そして大事なのは、「必ずしも満月ではない」と言うことのようです。見た目はほぼ満月ですが、月齢は15に満ちていないようです。
800x800 IMG_1005.JPG 夜半には雲に覆われてしまいました(>_<)
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 9月28日(月)は【スーパームーン】
 この日が満月。
 そして地球との距離が最接近している満月ということで、見かけの大きさが通常の1.14倍になっているそうです(ひとまわり大きく、そして明るく輝く!!)。なのでスーパームーンというようです。月が日が東の空に昇った直後の様子です。大変赤味を帯びた月になっています。
 2枚の写真はほぼ同じ比率で切り出していますが、そんなに大きさの違いが分からない^^;
800x800 IMG_1055.JPG                          写真のピントが甘くなったのはご愛敬^^;



 が....この日も同じく夜半には雲に覆われてしまいました(>_<) 
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 しかし、明け方西に傾く頃には、すっかり晴れてピカピカ輝いていました(写真はありませんが、寝床から視認しました(^^))



 条件が整わなければなかなか見ることができないのですが、是非夜空を見上げてみてください。


 次のお薦めは.....10月22日頃の【オリオン座流星群】でしょうか?
 晴れるといいな(^^)/



ユニバーサル・ミュージアムをめざして69

世界のとらえ方が違う人-2

三谷 雅純(みたに まさずみ)



 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』をお書きになった伊藤亜紗さんは,美学という哲学の一分野を研究していらっしゃいます.また,ご自身でアート作品を制作してもいらっしゃいます.

 美学というのはふしぎな学問です.もやもやとして輪郭が明らかでない,しかし,確かにそこにあるものを言語化する,言葉に直す試みだそうです.「輪郭が明らかでないもの」は,普通,言葉では表せません.なぜなら,「言葉にする」とは,何らかの意味で「形をはっきりさせる」とか「定義を下す」といった行為だからです.言葉では表せないものの代表が「美とか優美といった質をとらえる感性のはたらき」(p 25)であり,さらに「芸術」(p 25)だそうです.もやもやとして輪郭が明らかでないものを言葉に直そうとするのですから,美学では「質をとらえる感性のはたらき」や「芸術」が攻略の目標になるのです.

 伊藤さんはある時,世界はこうだと感じている,その感じ方は人によって違うのだと気が付いたと言います.世界とは実のところ,個人個人で皆,違うと言っていいのです.その感じ方,つまり伊藤さん個人とは異なる世界観を持つ代表者が「目の見えない人たち」でした.「世界のとらえ方が違う人-1」にも書きましたが,伊藤さんのアプローチは決して「世界の中心にいる健常者が施(ほどこ)す福祉」ではありません.「見方を変えれば,世界はがらっと変わる」.そのドキドキ感こそ,伊藤さんが本当に伝えたかったことだという気がします.

 同じような試みは別の本にもありました.志村真介さんのお書きになった『暗闇から世界が変わる――ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの挑戦』 (1) です.

 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」(Dialog in the Dark: DID 〈暗闇での対話〉)はすっかり有名になりました.DIDのイベントを取り入れている博物館もあります.このコラムの読者には,ご存じの方も多いと思います.しかしDIDは,有名なわりに誤解を受けることが多いようです.「視覚障害者の暮らす世界を疑似体験できるイベント」だと誤解している方が多いのです.

 志村さんは「視覚障害者世界を疑似体験」することを否定はしません.否定はしませんが,しかし,このイベントの本質は違うと言います.まず,このイベントのようすを説明しておきましょう.

 DIDの会場は真っ暗闇です.その真っ暗ななかに,何かの品物や出来事があります(世界を目で見ている人にとっては,「隠されています」).その品物や出来事を使って暗闇だからこそできるしかたで楽しみます.楽しむ人は8人までのグループです.みんな「世界を目で見ている人」です.つまり普段は視力に頼って生活しています.ですがそこは暗闇です.視力は役に立ちません.きっと,すくんでしまって一歩も動けない人もいるでしょう.それを助けるのが「目の見えない人」なのです.DIDでは「目の見えない人」のことをアテンドと呼びます.

 アテンドとは「案内人」という意味です.「目の見えない人」にとって暗闇は日常生活を過ごしている場所です.暗闇を自由に動けなくては,そもそも生活自体が始まりません.暗闇を自由に動ける能力があるのですから,急に視力を失って立ちすくんでいる「目で見ている人」をガイドすることは簡単でしょう.雑作もないことのはずです.しかし,「目で見ている人」にとってはというと,そこでは「目の見えない人」がスーパーマンのように感じるはずです.暗闇という空間では「世界を目で見ている人」ができないことをするのですから.

☆   ☆

 日本では,本当に真っ暗闇にできる体育館のように大きな施設は,あまりないようです.しかし,DIDが始まったヨーロッパでは,例えば「暗闇のディナー(当然ワイン付き)」や「暗闇のボート乗船」といった催しがあると聞きます.8人もの人が一度に食べる「暗闇のディナー」には,ずいぶん大きな食卓が必要です.給仕は暗闇で日常生活を送るアテンドが勤めてくれるのでしょうが,それにしても料理を作ったり,運んだり設備は必要でしょう.第一,暗闇で注がれたワインをこぼさずに飲む時には,きっと緊張するはずです.「暗闇のボート乗船」に至っては,広い空間も必要ですが,それ以上にプールが必要になります.ぐらぐら揺れる不安定なボートに乗り込む時はアテンドを信頼して,普段は「目で見ている人」が「目の見えない人」に介助してもらう以外に方法はありません.

 日本のDIDは,例えば「世界を目で見ている」小学生が集まってロープを握り,キャーキャー言いながらそのロープを頼りに進むとか,その進んだ先に何かおもちゃが置いてあって,それを子どもたちはこわごわ触ってみるといったものだと聞いたことがあります(違っていたら,教えて下さい).その時のアテンドは「目の見えない」スーパーマンが務めてくれます.暗闇の中で自分がどこにいるのかわからなくなってしまった子は,このスーパーマンが見付けて,ちゃんと連れ戻してくれるそうです.

 状況が変化したら「世界を目で見ている人」は何もできなくなり,「目の見えない人」がスーパーマンに変身する.これが肝心です.

 ひとはくは,最近,少しずつ変わってきています.ですが「世界の中心にいる健常者が施(ほどこ)す福祉」が大事だと誤解している人は,まだ多いように思います.ひとはくにとって障がい者は,あくまで来館者の側にいます.接遇は大事なことですが,「障がい者が提供するサービス」というDIDのような発想は浮かばないようです.しかし,それでは伊藤さんが伝えたかった「見方を変えれば,世界はがらっと変わる」というドキドキ感は経験できません.「健常者が世界の中心にいる」のは,世の中の仕組みを組み立てたのが,たまたま「健常者」だったからです.この先「健常者」の定義が変わったら,もっとドキドキすることが起こるでしょう.ドキドキすることが起こらないのは,きっと,ひとはくの発想が「健常者が世界の中心にいる」時代の感覚を引きずっているからです.

 DIDはユニバーサル・デザインを取り入れているそうです.「目の見えない人」がアテンドとして,車イスの人やろう者にDIDを体験してもらうのです.ここまで読んできて,わたしの書いた状況が把握できるでしょうか? これを説明するために,少し長くなりますが『暗闇から世界が変わる』から引用します.

「あるとき電動車椅子の人が七人同時に入場したことがありましたが,この状態では暗闇の中をふつうに進むだけでもたいへんでした.ややもするとスピードの出る電動車椅子が互いにぶつかったり,アテンドが轢(ひ)かれてしまう危険性もあるのです.

 これではスタッフの負担が大きくなるだけでなく,なによりもゲストが心から楽しむことができないので,以降はすべての人を受け入れることを前提に,あえて制限をつける形に変えました.

 たとえば車椅子が必要な人は,電動ではなく手押しのものにしてもらいました.また耳が聞こえない聴覚障がいのある人には,事前にアテンドたちと打ち合わせをしてもらって,どのような形でコミュニケーションを行うかを決めるようにしました.その人のための特別ルールのようなものをつくるのです.この話し合いには,一緒に入場するユニット(=グループのこと:三谷)の他のゲストに入ってもらうこともあります.」(pp 100-101)

 つまり「暗闇のスペシャリスト」である「目の見えない人」は,アテンドとして車イスの人や耳の聞こえない人を遇するために,どうしたら安全に楽しめるのかを思案したと言うのです.考えてみれば「暗闇のスペシャリスト」なのですから,「目の見えない人」がアテンドとしてDIDの接遇に心を砕くのは当たり前です.しかし,「健常者が中心にいる世界」ではありえないことです.ありえないことですが,そこに本当の人間性があるのだと思います.

 志村さんは,「どんな立場や役割の人でもフラットになれる場所」がDIDだと言います.

「DIDという場を使って,多くの人たちに『新しい対話のあり方』を伝えたい.それによって世の中が変わっていく.そんなことを考えながらこれまで走り続けてきました.」(p 6)

ともお書きになっています.「新しい対話のあり方」とは,きっと「目の見えない人」(=アテンド)が,(車イスの人や耳の聞こえない人が含まれている)「世界を目で見ている人」といっしょになって議論する姿だと思います.

 なお志村真介さんご自身は,(たまたま)「世界を目で見ている人」のおひとりです.

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(1) 『暗闇から世界が変わる――ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの挑戦』(志村真介 著,講談社現代新書2306)
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三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

ユニバーサル・ミュージアムをめざして68

世界のとらえ方が違う人-1

三谷 雅純(みたに まさずみ)




 このブログ「ユニバーサル・ミュージアムをめざして」を最後に書いたのは5月29日のことでした.更新してから4か月が経ってしまいました.わたしにとっては,あっと言う間でした.

 何をしていたのだと叱られそうですが,少しだけ言い訳をさせて下さい.

 兵庫県立大学の学生に出題する試験やレポートの問題を考えて採点するとか,学会に出席するとか,データを整理して論文を書くとか,博物館セミナーの準備をするといった大学や博物館で働いている研究者なら誰でもやることは,もちろん(きわめてたくさん)ありましたが,その中でも一番大変だったのが,人と自然の博物館で出している研究紀要「人と自然 Humans and Nature」の締め切りが7月31日だったことでした.

 研究紀要「人と自然 Humans and Nature」は市民科学者が投稿できる雑誌です.別に博物館や大学に属していなくても投稿できます.新たな発見があり,それを裏付けるデータがそろっていれば,どなたでも投稿できるのです.もちろん論文には論文の書き方の約束事があります.それをチェックしていただくために,経験のある方が読んで「ここは意見を弱めて,こんなふうに修正するべきだと思います」といったコメントを付ける制度(査読といいます)があります.出版するにはその査読を通っていただく必要があります.しかし,原稿の不備――体裁が十分に整っていないなど――といったことを除いて,投稿をお断りすることはありません.

 ただし,わたしの能力が問題です.

 わたしはというと,この研究紀要の編集委員長を拝命していますので,いろいろな方が「論文を書くのは初めてなのだが」と言って問い合わせてをしてこられます.その問いにお答えするのはわたしの大事な役目です.決して嫌になったりはしません.また執筆をしてみたいという方は,市民の立場で豊かな経験をお持ちです.皆さん,それ相当のプライドをお持ちです.そのプライドを尊重しながら,論文の原稿を書く初歩をお教えするのです.これはこれで,想像するよりもずっと大変なのです.どうしても時間がかかります.その問い合わせが混み合う「原稿の締め切り日」は特にそうでした.前後合わせて数か月間は,質問にお答えすることに忙殺されていました.

 そして,まだまだ編集委員会の作業は終わりではありませんが,それでも今,やっと(少しだけ)時間が取れたというわけです.今のは,このコラムが書けなかったことへの言い訳でした.

(今年の締め切りは過ぎてしまいましたが,自分こそはと思った方は,ぜひ来年の7月31日をめざして執筆して下さい.博物館での役割は変わるのが普通ですが,わたしが編集委員長を拝命している限り,どんな初歩的な質問にでもお答えいたします.ただし,わたしには失語症がありますので電話は止めて下さい.声しか伝わらない電話は苦手です.お手紙かメールか,あるいは直接お会いして話を聞かせて下さい.)

☆   ☆

 このコラムに書きたいと思ったことは,いくつもありました.その中からテーマにしたかったことを思い出して,書けることを書いてみます.まず最初は本の感想からです.

 このところ,いくつかの本が,従来,「視覚障害者」や「聴覚障害者」と呼ばれている人たちの感覚を見直し,「目が見えない人」とか「耳の聞こえない人」ではなく,こんな世界観もあるんだとおもしろがる,そのおもしろがり方を提案しています.素直に「世界のとらえ方が違う人」の存在を知りたいということだと思っています.例えば,伊藤亜紗さんのお書きになった『目の見えない人は世界をどう見ているのか』 (1) です.

 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』は,なんとも謎めいたタイトルです.晴眼者(=目を使う人)にとって「世界を見る」という行為,つまり自分の周りの自然とか品物は目で見るのがあたりまえです.それを,わざわざ『目の見えない人は世界をどう見ているのか』とは,いったいどういう意味なのでしょう?

 いま,わたしは「自然とか品物」を例に出しましたが,それなら他人の態度はどうでしょう.「他人の態度」は,もちろん(表面的には)目で見ることができます.自分に親しみを感じてくれている人なら,親しみを感じていることの表現として,笑顔で接してくれるでしょう.親しみはおのずと立ち居振る舞いに表れるはずです.しかし,いつもそうでしょうか?

 笑顔で接してくれる人が皆,自分に親しみを感じているのなら,嘘をつく人はいないはずです.嘘つきでなくても,人は誰でも顔を合わせて人と接するときには,柔らかな態度を取るものです.でも,その人と別れた後でも好感を抱き続けるかどうかはわかりません.好感を抱き続けるには,一定の精神力が必要でしょう.つまり,「目で見てわかることには限度がある」ということです.そんな時は,目ではないところ(こころ? 脳?)で感じたことが重要になるのです.

 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』で,伊藤さんがおもしろがっていることに,ものの「内」と「外」,「裏」と「表』は,目を使わなければ等価になるということがありました.どういうことか説明します.ある盲学校の美術の先生が紹介していた例だそうです.

 「その先生は授業で,粘土で立体物を作る課題を出しました.すると,ある全盲の子どもが壷のようなものを作り,その壷の内側に細かい細工を施(ほどこ)し始めたそうです.見える人からすると,細工を付け加えるならば,外側の表面に施(ほどこ)すのが『自然』です.しかしその子は壷の内側に手を入れ始めた.つまりその子にとっては,壷の『内』と『外』は等価だったということです.決して『隠した』わけではなく,ただ壷の『表面』に細工を施(ほどこ)しただけなのです.」(p 77)

 どういうことかわかりますよね.指先で触れているのが表面だとすると,その子にとっては指先で触れていける全てが表面です.手首を傾ければ,指先は「目の見える人」にとっての「外側」が触れます.また指を「くの字」に折り曲げれば「内側」にも触れることができます.どちらも触れることができるのですから,どちらも「表面」です.「目の見えない人」にとって「内」と「外」は関係ないのです.この話は強くわたしの印象に残りました.「内側に細工をするなんて,見えのしないのに」.そう,まさに目で見る人には「見えもしない」のです.しかし,目を使わない人にとっては,「見えて」当然です.

☆   ☆

 伊藤さんが「ソーシャル・ビュー」と呼ぶ,絵(や写真)の鑑賞技法があります.4,5人くらいの集団で絵を見て,おのおののが,見えたことを言葉(ことば)にします.それはどんな絵で,色使いはどうで,全体としてどんな印象を受けるかをしゃべり合うのです.しゃべる内容は,特に決まっていません.それぞれが自分の感じたままに言い合うのです.とても自由な鑑賞技術です.約束はひとつだけ.それは鑑賞する集団に目の見えない人が含まれるということです.

 ここまで読んだ方は,「晴眼者が目の不自由な人を助ける絵や写真の鑑賞会」をイメージしたかもしれません.しかし違うのです.ソーシャル・ビューとは,言ってみれば「鑑賞者のライブ感を大切にした,絵や写真を言葉にするプロセスを味わう技法」を言うのだそうです.

 ソーシャル・ビューのおもしろさを,伊藤さんは「見えないもの,つまり『意味』の部分を共有することにある」と表現しています.つまり,(目に頼った生活をしている人にとって美術鑑賞とは)「しばらく眺め,場合によってはまわりをまわったりして,自分なりに気になった部分を『入り口』として近づいてみる.もやもやしていた印象を少しずつはっきりさせ,部分と部分をつなぎあわせて,自分なりの『意味』を,解釈を,手探りで見付けていく」(p 165)ことです.この「遠回り」を,鑑賞する人たちみんなで共有しようというのがソーシャル・ビューです.「目の不自由な人を助ける」ボランティアのサービスとは根本的に違います.

 感想を言い合う途中で,目を使わない人は疑問に思ったことを問いかけます.例えば,ただ「水に飛び込む人がいる」と聞いただけでは幾通りもの情景が想像できます.そこを問いかけるのです.問いかけられた目を使う人は,もっと詳しく観察して「子どもです」「笑っています」「インドの景色のようです」と伝えます.こうして初めて目を使わない人にも具体的なイメージが湧くのです.これは目を使わない人が世界を見るとき,普段から,普通に行っていることだそうです.そして,これは目を使わない人に具体的なイメージを伝えただけではありません.疑問を問いかけることによって,目の見える人のイメージも確かなものになる.つまり,ここでは目に見えない人が誘いかけることで,目の見える人のイメージをより具体的なものに変えることができるのです.

 現代アートでは印象も大事ですが,解釈はもっと大切なのだそうです.一枚の抽象画があるとしましょう.人は一枚の抽象画からさまざまな印象が導き出せます.パブロ・ピカソの「ゲルニカ」 (2) という作品では「悲しみ」を感じた人もいるでしょうし,「怒り」を感じた人もいるでしょう.ところが「ゲルニカ」に描かれた顔を「奇妙」だと思ったり,「おかしな顔だ」と思った人もいて当然です.そう感じたからといって,別に変ではありません.美術の教科書には「ゲルニカ」は「戦争への怒りを表現した作品」だと書いてありますが――確か,そう書いてあったと思いますが――,教科書の解釈だけが正しいという保証はありません.

Guernica.jpg                 パブロ・ピカソ作「ゲルニカ」1937

 そのことよりも,解釈はさまざまであり,「怒り」を表現していると言われればそんな気がする.でもピカソの描く絵は漫画みたいで,確かに顔が「おかしい」と言われれば「おかしい」.どちらか一方が正しいというわけではありません.ここで本当に大切なのは,人の心に映った感情が「魔術的な変貌を遂げる」ということなのだそうです.このようにして,わたしたちは誰でも「頭の中の作品を作り直している」.目を使わない人は,そのようなやわらかなイメージで「世界を見ている」.そのことを,普段,目を使って生活している人にも経験してもらうのがソーシャル・ビューの本質です.伊藤さんは「他人の目で見る面白さ,他人の見方を自分で実感する豊かさを,ここでは見える人も経験するのです」(p 182)とおっしゃいます.

 次に続きます.

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(1) 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(伊藤亜紗 著,光文社新書751)
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(2) 「ゲルニカ」(パブロ・ピカソ作,1937).『目の見えない人は世界をどう見ているのか』では,アメリカの画家マーク・ロコスの絵が紹介されていましたが,ここで紹介していいかどうか迷ってしまいましたので,ピカソの「ゲルニカ」の白黒版にしました.



三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

9月21日(月)から23日(水)までの三日間、『アンモナイトのレプリカに色をつけよう!』を行いました。

石こうのアンモナイトのレプリカに好きな色を塗りました。
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アンモナイトはイカ・タコの仲間で頭足類って言うんですよ~~!!
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ひとり黙々と塗っている子もいれば、兄弟仲良く塗っていたり

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おうちの方と一緒に頑張っていたりと、みなさん一生懸命に塗ってくれていました^^
             
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世界に一つだけのアンモナイトできたかな?(*^_^*)

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次のイベントは、9月26・27日(土・日)の『モールで恐竜をつくろう!』です。
たくさんのご参加お待ちしています(^_^)

フロアスタッフ  いのうえ なるみ

9月19日、シルバーウィーク初日!
アンモナイトの化石のレプリカづくりを行いました♪

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好きな色のおゆまると、化石の型をえらんで・・・


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作りかたの説明を聞いたら、さっそくつくりはじめます!


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ねじったり、のばしたりして、型にはめると・・・
自分だけの化石のレプリカの完成!
みなさんとっても上手に作っていただきました♪

化石のレプリカづくりは、明日も行っておりますので
是非ご参加ください!

フロアスタッフ さかなか あゆみ

8月と9月のシルバーウィーク☆(^.^)☆

フロアスタッフに仲間入りした大学生の井上さん・坂中さん・佐藤さん!!!

デジタル紙芝居やイベントに大活躍♪ (^.^)♪

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また土日にあえるかも?!

もう秋ですネ♪10月のイベントは・・・

フロアスタッフとあそぼうでは・・

ハロウィンイベントがもりだくさん(^.^)♪
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3日(土)・4日(日)          「ひとはく★HALLOWEEN」

10日(土)・12日(月・祝)    「画はくの日」~ハロウィンヴァージョン~

17日(土)18日(日)     「ハロウィン★モールでクモづくり」

25日(日)                            「きょうりゅう骨パズル」

31日(土)          「どうぶつビンゴ」

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ワークショップ 

  11日(日)    佐藤研究員と一緒に「アンモナイト石けんをつくろう!」
       

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ひとはく探検隊

24日(土)    高野研究員と一緒に深田公園に出かけます。

     「どんぐり拾いにいこう!」
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みなさまのご来館、心よりお待ちしております。

 

      フロアスタッフ  にしぐちひろこ

 

 

10月実施のセミナーのご案内
 芸術の秋、食欲の秋、スポーツの秋.....何をするにもいい季節になってきましたね(^^)/

 10月実施のセミナーの一覧を紹介します。是非ご受講ください。
生涯学習課

2015年10月

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/10/3(土) B26 植物画を描こう(全2回) 体験する講座
2015/10/3(土) E07 都市の歩き方・名所編 大阪市遠里小野・我孫子界隈を歩く 体験する講座
2015/10/7(水) B27 植物ウォッチング 高砂市阿弥陀町 見る講座
2015/10/9(金) H05 海洋生物生態学入門(有高連携セミ) 基礎講座
2015/10/10(土) B28 丹波並木道中央公園のシダを見る 見る講座
2015/10/10(土) A12 ジオアーケオロジー ~地質学からみた遺跡~ 基礎講座
2015/10/15(木) B29 秋のキノコ観察 神戸森林植物園 体験する講座
2015/10/17(土) E08 都市の歩き方・名所編 大阪市桃谷・生野界隈を歩く 体験する講座
2015/10/24(土) F07 プラスティック封入標本をつくろう 体験する講座
2015/10/24(土) B30 植物観察会(奈良公園) 体験する講座
2015/10/29(木) B31 秋の里山で植物を観察しよう 体験する講座
2015/10/30(金) H06 ドングリの木を見分けよう(有高連携セミ) 基礎講座
2015/10/30(金) J14 山野草 花の形・タネの形・成長の形(夏秋編) 基礎講座
2015/10/31(土) B32 秋のキノコ観察会 有馬富士公園 体験する講座
2015/10/31(土) E09 都市の歩き方・街道編 西国街道を歩く(伊丹市髭の渡しから辻碑まで) 体験する講座
9月13日(日)に兵庫県の日本海側の砂浜海岸(香美町三田浜)で、ひとはくセミナー「兵庫の2つの海を知る(日本海編)-小型地曳網で魚の赤ちゃん調べ-」を開催しました。当日の天気は晴れで、海況も穏やかでした。新作の地曳網を用いた初めてのセミナーでしたので、地元香住高校の高校生らとともに網の運搬やセッティング等を綿密に打ち合わせし、ゆっくりと丁寧に網を曳きました。約20種類の稚魚が採集され、貴重なデータと標本を集めることもできました。これからも様々なセミナーを通して、兵庫県の海の魅力を伝えていきたいと思います。

(和田 年史(わだ としふみ)/流域生態研究グループ)

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9月13日(日)、ひとはく探検隊を行いました!
今回のテーマは「クモの観察
とても身近な生き物クモ、じっくり観察しました!

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絶好の探検隊日和!見事な秋晴れです!

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クモの巣が見えやすいようにきりふきで水をかけます。
どんなクモに出会えるかな?

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みなさん一度は聞いたことがあるジョロウグモ
こちらは今回の探検一番の大物!

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なんと水の上にもクモが!
これにはみんな大興奮でした!

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9種類のクモを発見!
みなさん大満足のご様子でした!

ぜひ、みなさんも探してみてください(^^)

たくさんのご参加ありがとうございました!

 

次回のひとはく探検隊は、10月24日(土)「どんぐりを拾いに行こう!」です。
みなさんが知っている可愛い木の実、どんぐりを集めてみませんか?
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=11531

たくさんのご参加、お待ちしております!
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本日(9月12日)フロアスタッフとあそぼう 画はくの日「川のさかなを描こう!」を行いました。
今回の舞台は、2階 水生生物の世界です!

たくさんの 小さな画はくさんたち が集まって下さいました♪

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おさかなの色って難しいかな...?? と思っていましたが、、、
みんなおさかなをじ~っと見て、色んな色を重ねて塗ったり色鉛筆をねかせて塗ったり、たくさんの工夫をされていました♪

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夢中になって描いていたら、、、あっという間に素敵な絵が完成しました
絵を描きながら、さかなについての理解が深まったと思います♪

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
完成した絵は4階休憩コーナーに掲示してありますのでまた見に来て下さい(*^^*)
みなさまにお会いできるのを楽しみにしています。

フロアスタッフ まつだ まみ

今年もひょうごミュージアムフェア2015が実施されます。

  期日は  10月3日(土)~4日(日)
  時間は  10:00-16:00
  場所は  神戸ハーバーランド スペースシアター



 詳しい情報はこちらから↓↓

  http://www.hyogo-c.ed.jp/~rekihaku-bo/official/m-fair.html


 兵庫県内の美術館や博物館、動物園、植物園、水族館などが一堂に会し、親子でものづくり体験をしよう!! と銘打って、さまざまなブースの出展があります。

 是非ご家族おそろいでお出かけください!!

生涯学習課

 かつて、六甲山地に位置する東お多福山には、ススキが優占する広大な面積(約83ha)の草原が広がっていましたが、戦後の植林や土地開発、草原管理停止による森林への遷移により、現在は約9haにまで面積が縮小しています。また、ススキも衰退しネザサや優占する草原に変化、草原生植物の多様性が低下するとともに、ススキの穂が広がる景観が失われるなどの課題が発生しています。これらの解決のため、平成19年度より東お多福山草原保全・再生研究会が中心となり、当地でのススキ草原の景観の再生と、草原生植物の多様性の保全を目的とした活動がすすめられています。
 本展示では、当地の草原保全で目指すべき草原の姿を検討するために、約460点の古写真を収集、整理、分析し、当地の植生と利用の変遷を紐解くとともに、かつてのススキが優占していた頃の草原の姿を明らかにした結果を紹介します。また、1人でも多くの方にかつての東お多福山草原の姿を伝えることで、草原保全の目標像が共有されるとともに、保全活動の賛同者・参画者の輪が広がることを期待しています。
 なお、本展示は平成23年度~25年度科学研究費補助金若手研究B(課題番号:23701026、代表者 橋本佳延)で実施した古写真による東お多福山草原景観調査の研究成果の一部を使用しています。

1  展示概要
 ①  東お多福山草原の概要(場所、希少性、消失の危機など)解説パネル
 ②  東お多福山草原で撮影された1930年代以降の古写真と文献等情報により構成される草原の変遷をまとめた年表パネル(1点)
 ③  古写真の撮影地点(推定)の位置図および、同一撮影地点の現在の様子を収めた写真を比較するパネル
 ④  東お多福山草原の植生、景観、利用を特徴付ける古写真
 ⑤  大正期以降に発行された、東お多福山草原の写真を掲載したハイキングガイド(実物)
 ⑥  東お多福山草原における草原保全活動の紹介パネル

  ※会場によって展示物の構成が異なります。

2 主催・協力
  主 催:兵庫県立人と自然の博物館
      兵庫県三田市弥生が丘6丁目 電話:079-559-2001(代表) http://hitohaku.jp
  共 催:東お多福山草原保全・再生研究会ほか

3  担   当
                 兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境再生研究部 橋本佳延
             電話&FAX(直通):079-559-2014     

4 巡回日程・会場     終了しました。
(1)期間 9月16日(水)~9月29日(火)
   場所 兵庫県立美術館ホワイエ 神戸市中央区脇浜海岸通1-1−1
(2)期間 10月1日(木)~10月9日(金) 
   場所 伊丹市立生涯学習センター(ラスタホール)ロビー 伊丹市南野2丁目-3-25
(3)期間 11月5日(木)~11月19日(木)
         場所 神戸市シルバーカレッジ ホワイエ 神戸市北区山田町下谷上中一里山14-1
(4)期間 12月26日(土)~1月15日(金)
   場所 神戸市東灘区民センターロビー 神戸市東灘区住吉東町5丁目1-16
(5)期間 平成28年1月29日(金)~2月8日(月)
   場所 神戸市立灘区民ホール神戸市灘区岸地通1丁目1-1

   巡回展の詳細はこちらから

5  展示の様子 ※兵庫県立人と自然の博物館での展示構成。会場によって変更があります。

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朝夕涼しくなって、鳴く虫の声がにぎやかになってきました。
キッズの皆さんの周りではどんな声が聞こえているかな?

9月6日は朝から雨が降るなか、Kidsサンデーが開催されました。
足もとの悪いなか、ご来館くださった皆さまありがとうございました。

◆自然ってすごい!~ぴょんぴょんラボ&プレイルーム~

 ぴょんぴょんはねるカエルなどの生きものの観察や工作をして
 はねる生きもののひみつをさぐりました。
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◆わたしのひょうほん☆たからばこ(ひとはく連携活動グループrun♪run♪plaza)

 ショウリョウバッタ、オンブバッタ、イナゴなど
 本物の生きているバッタを見ながら、オリジナルバッタを作りました。
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 「からばこ」が「ひょうほん☆たからばこ」に大変身!
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ほかにもフロアスタッフによるイベントや

研究員によるオープンセミナーが博物館内で行われました。

次回のKidsサンデーは10月4日(日)です。

う~さぎうさぎ♪なに見てはねる♫...
うさぎが見たらはねると歌われているのは?
そう十五夜お月さま!今年の十五夜は9月27日(日)です。
お天気になるといいですね!


              (たかせゆうこ/キッズひとはく推進PJ)

 

暑かった夏も終わり 2学期が始まり最初の日曜日.....雨....


 朝、出勤して駐車場から館への通路にて 発見!!


 ん?  ナメクジ?  


 でも、これだけでは大きさが判りませんね(^^;)


 大きさを比較するための目安として携帯電話を置いてみると.....








 大きさは10cm以上あるようです。 「ヤマナメクジ」だと思います。
 久しぶりに遭遇しました。

ゆめはくの、九州初上陸です!

九州国立博物館(きゅーはく:福岡県太宰府市)で、9月13日まで開催されている「むしの考古学」展へのご協力の一環として
夏休み最後の土日、8月29日・30日に、行ってまいりました。

当日のようすは、九州国立博物館のブログでも紹介されています。

1_3420.jpg  神戸港にて乗船を待つゆめはく

2_3432.jpg 九州、上陸!!

3_3465.jpg 九州国立博物館。大っきいです。

4_3479.jpg きゅーはくのお客様をお迎えする、ゴホンダイコクコガネ

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出し物は、定番の「むしむしみっけ」に、夏の人気メニュー「むしむしたいけん」をそのままお持ちしました。豪華です。

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ゆめはく内での「むしむしみっけ」 。全部制覇した子もいましたよ。

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昆虫ぬりえコーナーは、体験型展示室「あじっぱ」の一角に

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子どもたちのキラキラは、ひとはくでも、きゅーはくでも、同じでしたよ!

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ひとつ、違うのは、きゅーはくには、海外からのお客様が多いことです。
こちらは、台湾からいらっしゃった方のコメントです。

13_3606.jpg 任務完了し、神戸へ向けて出発。新門司港にて。

九州のみなさん、九州を訪れたみなさん、何より子どもたちに「ゆめはく」と「むしむしたいけん」を楽しんでいただけて、充実した二日間でした。
最後になりましたが、機会を与えてくださった九州国立博物館のみなさまに、厚くお礼申し上げます。

【スタッフ】宇野宏樹・緒方裕大・堀内湧也・室崎隆春・吉村将弘・塚本健司・八木 剛

(八木 剛 記)
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長いなつやすみもいよいよ終わりに近づいてきましたね。
この夏、ひとはくにはたいへん多くのお客様がお越しになられました!
ありがとうございます(^^)

そこで、8月に行われたワークショップの様子をダイジェストでご報告します♪

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12日(水)13日(木)14日(金)29日(土)
『とっても簡単!化石のレプリカづくり』

ほんもののアンモナイトで型取りした型を使って、カラフルな"おゆまる"でアンモナイトのレプリカをつくりました!

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左から:井上さん、佐藤さん、坂中さん     
      この夏フロアスタッフに仲間入りした 大学生の井上さん、坂中さん、佐藤さんです。
      元気いっぱいにたくさんのお客様をご案内していただきました。
      彼女たちは、この後シルバーウィークまでお手伝いいただきます!
      みなさん 会いに来てくださいね♪

毎回大好評のレプリカづくり、多い日は一日300個以上でました!
次回は 9月19日(土)、20日(日)です♪

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

26日(水) 『プラ板づくり』

プラスチック板にいきものたちの絵を描いて、オリジナルのプラ板をつくりました!
標本や写真をもとに、みなさんとっても上手に描いてくださいましたよ♪
さっそくキーホルダーにしてかばんにつけていた方もいらっしゃいました!
自分だけのオリジナルキーホルダー、素敵ですね(^v^)

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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

27日(木) 『ミニチュアジャングルをつくろう!』

立体のミニチュアジャングルのペーパークラフトをつくりました!
デジタル紙芝居、『オランとウーたんのジャングル探検記』を舞台に
「立版古(たてばんこ)」とよばれる江戸時代から伝わる立体的なペーパークラフトを
みなさんにつくっていただきました♪
出来上がった作品でさっそくみなさん遊ばれていましたよ!
家でもぜひ飾って遊んでくださいね~(^○^)

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28日(金) 『移動博物館車「ゆめはく」をつくろう!』

移動博物館車「ゆめはく」のペーパークラフトをつくりました!
細かい作業がおおくてたいへんだったと思いますが、みなさん一生懸命つくってくださいました!(^_^)

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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

30日(日) 『アンモナイト石けんをつくろう!』

カラフルな石けん液を型に流し込んでアンモナイトのレプリカをつくりました!
みなさん上手に型から出せました♪使うのがもったいないですね!

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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

予想をはるかに超えるたくさんのご参加に、毎日うれしい悲鳴を上げて
いましたよ。

9月のシルバーウィークもワークショップは開催します。おたのしみに♪
皆様のご来館をお待ちしています。

フロアスタッフ たにぐち はるな
8月28日㈭、県庁インターンシップという職業体験の学習プログラムでひとはくに来た高校生が、
フロアスタッフの業務を体験されました!

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溝上くん・望月くん・谷くん

ワークショップのペーパクラフトのお手伝いや、館内案内も放送していただきました。
また午後からは、デジタル紙芝居「丹波の恐竜たんたんのひとはくナイトミュージアム」
を3人に上映していただきました!

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3人とも緊張の面持ちでしたが、とても上手にセリフを読んでくださいました!
台本にすこしアレンジを加えたり、どうすればもっと良くなるかを意見交換したり
積極的に参加する姿が印象的でした。

今回のひとはくでの経験を、ぜひ今後の進路に生かしてもらえたらと思います!
一日お疲れさまでした♪

フロアスタッフ たにぐち はるな


夏休みも終わりに近づいてきました。楽しい思い出はいっぱいできたかな?
ひとはくは、小さなお子様から大人まで一緒に楽しめるイベント満載ですよ♪

9月のワークショップのおしらせです!
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ワークショップは午前と午後に分かれて1日開催しております。


9/19(土)、20(日)「とっても簡単!化石のレプリカづくり」

場所 4階オープン・ラボ(小学2年生以下のお子様は保護者同伴)
時間 10:30~11:30 / 13:00~16:00(時間内はいつでも参加OK)
※材料がなくなりしだい終了
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▲くわしくは画像をクリック



9/21(月・祝)、22(火・祝)、23(水・祝) 「アンモナイトのレプリカに色をつけよう!」
場所:4階オープン・ラボ(小学2年生以下のお子様は保護者同伴)
時間 ①10:30~11:30、②13:00~14:00、③14:00~15:00、④15:00~16:00
※各回20名、定員になり次第、終了

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▲くわしくは画像をクリック

前回の「アンモナイトのレプリカに色をつけよう!」の様子は、こちらをクリック!

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イベントに参加したら、1階展示室にある

「標本でたどる アンモナイトの歴史展」で色んなアンモナイトに会いにいこう!


クールスポット期間中(2015年7月1日~9月30日)は、観覧料は通常の半額です。

 

フロアスタッフ まつだ 

8月23日に、フロアスタッフとあそぼう「画はくの日~アンモナイトをかこう!~」が開催されました。

今回は、ミニ企画展「標本でたどる アンモナイトの歴史展」のアンモナイトをスケッチしました!

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生きていたころのアンモナイトを想像して、足を描いたり、カラフルな色を塗ったり...


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お友達と描いたり、兄弟で描いたり、とても楽しそうに描いてくれていました(*^_^*)


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素敵な絵がたくさん!!
ご参加いただきありがとうございました。

 

なお、ミニ企画展は10月12日(月・祝)まで行っておりますので、この機会に是非人と自然の博物館へお越しください♪
みなさまのご来館、スタッフ一同、心よりお待ちしております(^_^)☆

 

 

フロアスタッフ いのうえ なるみ


8月22日に、ひとはく探検隊「身近な里山、ひとはく生物多様性の森をあるこう!」を行いました。

みなさん、里山って何だかご存知ですか?
今回は、ひとはくの近くの里山に、植物博士の橋本研究員と探検に出かけました♪

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ハチがいたら怖いなぁ~、と恐る恐る足を踏み入れた里山でしたが...

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入ってみるとみんな普段見ることのない植物に興味津々
不思議なにおいのする植物や、くるくるまわって落ちる種大興奮

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自分から進んで落ちている木の実や、植物の芽、虫たちなどを探してみるようになりました♪
里山には色んな生き物が住んでいるのですね♪

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!
次回のひとはく探検隊は、9月13日(日)「クモの観察」です♪
みなさまにお会いできるのを楽しみにしています(*^_^*)

フロアスタッフ まつだ まみ

8月8日から15日まで、8日間にわたる「むしむしたいけん」、終了しました。
今年もたくさんのご来場、ありがとうございました!
毎年お越しくださってる方や、会期中5回!という方も。

musimusi2015_3134.jpg 子どもたちの笑顔で、大人も笑顔に!
今年は、幼児さんの割合が、昨年、一昨年よりも、高かったです。

musimusi2015_3226.jpg カラフルなぬり絵が、最終日には、壁いっぱい!



来場のみなさまの声をいくつかご紹介します。
たくさんのメッセージをありがとうございました。
眠れないくらい楽しみにしてくれてたんですね。励みになります!
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さてさて、むしファッションのみなさんです。
かわいいファッションなのに撮影しそびれた子も少なからず。ごめんなさい。
musimusi2015_3409.jpg musimusi2015_3406.jpg ← サンダルが、あおむしくんだ!
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最後になりましたが、子どもたちの笑顔のために尽力くださったスタッフのみなさんに、お礼を申し上げます。
それから、虫たちにも。
ありがとうございました!

むしむしたいけん2015スタッフ
足立千恵、伊藤むつみ、川崎菜穂子、黒川周子、清水文美、清水一陽、高瀬優子、山下大輔、山本梨香(大人)

宇野宏樹、緒方裕大、門口真輝、川崎安寿、阪上洸多、高野真哉、徳平拓朗、仲野慎二郎、福田 洵、牧田 習、室崎隆春、吉村将弘(大学生)
坂本貴海、菅澤祥史、中谷朱里、半井陽大(高校生)

スタッフたいけん
篠谷遼太、高垣喜温、比嘉洋太、脇村涼太郎(飛び入りの中学生:ユース昆虫研究室)
赤城ほのか、足立悠輔、越瀬らいむ、黒川 萌、八木 朔(小学生:Kidsインターンシップ)

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次は、11月1日(日)、「Kidsサンデースペシャル」の日、「むしむしたいけん 秋バージョン」を開催しま〜す。
夏と同じ虫たちも、ぜんぜん違う虫たちも登場しますよ。どうぞお楽しみに!
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(八木 剛 記)

今年のペルセウス座流星群は新月のタイミングと重なり、観察するにはいい条件だったんだけども.....自宅近くからの3日間のトライでは一つも証拠を残せませんでした(>_<)
 目視は出来てるんですが、シャッターチャンスが......トホホでした。


 なので、何枚か(ほんとは、18枚です 10分間の星の動き)重ねてみました......日周運動は分かるかな^^;kikukiku.jpg

     また機会があれば.....☆彡


8/15(土)16(日)

フロアスタッフと遊ぼううちわづくりが行われました♪

 

今回は丹波の恐竜、兵庫の動物のうちわをつくります!

最初にうちわの白面に自由にお絵描き

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絵が描けたら台紙はシールになっているのでうちわに貼りつけます
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 完成です!!
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 みなさんとっても良い笑顔(*^_^*)

このうちわで暑さを吹き飛ばすぞ~~(*^^)v

 

 

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

 

次回のイベントは、、8月22日(土)

ひとはく探検隊「身近な里山、ひとはく生物多様性の森をあるこう!」です!

みなさんのご参加お待ちしております。

 

フロアスタッフ くまもとまなみ

むしむしたいけん、連日、たくさんの子どもたちで賑わっています。
8月15日(土)まで。残り3日です。この機会をお見逃しなく。

ママ、パパ、すてきなショットが撮れますよ!
小さなチャレンジに挑む子どもたちのキラキラした表情、今がチャンスです。
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今年のむしむしたいけんには、こんな虫たちがいます。
(登場する虫は、日ごとに変わります。ご了承ください。)
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さてさて。ドレスコードは「むし」です。
みんなのかわいい「むしファッション」をご紹介しましょう!

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リボンが、ちょうちょなのでした。

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この日のために、姉妹で自作っ! うれしくて涙が出ます。
毎年来てくれて、ありがとう!

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全身、ちょうちょです!

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今年、2回目です。右は昨年。大きくなったね!

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ほかにもたくさんの「むしファッション」が。
ぜんぶご紹介できなくて、ごめんなさい。
みなさんも、楽しく「むしファッション」で来てね。
(もちろん、普通のファッションで、ご入場いただけます)

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「むしむしたいけん」は、博物館4階実習室にて。
11:00から16:00(ただし12:30から13:00はお昼休み)
参加費:1人100円(2歳未満無料。同伴の保護者の方も必要。観覧料別途。小学3年生以下は保護者同伴)
当日は「まほうのスタンプ」により、何度でも再入場可能です。

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(八木 剛 記)

みなさん、夏休みの宿題はすすんでいますか?

博物館には、課題研究にピッタリの展示がたくさんあります!すてきな出会い、発見があるかもしれませんよ。

「まだ課題研究が決まらない!」「決まったけどどうやって調べたらいいかわからない!」という方、是非ひとはくへお越しください!

 

ひとはくでは8月8日㈯9日㈰、『アンモナイトのレプリカに色をつけよう!』が開催されました!

石こうで型取りしたアンモナイトのレプリカに自由に色をつけました♪

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みなさん筆を使って、一生懸命アンモナイトに色を塗ってくれました!

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今回ご参加頂けなかったお客さまも、12日㈬、13日㈭、14日㈮、29日㈯には『とっても簡単!アンモナイトのレプリカづくり』が開催されます!
カラフルなおゆまるを使って、アンモナイトのレプリカをつくります。

詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=11893


みなさまのお越しをスタッフ一同お待ちしております。

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むしむしたいけん2015、8月8日(土)に開幕しました! 15日(土)まで連続8日間の開催です。

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初日から大にぎわい。うれしい悲鳴で、お楽しみいただいています。

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蚊帳(かや)の中には、セミや、トンボなど、よく飛ぶ虫が入っています。
バッタはちょっと少なめ。

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今年はクワガタムシが充実しています。

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イモリは、あいかわらず、大人気です。

今年は、部屋の一角に「ベビールーム」が登場。
0歳児さんから、安心してお楽しみいただけます!!
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"ドレスコード"は「むし」です。
とってもステキなむしファッションで来てくれたみんな、ありがとう!
(むしファッションでなくても、だいじょうぶですよ)
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「むしむしたいけん」は、博物館4階実習室にて。
11:00から16:00(ただし12:30から13:00はお昼休み)
参加費:1人100円(2歳未満無料。同伴の保護者の方も必要。観覧料別途。小学3年生以下は保護者同伴)
当日は「まほうのスタンプ」により、何度でも再入場可能です。

連日暑い日が続きますが、虫たちも、スタッフも、がんばります!

(八木 剛 記)

いよいよ8月に入りましたね!
キッズの皆さんはどんな夏休みを過ごしていますか?
8月2日のKidsサンデーの様子をご紹介します!

◆まゆだま☆ラボ&プレイルーム
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博物館実習生の皆さんがスタッフとして大活躍してくれました!
ラボではまゆだまから糸口を探して、糸取りを体験。


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プレイルームでは、本物のまゆだまに色やもようをかいて
作ったマイまゆだまを転がし台でコロコロ転がしました。


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↑まゆだまの糸を全部取りたい!とがんばったキッズもいましたよ^^

◆ソーマトロープでどうぶつを知ろう
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表と裏の2枚の絵をくるくる回転させてみると・・・あ!リスさんが美味しそうに食べてる!

◆昆虫標本をスケッチしよう
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みんなお気に入りの昆虫を選んで一生懸命見て、細かい模様や触角もちゃんとスケッチしていました。


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その他にも博物館のあちこちで真剣に楽しんでいる キッズの皆さんの姿を見ることができました。

さて、今週の土曜日、8月8日からは毎年大人気のむしむしたいけんがはじまります!(15日まで)
セミ、トンボ、クワガタムシ...今年はどんな虫に出会えるかな?
ドレスコードはむし。昆虫ファッションで来てくれたキッズにはなにかいいことあるかも!?

くわしくはコチラ

暑い日がつづいています。
キッズの皆さんは早寝早起きして、水分をたっぷりとって夏を楽しんでくださいね!


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「は~今日はよくころがった~。」(まゆだまたちの声!?)

             (たかせゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト)

各地で猛暑日の記録を更新するなど、連日暑い暑い日が続きます.....
 ひとはくは「クールスポット」施設になっていますので、観覧料は半額です。是非暑い日は博物館でお過ごしください。

  そして、9月も素敵なセミナーが盛りだくさん!!
  9月は観察会などハイキングしながら講師の話が聞ける体験的な講座が多く開設されます。是非一度、ご受講ください。詳しい内容は下記の表のセミナータイトルをクリックしてください。そのままお申し込みも出来ます(o^^o)

2015年9月

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/9/4(金) H04 植物生態学入門(有高連携セミ) 基礎講座
2015/9/5(土) J11 小さい子どものための秋の鳴く虫観察会 体験する講座
2015/9/5(土) D11 動物の体のつくりとしくみ 2. 爬虫類 考える講座
2015/9/12(土) B22 阿瀬渓谷植物ハイキング 体験する講座
2015/9/13(日) D12 兵庫の2つの海を知る(日本海編)-小型地曳網で魚の赤ちゃん調べ 体験する講座
2015/9/17(木) B23 植物ウォッチング 京丹後市久美浜町 見る講座
2015/9/19(土) J12 愛蜂家基礎講座・初級(全4回) 体験する講座
2015/9/23(水) D13 「タカの渡り」観察会 見る講座
2015/9/26(土) B24 植物観察会(甲山) 体験する講座
2015/9/26(土) J13 おとなのための秋の鳴く虫 体験する講座
2015/9/27(日) D14 兵庫の2つの海を知る(瀬戸内海編)-小型地曳網で魚の赤ちゃん調べ 体験する講座
2015/9/30(水) B25 ハチ北高原自然観察ツアー 秋のキノコと木の実の観察 体験する講座
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 セミナー倶楽部会員に登録しておけば(無料)、毎月メールマガジンも配信され、セミナー情報やイベント情報がお手元に届きます。
 
  こちらからどうぞ →→→  http://www.hitohaku.jp/seminar/club.html

 生涯学習課
ひとはくのキャラバン事業の一環で、8月11日(火)から16日(日)まで相生市立図書館で「身近な海の生き物展」を開催します。関連イベントとして、研究員らによる講話やお勧め図書の紹介もあり、夏休みの自由研究の相談にも応じます。展示コーナーへの入場だけでなく、各研究員の講話も無料ですので、ぜひご来館ください。

○ 相生市でのキャラバン事業の概要
日時:平成27年8月11日(火)~16日(日)9:00~17:00
場所:相生市立図書館 2F 展示コーナーおよび 3F 視聴覚室

〔博物館研究員のお仕事とお勧め図書の紹介〕
・8/11(火)「身近な海の生きもの」by 和田研究員(専門:海洋生物(イカ・カニなど))
・8/12(水)「牡蠣(カキ)について知ろう!」by 菊池研究員(専門:貝・化石など)
・8/13(木)「タンガニイカ湖の魚類の魅力」by 高橋研究員(専門:魚類など)
・8/14(金)「生きものどうしのつながり」by 高木研究員(専門:昆虫・哺乳類など)
・8/15(土)「鳥類のふしぎ」by 布野研究員(専門:鳥類など)
・8/16(日)「水辺の生き物とその暮らし」by 三橋研究員(専門:水生生物(水生昆虫など))

(和田 年史(わだ としふみ)/流域生態研究グループ)
チラシはこちらから.pdf
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ブルームーンといっても、青い月ではありません^^;

満月が月に2度見られる時の2度目の満月のことをブルームーンと言うそうです。 .....ちょうど7月31日(金)の満月がブルームーンでした。


 次にこのブルームーンが見られるのは........2018年の1月らしい^^;
 覚えていたら、見てね(o^^o)

 そして今年も8月12日(水)13日(木)の夜には ペルセウス座流星群がたくさん見えるかも ☆彡

 是非夜空を見上げてください


みなさん、夏休みを満喫されていますか?
ひとはくでは、小さなお子様から大人まで一緒に楽しめるイベントが毎日あります♪
8月31日まで月曜日も休館日なしで、開館しておりますよ。

8月のワークショップのおしらせです!
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ワークショップは午前と午後に分かれて1日開催しております。

8/12(水)、13(木)、14(金)、26(水)、27(木)、28(金)、29(土)
場所 4階オープン・ラボ(小学2年生以下のお子様は保護者同伴)
時間 10:30~11:30 / 13:00~16:00(時間内はいつでも参加OK)
※材料がなくなりしだい終了

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▲くわしくは画像をクリック



8/30(日) 佐藤研究員とフロアスタッフのワークショップ
「アンモナイト石けんをつくろう!」
場所:4階オープン・ラボ(小学2年生以下のお子様は保護者同伴)
時間 13:30~15:30(時間内はいつでも参加OK)  ※材料がなくなりしだい終了
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▲くわしくは画像をクリック

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また、8/8(土)、9(日)
「フロアスタッフとあそぼう」は
『アンモナイトのレプリカに色をつけよう』を行います。


◀くわしくは、画像をクリック



1階展示室にある「標本でたどる アンモナイトの歴史展」は色々なアンモナイトに会えますよ。

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アンモナイトができたら、4階ひとはくサロンにある
世界最大のアンモナイトと写真を撮ってみよう!





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『学んで魅せる標本展』 
は2階ひとはく多様性フロアで開催中!

昆虫標本、透明化標本、大迫力のヘラジカ...博物館に収蔵されている
様々な方法でつくられている標本づくりの技法を紹介しております。ぜひご覧ください。

フロアスタッフ まつだ 

7月25日(土)にカエル岩で有名な香美町の今子浦海岸で、ひとはくセミナー「カエル岩の海辺で磯の生きもの観察」を開催しました。当日は朝から日差しが強く、熱中症も心配されましたが、最初の説明等をそこそこにして、早めに海の中に入って頭や体を冷やしながら観察会を進めました。約20名の参加者とともに磯の生きものを集めて、40種類以上を記録・観察することができました。セミナーを通して、海の生きものや身近な自然に興味を持っていただけたらと思います。

(和田 年史(わだ としふみ)/流域生態研究グループ)
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26日(日曜日)にフロアスタッフとあそぼう!「画はくの日」を行いました。

テーマは「博物館の標本を描いてみよう!」です。

みなさん7/18より始まった 2階ひとはく多様性フロアの「学んで魅せる標本展」
はご覧になられましたか?

今回はその標本をスケッチしました。

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標本と絵を見比べながらスケッチしています。

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              こんな怖そうな標本もよく見てみると面白いですよ。

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素敵な絵がたくさん仕上がりました。
ご参加いただきありがとうございました。

標本展はまだまだ続きます。
この機会に是非ひとはくへお越しください。
みなさまのご来館、スタッフ一同 心よりお待ちしております。

フロアスタッフ せら ゆうこ

 7月22日(水)に相生市環境課が主催する子ども里海クラブの活動「日本海スノーケリング体験 ~瀬戸内海との違いを学ぼう~」が開催され、この活動を講師としてサポートさせていただきました。開催場所は竹野スノーケルセンター(豊岡市竹野町)前の大浦海岸で、センターの方々にも色々と助けていただきました。

 当日、瀬戸内海側は朝から豪雨でしたが、日本海側の海辺に着く頃には雨も止み、透明度の高い海中をじっくり観察することができました。水中マスクとスノーケルを使って生きものを観察する方法を学び、相生市の海辺とは違った魅力を感じていただけたと思います。そして、改めて地元の海に興味を持つきっかけになればと思っています。兵庫県は瀬戸内海と日本海という2つの異なる海域を持ちます。兵庫県の海の魅力をこれからも伝えていきたいと思います
*本活動は「海の学びミュージアムサポート」の助成を受けて進められています。

(和田 年史(わだ としふみ)/流域生態研究グループ)

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7月25日(日)ひとはく探検隊「夏の鳥をさがそう!」を行いました。

まずは、探検隊長の布野研究員から双眼鏡の使い方を教えてもらって、ひとはくサロンで練習します。

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深田公園で鳥の観察です。コシアカツバメ、スズメ、ノバト・・・双眼鏡でしっかりとらえました!
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遠くにとまっている鳥も望遠鏡でキャッチ!!わあ~よく見える!
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最後は高い木の上にある鳥の巣の観察です。

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みんな鳥をいっぱい見て、双眼鏡が大好き!になった1時間でした。
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

次回8月22日(土)ひとはく探検隊は、「身近な里山、ひとはく生物多様性の森をあるこう!」です。

フロアスタッフ いしくらまきこ かどはまえりこ

7月26日から8月30日まで 「道の駅みき」でひとはくの甲虫やチョウの標本と大型昆虫模型カブトムシを展示します。この数年,「道の駅みき」からのリクエストで夏休みに行かせていただいています。少しの展示ですが,ひとはくを知っていただくきっかけになればと思っています。7月24日に移動博物館車「ゆめはく」で搬入してきました。最近,荷物を運ぶためにも活躍のゆめはくです。今回は,八木研究員考案の昆虫クイズもやっています。お近くに行かれたときは休憩がてらお立ち寄りください。
地域展開担当&自然・環境マネジメント研究部 藤本真里

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むしむしたいけん2015

2015年7月22日
夏になりました!
ちっちゃな子どもたちも、むしデビューしちゃおう!!
恒例の「むしむしたいけん」今年も開催します。→ 開幕しました!  → 初日・二日目のようすむしファッション
8月8日(土)から15日(土)連続8日間です。
ぜひお越し下さい。

ドレスコードは「むし」! 昆虫ファッションで来てくれると、うれしいです!

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(↑)このチラシをダウンロード(PDF 2MB)

2014年のようす:スナップ写真来場者の声

(八木 剛 記)


7/12(日) ひとはく探検隊「ザリガニをつかまえよう!」が行われました♪

当日はとてもよく晴れて、絶好のたんけん日和でした(*^^)v

 

 

最初みつはし隊長のおはなしです!

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公園へ移動しザリガ二のエサ作り

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みなさん、やる気満々です!

 

今回のエサは、コイのエサと水を3:1の割合で混ぜ合せ、しっかりとコネコネ。

水に入れた時にバラバラにならないように固めにつくります。

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仕掛け網にエサをいれ、ため池に投げ入れます

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ザリガニが仕掛けに入るまで15分~20分まちます

長く待つほどザリガニが入る確率が高くなるそうで、

みなさん、暑い中仕掛け網を揚げるのを我慢していました(*^_^*)
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いよいよ引き上げますよー(^^)/~~~

ザリガニは入っているかな??

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ザリガニGET!(*^_^*)

暑い中たくさんのご参加ありがとうございました!

 

次回のひとはく探検隊は「夏の鳥をさがそう!」です。
詳しくはこちら→http://www.hitohaku.jp/MusePub/datafiles/?id=syskey1_key12044_subkeyFILE1
みなさんのご参加お待ちしております。

フロアスタッフ くまもとまなみ

もうすぐ待ちに待った楽しい夏休みがやってきますね。
7月のワークショップも、ワクワクするイベントがもりだくさん!
小さなお子様から大人まで一緒に楽しめますよ♪


7月のワークショップは 午前と午後に分かれて1日開催しております。
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7/28(火)、29(水)、30(木)、31(金)4日間

場所:4階オープン・ラボ(小学2年生以下のお子様は保護者同伴)
時間:10:30~11:30 / 13:00~16:00 (時間内はいつでも参加OK)
※材料がなくなりしだい終了

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▲くわしくは画像をクリック


 

また、7/18(土)、19(日)、20(月・祝)の「フロアスタッフとあそぼう」は
とっても簡単!化石のレプリカづくりを行います。

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8/12(水)・13(木)・14(金)・29(土)のワークショップも、
とっても簡単!化石のレプリカづくり」を行いますよ♪


また7/18(土)より「標本でたどる アンモナイトの歴史展」が

1階展示室ではじまります!

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▲くわしくはコチラ


8月のワークショップ
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▲くわしくはコチラ


クールスポット期間中(2015年7月1日~9月30日)は、観覧料は通常の半額です。

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▲くわしくはコチラ


ご参加お待ちしております。

フロアスタッフ まつだ 

夏の日差しが強く、まぶしくなってきましたね。
暑い日が続いていますがキッズの皆さんはお変わりないですか?

7月5日に行われたKidsサンデーの様子をレポートします!

◆しぜんってすごい!みずたま☆ラボ&プレイルーム

皆さんのお気に入りのカサは どんなカサでしょう?
午前中の「みずたま☆ラボ」ではカサにぴったりの
水を落とすとコロコロのみずたまになる葉っぱを探す じっけんをしました。
「ペタ」?「プク」?「コロコロ」?どんなかたちのみずたまができるかな?
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「よそう」と「けっか」がちがってびっくり!

午後の「みずたま☆プレイルーム」ではスポイトを使ってみずたまあそび!
花や葉っぱに水を落としてコロコロのみずたまをつくったり、
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色水を半紙に落として、みずたまもようをつくったりしました。
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プログラムで使用したハスの葉っぱは博物館の近くの方から分けていただきました。
ご協力いただきありがとうございます。

◆展示室ツアー「海の仲間たちツアー」

海の仲間たちのひみつをたくさん知りました。「サメの歯ってすごい~~>O<」
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◆フロアスタッフと遊ぼう「きょうりゅうほねパズル」
大きな恐竜のほねのパズルにお友だちと力を合わせて挑戦しました。
「ここ!きっとここだよ!」「やった~!」
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→くわしくはコチラをみてね!

◆パネルシアター

今回は七夕とホタルのお話。絵が光る☆特別なパネルシアターでした!
皆さんは天の川とホタル、見たことあるかな?

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次回のKidsサンデーは8月2日(日)です。
夏休みのひとはくは月曜日も開館しています。
高校生以上の観覧料はクールスポット期間中の特別料金になっています。
この機会に遊びにいらしてくださいね。
→くわしくはコチラをご確認ください!

早起きした朝や、雨上がりに散歩をすると、
葉っぱの上にキラキラ光るみずたまが見つけられるかも。
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キッズの皆さんも みずたまさがし してみませんか?
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                   (たかせゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト)

 

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セミの声も聞かれるようになり、もうすぐ夏休みですね。

ひとはくでは7月18日から収蔵資料展「学んで魅せる標本展」を開催します。
の関連イベントとして、7月20日には「解剖の日」ワークショップを予定しています。

イカや野菜といった身近な材料を解剖しながら、生き物のからだの作りを学べるイベントです。
さまざまな専門分野の研究員が解剖の実演をしながら、わかりやすく解説します。
事前申込みは不要ですので、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

○「解剖の日」ワークショップ
日時:平成27年7月20日(月・祝)11:00~16:00  終了しました。
場所:4F セミナー室(中セミナー室・実習室・実験セミナー室)
※プログラムによって時間が異なります。詳細はチラシをご確認ください

 プログラム(予定)
・中をのぞいてみよう 野菜と果実
・昆虫の解剖
・魚の中ってどうなってんの?
・イカの解剖
・鳥のからだの秘密と骨格標本づくり
・企画展解説ツアー

チラシはこちらから(pdf)
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(高木俊/自然・環境マネジメント研究部)

 学校の先生へ

2015年7月10日
台風が3つも続けてくるという、非常に珍しい年でありますが、大きな被害が出ないことを祈ります。

 さて、今年もやります!! 夏季教職員・指導者セミナー!!
 下の一覧からお申し込みいただけます。
 既に定員を超えている講座もありますが、まだお申し込みいただけます!!

 是非この機会にひとはくのセミナーをご受講ください。


教職員・指導者セミナー

主に学校・幼稚園・保育園の先生等を対象にしていますが、環境体験学習等を指導されている教員以外の方もご受講いただけます。
開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/8/3(月) G01 ピカピカ泥団子の作り方 体験する講座
2015/8/3(月) G02 小さな子どもの指導者向け 身近な植物観察の仕方 体験する講座
2015/8/3(月) G03 授業に使える!川の水生昆虫調べ 体験する講座
2015/8/3(月) G04 牛乳パックでカメラをつくって写真をとろう! 体験する講座
2015/8/4(火) G05 「大地のつくり」の授業に役立つ自然史の学習 考える講座
2015/8/4(火) G06 小さな子どもの指導者向け 化石を使ったプログラム 基礎講座
2015/8/4(火) G07 身近な生き物の観察~昆虫と植物の観察~ 体験する講座
2015/8/4(火) G08 丹波の恐竜化石と小動物化石 基礎講座
2015/8/4(火) G09 小さな子どもの指導者向け かわいい石ころ標本づくり 体験する講座
2015/8/5(水) G10 児童・生徒とできる里山林の調べ方 基礎講座
2015/8/5(水) G11 箱庭づくりから学ぶ自然や文化 体験する講座
2015/8/5(水) G12 障がいのある子どもが感じていること 考える講座
2015/8/5(水) G20 虫を見分ける 体験する講座
2015/8/5(水) G21 『ひとはく』のトリセツ 基礎講座
2015/8/6(木) G23 剪定の科学 体験する講座
2015/8/6(木) G13 化石からみた生き物の歴史 基礎講座
2015/8/6(木) G14  葉っぱで見分ける身近な樹木 体験する講座
2015/8/6(木) G15 丹波で地層を見る 体験する講座
2015/8/6(木) ■中止■ G16 火山灰をつくる鉱物やガラスを見てみよう 体験する講座
2015/8/7(金) G17 カタツムリとダンゴムシ 基礎講座
2015/8/7(金) G18 外来種の現状と対策 考える講座
2015/8/7(金) G19 小さな子どもの指導者向け 先生のための「むしむしたいけん」 体験する講座
2015/8/7(金) G22 先生が楽しむ理科工作あそび 体験する講座
タイトルをクリックすると詳細が見られます。受講申込も続けてホームページ上でできます。 ▲ページのトップに戻る



生涯学習課担当

4階のインフォメーションカウンターに
顕微鏡があるのをご存知ですか?
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植物の花粉や、ちいさな生きものなど色々なものが観察でき、
子どもたちはもちろん、大人の方にも大人気です♪

早速のぞいてみると...生きものの姿が!
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黒い目がとっても可愛いですね~(^^)!

さて、このみどり色の生きものの正体、
実は...これ!
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ガーデニングなどをされる方はよくご存じの
アブラムシです!
ちなみにこのアブラムシは、「バラミドリアブラムシ」
おもにバラ科の植物につくのだとか。

実はアブラムシにも寄生する植物によって
たくさんの種類があるのです!

みなさんもぜひ、観察してみてください!
小さいものを顕微鏡でのぞいてみると
発見があってとても楽しいですよ(*^_^*)!

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7月4日(土)、5日(日)フロアスタッフとあそぼう「きょうりゅう骨パズル」が行われました!

 タンバティタニスの巨大骨格パズルを、みんなで力を合わせて完成させます!

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タンバティタニスについてすこしお話したあと、さっそくパズルに挑戦です!

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いろいろな形の骨があって、結構むずかしいですよ~

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おとなの方にも手伝ってもらいつつ、約10分ほどでパズル完成!

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

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7月4日(土)に豊岡市気比の浜で、ひとはくセミナー「夜の渚でスナガニの観察」を開催しました。開始直前から雨が少し降り出して、スナガニが出てくるかどうか心配しましたが、砂浜海岸の波打ち際で多くのスナガニを観察することができました。セミナーを通して、身近な海の生きものや砂浜海岸の保全に興味を持っていただけたらと思います。また皆様とお会いできるのを楽しみにしています。
(和田 年史(わだ としふみ)/流域生態研究グループ)

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27日(土)・28日(日)、6月最後の週末に
フロアスタッフとあそぼうを行いました!
今回は『アメリカマストドン☆ハット』
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かっこいいぼうしを作ります!
1階展示室にあるアメリカマストドンは、インパクト抜群!

みなさん、知っていましたか?
実はマンモスとはまた別の種類なのです!
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まずはその違いからお話ししました。

お話のあとは早速、作業開始!
両面テープをはがして、組み立てていきます。
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だんだんと形になっていきますよ...!

輪ゴムをつけて完成!
みんなかっこいいアメリカマストドンに変身!
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本物にも負けない迫力!すごい!

たくさんのご参加、ありがとうございました!


次回のフロアスタッフとあそぼうは『きょうりゅう骨パズル』です!
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みんなで協力して、大きなパズルを完成させましょう!

たくさんのご参加、お待ちしております!

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アジサイの花がきれいな季節です。4階ひとはくサロンの
インフォメーションカウンターもお花が満開!です。

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ダリアの花もいただきました。息をのむほど美しいとはまさにこれですね。

さて、最近のインフォメーションカウンターのニューフェイスといえばこの双眼実体顕微鏡です。

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レンズを覗き込むと・・・ネバネバ糸を引く花粉が!見える見える! 
みんなが「赤虫」と呼んでいるカベアナタカラダニだって、足のトゲトゲまで見える!
花の茎から汁を吸うアリマキのかわいい眼が見える!
ミクロの世界がひろがります。
みなさま、ひとはく4階インフォメーションカウンターへお越しくださいね。

そして、耳より情報!!
7月1日から9月30日まで、ひとはくは クールスポット として、観覧料が半額になります。

ぜひぜひ、ひとはくへ楽しく学びにお越しくださ~い。
(フロアスタッフ いしくら)

6月20日(土)、21日(日)の "フロアスタッフとあそぼう"は、
3階入口の「森に生きる」の展示場所で行いました。
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まずは兵庫県に生息する野生動物たちのはく製を見ながら、
クイズを交えて動物についてお話をさせていただきました。

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さあ、どうぶつソーマトロープをつくります。
動物カードと食べもの(エサ)カードを合わせて・・・
輪ゴムでとめて・・・くるくる回すと・・・
2枚の絵が一つに重なって見えるかな!?





「ニホンリスがマツボックリを抱えて食べてる!」
「ツキノワグマの口の中にドングリ、アリ、葉っぱがはいった!」
みなさんの楽しそうなお声が聞こえてきました。


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ご参加いただきありがとうございました。


さて、もうすぐ7月。梅雨が明けたら、夏休み!もう間近ですね。

ひとはくも、7月20日から夏休みバージョン

●8月31日まで休館日なしで、開館します!

●平日も11:00からデジタル紙芝居の上映が加わります。

そして、
●7月28日(火)から7月31日(金)は毎日4階オープンラボで、
 うきうきワークショップ
を開催します。

ひとはく探検隊も7月は2回あります!

このほか、7月のひとはくはイベントいっぱいです。
ぜひ、夏のひとはくを楽しみにお越しください。

詳しくはイベントカレンダーをご覧ください。
http://www.hitohaku.jp/MusePub/EventCalendar/?year=2015&month=07&day=01#cal_top

(フロアスタッフ いしくら)

 

博物館の玄関である3階入口。
入ってすぐ右手に、大きな恐竜の絵 があるのはご存知でしょうか?


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丹波の恐竜(タンバティタニス)の原画を描かれた小田隆さんによる

大迫力の丹波の恐竜たちがお出迎えしております。

描かれているのはすべて、兵庫県で発見された恐竜・ほ乳類です!


恐竜と一緒に記念撮影もできますよ♪

撮影のあとは、ぜひ本物の丹波の恐竜化石をご覧くださいね(^^)


クールスポット期間中(2015年7月1日~9月30日)は、観覧料は通常の半額です。

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▲くわしくはコチラ

フロアスタッフ まつだ 

6月13日(土)、14日(日)、フロアスタッフとあそぼう『あじさいペーパークイリング』が行われました!
紙をくるくる巻いて、かわいいあじさいのペーパークイリングをみんなでつくりましょう♪

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つまようじを軸にして、細い紙をくるくる巻いていきます。

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まだまだくるくる...

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うぅ、目がまわってきた...!?


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四枚の「がく」ができたら、1つにまとめます。
まんなかに丸いシールを貼って...あじさいの完成!

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たにぐちはるな.jpgつくりかたはとっても簡単なので、おうちでもぜひ作ってみてくださいね♪

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!


4月からはや2か月が過ぎました。
フロアスタッフに迎えた新メンバーも新しい風を吹かせはじめていますよ♪

くまもと まなみサンは、ほんわかした癒しキャラ。
かどはま えりこサンは、体育会系バリバリの元気印のママさん。
まつだ まみサンは、大学3回生で笑顔いっぱいのフレッシュさん。

フロアスタッフはこの3名を加え10名で活動しています。

みなさん!是非新メンバーに会いにきてくださいね。

フロアスタッフ せら ゆうこ

加古川からお越しの団体様向けに 
大平研究員による「妖怪ってどこにいる?」が行われました。
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兵庫県には、妖怪の伝説がたくさんあります。
みなさん 砂かけばばあ って知ってますか?
いったいその正体とは...

ひとはくでは、こんな楽しいセミナーもたくさん行われています。
みなさんも是非お越しください。

フロアスタッフ せら ゆうこ
ちらし

 6月20日(土) 第15回ヒメボタルサミットが 丹波市立和田中学校・丹波市立薬草薬樹公園ほかで開催されます。
 ひとはくからは、中瀬館長や八木主任研究員、ゆめはくも参加します。

 お申し込み・お問い合わせは ヒメボタルサミット実行委員会
   Tel 0795-76-2121  Fax 0795-76-2128 までどうぞ


 ↓↓ 詳しい情報は、このページをご覧ください ↓↓
http://moribito.in/modules/activity/index.php?content_id=301


生涯学習課

梅雨に入り、雨模様の日が多くなり、外遊びが出来なくなってしまいますが・・・

そんな時は、ぜひぜひ「ひとはく」に遊びに来てください♪

 

さて、6月7日(日)
フロアスタッフとあそぼう「画はくの日」を行いました。

 

今回は3階入口から入ってすぐの昆虫標本「江田コレクション」を描いてもらいました!


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見つめる瞳は真剣そのもの・・・みんなすごい集中力です

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小さな画はくがいっぱい!

素晴らしい絵を、たくさん描いていただきました(^O^)/

 

参加していただいたみなさま、ありがとうございました!!!

作品は4階ひとはくサロンに展示しております。

ぜひ見に来て下さいね!

13,14日のフロアスタッフとあそぼう!は「あじさいペーパークイリング」

を作ります☆

みなさまのお越しを心よりお待ちしております!

 

フロアスタッフ かどはまえりこ

梅雨に入り、じめじめした気候が続いていますね...。
朝も肌寒いので、みなさん体調にはお気をつけください! 

さて、6月6日(土)にひとはく探検隊を行いました!
今回のテーマはこちら!↓
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わくわくするテーマですね^^!

雨が心配されましたが、当日はいいお天気でした!
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絶好の探検隊日和♪

お話しのあとは、早速!深田公園で探検開始!
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先生のお話に、みなさん真剣。積極的に質問をしていました。
 
身近にある生きた化石に感動!
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たくさんの発見にみなさん大満足の様子です^^!

たくさんのご参加、ありがとうございました!

 

次回のひとはく探検隊は...
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みなさんのお参加、お待ちしております。

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5月最後の週末、ひとはくでは
フロアスタッフとあそぼう「万華鏡作り」を行いました!
今回はアンモナイトがテーマです!
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まずは簡単なお話から。
現在も会えるアンモナイトの仲間ななんでしょう?
みなさんもよく知っている生き物ですよ!
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そしてこの万華鏡にかかせない「分光シート」の仕組みなどをお話しました。

アンモナイトに色を塗っていきます。
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赤、オレンジなど夏らしい明るい色が人気でした。

アンモナイトを貼れば、万華鏡の完成です!
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カラフルでとてもきれいですね^^

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どんな風に見えているのかな? 
みなさんとっても楽しそう♪

 たくさんのご参加、ありがとうございました!
6月も楽しいイベント満載です!ぜひお越しください!

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今年も梅雨の季節になりました。
長い雨はちょっとブルー...な時もありますが、
ピンク、ムラサキ、青、白...とカラフルなアジサイの花を見ると
楽しい気持ちになりますね!

さて、6月7日に行われたKidsサンデーの様子をご紹介します☆

◆にじいろ☆ラボ
にじいろのしゃぼん玉を作って観察した後は、にじいろの貝がらで作品を作りました!
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◆展示室ツアー「ひょうごの自然じまんツアー」
丹波市で見つかった恐竜、豊岡市で野生復したコウノトリ、兵庫県には
じまんできる生きもの、自然がいっぱい!
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◆ペットボトルで紙ロケット
息をふぅ~っと吹き込んで、ふくらんだビニール袋をポン!っとたたくと、
ロケットがいきおいよくピューンと飛び出します!
みんな、何度も夢中でチャレンジしてました!
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150607KS (16).JPG「ふぅ~っ」
 150607KS (17).JPGポン!「とべ~~」

◆フロアスタッフとあそぼう「画はくの日」
キッズ画はくの皆さんが3階展示室の世界の昆虫たちをスケッチ。
作品は4階ひとはくサロンに展示してありますよ!
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◆「解説!丹波の恐竜化石」
キッズの皆さんも化石博士・古谷研究員のお話を一生懸命聞いていました。
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次回のKidsサンデーは7月5日(日)です。
梅雨が明けたら暑~い夏がやってきますね!
強くなった日差しの下、キッズの皆さんにお会いできるのを、楽しみにしています☆

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◇おまけ:宝物を見せてもらいました!
 お姉ちゃんが持っているのはにじいろの「ヤコウガイ」。
 2年前のひとはくのイベントで、磨いてつくった 宝物の「ヤコウガイ」を、
 にじいろ☆ラボに持ってきて見せてくれました。ありがとうございます!
 皆さんの周りにも、光のふしぎを感じる にじいろのものがきっとあるはす。
 探してみてくださいね!


               (たかせゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト)

 

近畿地方は6月3日に入梅したとの報道がありました。

 夜になり雨も上がったので、ホタルを見に出かけました。
写真は8枚の写真を合成しています。


 運がいいのか悪いのか.....ちょうど満月で辺りは明るい。
 夜になって気温も幾分下がりひんやりとしてくるし、風も出てきて、ホタルはたくさんいたのですが乱舞することなく、草の下でおとなしくしていました。

 新聞にもホタル情報が掲載されたり、週末には各地で開催されるホタル鑑賞会の情報が掲載されたりしています。
 是非今年はホタルを見にお出かけください。

 虫刺されやマムシには十分注意してくださいね(^^)/

生涯学習課
【セミナー情報】

 ひとはくで毎年開催している「教職員・指導者セミナー」
 学校の先生方が受講しやすいよう、夏季休業中に集中してセミナーを提供しております。学校での授業に役立つ内容や、自分自身の興味関心を高める内容など、気軽に受講していただけるものが多くあります。

 学校団体でひとはくにお越しになられる先生方には、特注セミナー等でお馴染みの研究員も多数ラインナップしております。是非お申し込みください。

 また学校の教員の方だけでなく、幼稚園や保育園の先生方は勿論のこと、ふだん学校の環境学習などで関わっていらっしゃるNPO団体や支援者の方々もご受講いただくことができます。
 ご不明の点は、ひとはくセミナー担当までお尋ねください。 tel 079-559-2003

 なお、セミナーはお電話でお申し込みいただくことは出来ませんので、所定の用紙にご記入のうえFAXでお申し込みいただくか、下記の一覧表のタイトルをクリックし、Webからお申し込みください。

教職員・指導者セミナー

主に学校・幼稚園・保育園の先生等を対象にしていますが、環境体験学習等を指導されている教員以外の方もご受講いただけます。
開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/8/3(月) G01 ピカピカ泥団子の作り方 体験する講座
2015/8/3(月) G02 小さな子どもの指導者向け 身近な植物観察の仕方 体験する講座
2015/8/3(月) G03 授業に使える!川の水生昆虫調べ 体験する講座
2015/8/3(月) G04 牛乳パックでカメラをつくって写真をとろう! 体験する講座
2015/8/4(火) G05 「大地のつくり」の授業に役立つ自然史の学習 考える講座
2015/8/4(火) G06 小さな子どもの指導者向け 化石を使ったプログラム 基礎講座
2015/8/4(火) G07 身近な生き物の観察~昆虫と植物の観察~ 体験する講座
2015/8/4(火) G08 丹波の恐竜化石と小動物化石 基礎講座
2015/8/4(火) G09 小さな子どもの指導者向け かわいい石ころ標本づくり 体験する講座
2015/8/5(水) G10 児童・生徒とできる里山林の調べ方 基礎講座
2015/8/5(水) G11 箱庭づくりから学ぶ自然や文化 体験する講座
2015/8/5(水) G12 障がいのある子どもが感じていること 考える講座
2015/8/5(水) G20 虫を見分ける 体験する講座
2015/8/5(水) G21 『ひとはく』のトリセツ 基礎講座
2015/8/6(木) G23 剪定の科学 体験する講座
2015/8/6(木) G13 化石からみた生き物の歴史 基礎講座
2015/8/6(木) G14  葉っぱで見分ける身近な樹木 体験する講座
2015/8/6(木) G15 丹波で地層を見る 体験する講座
2015/8/6(木) G16 火山灰をつくる鉱物やガラスを見てみよう 体験する講座
2015/8/7(金) G17 カタツムリとダンゴムシ 基礎講座
2015/8/7(金) G18 外来種の現状と対策 考える講座
2015/8/7(金) G19 小さな子どもの指導者向け 先生のための「むしむしたいけん」 体験する講座
2015/8/7(金) G22 先生が楽しむ理科工作あそび 体験する講座
タイトルをクリックすると詳細が見られます。受講申込も続けてホームページ上でできます。

生涯学習課

ユニバーサル・ミュージアムをめざして67

「権利と義務」は誤解されている?

三谷 雅純(みたに まさずみ)



 わたしは「ユニバーサル・ミュージアムをめざして66」 (1) で,「『権利/義務』は片方だけでも行使できるように思いますが,それは誤解です」と書きました.それに続けて「原理的にできません.『わがまま』な主張は,健全な倫理観から『許されない』のではなく,『主張』として成り立たないのです」と書きました.インクルーシブな社会のあり方について,ある人だけに生じた不自由を主張して直してもらうとすると,それは確かに,最初は個人の要求です.しかし,相手の行政や企業の担当者が誠実に取り上げて,どうしたらいいのだろうと当事者といっしょになって,一生懸命,考え始めた時点から,それはすでに「個人の要求」ではなく,「公(おおやけ)の要求」になると主張したのです.なぜなら,同じ不自由を感じている人は誰でも,その不自由さから解放されるからです.社会的に障壁だと気付かなかったことが,ひとりの主張や要求によって皆が気付けるのなら,立派に「義務」を果たしたと言えるのだと,わたしは考えました.なぜなら,その人の要求によって,社会が少し変わるからです.

 ところが,最近読んだ荻上チキさんの『未来をつくる権利 社会問題を読み解く6つの講義』 (2) という本に,「権利/義務」と無理に言わなくても,条件によっては「権利」だけで成立するという意味のことが載っていました.例えば「人権」がそうです.「人権」はどのような人でも、例外なく認められる権利です.「どのような人にも認められる」ということは,ある人が「寝たきりである」とか,「赤ん坊である」とか,「知的障がいである」といったこととは無関係に認められる権利であるということです.お母さんのお腹の中にいる胎児にすら認められています.さすがに受精卵には認められないでしょうから,成長が進んだ「いつの段階から,受精卵は人になるのか」という議論があったりします.人であれば例外なく認められる権利ですから,なかなか「義務」を果たせない人も,現実に存在します.

 荻上チキさんは,「権利」と「義務」を分けて考えます.「人権」は人であれば無条件に認められるものだが,誰が認めるのかと言えば,それは「国」だと言います.「人権」の場合は,「国」と「国民」の組み合わせで「権利」と「義務」のセットが成立するというわけです.つまり,「国」は「人であれば」という条件ですべての「国民」に「人権」を認めた以上,「すべての人が権利を行使できるような社会制度を整える『義務』が生じる」わけです.

 「権利/義務」は,条件によって「権利」は「権利」,「義務」は「義務」とバラバラにできるということは,言われてみれば当たり前のことです.納得できます.と言うことは,「ユニバーサル・ミュージアムをめざして66」でわたしが主張したことは,間違っていたということでしょうか? でも,最初に述べた「ユニバーサル・ミュージアムをめざして66」のわたしの主張を改めて読んでみても,どこが間違っているのかわかりませんでした.これはこれで理屈は通っているように思います.どこかに見落としているところがあるはずです.どこが,おかしいのでしょう.

☆   ☆

 このことを考えていて,わたしは,「国」と「国民」のそれぞれに「権利」と「義務」は存在するのだが,荻上さんの議論では,両方ある内の片側が見えなくなっているのではないか? つまり,「国」にとっての「権利」,「国民」にとっての「義務」は,理解するのが難しいので,まるで無いことにしているのではないか思い当たりました.

 早い話が「国」にとっては「人」のすべてが「国民」ではないということです.

 誤解を招きそうな言い方なので,きちんと説明しておきましょう.

 荻上さんは「国」とか「国民」とお書きですが,「国」や「国民」という言葉の使い方には,わたしの使い方とはギャップがあります.わたしなら「人権」のことを問題にするときは,「市民」という言葉を使います.「市民」というのは曖昧な言葉かもしれませんが,少なくとも「国民」とは違います.なぜなら,日本に住む人のすべてが日本国籍を持つとは限らないからです.

 元来,「国民」はひとつの民族ではありませんし,生まれたときからその国籍を持つと決まっていたわけではありません.例えば,現在は日本国籍をお持ちの作家 C.W. ニコルさんは,もともと南ウェールズにすむケルト民族です.長野県北部にある黒姫の森が気に入り,ニコルさんはそこに住み始めました.そのときはまだ日本人ではありませんでした.ニコルさんは日本人でないことに不便を感じたのでしょう.やがて日本に帰化をします.(3)

 横浜の中華街に生まれた陳 天璽(チェン・ティエンシ)さんが国立民族学博物館に就職したときは,台湾籍も中国籍も日本籍もない,まったくの無国籍でした.そいて移民やマイノリティ,国境や国籍の問題に研究者として取り組んでいました (4). 研究の必要上,調査で海外に出ることや,学会などで海外に出掛けることがよくありましたが,そのたびに自分の身分を保証してくれる国がない「無国籍」の苦労を身に染みて感じたそうです (5).陳さんもニコルさんと同じように,後に日本国籍を取りました.

 お二人の例は日本国籍が取れた幸運な例ですが,不都合がある人の全てが日本国籍を取れるとはかぎりません.例えば日本語が不自由だったり,経済的に自立していなかったりする人は,申請しても日本国籍は取れないと思います.難民はなかなか認めてもらえませんし,日本で生まれたとしても,難民の子どもが日本籍を取ることは,今でも難しいのではないでしょうか.つまり,ある人が帰化を申請したときに,認めるか認めないかを決めるのは,いわば国家の「権利」と言えそうです.「国家」は誰と誰を自分の国の国民と認めるのか決める「権利」を持ち,それ以外の人は国民とは認めない.一旦,国民と認めてしまったら,「すべての国民が権利を行使できるような社会制度を整える『義務』が生じる」のだと解釈できるのです.このことを,さらに別の言葉で言い直せば,(もちろん,国民であろうとなかろうと「人権」はあるに決まっていますが)国家は,少なくとも国民以外の人の人権には,(あまり?)配慮しなくてもよいとなってしまいます.だからこそ,ニコルさんや陳さんは,何か不都合を感じることがあったので,日本国籍をお取りになったのです.

☆   ☆

 ここまで考えてみて,わたしは,「国」と地方では人の捉え方が違うのだと思い当たりました(どちらかが悪いと言っているのではありませんよ.「人の捉え方が違う」と言っているのです.念のために).

 我われの感覚で地域コミュニティというと,何とかそこに住んでいる人の顔が思い浮かぶ範囲ではないでしょうか.隣近所よりももうもっと広い範囲で,かと言って市内の人全部ではかなり多過ぎる.そんな範囲に住む人は,どこそこの地方出身だというばかりではなく,外国籍の人や「ユニバーサル・ミュージアムをめざして66」で書いたような障がい者がいることでしょう.わたしたちは,お隣かそのまたお隣に,外国籍の人や障がい者が住んでいることを当たり前だと受けとめています.ひょっとすると地域によって感覚は違うのかもしれませんが,少なくともわたしが子ども時代を過ごした地域では,多くの外国籍の人や障がい者が住んでいました――わたしが育ったのは,大阪市内の下町です.ですから何となく,外国籍の人であっても「国民」だという気がしていたのです.しかし,実態は違っていて,市民感覚ではあって当たり前の「権利」でも,「国」のレベルでは認められていないことがよくありました.

 無国籍だった陳 天璽(チェン・ティエンシ)さんは,もともとご両親の国籍があった台湾に行ったとき,台湾籍がないということで入国を断られました.しかたがないので日本に戻ろうとすると,やはり国籍がないことを理由に日本にも入れなくて,途方に暮れという経験があるそうです.生きた人を,杓子定規な法律に当てはめての矛盾が出てしまうのです.杓子定規な法律に当てはめることを何か変だなと思ましたが,その「変だな」という感覚は,きっと「地域コミュニティ」とか「市民感覚で」といった日常感覚と国レベルで理解しておかなければいけない法律運営の混同があったのでしょう.

 国家レベルの感覚というのは,たぶん「法律を犯して悪いことをする人を取り締まる」ものでしょう.このことは日常のコミュニティで対応する人の数とは大きな開きがあるのですから,当然と言えば当然です.それに対して,地域コミュニティで顔の見えるレベルの人付き合いをするときは,最初から人を疑ったりはしません.疑っていたのでは,いっしょに暮らしていけません.「法律を犯して悪いことをする人」も現実にはいるのですが,地域コミュニティで暮らすとなると,「人びとの性格には悪いところもあるけれど,良いところもある」と気がつくものです.その気付いた良いところが国レベルの法律にも,何とか活かせないのだろうかと思ってしまいます.

☆   ☆

 「ユニバーサル・ミュージアムをめざして66」は「ユニバーサル・ミュージアムをめざして65」(6)とともに,「障害者差別解消法」が2016年(平成27年)4月から施行されることを話題にしたエッセーです.国が法律で障がい者差別を認め,解消する手段を法律にしたことは,すばらしいと思います.それとともに差別の解消は,元来,互いに顔の見える地域レベルでこそ、細やかに実現できるものだと思います.そのことを考えると,今はまだ気がつかない つまずきが出るのかもしれません.

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(1) ユニバーサル・ミュージアムをめざして66
http://www.hitohaku.jp/blog/2015/03/post_1988/

(2) 荻上チキさんの『未来をつくる権利 社会問題を読み解く6つの講義』(NHK出版)は:
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=00912162014

OgiueChiki_NHK_Press_FP_02.jpg

(3) C.W. ニコルさんのことは:
C・W ニコルさんと森を歩く――『アファンの森の物語』書評――
http://www.hitohaku.jp/blog/2014/06/post_1888/
にあります.

(4) 陳 天璽(チェン・ティエンシ)さんのホームページは:
早稲田大学国際学術院のページは
http://www.wnp7.waseda.jp/Rdb/app/ip/ipi0211.html?lang_kbn=0&kensaku_no=6398
2013年3月までお勤めであった国立民族学博物館のページは
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/organization/staff/chen/index
にあります.

(5) 陳 天璽さんの経験は,『無国籍』(新潮文庫 ち-6-1,552円)にくわしく書いてありますが,絶版になっていました.

Stateless_FP.jpgのサムネイル画像

(6) ユニバーサル・ミュージアムをめざして65
http://www.hitohaku.jp/blog/2015/03/post_1984/



三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

 

今年も、5月26日(火)から4日間 トライやる・ウィークの中学生が7名 ひとはくで体験しています。


 今週は三田市内の3中学校と宝塚市内の1中学校から受け入れています。


 2~3名のグループに分かれ、研究員の指導を受けながらいろんな体験をしています。



 ほんの一例ですが写真で活動紹介を....

 午前中、深田公園の池(?)で、メダカやザリガニ、エビなどを採集し、標本を作りました。

生涯学習課
【一般セミナー情報】
 6月実施予定のセミナーの一覧を紹介します。
 下の一覧表のタイトルからクリックしてすすんでいただくと、更に詳しい情報とお申し込みの画面が表示されます。

 まだ受講されたことのない初めての方も大歓迎です!!
 お気軽にお申し込みください。
 

2015年6月

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/6/3(水) B14 猪名川町多田銀山のシダを見る 体験する講座
2015/6/6(土) D05 水生昆虫観察会:千種川編 体験する講座
2015/6/13(土) A05 生物潜水艦アンモナイトの謎 基礎講座
2015/6/13(土) B15 太山寺周辺の樹林で多様性を知る 体験する講座
2015/6/13(土) J06 初心者のための鳴く虫観察会 体験する講座
2015/6/19(金) J07 挿し木で増やす希少植物 体験する講座
2015/6/20(土) J08 家族で蜂蜜しぼり6月 体験する講座
2015/6/20(土) B16 植物観察会(箕面) 体験する講座
2015/6/20(土) A06 恐竜とともに生きたカエル 基礎講座
2015/6/21(日) F03 <こころ>と<ことば>を科学する 2015 考える講座
2015/6/26(金) H03 公園利用者とすすめるパークマネージメント《入門編》 基礎講座
2015/6/27(土) F04 多様性生物学リサーチ・トレーニング 考える講座
タイトルをクリックすると詳細が見られます。受講申込も続けてホームページ上でできます。



 ひとはくは、あなたのセミナーライフを応援します!!
生涯学習課

太陽.gif
23日(土)、24日(日)フロアスタッフとあそうぼう『風にのってとぶタネ』行われました♪

風に乗って飛ぶ種の模型を作ってみんなで飛ばすイベントです。

今回は3種類、マツとニワウルシとツクバネの種を作りました!

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さぁみんなで飛ばしてみよう!どんな飛び方をするかな?

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みなさん大成功!!
ツクバネの作り方がちょっとむずかしかったかな?
でもみなさん上手に飛ばせましたね♪

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!



今週のフロアスタッフとあそぼうは『万華鏡づくり』です。
分光シートを使って、きらきら光る万華鏡をつくってみましょう!
参加費は100円です。

くわしくはこちらをご覧ください。
http://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=12433


みなさまのお越しをスタッフ一同お待ちしております。

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昆虫好きは、お見逃しなく!!

当館「ゆめはく」がまいります。「いどうこんちゅうかん」が開催されます。

【日時】5月31日(日)9:00〜15:30
会場おおやアート村 BIG LABO(兵庫県養父市大屋町)

BIG LABOは、旧県立八鹿高校大屋分校をアートの拠点として改装した、養父市の施設です。
木造校舎も残されており、自然に囲まれた、とてもすてきな施設となっています。

ここで、9月1日まで、「アートこん虫てん」が開催されています。

当館の大型模型「キベリハムシ」も、こちらに出張中です。
15年前の当館企画展「ワンダフルデザイン」で使用した「蛾のネクタイ」も、展示していただいております。
(苦労してつくったのです。捨てなくてよかった)

会期は長いので、展示の見どころについては、夏休みくらいに、再度、ご案内しましょう。

ですが、スペシャルイベントは1回だけです。

5月31日(日)に、ゆめはくを運行し、NPO法人こどもとむしの会の協力を得て、昆虫をたっぷり体験できる「こん虫まつり」が開催されます。
ひとはく「むしむしたいけん」と同様、蚊帳の中で、チョウやトンボにふれ、カブトムシやクワガタムシをさわってあそびます。お絵描きコーナーも。

子どもたちは、展示を楽しみ、たくさん虫をさわってあそんでください。校内で虫とりもできますよ。
ママたちは、木造校舎内に最近オープンした「cabo7cafe」で、お茶でもしててください。
米粉を使った、いろんなパン、とてもおいしかったです。

日帰りドライブに最適。ぜひお越し下さい。

アートこん虫てんのチラシ(表面)です(↓)
biglabo1.jpg

こん虫まつりのチラシです(↓)
biglabo_150531_leaf.jpg 

自然に囲まれた施設です(↓)
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(八木 剛)

太陽.gifぽかぽかあたたかい日差しが心地よい季節。
少しずつ夏の気配をかんじます♪


博物館の入り口付近でも、日光浴をしているトカゲs-tokage.jpg
子育て奮闘中のコシアカツバメKoshiakatu.pngが元気に飛び回っていますよ。

 

6月もひとはくではイベントもりだくさん!
それではさっそくご案内です☆

もよおしあんない6月.gif
s-hitohakutanken.jpg 6日(土)
ひとはく探検隊「生きた化石をさがそう!身近なジュラシックパーク」
ひとはくの研究員を隊長に、 深田公園を探検するイベント"ひとはく探検隊"。
今回は深田公園にでて"生きた化石"をみんなでさがします!

時間:13:00~
場所:4階ひとはくサロンに集合
定員:20名・参加費無料

当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。定員になり次第終了します。                




datafiles.jpg7日(日)
「画はくの日」

毎週第2日曜日(もしくは土曜日)は、画はくの日!
博物館の展示をじっくり観察しながら絵を描いてみましょう。

時間:13:30~14:00
場所:来てのおたのしみ♪
定員:なし
参加費:無料                


datafiles.gif13日(土)・14日(日)
「あじさいペーパークイリング」

かわいいあじさいのペーパークイリングをみんなでつくろう!

 時間:13:30~14:00
場所:4階オープン・ラボ
定員:20名
参加費:無料

当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。定員になり次第終了します。



ソーマトロープ画像.gif20日(土)・21日(日)
「ソーマトロープでどうぶつを知ろう」

2枚の絵を回転させて一つの絵に見えるおもちゃソーマトロープを作ってみよう!

時間:13:30~14:00
場所:3階展示室
定員:15名
参加費:無料

当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。定員になり次第終了します。






画像1.gif27日(土)・28日(日)
「アメリカマストドン☆ハット」

アメリカマストドンのぼうしを作って、アメリカマストドンになりきろう!

時間:13:30~14:00
場所:1階展示室
定員:20名
参加費:100円

※当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。定員になり次第終了します。






他にもオープンセミナーなど多数ございますので
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.hitohaku.jp/MusePub/EventCalendar/?year=2015&month=6

みなさまのお越しを、スタッフ一同お待ちしております♪
たにぐちはるな.jpg

長~~~いゴールデンウィークも終わりましたネ♪"

"

5月3日(日)と10日(日)のフロアスタッフとあそぼうは

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 を行いました。

デジタル紙芝居の「ひとはくナイトミュージアム」をみて・・・

   様子                     

みんなティラノになりきって
ガォー1 ガォー2



10日はスタッフのお手伝いに来て頂いた髙松さんもガォ~
ガォー3

たくさんのご参加ありがとうございました。(*^_^*)

16日・17日のフロアスタッフとあそぼうは

川でさかなつりです。

                         

みなさまのご参加お待ちしています。

     

      フロアスタッフ  にしぐちひろこ

 


 

5月9日(土)~画はくの日スペシャル 水彩スケッチ教室~を実施しました!
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この日は超スペシャル!!4階ひとはくサロンで現在「武庫川スケッチ展」を開催中の
宝塚むこスケッチ会の田村さん、三木さん、家喜さんを講師におむかえし、さあ開始です。
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深田公園の春の新緑をながめながら絵筆を走らせます。 親子・家族・友だちと、スケッチを楽しむほのぼのとした時間がながれます。

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さすが、講師の田村さんの筆はこび!!スタッフも感激。
参加されたみなさまも講師のかたからアドバイスをもらいながら、楽しいスケッチ教室。
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できあがりました!さっそく作品は展示させていただきました。
ご参加のみなさま、講師の先生がた ありがとうございました。

(フロアスタッフ いしくら)

5/5(火・祝)、ひとはく探検隊が行われました。
当日は青空が広がりとても良い天気。日差しも強く少し暑かったですね。

今回の探検テーマは...
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隊長の山内先生と一緒に虫とりアミを持って、深田公園へ出発!

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ナナホシテントウ、シジミチョウ、バッタ...色々な虫がみつかりました。

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▲ほかにセミの仲間のヨコバイ、鳥のフンにそっくりなゾウムシなどもミッケ。

なんとタケノコも発見!

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たくさんのご参加、ありがとうございました。

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探検隊の報告書は、4階ひとはくサロンに掲示されています。



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次回の6/6(土)ひとはく探検隊は
生きた化石をさがそう!身近なジュラシックパーク」です。

隊長の菊池先生と一緒に深田公園へでかけよう!どんな化石がみつかるかな?

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▲くわしくはこちらをクリックしてください。


                      フロアスタッフ まつだ 

こんにちはフロアスタッフです。
ゴールデンウィークみなさんお出かけしましたか?

ひとはくにも、たくさんの方が来られましたよ♪

     s-IMG_2910.jpg  
GW中は、こどもの日スペシャルということで皆さんに"こいのぼり"のウロコを
作っていただきました。

サロンにドド~んと飾られました。

延べ人数500名の方にご参加いただきました。
ありがとうございました。





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設備担当の方に高所作業台を使って設置していただきました。

展示は、次回のキッズサンデー 6/7(日)までです。
迫力ある こいのぼり を是非 みに来てくださいね♪

フロアスタッフ せら ゆうこ


今年度はじめてのKidsサンデーが3日に行われました。
開館と同時に元気なキッズたちの声が聞こえてきました^^

◆『オープンセミナー 風にのって飛ぶタネの模型をつくろう』
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◆『フロアスタッフとあそぼう ティラノ☆ハット』
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◆『パネルシアター』
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◆『クスノキ☆ラボ』
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◆『葉っぱ☆プレイルーム』
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このほかのもよおしでも、キッズの皆さんが
ひとはくの博士たちや大切な宝物(資料)と出会ってドキドキわくわくしている様子を目撃しました。
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明日は、こどもの日ですね!
こどもの日のひとはくは、「ひとはく探検隊」など ひとはくでしか体験できない
プログラムを準備してお待ちしています。
GW最後の日の6日にも楽しいもよおしがありますよ!
くわしくはコチラ

次回のKidsサンデーは6月7日(日)です☆
キッズの皆さんにとって楽しいこどもの日になりますように!

(たかせゆうこ/Kidsひとはく推進プロジェクト)

ムムムっ??

2015年5月 3日
ムカデ・・・・・・百足または百足虫 って、漢字で書くとこうなりますね。
 最近よく出現します^^; かまれないように気をつけなきゃ.....


 ところでところで、ムカデって実際の足は何本あるのでしょうか?
 数えたことがありますか??









 ということで、5月3日に博物館の部屋の中にいたムカデを捕獲して、数えてみました!!


 足のようなものは「20対」
 お尻に「1対」
 触角のようなものが「1対」
 ひょっとして顎のようなものが「1対」かしら?


 結論 -------> このムカデに100本の足はありませんでした(^^)/


 みなさんも一度数えてみてください。100本のムカデに遭遇するかも?!


      ・・・・・あ、くれぐれもケガしないように慎重にお願いしますネ。


やお
今年最初の Kidsサンデー!!


ひょうごワイワイ  plus+のblogに紹介されましたよ(^^)/
明日日曜日は『Kidsサンデー』です。是非ご家族おそろいでお出かけください

http://ameblo.jp/hyogo-pr-officer/entry-12020819769.html



生涯学習課

人と自然の博物館では展示をみるだけでなく、
さわれる化石・標本コーナーがあり、実際に展示物にふれて体感できます。

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さらに、4階ひとはくサロンに1つの箱に
標本・模型・図鑑・資料などが入った

ミュージアムボックス」があります。

大人も子どもも一緒に楽しめる体感ボックスで、


どんなものがあるかというと








「チリメンモンスターを探せ!」・「鳥とカエルの鳴き声を聞こう」・「鳥の羽をしらべてみよう」

「ひっつきむしだらけ」・「クモの封入標本をしらべてみよう」...

たくさんありますので全部はご紹介できませんが、この他にも色々なボックスがあります。

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▲「チリメンモンスターを探せ!」のボックス   (棚から好きなボックスをとりだしてね。)

さらに番号のかいてあるボックスは、
4階ひとはくサロンのテーブルに設置されている情報タブレットで詳しい案内をみることができます!

→→→→

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情報タブレットの
ミュージアムボックス」を押す






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ボックスのタイトルがあれば選択する

なければボックス番号を入力してOKボタンを押す

しばらく待つと...

 

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ボックスの情報がでてきました!

ビデオ解説でボックスの使い方をみてくださいね♪










「ミュージアムボックス」は誰でも気軽に持ち運んで頂いて遊ぶことができますよ。

わからないことがあれば、フロアスタッフにお気軽にお声掛けください。



    
                                                                フロアスタッフ まつだ 

s-IMG_2807.jpgじゃじゃ~ん

ひとはくサロンの窓際に
大きなこいのぼりが登場しました。

GW特別企画
【巨大なこいのぼりをつくろう!】
ゴールデンウイーク中に ひとはく に来てくれたお友達に、ウロコのデザインをしてもらうイベントです。



koinobori.gif5/6まで先着500名様が参加できます。
できた巨大こいのぼりは、6/7(日)まで4階ひとはくサロン中央にドーンと吊るして展示します。
開館中は随時ご参加いただけますので、ぜひお越しください!

みなさまのご参加お待ちしております。



他にもゴールデンウィーク中はイベントがたくさん!
詳しくはこちら→http://www.hitohaku.jp/blog/2015/04/post_2001/

フロアスタッフ せら ゆうこ

みなさん、こんにちは。ゴールデンウィークの予定はもう決まりましたか?

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博物館のとなりにある深田公園は、
青空が広がってとても気持ちいいですよ。












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少し公園を散策してみよう!










                \ たんぽぽを発見じゃ /                \   トンボもみっけ!   /  

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耳をすませると...鳥の鳴き声も♪ほかにどんな生きものがいるのかな?

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5/5(火・祝)は「ひとはく探検隊
ひとはくの研究員を隊長に、
深田公園を探検するイベントがあります。

探検テーマは「いきものミッケ!」
公園にでて一緒に探検しましょう♪


◀くわしくはこちらをクリックしてください。








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ゴールデンウィークは
とっても簡単!化石のレプリカづくり」もあります。



好きな色を使って、アンモナイトの化石レプリカを
つくってみませんか?

小さなお子様でも気軽にご参加いただけ
1日中あそべるイベントです。


◀くわしくはこちらをクリックしてください。









datafiles.jpg5/3(日)、10(日)
ティラノ★ハットもつくれます♪

時間:13:30~14:00
場所:4階中セミナー室
定員:20名
参加費:100円

※当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。定員になり次第終了します。



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深田公園は自然とふれあえる絶好のピクニック広場
お弁当をもって博物館へlet's go!



                       フロアスタッフ まつだ 

京都府立桃山高等学校の1年生の皆さんがスーパーサイエンスキャンプの一環で
博物館に来られました。
午前中は、研究員の講義です。
環境系、地学系、植物系の3コマを受けられました。

午後は館内展示室の自由見学です。
さらに、私たちフロアスタッフのもよおおし 展示室ツアー「ひょうごのどうぶつ」
もご覧いただきました。
実は、担当の いしくら は、展示室ツアー・デビューして2回目でした。
人数が多くてドキドキだったかもしれません。

兵庫県やその周辺の動物についての解説を温かく見守りながら聞いてくださり
楽しい時間を過ごすことができました。
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この中から未来の博士が誕生?
するかもしれません!
今後が楽しみな皆さんでした。


フロアスタッフ せら ゆうこ








気候も暖かくなり、過ごしやすい日が増えてきましたね!

みなさん、新生活の方はいかがですか?
無理をせず、体調には十分お気をつけください^^


さて、4/25(土)、26(日)にフロアスタッフとあそうぼう
『モールで恐竜をつくろう!』を行いました。
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今回モールでつくるのは、大人気の恐竜『ティラノサウルス』です!

まずはティラノサウルスのお話と作り方の説明です。
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丹波竜と同じ場所から発掘されたティラノサウルス類の化石は体のどの部分でしょう?
正解できたかな?

作業開始!みなさん、真剣です!
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小さいお友達は、お父さん、お母さんにお手伝いしてもらいながら作っています。
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 完成が楽しみ!!

仕上げをして、出来上がり!
水色、オレンジ、ピンクのカラフルなティラノサウルスがたくさん!
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とっても素敵ですね!
たくさんのご参加、ありがとうございました^^!


ゴールデンウィークもイベントが盛りだくさんです!
ぜひご家族と、お友達とひとはくにお越しください!
スタッフ一同、心からお待ちしております。

 

フロアスタッフ きただにさやの

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みなさん、こんにちは!
丹波の恐竜タンタンです。

4/25(土)・26(日)は、
モールで恐竜をつくろう」という
イベントがあるんだよ♪

楽しみだね、ヨロイリュウくん。









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へぇ!面白そう。どんな恐竜をつくるのかな?





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ガオーッ!!







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わ~ティラノサウルスだ、逃げろ~!





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ちょっと、驚かせてしまったかな...?
ということで、今回モールでつくるのは
ティラノサウルス」です。






モールでティラノサウルスをつくってみましょう!

 

時間:13:30~14:00 場所:4階中セミナー室
定員:20名 参加費:無料

当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。
定員になり次第終了します。

ご参加お待ちしております。

                                                                                         フロアスタッフ まつだ 

 ひとはくには30名を超える研究員が在籍しています。そして一般の方に受講していただけるセミナーを、年間を通じて開講していますので、是非ご受講ください。

 下の表のセミナーのタイトルから詳細情報をご覧いただくこともできます。そのままWeb上でお申し込みもできます。お手軽にお申し込みができますので、是非!!

 また〆切が過ぎているセミナーにつきましてもご受講いただける場合がございますので、セミナー受付係までお電話でお問い合わせください。 079-559-2003 です。


2015年5月

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/5/1(金) H01 身近な生き物を見る 基礎講座
2015/5/6(水) J03 石ころクラブ勉強会(全8回) 体験する講座
2015/5/9(土) A02 タンバティタニスってどんな恐竜? 基礎講座
2015/5/9(土) B07 コケ植物の研究 1 野外で観察 体験する講座
2015/5/9(土) B08 春日山原始林観察会 基礎講座
2015/5/10(日) F02 霊長類学 頭の体操(2015年版) 考える講座
2015/5/16(土) B09 コケ植物の研究 2 顕微鏡を使って観察 体験する講座
2015/5/16(土) B10 六甲山「森の植物」観察会(春) 体験する講座
2015/5/16(土) B11 香美町の自然―春の植物を見て歩く 見る講座
2015/5/16(土) J04 家族で蜂蜜しぼり5月 体験する講座
2015/5/17(日) A03 身近なジュラシックパーク 体験する講座
2015/5/22(金) D04 生態学基礎講座 基礎講座
2015/5/23(土) B12 神鍋植物ハイキング 春の花 体験する講座
2015/5/29(金) J05 山野草 花の形・タネの形・成長の形(春編) 基礎講座
2015/5/29(金) H02 生物進化の歴史 基礎講座
2015/5/30(土) A04 恐竜とともに生きたトカゲ 基礎講座
2015/5/30(土) E03 都市の歩き方・街道編 旧西国街道を歩く(茨木市太田から豊川) 体験する講座
2015/5/31(日) E04 箱庭をつくろう ~ミニサイズ編~ 体験する講座
2015/5/31(日) B13 初夏の六甲山ハイキング 見る講座
タイトルをクリックすると詳細が見られます。受講申込も続けてホームページ上でできます。
生涯学習課

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4月18日(土)19日(日)、フロアスタッフとあそぼう『オリジナルキノコのしおりづくり』が行われました♪

キノコのパーツを選んで組み合わせて、自分だけのオリジナルキノコをつくります!
さぁ、どんなキノコができあがるかな?

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クマタケ、チョコレートタケ、レインボーキノコ、マヨイタケ・・・などなど

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s-P1040524.jpgs-P1040520.jpgいろ~んなキノコができあがりました!
個性豊かでたのしいですね♪

s-P1040530.jpgs-P1040479.jpgできあがったキノコはラミネートでパウチして、しおりにしてお持ち帰りいただきました。

ご参加頂いたみなさま、ありがとうございました!


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次回、4月25日(土)と26日(日)の フロアスタッフとあそぼう は...

『モールで恐竜をつくろう!』です!

詳しくは こちら をご覧ください



みなさまのお越しを心よりお待ち致しております。

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4月22日(水)の深夜0時頃から23日(木)の1時半頃まで、こっそり観察に出かけました。

 三日月は宵の明星(金星)とともに早い時間に沈んでいったので、観察には最適な環境でした。
 家を出る前に1,2個流れているのを確認。この調子だとたくさん見えるかも!! と期待しつつ、車で15分ほどの山奥へ移動しました。

 いざ、三脚を据えてカメラを固定し撮影を始めたものの、全然流れません!?
 雲も無く、見晴らしは最高なのに....と思っていたら、カメラの向いている方向とは逆の方向に大きな長い流れ星が(悲)

 ということで、この日は流れ星は写り込まずでした。
 
 なので、80枚ほどの写真を合成したものを掲載します.......きれいな写真ではありませんが、日周運動の様子がわかりますかね(^^)

生涯学習課 八尾

春がきて博物館のまわりは、たんぽぽで華やいでいます。
入口付近のハナミズキもキレイですよ。


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▲たんぽぽ(左)とハナミズキ(右)


さて、4月からフロアスタッフに3名の 新メンバーhanahana.jpg が加わりました。

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かどはま えりこさん、くまもと まなみさん、まつだ まみさんです。
とても素敵な3名の新メンバーと一緒に笑顔で皆さまをお迎えいたします。
どうぞよろしくお願いします♪

 
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4・5月のワークショップは、
小さなお子様でも気軽にご参加いただけ1日中あそべるイベントです。

「アンモナイト石けんをつくろう!」、「とっても簡単!化石のレプリカづくり」などがございます。

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くわしくはこちらをクリックしてください。





ゴールデンウィークもイベントをたくさんご用意しておりますので、
ぜひ"ひとはく"にお越しください。

                                          

              フロアスタッフ まつだ 

 セアカゴケグモ

2015年4月19日

 みなさん!!「セアカゴケグモ」をご存じですが?

 20年ほど前に大阪で見つかった時には、その名前からセンセーショナルなイメージを伴ってニュース等に取りあげられていましたが、兵庫県でも1997年に見つかって以来、ジワジワと生き続け、阪神地方を中心に定着してきているとか!!


 4月26日(日)までトピックス展示を行っています。是非一度、ご自身の眼でお確かめください。

 そして、28日には関連して「セアカゴケグモの生態と被害対策」セミナーもあります。
 下記のページを参考に、是非お申し込みください!!

  http://www.hitohaku.jp/exhibition/planning/red-back-spider.html


生涯学習課

ジャコウアゲハのさなぎは、「お菊虫」と呼ばれるのです。
「お菊」は、怪談、播州皿屋敷の悲しき主人公。
そこで、姫路市は、ジャコウアゲハを「市蝶」と定めました。

ん、これだけでは、よくわからない・・・
→ ジャコウアゲハ展へ、GO!!!

ひとはくからは、ジャコウアゲハのなかまのトリバネチョウなどの標本を出展。
また、高木 俊 研究員の講演会もあります。

ぜひ、GWは、姫路へ!

展覧会
【会期】2015年4月26日(日)〜5月9日(土) 毎日10:00〜17:00
【会場】大津みやび野ホーム(姫路市大津区大津町1丁目31-111)
【観覧料】無料

高木研究員講演会「山と里のジャコウアゲハ:餌が変わると暮らしも変わる」
【日時】2015年5月6日(水祝)13:30〜14:30
現地にて、参加無料。

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(クリックすると大きくなります)

ポスターの裏面は(↓)
jakopos_2.pdf

(八木 剛 記)

4月に入り雨続きのお天気でしたが・・・今日はとってもいいお天気☆^^☆"

さぁ!!!

大平隊長と一緒に「深田公園のひみつ」を探しに出発です☆"

さっそくクイズです。☆^^☆"
屋外ステージのひみつ深田公園について


この赤い水について↑この深田公園の土の下には・・・何が??

水をためる装置の地中ダムが!!!

←この赤い水は・・・

水をきれいにする「しかけ」は?


みんなクイズには正解したかな?


深田公園探索中に・・・

    あ!   ツクシだ!!!                                          メダカもいるよ!!!

あ!ツクシだ!!!メダカだ!!!


ご参加頂き ありがとうございました。

5月のひとはく探検隊は

山内隊長と「いきものミッケ!」です。

どんないきものがいるかな?
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みなさまのご参加お待ちしています。

     

      フロアスタッフ  にしぐちひろこ

ひとはくの周りの桜の木の枝先からは 雨に散った花にかわり
黄緑色のやわらかい葉っぱが顔をだしてきました。
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皆さんお変わりございませんか?

2015年度 Kidsサンデー 下記の日程で開催します!
2015年 5/3   6/7   7/5   8/2   9/6   10/4   12/6 、 2016年 1/3   3/6
これまでの実施の様子はコチラ

そしてそして!
5月のKidsサンデーに先がけて、4月19日(日)には
化石はかせ・古谷研究員の
『石ころと小さな化石』をテーマにしたプログラムを実施します☆
3月のKidsサンデーでも実施したプログラムですが、参加できなかった!という方、ぜひ ご参加くださいね!

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化石はかせと一緒に、皆さんのお家の近くでも見つけられる!かもしれない
化石がふくまれる石ころを観察して、小さな化石の拡大レプリカを作ってみましょう!

『石ころと小さな化石』
日時:4月19日(日)15:15~16:00
場所:博物館4階 大セミナー室
定員:15名
対象:小学3年生以下(未就学児は保護者同伴)

参加費:100円
受付方法:15:00から大セミナー室前で受付、定員になり次第受付終了します。

4月19日はNPO法人人と自然の会による『花工房』や
ドリームスタジオ『タンポポのボトルフラワーづくり』、
フロアスタッフによるプログラムなど キッズの皆さんも楽しめるイベントがたくさん!
くわしくはコチラ
皆さんどうぞ遊びにいらしてくださいね!


(Kidsひとはく推進プロジェクト/たかせ ゆうこ)




4月11日(土曜日)に毎月恒例の フロアスタッフとあそぼう!「画はくの日」 を行いました。
4月のテーマは「ひょうごのどうぶつ」 3階展示室のはく製標本を見て描きました。
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みんな真剣に標本をみながら描いています。
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力作ぞろいの絵が仕上がりました。
今日から1ヶ月間掲示されます。
みなさん見に来てくださいね。

フロアスタッフ せら ゆうこ

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4月4日(土)、5日(日) フロアスタッフとあそぼう「ひかるいきもの」を実施しました。
さて何がおこるのか?

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ひかるいきものづくり開始。今日はホタルイカの模型をつくりました。
みんな真剣な表情で畜光パウダー入りのボンドを塗っています。

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完成したものに光をあてて、しばらく待ちます。どんなふうに光るかわくわく。

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電気を消して、、、、
「ホタルイカ」が浮かびあがると、わーっと歓声があがりました!

つくったホタルイカをみんな大切に持ち帰ってくださっていました。
部屋を暗くして、光りながら海を泳ぐホタルイカを思い浮かべてくださっているかな。

(フロアスタッフ いしくら)


3月31日(火)、うきうきワークショップ『ミニチュアジャングルをつくろう!』が開催されました♪

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ボルネオジャングルを舞台にしたデジタル紙芝居『オランとウーたんのジャングル探検記』の背景を使って、立体的なジャングルのペーパークラフトを組み立てます!

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s-P1040318.jpgみんな上手につくってくれました♪




つくりおわった後、4階サロンに設置された巨大ホワイトボードでお絵描き大会がはじまりました!

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できあがったミニチュアジャングルを参考にして、真っ白のホワイトボード一面にジャングルを描いてくれました♪
(フロアスタッフもちゃっかり参加!)



ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!


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連携グループセミナー

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/3(金) J01 タネから育てる希少山野草 体験する講座
2015/4/18(土) J02 愛蜂家基礎講座・上級(全4回) 体験する講座
2015/5/6(水) J03 石ころクラブ勉強会(全8回) 体験する講座
2015/5/16(土) J04 家族で蜂蜜しぼり5月 体験する講座
2015/5/29(金) J05 山野草 花の形・タネの形・成長の形(春編) 基礎講座
2015/6/13(土) J06 初心者のための鳴く虫観察会 体験する講座
2015/6/19(金) J07 挿し木で増やす希少植物 体験する講座
2015/6/20(土) J08 家族で蜂蜜しぼり6月 体験する講座
2015/7/4(土) J09 ひとはく博士と行くハチ北高原昆虫サマースクール(全5回) 体験する講座
2015/8/29(土) J10 牛乳パックでイスづくり 体験する講座
2015/9/5(土) J11 小さい子どものための秋の鳴く虫観察会 体験する講座
2015/9/19(土) J12 愛蜂家基礎講座・初級(全4回) 体験する講座
2015/9/26(土) J13 おとなのための秋の鳴く虫 体験する講座
2015/10/30(金) J14 山野草 花の形・タネの形・成長の形(夏秋編) 基礎講座
2016/2/13(土) J15 コンニャク玉づくり 体験する講座
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高校連携セミナー

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/5/1(金) H01 身近な生き物を見る 基礎講座
2015/5/29(金) H02 生物進化の歴史 基礎講座
2015/6/26(金) H03 公園利用者とすすめるパークマネージメント《入門編》 基礎講座
2015/9/4(金) H04 植物生態学入門 基礎講座
2015/10/9(金) H05 海洋生物生態学入門 基礎講座
2015/10/30(金) H06 ドングリの木を見分けよう 基礎講座
2015/11/20(金) H07 霊長類学が描くヒトの姿-われわれは何者か? 基礎講座

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その他・複合

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/11(土) F01 虫や花のたのしい展示づくり 考える講座
2015/5/10(日) F02 霊長類学 頭の体操(2015年版) 考える講座
2015/6/21(日) F03 <こころ>と<ことば>を科学する 2015 考える講座
2015/6/27(土) F04 多様性生物学リサーチ・トレーニング 考える講座
2015/8/1(土) F05 ピカピカ泥団子をつくろう! 体験する講座
2015/8/22(土) F06 牛乳パックでカメラをつくって写真をとろう! 体験する講座
2015/10/24(土) F07 プラスティック封入標本をつくろう 体験する講座
2015/12/6(日) F08 むすぶ、ひらく、ユニバーサルなこと 2015 考える講座
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環境と地域づくり

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/4(土) E01 都市の歩き方・名所編 大阪市天下茶屋・北畠界隈を歩く 体験する講座
2015/4/18(土) E02 都市の歩き方・名所編 大阪市玉造・深江界隈を歩く 体験する講座
2015/5/30(土) E03 都市の歩き方・街道編 旧西国街道を歩く(茨木市太田から豊川) 体験する講座
2015/5/31(日) E04 箱庭をつくろう ~ミニサイズ編~ 体験する講座
2015/7/25(土) E05 成ヶ島散策ツアー 体験する講座
2015/8/9(日) E06 妖怪ってどこにいる? ひょうごの妖怪大集結! 考える講座
2015/10/3(土) E07 都市の歩き方・名所編 大阪市遠里小野・我孫子界隈を歩く 体験する講座
2015/10/17(土) E08 都市の歩き方・名所編 大阪市桃谷・生野界隈を歩く 体験する講座
2015/10/31(土) E09 都市の歩き方・街道編 西国街道を歩く(伊丹市髭の渡しから辻碑まで) 体験する講座
2015/11/14(土) E10 料理&うんちく DE 地域再発見「牛乳」 体験する講座
2015/12/5(土) E11 箱庭をつくろう ~本格サイズ編~ 体験する講座
2015/12/13(日) E12 海岸緑地と人のくらし 基礎講座
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動物と生態系

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/22(水) D01 カラスによるゴミ被害を解決しよう! 考える講座
2015/4/28(火) D02 セアカゴケグモの生態と被害対策 基礎講座
2015/4/29(水) D03 春の川は水生昆虫だらけ:生田川編 体験する講座
2015/5/22(金) D04 生態学基礎講座 基礎講座
2015/6/6(土) D05 水生昆虫観察会:千種川編 体験する講座
2015/7/4(土) D06 動物の体のつくりとしくみ 1. 両生類 考える講座
2015/7/4(土) D07 夜の渚でスナガニの観察 体験する講座
2015/7/25(土) D08 カエル岩の海辺で磯の生きもの観察 体験する講座
2015/7/26(日) D09 ダンゴムシを育ててみよう 体験する講座
2015/8/1(土) D10 クモの巣の標本づくり 体験する講座
2015/9/5(土) D11 動物の体のつくりとしくみ 2. 爬虫類 考える講座
2015/9/13(日) D12 兵庫の2つの海を知る(日本海編)-小型地曳網で魚の赤ちゃん調べ 体験する講座
2015/9/23(水) D13 「タカの渡り」観察会 見る講座
2015/9/27(日) D14 兵庫の2つの海を知る(瀬戸内海編)-小型地曳網で魚の赤ちゃん調べ 体験する講座
2015/12/12(土) D15 センサーカメラを使った動物の撮影調査(全2回) 体験する講座

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昆虫

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/26(日) C01 ユース昆虫研究室(全12回) 体験する講座
2015/7/28(火) C02 小型昆虫の標本作製 基礎講座
2015/8/20(木) C03 昆虫の解剖 基礎講座
2015/11/7(土) C04 アリ・ハチの動く仕組み:昆虫の外骨格と筋肉系の機能形態 基礎講座
2015/11/17(火) C05 ダニの観察 基礎講座
2015/12/17(木) C06 土壌動物の観察 基礎講座

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植物

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/5(日) B01 タンポポを調べる(全4回) 体験する講座
2015/4/9(木) B02 日本一の里山、北摂地域の早春を観察しよう! 見る講座
2015/4/22(水) B03 一庫公園の里山の植物を調べよう(全5回) 体験する講座
2015/4/25(土) B04 芦屋市奥山地域で植物観察の方法を学ぶ 体験する講座
2015/4/26(日) B05 マツバラン観察会 体験する講座
2015/4/26(日) B06 植物多様性講座-植物の形を調べる(全9回) 考える講座
2015/5/9(土) B07 コケ植物の研究 1 野外で観察 体験する講座
2015/5/9(土) B08 春日山原始林観察会 基礎講座
2015/5/16(土) B09 コケ植物の研究 2 顕微鏡を使って観察 体験する講座
2015/5/16(土) B10 六甲山「森の植物」観察会(春) 体験する講座
2015/5/16(土) B11 香美町の自然―春の植物を見て歩く 見る講座
2015/5/23(土) B12 神鍋植物ハイキング 春の花 体験する講座
2015/5/31(日) B13 初夏の六甲山ハイキング 見る講座
2015/6/3(水) B14 猪名川町多田銀山のシダを見る 体験する講座
2015/6/13(土) B15 太山寺周辺の樹林で多様性を知る 体験する講座
2015/6/20(土) B16 植物観察会(箕面) 体験する講座
2015/7/4(土) B17 夏のキノコ観察会 一庫公園 体験する講座
2015/7/11(土) B18 森と土の観察会(再度山編) 体験する講座
2015/7/18(土) B19 植物観察会(有馬富士) 体験する講座
2015/8/22(土) B20 植物観察会(武田尾) 体験する講座
2015/8/29(土) B21 きれいな植物標本をつくろう(全2回) 体験する講座
2015/9/12(土) B22 阿瀬渓谷植物ハイキング 体験する講座
2015/9/17(木) B23 植物ウォッチング 京丹後市久美浜町 見る講座
2015/9/26(土) B24 植物観察会(甲山) 体験する講座
2015/9/30(水) B25 ハチ北高原自然観察ツアー 秋のキノコと木の実の観察 体験する講座
2015/10/3(土) B26 植物画を描こう(全2回) 体験する講座
2015/10/7(水) B27 植物ウォッチング 高砂市阿弥陀町 見る講座
2015/10/10(土) B28 丹波並木道中央公園のシダを見る 見る講座
2015/10/15(木) B29 秋のキノコ観察 神戸森林植物園 体験する講座
2015/10/24(土) B30 植物観察会(奈良公園) 体験する講座
2015/10/29(木) B31 秋の里山で植物を観察しよう 体験する講座
2015/10/31(土) B32 秋のキノコ観察会 有馬富士公園 体験する講座
2015/11/4(水) B33 奥須磨公園のシダを見る 見る講座
2015/11/7(土) B34 六甲山「森の植物」観察会(秋) 体験する講座
2015/11/21(土) B35 芦屋市奥山地域で多様性を知る 体験する講座
2015/11/28(土) B36 深田公園の街路樹 見る講座
2015/12/19(土) B37 カヤツリグサ科勉強会 考える講座
2016/2/21(日) B38 鎮守の森の生態学 考える講座
2016/3/19(土) B39 海岸の植物・植生と環境 基礎講座
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地球科学

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/5(日) A01 水を訪ねる 見る講座
2015/5/9(土) A02 タンバティタニスってどんな恐竜? 基礎講座
2015/5/17(日) A03 身近なジュラシックパーク 体験する講座
2015/5/30(土) A04 恐竜とともに生きたトカゲ 基礎講座
2015/6/13(土) A05 生物潜水艦アンモナイトの謎 基礎講座
2015/6/20(土) A06 恐竜とともに生きたカエル 基礎講座
2015/7/5(日) A07 ゾウと恐竜 基礎講座
2015/7/25(土) A08 化石のできかた 基礎講座
2015/7/26(日) A09 身近な石ころを調べる 基礎講座
2015/8/22(土) A10 丹波の恐竜化石展示解説と化石調査会 体験する講座
2015/8/23(日) A11 火山灰を調べる(全5回) 体験する講座
2015/10/10(土) A12 ジオアーケオロジー ~地質学からみた遺跡~ 基礎講座
2016/2/27(土) A13 顕微鏡で花粉化石を調べる 体験する講座
2016/3/12(土) A14 中生代陸上革命と篠山層群の化石 基礎講座
2016/3/20(日) A15 丹波で中・古生代の地層を観察しよう 体験する講座

ユニバーサル・ミュージアムをめざして66

 

さまざまな人が創る社会-2

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

H26_poster (elder).jpg平成26年度「障害者週間のポスター」最優秀賞(中学生の部) 
埼玉県立特別支援学校大宮ろう学園中学部三年 石渡 智樹 くん(埼玉県)

 新しい「障害者差別解消法」は2016年(平成28年)4月から施行される予定です.すべての障がい者の尊厳と権利を保障する法律です.国際連合(国連)の「障害者の権利に関する条約」や2011年に改正された「障害者基本法」が基(もと)になっています.

 

 「障害者基本法」の改正や「障害者差別解消法」の成立では,一般の方には耳に新しい考え方が取り入れられています.それは「障がいの社会モデル」「環境配慮」にプラスした個別の「合理的配慮」です.難しい言葉(ことば)ばかりなので,まず,それぞれどういう考え方かを説明しておきます.

 

 「社会モデル」は,「個人モデル」とか「医療モデル」と呼ばれる考え方と対比して示されます.「個人モデル」も「医療モデル」も同じ考え方です.例えば交通事故にあって手や足を失ったり,頭に外傷を負ったりすれば,手術やリハビリテーションが必要です.そして事故に遭(あ)ったのは運が悪かったのだとか,あるいは自分が不注意だっただけだと,わたしたちは考えてしまいます.これが「個人モデル」とか「医療モデル」と呼ばれる考え方です.

 

 右や左をよく確認してから道を渡れば事故には遭わなかったのに,ぼんやりしていた自分が悪い.自分の不注意で事故に遭い,病院に入院してお金が要り,その上,人生が変わってしまったのだ.誰か文句を言う筋合いのものではない.わたしたちは,つい,そんなふうに考えてしまいます.

 

 でも現実には「事故がよく起こる曲がり角」が存在します.少なくとも誰もがそう信じている場所があります.そこでは,人間なら誰でもうっかりしてしまう何かがあるのではないでしょうか.いわゆる「ヒューマン・ファクター」です.「事故が起こったのが社会の責任だ」――「事故の多い曲がり角」を作ったという意味で――というのは,いくら何でも言い過ぎですが,事故にあった不幸を,全部ひとりで背負うべきだと,わたしは決して思いません.ましてや遺伝的な変異やお母さんが妊娠していた時の事故で障がい者になったのなら,まったく当人の責任ではないのです.「障がい」というのは,望まない事故や病気,遺伝的な変異の結果をそう呼んでいるだけなのですから.

 

 「障がい者」も市民であることは間違いないのですから,市民社会の一員として,社会の主流にいる人たちと同じだけの義務と権利を持つはずだ.そういう考え方が「社会モデル」です.現在,世界の主な考え方は「社会モデル」になりました.

 

 「環境配慮」とは,今までにあったバリアフリー・デザインやユニバーサル・デザインのことです.できるだけ多くの人が活動しやすくなるような 心づかい を言います.ただ「多くの人に認識されていないけれども不便なこと」というのが現にあります.例えば,今,流行りのタッチパネルは視覚以外の手がかりがありませんから,視覚を使わない人の役には立たないでしょう.それに,マニュアルに頼った「ユニバーサル・デザイン」ふうの施設も,人によっては,かえって活動し難(にく)くなることがあります.

 そんな時,むちゃな要求でないのなら,個人個人の不自由さから出てきた要求であっても,ちゃんと応じるべきだという考え方が「合理的配慮」です.この考え方なら,困ったときには「困っている」と言えるのです.国や地方公共団体は,そんな要求に誠実に対応する義務があります.民間企業でも努力しなければなりません.公共財を作り,管理する公共団体が,市民――国民ではありません.日本の国籍は持たなくても,納税の義務を果たし,要求する当然の権利を持つ市民――から出た個別の,しかし,その人の身になってみたら当たり前の要求には,誠意をもって応えるのが当然です.

 

 学校教育で行われているインクルーシブ教育は,すでに「個別の要求に合った対応」がなされている例です.手話や点字は勉強をするために大切ですし,時間のかかる人には時間をかけて課題――例えばテストなど――に取り組むことが認められます.ついでに言えば,このような配慮は「障がい者」ばかりでなく,いろいろな社会的マイノリティにも認められなければなりません.

 

☆   ☆

 

 先ほど「市民」と書きました.しかし,「市民」とは誰の事でしょう.

 

 「市民」とは,我われ一人ひとりのことです.ここで言う「市民」は,例えば「市民運動」(=草の根運動:a grass-roots movement)や「市民劇場」(a people's theater)で使う「市民」のことを指します.「神戸市に住む人」という意味で「神戸市民」と言ったりもしますが,ここでは,「特定の行政単位に住む人」という意味ではありません.「個人で自分の意見を持っている人」とか「権利を行使し,義務を果たす人」といった意味です.赤ん坊や幼児,子どもは大人と同じような判断力がなくて「市民」とは認められないという意見もあるでしょうが,ここでは,人権を持った人は誰でも「市民」ということにします.赤ん坊はやがて意見を持ちますし,おじいちゃんもきっと意見を持っていたはずです.よそから来た人にも,当然,意見があります.ですから赤ん坊の△△ちゃんは(まだ税務署で納税はできせんが)「市民」です.認知症の○○のおじいちゃんも,モスレムで日本に来たばかりの□□の奥さんも,みんな「市民」なのです.

 

当然,障がい者も,誰に恥じることのない「市民」です.

 

 (ここからは障がい者に向けて書きます)

 

 「市民」であれば,権利があると同時に義務があります.「権利/義務」は片方だけでも行使できるようにも思いますが,それは誤解です.原理的にできません.「わがまま」な主張は,健全な倫理観から「許されない」のではなく,「主張」として成り立たないのです.例えば,ある人だけに生じた不自由を主張して,施設のどこかを直してもらうとします.それは確かに,最初は個人の要求でした.しかし,行政や企業の担当者が誠実に取り上げて,どうしたらいいのだろうと当事者といっしょに考え始めた時点から,それはすでに「個人の要求」ではなく,「公(おおやけ)の要求」になるのです.なぜなら,同じ不自由を感じている人は誰でも,その不自由さから解放されるからです.社会的に障壁だと気付かなかったことが,ひとりの主張や要求によって皆が気付けるのです.その時,社会がほんの少し変わるでしょう.その人は「権利」を行使するとともに,立派に「義務」を果たしたのです.

 

 障がい者や病人や,見知らぬ土地に来たばかりの人は,その土地に住む人と,あまり大切な話をした経験がありません.どうして大切な話をしないのでしょう? 障がい者の例で言えば,まず第一に,社会的主流にいる人とは主張が異なります――マヒがあって大きな扉(とびら)が開けられない,視覚を使わないので触れなければ理解できない,聴覚を使わないので視覚言語(=手話)や書き文字でなければ理解できない.だから,わたしに変わって扉を開けてほしい,触(さわ)れるようにしてほしい,視覚言語や書き文字を使ってほしい.多くの人にとって,このような要求は奇妙に聞こえるのかもしれません.ですから今までは,大抵の場合,このような要求を主張しても「わがまま」だと言われたり,おだやかに無視されたりしてきました.第二に,社会的主流にいる人の言語,つまり普通のしゃべり言葉(ことば)を使ってご両親や介助者が本人の主張(だと信じていること)を代弁してきたので,その人なりに論理を組み立てる練習ができていないのです.

 

 しかし,いくら説得力があっても,皆に伝わらないのでは主張になりません.「十分な理由」を共通の言葉(ことば)で示すことは,経験のあまりない人にとって大変です――本当に大変です――が,何が言いたいのかが わかるように説明する責任があります.言ってもどうせ「わがままを言うな」と怒鳴られたり,無視されるだけだとあきらめていては,いくら待っても伝わりません.

 

☆   ☆

 

 もう一つ,自分の不自由を主張するときに,ぜひ考えてもらいたいことがあります.それはさまざまな属性を持った他者の存在です.これも障がい者の例で説明しましょう.

 

 世の中には,実にさまざまな障がい者がいます.と言うか「障がいの社会モデル」では,社会の主流にいない人は誰でも,生活をしたり,仕事をする上で,いろいろな不自由を感じています.その不自由さは,別の障がい者にわかる場合もありますが,多くは理解できません.

 

 わたしは右半身のマヒがあり,失語症もあります.ですから,言葉(ことば)の出ない歯がゆさは――自分の内言語では,もちろん何を言うべきかがわかっているだけに.そして,うまく言語化できないと,自分でも考えていたことが思い出せなくなるので――痛いほど感じます.しかし,聴覚を使わない ろう者が太鼓の演奏会で感じる空気の振動感や躍動感は,説明を聞くまで,本当のところはわかりませんでした.ていねいに説明をしてもらったから,空気の振動から音楽を楽しむ術(すべ)がわかったのです.

 

 ろう者が太鼓の演奏会で感じる空気の振動感と同じように,新奇な感覚は社会的な主流に属する人ばかりでなく,ほかの障がい者にもわかりにくいのです.しかし,複数の障がい者が自分の不自由さだけを主張するのでは,聞く方は困ってしまいます.どうしていいかわかりません.そこは心を広く持って,自分以外にもさまざまなことに不自由を感じる人がいるという前提で,共に不自由を感じなくする方法を探るべきです.そうしないと「市民」として「権利/義務」を行使することにはならないと思います.それよりも「共に不自由を感じなくする方法」を探ることで,思いもかけなかったアイデアが湧くものです.

 

 一人ひとりの多様さを,皆で感じ,考えてみることにしませんか? そうして産み出される社会は,今よりも,ほんの少しだけ暮らしやすくなると信じて.

 

 いかがでしょうか?

 

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館
寒い時期が過ぎ、ようやく暖かい季節がおとずれました。
生き物たちも元気に動きはじめ、自然がにぎやかになってきますね♪

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ひとはくは4月もイベントやセミナーなどで盛りだくさん!!

 新年度を迎えるにあたり、お知らせがございます。この3月をもって3名のフロアスタッフが卒業することになりました。

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フロアスタッフとして活躍されていました、「おの」さんが卒業されます。
フロアスタッフの中で一番長く勤められたベテランです。
いつもニコニコとした明るい笑顔でみなさんとの触れ合いを大切にされ、まるでお母さんの様なあたたかさで見守っていてくれていました。
イベントでは、マツボックリやドングリといった自然を使ったイベントを多くされており、自然との関わり方を上手に教えてくれました。

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今年からフロアスタッフとして活躍されている「いわき」さんです。
笑顔がとても素敵で優しく、いつでも彼女の近くは「春」のようにほがらかな空気でつつまれておりました。
お客さまからもスタッフからも大人気の方です!
お客さまとのコミュニケーションを大事にされ、イベントでも多くのお客様を明るく楽しませ、一緒に働いている私たちにとっても本当に良いお手本となる方でした。

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最後に私、「たなか ひろし」です。

みなさま今まで本当にありがとうございました!

春は別れもありますが、新しい出会いの季節でもあります。
4月からは新しいフロアスタッフが加入し、みなさまをご案内させていただくことになります。

私たちフロアスタッフは博物館を通じて、みなさまに色々な経験と思い出を持って帰ってもらえるように、これからも頑張っていきたいと思います。

今後とも是非、よろしくお願いいたします。

                                フロアスタッフ  たなか ひろし







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3月21日(土)「魅せる標本てん」の設営を行いました。
この展示は、2014年4月から2015年3月にかけて開講した、人と自然の博物館のセミナー「魅せる標本つくり隊−植物と昆虫のすてきな展示づくり−」の、一年間の成果です。
短期間の展示ですが、ぜひごらんください。

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春から秋にかけて、博物館のまわりの深田公園をフィールドに、各自が気に入った植物や昆虫を集め、標本を製作しました。

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冬、何やら工作をしています。「図工の時間」のようです。

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3月21日、いよいよ設営です。

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完成しました! かなり、達成感あります。

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遠目に見ても美しいよう、工夫いたしました!
(展示制作:足立千恵・近藤フミ子・高見咲恵・辰巳淳子・中川貴美子・本田邦視・高橋 晃・八木 剛)

標本は、必ずしも、専門的な研究のためだけのものではありません。
少し努力すれば、どなたでも、このような標本や展示をつくることができます。
やってみようかな!と思う方は、2015年度の本セミナーにご参加ください。
4月開講です。いっしょに達成感を味わいましょう。

(八木 剛)

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きょうのけんちくかの日の様子です。みんな楽しく自分のまちを完成させました。
あすも開催します!
みなさま、ぜひお越しください。

(フロアスタッフ いしくら)

ユニバーサル・ミュージアムをめざして65

 

さまざまな人が創る社会-1

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

 

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平成26年度「障害者週間のポスター」最優秀賞(小学生の部)
玉名市立玉名町小学校四年  両角 藍さん(熊本県)

 

 「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」,通称「障害者差別解消法」が2013年(平成25年)に成立しました.この法律には国際連合(=国連)の条約:「障害者の権利に関する条約」をめぐって,ちょっとした歴史があります.この条約はすべての障がい者の尊厳と権利を保障するための人権条約です.国連では2006年に採択され,日本も早く受け入れるつもりだったそうです.ところが日本の批准に対して,日本国内の主要な障害8団体で結成しているJDF(日本障害フォーラム)から待ったがかかりました.それは「日本の法律では,障がい者の権利が、きちんと保障されていない」からでした.批准してこの条約を認めるという前に,ちゃんと国内法を整備しなければいけない.ということは,言い換えれば「『障がい者の権利を保障して,差別を禁止する』日本の世論は十分に高まっていない」と指摘を受けたのです.そこで日本は2011年に「障害者基本法」を改正して,基本的な考え方を整理し直すことにしました.結局,日本の批准は2014年になりました.

 

 「障がい者を差別してはいけない」というのは当然のことです.しかし,何が差別になり,何が障壁(しょうへき)になるのか,たいていの人は戸惑うことがあるでしょう.そんな時は,本当に「障がい」が何だったのかイメージできません.イメージできないから「結果的に差別してしまう」ことがある.ことさら差別する気はないのです.しかし,そのために障がい者は,社会に出て働いたり,自分の立場で意見を言ったりできなくなる.これは大きな社会的損失です.このようなことをなくしましょうということで,「障害者差別解消法」は作られました.これで障がい者の権利を保障する気運は作られました.

 

 もちろん人のこころはさまざまですし,中にはあからさまな差別をする人も,現実に,います.「障がい者の権利を保障する」と言っても,まだ気運が整っただけです.この法律ができたのだから,今すぐ実践すればよさそうですが,なかなかそうはいきません.そのために,皆さんに「障がい者の権利」とか「差別の禁止」とかの意味をよく理解してもらおうと,準備期間を3年ほど設けたのです.施行は2016年(平成28年)4月の予定です.ずいぶん悠長(ゆうちょう)に思えますが,「差別の解消」は,それほど時間をかけなければ実現しないということです.

 

☆   ☆

 

 わたしは失語症の方としゃべっていて,困った顔をされたことがあります.どんなことを言った時かというと,わたしは,

 

「多くの人は『障がい』をネガティブなものと捉えがちです.ところが、見方を変えればポジティブに捉えることもできます.例えば,ろう者は手話で示された多くのジェスチャーを順に覚えて会話をしますが,これはろう者以外にはできません.ろう者にとって手話は母語の人も多いのですから,当たり前といえば当たり前です.聴者(ちょうしゃ:聞こえる人)の発話言語(=音声を発して意味を伝える言語)と同じように,ジェスチャーを覚えなければ手話のコミュニケーションは成り立ちません.

 

盲人も同じです.盲人にとって指先は目のようなものです.ものに触れることで,いろいろなことを認識します.ものの大きさや形,質感,光沢といったものまで認識できるのです.そのイメージの再現力は,目を使う人には及びもつきません.この鋭い指先の触覚があるからこそ,点字で意味を記録し,イメージを伝えることができるのです.

 

失語症者や高次脳機能障がい者は,なかなか言葉が出てきません.しかし,言葉になる前の〈ことば〉,つまり内言語(ない・げんご)では,しっかりものが考えられる人がいます.そうして考えたことの中には,当事者でなければ思いつかなかったことも,きっと多くあるはずです.

 

「障がい」とか,「障がい者」というと悪いイメージばかりを持ちがちですが,わたしも含めて失語症者や高次脳機能障がい者は,「~が足らない」のではなく,「他の人にはない~の長所がある」のだと考えることはできないでしょうか?

 

 これを聞いていた失語症者は困った顔をされました.

 

「失語症の長所って何ですか?」

「私は失語症でよかったと感じたことは一度もありません」

 

このように,おっしゃったのです.わたしは,そんなネガティブに考えなくてもいいのではないかと思いましたが,ポジティブに評価する理屈は,残念ながら,とっさには思いつきませんでした.でも絶対に,どこかいいところがあるはずです.でなければ,人間として価値があるのは,人生の盛りである「若者」の一時期だけということになりかねません.「若者」以外の大部分の人は,全員,どこかが欠けた人です.

 

 でもちょっと待って下さい.若者だけが完全な人間ではありませんよね.そんなことは当たり前です.赤ん坊には赤ん坊の才能があり――事実,赤ん坊には共感覚や写真のような記憶能力があるのだが,〈ことば〉の獲得とか象徴性の獲得とともにその能力を失うという話があります――,思春期の少年・少女には,おとなには見えない「過去」や「未来」がチラチラと見えてしまうというのは,都市伝説に過ぎなかったとしても,よく聞く話です.高齢者が互いに矛盾したことを共に認める能力がある――「清濁併せ呑む」――のは,長い人生の結果だと思います.だとすると失語症者や高次脳機能障がい者も,少し視点を変えただけで見え方ががらりと変わり,ポジティブな資質になるということが,きっとあるに違いありません.先ほど挙げた「内言語の沈思」はポジティブな資質ではないでしょうか.だとしたら,後は当事者の出した結論を聞き取り,普通の〈ことば〉に直す才能を持った「翻訳家」がいたら,「内言語の沈思」の結果は社会でおおいに役立つでしょう.

 

☆   ☆

 

 ひとはくを始めとする多くの公共施設は,バリアフリー・デザインやユニバーサル・デザインに取り組んできました.法律では,このような工夫を「環境整備」と呼んでいます.バリアフリー・デザインでは,目に付いた欠陥を直すことで,さまざまな人がスムーズに活動できるようにします.例えば段差があるときは,ゆるやかなスロープを渡すとかの工夫があると,たいていの車イス利用者や足もとが不安定な高齢者も安心して上り下りができます.ユニバーサル・デザインは,バリアフリー・デザインよりも,もっと多くの人が利用しやすい工夫を言います.理想としては,すべての人が使いやすくできれば,それに越したことはありません.

 

 それにしても「すべての人が使いやすい」デザインって,いったいどんなデザインなのでしょう? そんなことがありえるのでしょうか?

 

 わたしは,厳密にはありえないと思っています.しかし,ひとはくを始め,多くの公共施設が,現にユニバーサル・デザインを取り入れてきました.その理由は,ユニバーサル・デザインなら誰にでも「平等」に設計できるからです.公共施設では,何よりも見かけの「平等」が大切です.だから,そうしてきたという背景があると思います.法律で規準が決められたバリアフリー・デザインや,マニュアルに従ったユニバーサル・デザインです.現実にそれを使う障がい者には,どういうわけか計画に意見を言ったり,実地に使って確かめてみたりといった機会が,あまりないように思います.意見も聞かない,確かめてみることもしないために,公共施設では,使いたくても使えないといったことが,実は,よくあります.

 

 それは「体のいい差別」だと感じています.「バリアフリー」とか「ユニバーサル」とか言っているだけに,よけい質(たち)が悪く感じられます.

 

 さまざまな立場の人が集まって意見を出し合い,互いに自分以外の人の主張を尊重しあって,少しずつ,ひとつのものを創り上げていく.それは元来,すてきなことですが,手間もお金もかかります.しかし,今までそうした手間やお金をかけてこなかったことの方が不思議です.必要なことにまで手間とお金を惜しむのは本末転倒です.新しい「障害者差別解消法」は,障がい者の人権を守り,障がい者の権利を保障するための法律です.それは「さまざまな立場の人が集まって意見を出し合い,互いに自分以外の人の主張を尊重しあって,少しずつ,ひとつのものを創り上げていく」ことの保障でもあるのです.

 

 新しく何かを公共財として創り出す.その試みに,わくわくしませんか?

 

 この稿は続きます.次は障がい者の側の責任について書こうと思います.

 

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

梅の花も咲き、本格的な春が近づいてきました。
進学、卒業、就職など、生活環境が変わるかたは
新生活の準備はいかがでしょうか。


さて、3/14、15にフロアスタッフとあそうぼう

「モールでダンゴムシをつくろう!」を行いました!
水色、黄緑、ピンク、オレンジ、全部で4色。
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まずはダンゴムシのお話から。
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みんなが見たことがある、ダンゴムシ。
そんな身近な生き物の豆知識をご紹介しました!


作り方を説明後、早速作業開始!

少し難しい、足をつける作業は、お父さん、お母さんと。
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うまくできるかな?


本物のようにまるみをつけて、完成!
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カラフルなダンゴムシができました!
とっても可愛いですね(*^^*)♪

ご参加くださいましたみなさま
ありがとうございました!


次回のフロアスタッフとあそぼうは、
3/21、22の「けんちくかの日」です!
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自分のお家を作って、町を完成させましょう!

みなさんのご参加、お待ちしております!

 

フロアスタッフ きただにさやの

 

■■■ 4月開講セミナー ■■■
 2015年度一般セミナーの申し込み受付はもう始まっていますが、4月に実施予定のセミナーの〆切はもう目の前!!
 一般セミナーはいずれも先着順ではありませんが、お早い目にお申し込みください。定員を超えた講座につきましては抽選により受講者を決定します。
 申し込み〆切日を過ぎても定員に満たない場合は、お申し込みを受け付けることがあります。詳しくはお問い合わせください。
 なお、お電話でのお申し込みはできません。

    http://www.hitohaku.jp/musepub/SeminarTop.aspx

 下の表からセミナーのタイトルを選ぶと詳細が確認できます。またそのままWebから受講のお申し込みもできます。
 ぜひ、お申し込みください。

 ※館外で実施するセミナーの場合、詳しい集合場所や時刻、持ち物、天候による実施の有無等については、受講が決定された方あての受講証にてお知らせしております。

2015年4月実施のセミナー

開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/3(金) J01 タネから育てる希少山野草 体験する講座
2015/4/4(土) E01 都市の歩き方・名所編 大阪市天下茶屋・北畠界隈を歩く 体験する講座
2015/4/5(日) A01 水を訪ねる 見る講座
2015/4/5(日) B01 タンポポを調べる(全4回) 体験する講座
2015/4/9(木) B02 日本一の里山、北摂地域の早春を観察しよう! 見る講座
2015/4/11(土) F01 虫や花のたのしい展示づくり 考える講座
2015/4/18(土) E02 都市の歩き方・名所編 大阪市玉造・深江界隈を歩く 体験する講座
2015/4/18(土) J02 愛蜂家基礎講座・上級(全4回) 体験する講座
2015/4/22(水) D01 カラスによるゴミ被害を解決しよう! 考える講座
2015/4/22(水) B03 一庫公園の里山の植物を調べよう(全5回) 体験する講座
2015/4/25(土) B04 芦屋市奥山地域で植物観察の方法を学ぶ 体験する講座
2015/4/26(日) B05 マツバラン観察会 体験する講座
2015/4/26(日) B06 植物多様性講座-植物の形を調べる(全9回) 考える講座
2015/4/26(日) C01 ユース昆虫研究室(全12回) 体験する講座
2015/4/28(火) D02 セアカゴケグモの生態と被害対策 基礎講座
2015/4/29(水) D03 春の川は水生昆虫だらけ:生田川編 体験する講座

是非ご参加ください。
生涯学習課
大変長らくお待たせをしておりましたが、2015年度の一般セミナーのお申し込みを受付させていただいております。


 下記のページからセミナーの一覧をご確認ください。
     http://www.hitohaku.jp/musepub/SeminarTop.aspx

 月ごと 分野ごと 講師ごと に見ていただくこともできます。

 また、お手元に印刷して残しておかれたい場合は、セミナーガイド2015のPDF版をダウンロードしていただくこともできますので、こちらもご活用ください。ファイルサイズは約2.6MBです。

    http://www.hitohaku.jp/seminar/files/2015seminar_guide.pdf

 年度の途中でセミナーが追加されることもございますので、時折ホームページのセミナー情報をチェックしてみてくださいね(o^^o)



 
  今回は一般セミナーのうち、じっくり学びたいという方を対象に、複数回(2回~12回)にわたり開催し、より深く専門分野を学んでいただける「じっくりセミナー」を設定(12講座)しています。

じっくりセミナー

初回開催日 セミナータイトル ジャンル
2015/4/5(日) B01 タンポポを調べる(全4回) じっくり
2015/4/11(土) F01 虫や花のたのしい展示づくり じっくり
2015/4/22(水) B03 一庫公園の里山の植物を調べよう(全5回) じっくり
2015/4/26(日) B06 植物多様性講座-植物の形を調べる(全9回) じっくり
2015/4/26(日) C01 ユース昆虫研究室(全12回) じっくり
2015/5/22(金) D04 生態学基礎講座 じっくり
2015/6/27(土) F04 多様性生物学リサーチ・トレーニング じっくり
2015/8/23(日) A11 火山灰を調べる(全5回) じっくり
2015/8/29(土) B21 きれいな植物標本をつくろう(全2回) じっくり
2015/10/3(土) B26 植物画を描こう(全2回) じっくり
2015/12/12(土) D15 センサーカメラを使った動物の撮影調査(全2回) じっくり
2016/2/27(土) A13 顕微鏡で花粉化石を調べる じっくり

タイトルをクリックすると詳細が見られます。
受講申込も続けてホームページ上でできます。是非ご参加ください!!
生涯学習課

 ミニマムムーン

2015年3月 7日
3月6日(金)の満月は「ミニマムムーン」というらしい....

 地球と月の軌道は楕円を描いていて、月と地球の距離は近づいたり離れたり・・・・・・・
 そして今回一番離れたところに

 なので、見かけ上、最も小さく見える=ミニマム という言い方になっているようです。
        そういえばスーパームーンというのもありますね(^^)
 



 ちなみに、次の満月 平成27年4月4日(土) は皆既月食です!! また赤い満月が見えるかも!?

   2014/10/8の皆既月食 →  http://www.hitohaku.jp/blog/2014/10/post_1926/
生涯学習課 八尾

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3月もたのしいイベントがたくさんありますよ!
 

1日中あそべる「うきうきワークショップ」は、小さなお子様でも気軽にご参加いただけるイベントです。

3/24(火)・25(水)・26(木)「とっても簡単!化石のレプリカづくり」
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3/27(金)「ちょうちょ・ペーパークラフト」
3/31(火)「ミニチュアジャングルをつくろう!」

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いずれも、

時間 10:30~11:30 / 13:00~16:00 

場所 4階ひとはくサロン

時間内はいつでも参加OKで、材料がなくなりしだい終了となります。

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▲くわしくは、こちらをクリックしてください。

  2015年のうきうきワークショップ年間予定 

▲くわしくは、こちらをクリックしてください。

                                        (フロアスタッフ まつだ)

3月1日、朝からちょっぴり冷たい春の雨が降るなか、Kidsサンデーがおこなわれました。

◆『小さな化石☆ラボ』
 化石博士と一緒に石ころ調べや化石のレプリカづくりを楽しみました。
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◆『か・せ・き☆プレイルーム』
 本物の化石を触って、小さな化石は顕微鏡で見て、触ったり見たりした化石のぬりえをしました。
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◆展示『しゅくがわダイナソー』
 西宮市立夙川幼稚園の皆さんが制作した恐竜をテーマにした絵画や、立体作品『タンタンすべりだい』を展示しました。
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『タンタンすべりだい』は大人気!
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『デジタル紙芝居』も「丹波の恐竜タンタン」のお話で、満員御礼でした☆
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他にも『パネルシアター』など館内では多数のプログラムが実施されました。
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雨のなか、お越しくださった皆さん、本当にありがとうございました。
そうそう、この時季に降る雨は「木の芽起こし」と呼ばれるそうです。
木の芽の目覚めさがし、楽しいかもしれませんね(*^^*)
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新年度のKidsサンデーは5月3日(日)からスタートです。

3月、4月の別れと出会いの季節をこえて、またひとつ大きくなった
キッズの皆さんに会えるのを楽しみにしています。
     
          (たかせ ゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト)

もうすぐ桃の節句ですね。

ひとはくサロンに「おひなさま」を飾りましたよ。
2/21(土)・2/22(日)のフロアスタッフとあそぼう!で 完成した手作りのおひな様です。

着物を着せて、柄を塗って作りました。
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ひとつひとつ個性的に仕上がっていますよ。
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展示期間は3月29日(日)までです。

みなさんも ひとはく雛 見に来てくださいね。

~3月のイベント予定~

 毎週土日13:30~ フロアスタッフとあそぼう!   
  1日(日)「くるくるとぶタネ」 植物のタネの模型を作って実際に飛ばしてみよう!  
  7日(土)・ 8日(日)「画はくの日」 展示をみながら絵を描こう!    
  14日(土)・15日(日)「「モールでダンゴムシをつくろう」 ダンゴムシのカラフルな模型をつくるよ。      
  21日(土)・22日(日)「けんちくかの日」みんなで町をつくるよ 。   
  28日(土)・29日(日)「たんぽぽコースター」たんぽぽの花はどんなかたちかな?

 春休み期間は~ うきうきワークショップ 10:30~11:30・13:00~16:00   
 24日(火)・25日(水)・26日(木)「とっても簡単!化石のレプリカづくり」 アンモナイトのレプリカだよ。   
   27日(金)「ちょうちょ・ペーパークラフト」 チョウの模型を作ります。   
 31日(火)「ミニチュアジャングルをつくろう!」ジャングルで立体カードをつくろう!

※詳しくは ひとはくHPをご覧ください。
みなさまのご参加をお待ちしています。

フロアスタッフ せら ゆうこ

2階展示室にやってきたひとはく博士は、巨大な何かを発見!

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長さは約70㎝、博士とくらべても大きいことがわかります。

まるでジャックと豆の木のようじゃな...

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さっそく虫めがねをとりだし調べる博士、すると...

これは...モダマじゃ!

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モダマはサヤが1mにもなる、マメ科つる性の植物。日本では沖縄のほうで生育しています。

名前の由来は種子が海に流れ着いてくることから、海藻の種子「モダマ(藻玉)」とついたそうです。

こちらのモダマはもちろん本物。さわってみてくださいね。

タネは5㎝くらい、平べったいカタチをしていますよ。
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▲モダマのタネは、4階ひとはくサロンカウンターにあります。

またタネ関連のイベントとして、熱帯の森の大きな木が落とすタネの模型を作ることができます。
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2/28(土)・3/1(日) フロアスタッフとあそぼう「くるくるとぶタネ」

時間:13:30~14:00 場所:1階展示室
定員:20名(参加費無料)

※当日10:00から4階ひとはくサロンにて、参加申し込みの受付を開始。定員になり次第終了します。

(フロアスタッフ まつだ)

2月14日(土)、2月15日(日)にフロアスタッフとあそぼう、「川でさかなつり」を行いました。

s-P1030786.jpg小さなお子様から大人の方まで、楽しく魚釣りをしていました。


下流に生息する大きな魚(カムルチーやブラックバスなど)
をたくさん釣ってきてくれました!!











s-P1030797.jpg川にはたくさんの魚が泳いでいたので、
どの魚を釣るか迷ってしまう子も。















s-P1030814.jpgたくさんの種類の魚が同じ川でも、
上流・中流・下流と違う場所で、違うエサを食べながら生活し、暮らしていることを
参加してくださった方にお伝えしました。














みんな楽しく遊びながら学べました。また色々なイベントに参加してくださいね♪♪

(フロアスタッフ  たなか)




ヤドリギは漢字で書くと「宿り木」で、字のとおり木に宿る寄生植物です。といっても緑色の葉をもち、自分で光合成もするので、半寄生植物といわれます。

一昨日、植物研究家の小林禧樹さんが、ヤドリギをもって来て下さいましたので、4Fひとはくサロンに展示しました。

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小林さんは、2か月ほど前に、神戸市北区有野町で、高さ約15mのニセアカシアの木に、ヤドリギが付いているのに気づいたそうです。その木が工事で伐採されることになったので、工事の人に頼んでヤドリギを取っておいてもらうことにしたのだそうです。


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標本にする分以外に、枝についたままの直径1mほどもあるヤドリギを残してくれていたので、そのまま枯らすのはもったいないということで、ひとはくまで運んでくださいました。

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ヤドリギはふつう木の高いところについているので、遠くからボール状になった姿を見たことがある人は多いかもしれませんが、すぐ目の前でじっくり見る機会はそう滅多にあるものではありません


寄生している枝ごと水につけた状態で展示しましたので、しばらくは枯れずにいるだろうと思います。

この機会にぜひご覧ください。

 

「ヤドリギの種子散布者」と呼ばれるキレンジャクも展示しています。

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ヤドリギの果実は液果で、中にある種子は粘液質の果肉に包まれています。その実をキレンジャクやヒレンジャクが食べ、糞として出された種子が別の木の上に粘着して、そこで芽を出し、また新しいヤドリギが寄生生活を始めるのだそうです。

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残念ながら、展示しているヤドリギは、果実がすでに落ちた後で、右側の写真のような果実は見られません。

しかし、たった一つだけ残っていました。それが左の写真です。直径1cmにも満たない大きさですが、きれいな黄色でかわいらしい実です。
展示したヤドリギのどこに付いているか、探しに来てください

かわいいキレンジャクも、みなさんが来られるのをお待ちしています。

                                  (高橋 晃)

ユニバーサル・ミュージアムをめざして64

 

「ハンナ・アレントの『人間の条件』考」へのコメントなど

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

 わたしは「サイエンス・サロン」という市民団体のお世話をしています。Eメールや手紙を通して、科学に関してしゃべり合うという主旨の団体です。わたしが人類学や霊長類学に興味を持っていますので、テーマはどうしてもそちらに傾きます。でも人類学や霊長類学というのは、元来、世の中の問題を考えてみるのに相性がいいのです。そのおしゃべりや議論から、ひょっとしたら、普段、自分が思ってもみなかった新しい何かが生まれるかもしれない。そこでは専門家もシロウトもない。時どきは実際に集まってみると、もっと楽しい。形式張らない、ある意味でルーズな集まりです。形式や約束に囚(とら)われず自由に語り合う(当然、他人にも形式や約束を強制しない)というのと、議論は良識を持ってするというのが、ルールと言えばルールでしょうか。その「サイエンス・サロン」の参加者が、「『人間の条件』考-1」「『人間の条件』考-2」を読んで感じたことを書いて送って下さいました。その内のいくつかを紹介します。プライバシーに配慮して、一部、書き替えましたが、文意は変えないように気を付けています。「サイエンス・サロン」の参加者には、ひとはくブログに書いてもいいと同意をもらいました。

 

 どの方もアレントの『人間の条件』そのものではなく、小玉重夫さんが『難民と市民の間で』で取り上げた学校教育に集中してコメントを下さいました。ある年配の男性からは、次のようなお手紙をいただきました。

 

 

 スクール・カーストがあるとか 学校が監獄や難民収容所のような状況にあるとかが、日本の学校でも現実の実情としてあるのでしょうか。

 

 私の経験では、そんな話は全く信じられません。昭和20年(1945年)生まれの私の小学生時代には、先生方(私の場合 6年間で 4人の女の先生でした)は 我々生徒を平等に親切に育てて下さったと思います。現在の日本の学校は、ハンナ・アレントの書いた本にあるような状況になっているのですか。どなたか、現在の学校の様子を教えて下さい。

 

 私個人の思い出で言えば、小学校に入った時、幼稚園の様なお遊戯が無くなって、学校へ行くのが楽しくて仕方ありませんでした。小学校5、6年生の頃は、色々と生徒会がらみの役についたりしていましたので、卒業式の時は役から離れられる開放感で嬉しくてたまりませんでした。

 

 生徒会の役員には、志願してなるのではなく、全く立候補する事なく、学級会の無記名投票によって振り分けられる方式でなる仕組みでした。それで、成りたい役に就けるかどうかは、投票が終わるまで分かりませんでした。しかし、5、6年生になれば、学級会だけではなく、学校全体の生徒会での役が回ってくる仕組みだとは、皆 納得していた事だったと思います。生徒会で決めた事について、一々先生方に文句を言われた事もなかったようですし、当事の小学校のどこを探しても監獄や難民収容所のような所は、ありませんでした。

 

 

 現在、わたしは60歳になります。大阪市の公立中学校に通いました。そこでは家庭で満足に食事ができず、よく貧血で倒れ、あることがきっかけで教員やクラスの子どもと折り合いが付かなくて学校に出てこなくなった女の子や、成績は抜群によかったのに、学費が出せないからと中学を卒業してすぐ就職した男の子、卒業間近になって一家で夜逃げをし、実質的に中学校を卒業できなかった女の子などがいました。このような話は、わたしの子ども時代には嫌になるほどありました。全部、わたし自身の身近で起こったことです。お手紙を下さった男性にその話をし、今だけでなく、わたしの時代にも、学校現場の「監獄」化や「難民収容所」化は本当にあったことを説明しました。

 

 すると、ご自分でもお子さんを育てながら働いておられる女性が、次のように書いて下さいました。

 

 

 何らかの理由で家族や肉親と暮らせない児童養護施設の子どもたちや、沖縄の基地で働くアメリカ人の父に棄てられた母子家庭の子どもたちを招待するキャンプに参加したことがあります。子ども達はみんな、小ぎれいな身なりをして、部外者の私にも、にこやかに接してくれました。しかし、キャンプ中、その日の感想を書く時間に、驚きとともに強い悲しさを感じる出来事がありました。彼らは小学3年生以上だったのですが、ひらがなを正しく書けない子どもがとても多かったのです。自分の名前でさえ、怪しい漢字で綴(つづ)る子どももいました。

 

 彼らの多くは過去十分な教育を受けられずにいたり、現在も受けられずにいます。親からネグレクトや暴行といった虐待を受け、生きて行くのに精一杯の状態であることも多いのだそうです。もちろん、施設や集まりの中で学習の補てんはなされていますが、追いつけないのが現実です。

 

 2013年TBSで放送された「ブラックボート」というドラマで、そういった学力に問題のある生徒がイジメの対象となり、学級崩壊の原因となる様子が描かれました。「スクール・カースト」の出現の過程はいろいろあるかと思いますが、現代では、学力格差がその大きな要因となっているような気がします。

 

 子どもの教育にいくら費用がかけられるか、どれだけ時間がかけられるか。

 

 当時、「スクール・カースト」という言葉は知りませんでしたが、学校での生き辛さの一端は、親が生むものかもしれないと思うと、悲しさと憤りで涙が止まらなくなりました。

 

 

 また別のある男性は次のように書いて下さいました。

 

 

 小学4・5年生の頃だったと思います。私は休憩時間にふざけていて、同級生に差別用語を使って罵ってしまったのです。勿論、心から発したのではなかったのですが、その同級生は大きく泣き崩れてしまいました。

 

 私は謝ることが出来ませんでした。意地を張ったとか、非を認めなかったのではありません。軽率に発した言葉が、相手にこのような大きな心理的衝撃を与えたことがショックで、声も出なかったのです。周りにいた同級生は、それをとがめることも無く、先生から注意されることもありませんでした。しかし、その出来事は「心のしこり」となって、50年以上経った今も私を苦しめ続けています。

 

 スクールカーストという言葉は、最近になって時々耳にするようになりましたが、私の小学生のころにも、それに似通ったものが有ったように思います。

 

 クラスの中には、上位、中間、下位的なグループがあって、上位のグループに属するのは、成績が良く家業が地域の名士や、教員・公務員・銀行員と言った家の子供、中間は、普通の成績で会社員や商店・農家の子供、そして下位はそれらにあたらない子供たちです。現在のスクールカーストは、コミュニケーション能力や、空気を読む能力が、その階層付けのポイントになっているようで、その点は随分様変わりしているように思いますが、クラスの中に序列や階層が存在することは、変わらないように思います。

 

 

 もちろん学んだ地域と時代によって、受けた教育には差がありました。次に紹介するのは関東で小学校時代をすごされた女性からのコメントです。

 

 

私が小学校教育を受け始めたのは戦後5年しかたっていない時でしたので、それまでの軍国教育から解放されて、一気に民主主義教育をしなければならなくなった頃のことです。兄たちは教師のそうした転向を目の当たりにしなければならなかったでしょうが、幸いに私は民主主義教育そのものの新鮮な時期に東京都の公立小学校で学ぶことが出来ました。

 

ただ、その当時は外地からの引き揚げ者や都市へ移動してきた人々(私の家族もそうですが)で急激な人口増加により、小学校の数が足りず、小学3年まで60人学級の二部授業というすさまじい状況でした。後で二つの小学校が分かれてできた時代です。そうした中では、先生一人が120人の生徒の面倒を見ていたことになりますので、一人一人に目を行き届かせるというようなことはおそらくなくて、毎日の授業をこなすだけであったろうと思います。4年生になってやっと50人クラスの一部授業になったのではないかと思います。

 

今思い出すと、先生はよく家庭訪問をしていたように思います。約束なくぷらっと。それが特別扱いではなく、どの子の家にも行っておられたようでした。卒業後大人になってからわかったことでしたが、クラスの中に在日コリアン(男子)がおられたようでしたが、日本名でしたので、私たち子供も父兄も全く知らずにいました。そのことを知ってから、そういえばと思いだしたことでは、先生がその子によく教室内で「上目遣いに人を見るな」と言っておられたのを思い出しました。彼は大人になってからその時のクラスのクラス会をやろうと奔走したり、先生とは全て意思が通じているようでしたので、卒業後も先生と交流があったのではないかと思います。先生の注意はおそらく、卑屈にならずに、堂々と生きろというエールではなかったかと思います。

 

先生は大学卒業したての先生でしたから、新しい民主主義教育を良い方向で実践していこうとしておられたのではないかと思います。同学年には5クラスありましたが、私の印象では、あともう一人の女の先生が同じような雰囲気を持っておられたと思います。ただ、暴れん坊の男の子たちは良く廊下に立たされ、まだビンタなど受けていたようでしたが、まだその時代には父兄も教師をとがめることはありませんでした。その暴れん坊グループも先生を慕っていましたので、良いこと悪いことの判断に納得が行っていたのかもしれません。今ではもちろん体罰に訴えるべきでなないと思います。

 

そうした雰囲気で過ごすことが出来ましたので、三谷さんの文章を読んで大変驚き、教師の質の低下を考えさせられました。その後、私は私立に行きましたので、やはりあまり問題を感じずにいました。

 

 

 最初にご意見を寄せて下さった男性は、わたしが書いたことに対して、改めて、次のように書き送って下さいました。

 

 

 我家は共稼ぎでした。妻は三交替勤務の看護婦でしたので、子供の学校行事には私が行く事も多くありました。子供の小学校では、長男の5・6年での担任の女先生が頼りなかったです。子供の事に余(あま)り関心がないように見られました。長女の5・6年の担任の先生は、私が教えていただいた様な(熱心な)女先生でした。長女が卒業した後も、学校へ勤務途路の先生にお会いすると、娘の事を色々聞いて下さったものです。

 

 世の中が豊かになり、何となく暮らして行けるようになって、一生懸命に生活していた頃の気持ちが 世の中の人々から失われてしまったのかも知れません。

 

 

☆  ☆

 

 わたしが使っているコンパクトな百科事典(マイペディア PC版)によると、哲学というのは「〈現実〉の整合的・体系的説明とその批判」だそうです。たとえば歴史で言えば「誰が行ったか」ということではなく、「なぜ、そうするのか」という疑問に答えようとする試みだと思います。わたしが行っている人類学や霊長類学と深く重なります。

 

 大阪大学の総長を務められた哲学者の鷲田清一さんは、お書きになる文章が分かりやすいことで有名です。その鷲田さんが最近書かれた岩波新書の『哲学の使い方』という本に気になることが書いてありました。病院でお医者さんが患者さんを診るのは臨床医学ですが、それと同様の意味で「臨床哲学:139~214ページ」ということをおっしゃるのです。つまり、哲学はあんまり難しい言葉を使いすぎていて専門家だけのものになっているが、それではいけない。たとえば、患者さんに対して病気やケガの状態を説明する時、専門家であるお医者さんは専門家でない患者さんに分かるように説明をしようとする。哲学者もそうあるべきだとおっしゃったのです。

 

 その通りだと思います。

 

 その意味で、ハンナ・アレントは、あまりにも考えたことを直接的に書きすぎていたのかもしれません。わたしも、『人間の条件』を読んでそのままでは「ひとはくブログ」に載せる感想にならないと思ったので、『人間の条件』の応用編として、教育の問題に強い関心をお持ちの小玉重夫さんがお書きになった『難民と市民の間で』を取り上げて、自分の理解できなかった点を補おうとしました。

 

 アレントの考えたことは教育の問題だけではなく、今、世界中で問題になっている「富裕層による経済支配」や「剥き出しの暴力」、あるいは「隠された暴力」と「(経済的な、さらに民族間の)格差」にも関係があります。アレントの立場で哲学を見直すと、哲学は数学に似ています。論理の積み重ねが大事なのです。ただ数学はどなたが解いても同じ答えが出るはずです――もちろん現実には違います。でないと、数学者は議論をすることが目的であるはずの「論文」は書けません――が、哲学は立場によって回答が違います。いろいろな前提があるということでしょうか。

 

 わたしたちの周りには、建前ではない、言ってみれば「皮膚感覚」で感じるヒリヒリとした問題があります。これを子どものように突きつめて考えるのが哲学です。建前ではとっくに解決したはずなのだが、「皮膚感覚」では、とても解決しているように思えない。心のどこかですっきりしないものを感じるのです。ひょっとしたら、わざと解決しないだけかもしれません。それを、ぐずる子どものように言い立ててみても始まらない。暴き立てないで、そっとしておくことが「大人の智恵」というものかもしれません。しかし、ここまで考えてみても、やはり心は静まらないのです。

 

 わたしは最初、人はなぜ、生まれたところを捨てて、未知の土地に出て行くのかが知りたくて『人間の条件』を読みました。ユダヤ系ドイツ人のアレントが、故郷を捨ててアメリカに亡命したからです。『人間の条件』を読んだのはまた、昔、わたしの周りにいた一人ひとりの子どもたちに共感を覚えたからでもありました。わたし自身が、そんな子どものひとりでした。

 

 わたしは長くアフリカを旅して廻りました。その時強く感じたのは、「人の生き方は、どこまで行っても同じだ」という単純な事実でした。考えてみれば当たり前です。でも未知への恐怖や、場合によっては憧れから、別の大陸に行けば別の生き方があるかもしれない。そう思ったことはないでしょうか? それが行ってみると、別の大陸にも「わたしと同じ人」がいた。家族を愛し、子どもの成長を喜び、やがていつか死ぬことを悟る。しかし、その「わたしと同じ人」が、たとえば「イスラム国」では剥き出しの暴力に走る。自分の身を振り返った時、それがなぜなのだろうと心の底から感じるのです。自分も暴力をふるい、またふるわれるということです。恐ろしくてなりません。

 

☆  ☆

 

 鷲田清一さんは『哲学の使い方』の終章「哲学という広場」に、誰もが疑問に思っているのに、表立っては聞けないことの例をまとめていらっしゃいます(226ページ)。カッコ書きは、読みやすいように三谷が入れました。

 

◎「サステイナビリティ」という思考は、人類が育んできた思考のうちの何をサステインし(=維持し、持続し、支持し、承認し、あるいは確認し)、何を捨て去るのかの最終的な選択を明示していない。

◎(さまざまなものの存在を認める)「多様性」の論理は、なぜ人格に限っては統合をいい、逆に多重人格については病理とするのか、その帰趨(きすう)を突きつめていない。

◎「安全・安心」の追求は(「防犯カメラ」の設置のように)必然的に監視社会を招来することを見ようとしない。

◎「コミュニティ」の称揚(しょうよう)は、かつて人びとが、ある理念や情念を共有することで成り立つコミュニティから脱出するところにこそ「自由」を見たことを、明確に総括することを避けている。

◎「公共性」や(インターネットを含めた)「情報公開」は、根拠を突きつめることなく、その言説の知政学的意味を問いつめることなく流通し、唱和されている。

 

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

2月11日(祝・水)、フロアスタッフとあそぼう「画はくの日~世界の昆虫を描いてみよう~」を行いました。

おとなもこどもも、たくさんの方にお集まりいただき、ひとはくサロンは大にぎわいでした。
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日頃は目にしない収蔵庫の昆虫標本も登場!!
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みなさんとっても熱心に、標本箱を覗き込みながら世界の昆虫を描いておられました。   
(フロアスタッフ いしくら)



ひとはく地域研究員やひとはく連携活動グループをはじめ、地域の自然・環境・文化を自ら学び伝える活動を行っている方々が、お互いの活動を知り、活動の質をあげ、新たな展開のヒントを得る場として第10回共生のひろば発表会がホロンピアホールで行われました。


開会を前に兵庫県立人と自然の博物館中瀬勲館長はじめに河合雅雄名誉館長のあいさつがありました。

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今年度の共生のひろば口頭発表の部では、地域の活動団体や中学校、高等学校を含め12の団体の発表がありました。

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共生のひろば 発表の様子

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会場の様子


最後に兵庫県立人と自然の博物館岩槻邦男名誉館長、兵庫県立大学濵田道夫副学長より総評をいただき、無事終了することができました。

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発表会終了後、ホロンピアホールホワイエでは21団体のポスター発表があり、発表の部参加の皆様たちも互いの活動を知る場として観覧するとともに観覧者からの質問に回答されている光景が見られました。

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ポスター発表 作品展示の会場 「ホロンピアホール3階ホワイエ」

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ポスター発表 作品展示の会場 「ひとはく4階ひとはくサロン」


また、兵庫県立人と自然の博物館4階ひとはくサロンでは共生のひろば展として6団体の活動が4月5日(日)まで展示されています。  〈終了しました〉
地域で活動されている各団体のこの素晴らしい研究や成果は一見の価値あり! 是非一度ご覧下さい。。

情報管理課 阪上勝彦

4階ひとはくサロンのつきあたりにある「図書コーナー」
大人から子供まで読める、自然や環境に関係する図書がそろっています。
冬期メンテナンス休館中に、図書コーナーも新たに変わりました。

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「魚のしくみ」コーナー
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さわれるカサゴの標本など、魚の標本と図鑑がずらり。

 

「動物のほね」コーナー
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大迫力のエゾジカ、ホンシュウジカをはじめ、イノシシ、ノウサギの頭骨が展示されています。
箱のなかはニホンジカの骨。どんなかたちをしているのかな?さわって確かめてみてね。

本を読みながら本物の標本にふれることができるのが、ひとはくの図書コーナーの魅力です。

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そして奥にあった「えほん」は図書コーナー入口に移動。
以前「えほん」があった場所には、「植物画を楽しむ」コーナーが設置されました。

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「ひとはく研究員の研究紹介」コーナー
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図書コーナー入口前に、ひとはく研究員が発表した論文を、新着順に紹介するコーナーができました。
研究論文の抜き刷りもあり、自由に閲覧していただくことができます

また2/11(水・祝)から3階オープンギャラリーにてミニ企画展
「ひとはく研究員展2015「ひとはく研究の今」がはじまります。

 ひとはくの研究員が日々行っている研究の、最新動向を来館者にわかりやすく紹介し、調査・研究することの面白さを伝えます。

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▲くわしくは、こちらをクリックしてください。

(フロアスタッフ まつだ)

新しくなった4階ひとはくサロンは、もうご覧になられましたでしょうか?
情報コーナーにあった端末ですが、タブレットに変わって画面がとてもきれいです。

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「本物のキノコをみてみよう」コーナー  

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本物のキノコをみるだけでなく、さわって観察することができますよ。
キノコ図鑑も一緒に置いてありますので、キノコの名前や特徴もみてくださいね。

また2/11(水・祝)より、2階ひとはく多様性フロアで
「六甲山のキノコ展2015~野生のキノコのふしぎな魅力~」がはじまります。
採集したキノコを特殊処理した含浸標本および樹脂封入標本について、約450種類、600点を展示します。 六甲山で特徴的な5種類のキノコの匂い体験コーナーもありますよ。

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▲くわしくは、こちらをクリックしてください。


「パズルであそぼう」コーナー 

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パズルのほか、葉っぱのカルタや恐竜ハットなどがあります。


「昆虫の標本をみてみよう」コーナー 

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カブトムシやクワガタムシなど本物の昆虫標本が引き出しに入っています。
いろんな引き出しをあけて、虫の名前を覚えてみよう!

このほかにも、魚の標本や「さわれる化石」コーナーも充実していますので
ぜひ4階に遊びにきてくださいね。

(フロアスタッフ まつだ)

お待たせしました。兵庫県立人と自然の博物館は、冬期メンテナンス休館を終え、本日より通常通り開館いたします。

午前中からたくさんの来館者がお越しになり4階サロンも賑わっていました。
本日よりひとはくサロンの情報コーナーがリニューアルしました。タブレット端末を10台導入するとともに、机もより大きくなり作業スペースが広くなりました。
初日の今日、小さい子どもたちが熱心タブレットを指でなぞりクイズその他に取り組んでいました。

是非、ひとはくまで足を運んでいただき、タブレットや標本を手にとってお楽しみください。
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情報管理課 阪上勝彦

冬期メンテナンス休館も今日で終わり。明日からの開館に備え、三田消防署の指導でひとはくでは防災訓練を実施しました。館内各フロアからの避難誘導、非常持ち出し、救護活動など各職員で再確認しました。

 

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ひとはくは、明日2月7日(土)から通常通り開館します。明日からは下記のトピックス展も始ります。
seaka_banner.jpgもうひとつの目玉として、ご覧のように4階ひとはくサロンがリニューアルします。情報システムや展示方法が一新しています。是非、ひとはくまで足を運んでいただき、タブレットや標本を手にとってお楽しみください。
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2月11日(水・祝)から ミニ企画展 も始りますので、HPでご確認ください。皆様のご来館をお待ちしています。
 

 情報管理課 阪上勝彦

兵庫県立人と自然の博物館は、2月1日(日)神戸国際展示場で開催された第7回サイエンスフェアin兵庫にブースを設け出展ました。

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第7回サイエンスフェアin兵庫では主に県下の高校生たちが科学技術分野における研究や実践発表の場として口頭発表やポスター発表があります。
それぞれのブースで発表の後、聴講者からの質問にも的確に答えている姿が印象的でした。

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高校生の他にも別の会場では、数多くの企業や大学、研究機関も出展していました。兵庫県立人と自然の博物館もブースを設け出展しました。
ひとはくのブースでは生きた数種類のダンゴムシはじめダンゴムシの仲間である水深100~200mに生息するオオグソクムシや淡水にすむ体長わずかなホクリクコツブムシ、その他ヘラクレス・オオカブトやカタツムリを題材に研究員が説明されました。興味をもって質問に来る高校生たちが次々に訪れひとはくのブースも賑わっていました。

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今回サイエンスフェアに参加された高校の中には、来週2月11日(水)に兵庫県立人と自然の博物館で開催される「第10回共生のひろば」でも発表される高校もあります。
次は「共生のひろば」でお会いできることを楽しみにしています。

情報管理課 阪上勝彦

ユニバーサル・ミュージアムをめざして63

 

ハンナ・アレントの『人間の条件』考-2

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

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 ハンナ・アレントの伝記

 〈子ども〉という存在は「小さな大人」ではありません。〈子ども〉は、異文化に生きる、大人とは異なる存在です。わたしたちはそのことを、フランスの歴史学者フィリップ・アリエスの『〈子供〉の誕生』という本で知りました。つまり、「異文化に生きる子ども」は決して支配するべき存在ではなく、教え、導きながらも、「異文化に生きる人」として尊重する必要があるという事です。

 

 「異文化に生きる子ども」の尊重は、よく言われる「子どもを導くことの放棄」ではありません。大人には(教師には、親や家族には、地域コミュニティを構成する大人たちには)、子どもにいつか受け継いでもらわねばならない価値観を、責任を持って示す必要があります。その責任を自覚しなければいけません。

 

 「国民国家」は形を変えて、「福祉国家」と呼ばれるようになります。その「福祉国家」は、さらに形を変えて、今では「ポスト福祉国家段階」に入ったと言われているそうです(『難民と市民の間で』:160ページ)。このあたり、わたしは教育現場に詳しくないので、実感としてはわからないのですが、学校を「監獄」のようなものと捉(とら)えたミッシェル・フーコーの視点から、イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンの言う「難民収容所」として捉(とら)える必要があるということのようです。

 

 どういうことかというと、「監獄」に捕らえられた囚人は更正して社会に復帰することが可能だが、「難民収容所」の難民は、見捨てられ、いつかは「忘却の穴」に捕まる。そして最初からいなかったことにされる。学校は「すべてではないにしても、ある意味において、見捨てられた状況に子どもがおかれるスクールカーストに象徴されるように、アガンペンが描いたような難民収容所化していく側面がある」(『難民と市民の間で』:160ページ)。

 

......このように冷静に分析されると、息を呑みます。思わず言葉を失います。

 

 それほど強いストレスにさらされたら、「異文化に生きる子ども」でなくとも、大人でさえ引きこもるには十分です。アレントが『人間の条件』を考えた時代は今とは異なりますが、わたしたちの周りを見ると、ヒトラーとナチズムに追いかけられ、亡命をし、難民として「忘却の穴」に捕まったアレントの時代と今が、それほど違うとは思えなくなります。

 

☆   ☆

 

 アレントが『人間の条件』で試みたことは、「私たちが行っていること」を問い直すことです。そこでアレントは「私たちが行っていること」を「労働」「仕事」「活動」の三つに分けました。『人間の条件』:19ページから20ページからの引用です。少し長くなりますので、わたしが要点だと思った文章だけを引用します。

  

 労働 laber とは、人間の肉体の生物学的過程に対応する活動力である。人間の肉体が自然の成長し、新陳代謝を行い、そして最後には朽ちてしまうこの過程は、労働によって生命過程の中で生みだされ消費される生活の必要物に拘束されている。そこで、労働の人間的条件は生命それ自体である。

 

 仕事 work とは、人間存在の非自然性に対応する活動力である。(中略)仕事は、すべての自然環境と際立って異なる物の「人工的」世界を作り出す。(以下、省略)

 

 活動 action とは、物あるいは事柄の介入なしに直接人と人との間で行われる唯一の活動力であり、複数性 plurality という人間の条件、すなわち、地球上に生き世界に住むのが一人の人間 man ではなく、複数の人間 men であるという事実に対応している。確かに人間の条件のすべての側面が多少とも政治に係わってはいる。しかしこの複数性こそ、全政治生活の条件であり、その必要性であるばかりか、最大の条件である。

 

 アレントが言ったことを、わたしなりに解釈してみます。

 

 「労働」は人間の生物学的側面に重点を置いています。つまり、息を吸ったり食物を食べたりといった、生物学的なヒトとして必ず行わなければならない行為です。なぜ、人間の生物学的側面が「労働」という言葉で表されているのか、わたしには、よくわかりませんが、いずれにせよ、命ある存在は誰でも、寿命を全(まっと)うし、そして必ず死ぬという人間の基本的な条件です。

 

 「仕事」は自然や環境への人間の働きかけのことです。仕事の基本は手仕事から始まります。家でする作業であるか、職人の仕事であるかを問わず、何かを作り出します。作り出した品物の一部は市場(しじょう)によって「商品」となります。「商品」を公正に測るためには物差(ものさ)しが必要ですし、「商品」の抽象的な価値を定めるためには「貨幣(かへい)」が必要です。それに加えて、芸術家の「仕事」もあります。もともと芸術は、呪術や神話、「狂気」から作り出されましたが、今では「商品」として市場(しじょう)で交換されることがあります。

 

 このような「労働」や「仕事」は、一人の人間が世界とどのように向きあうかの問題です。つまり「労働」では自然の存在として、「仕事」では人工的に作り出す「工作物」の質が問題です。そしてアレントは、これらより、人間にはもっと重要な行為があると言います。それが「活動」です。

 

 「活動」では人と人の対話が基本になります。コミュニケーションが成立しているかどうかが大切なのです。古代ギリシャの例をひいたアレントは、とくに「政治的活動」を「活動」の中心にすえます。このことを現代風に言い直せば、「活動」とは「多くの人がいるコミュニティで社会活動に励む」といったところでしょうか? 「多くの人」とは、個性を持たない「不特定多数の人」のことではありません。一人ひとりが異なった、多様な意見を抱(いだ)いた多くの人びとのことです。多様な人びとだからこそ、対話が重要なのです。

 

 わたしたちの周りでは、実にさまざまな異論に出くわします。そして、そのほとんどが、(少なくともわたしには)最初は理解できません。なぜ、そんなことを言うのか、実感が湧かないのです。しかし、その多様な意見をよく聞いてみると、急に実感できることがあります。よく聞くことで、その人の生きてきた時代や生活する社会の背景を知ることができるからです。また自分とは認知の仕方が異なる、例えば、ろうや盲の人であれば、具体的な認知の異なり方を知ることで、その独特の意見が実感できるようになります。多様な意見は多様な原因から生みだされます。言うならば、それは「必然」なのです。それを知ってなお無視することは愚かです。その愚かさをこそ、知るべきです。

 

 アレントの言い方とは違いますが、彼女の言葉をわたしなりに意訳し直せば、以上のようになります。

 

 アレントは、現代では「活動」が廃れて、人びとが対話をしなくなった。その結果「仕事」だけが残った。しかし、これは人間本来の生活ではないと考えました。人間が人間であるためには政治家のように忙しいだけではだめで、哲学者のような静かな思考が必要だと言うのです。確かに政治家をはじめとする実務家には余裕がありません。もう少し哲学的な思索が必要です。ただし、静かに考えているだけでは社会が廻らないというのも事実です。現代という時代に生きる人びとが哲学者(や黙考する人びと)を軽く扱いすぎていることは恥じるべきですが、同時に実務家の存在も重要です。その時、誰も彼もが物事を考えず、『イェルサレムのアイヒマン』のように真面目に、淡たんと「仕事」をしていたとして、それが必ずしも人びとに幸福をもたらさない。そのことも、心して知っておくべきです。

 

☆   ☆

 

 科学者として人間の行動に興味があるわたしの立ち場で、アレントの言ったことを、もう少し突っ込んで判断してみます。まず、アレントが「労働」と呼んだ行為についてです。人も地球の上で動物から進化したのですから、ヒトの側面を持つことは当然です。人間は他者の心はわからない。ただ類推するしかない。我われに、いわゆる「超能力」などはないのです。その時、たまたま類推のじょうずな人が「空気の読める人」であり、苦手な人が「空気が読めない人」と見なされる。しかし、本当は誰も他者の心は読めないのです。その意味で、人は誰でも五十歩百歩です。「空気の読める人」の類推した「他者の心」だと信じるものは、実際に他者が思っていることとは異なるかもしれないからです。

 

 わたしにとっては「仕事」と「活動」が、なぜアレントのように二分されるのか、本当のところはわからないままでした。「仕事」とは社会で行われる基本的な行為です。社会で行われるのですから、必然的に、自分以外の他者と交渉を持たなければなりません。そこでは必ず、コミュニケーションが付いて回ります。昔の職人は寡黙(かもく)でしたが、うまくはないにせよ、コミュニケーションなしに「仕事」が成立したとは思えません。先ほど現代的な「活動」を「多くの人がいるコミュニティで社会活動に励む」ことと言い直してみましたが、現代の市場経済社会では、「仕事」には必ずお金が絡むだけで、「市場経済社会」という足かせを取っ払ってみれば、「仕事」も「社会活動」も、人が人とコミュニケートすることには、何も変わりはありません。

 

 これは「アレントへの反論」ではなく「多様な見方のひとつ」です。

 

☆   ☆

 

 アレントの『人間の条件』は、ナチズムの時代を生きたユダヤ人の「歴史に裏打ちされた哲学」という意味で、共感できる点が数多くありました。しかし、古代ギリシャの人びとの考え方や、ヨーロッパの歴史感覚にはなじめないものも感じました。

 

 その上で、わたしが疑問に思ったのは、次のふたつです。

 

 ひとつは、アレントは古代ギリシャの自由市民の考え方を理想において「公的領域」(≒「公共空間」)を考えました。では、そこに欠けている奴隷の考え方――「奴隷」という立ち場におかれた人びとの考え方、感じ方は『人間の条件』のどこにも書いてありませんでした――は考慮しなくてよいのかということです。

 

 これは、わたしでなくても、現在の価値観を身に付けた常識のある人なら、けっして「考慮しなくてよい」とは言いません。アレントも常識人です。ただ「哲学」という「言葉にこだわる学問」を研(みが)いた人です。「奴隷の考え方が明確に理解できる記録がないから、言及しなかった」ということかもしれません。しかし、わたしには疑問に思えました。

 

 ふたつ目はアレントや『難民と市民の間で』を書いた小玉重夫さんやフーコーが、あたかも、かつての帝国主義国家が人格を持っているかのように国民の「私的領域」、つまり「プライベートな事柄」に踏み込み、「産めよ、増やせよ」と軍国主義をあおったと読める記述があったことです。「国民」はまだしも、抽象的概念である「国家」は物事を判断できません。「国家」に人格はないのです。だとすれば、「国家」に代わって「産めよ、増やせよ」とあおった誰かがいるはずです。それは誰だったのでしょうか?

 

 王さまでしょうか? それとも、その時代の政治や軍の実権を握っていた誰かでしょうか? このことを考えていて、わたしは、ある考えに思い至りました。それは、またしても「同調圧力」でした。人格を持った個人は、王さまや実権を握っていた誰かも含めて、悪人ではなかったのかもしれない。しかし、その人たちが集団となり、個人の感覚や感情ではなく、考える行為を放棄したときに生まれたのが「同調圧力」だったとすればどうでしょうか。その「同調圧力」で、「産めよ、増やせよ」とあおったのかもしれない。『イェルサレムのアイヒマン』の中で、アレントはアイヒマンのことを、疑問も持たず、ただ与えられた職務をこなした「凡庸な役人」と呼んでいたことを思い出しました。

 

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

ユニバーサル・ミュージアムをめざして62

 

ハンナ・アレントの『人間の条件』考-1

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

Hannah Arendt_illust.jpgハンナ・アレント(wikipedia より引用)

 

 子どもたちの世界には、〈スクール・カースト〉と呼ばれる現実があるそうです。クラスの中に身分制のような序列がある。そのカーストにいったん捕まると、抜け出せない子どもがいる。下のカーストにされた子どもは〈引きこもり〉、やがてクラスのみんなはその子がいた事も忘れてしまう。まるで子どもの「難民化」です。

 

☆   ☆

 

 なぜ故郷を捨てて、危険を冒してまで見知らぬ土地に旅立つ人がいるのだろうかと、このところずっと考えていました。死ぬかもしれないのにです。などと書くと、わたしやわたしの家族がどこかに旅立ちたがっているかのようですが、そうではありません。このことを考えはじめたのは、昨年の冬に『ゾミア』を読んだからです。『ゾミア』によれば「遺伝子のつながった民族」などは後から為政者が作りあげた虚構にすぎず、実際は、遺伝的にはあまり関わりのない雑多な人たちが、「新しい民族」を創り、勢力を競ったといったことがよくあった。そのことを知ったことが始まりでした。

 

 『ゾミア』はイエール大学の人類学者:ジェームズ・C・スコットが書いた本です (1)。2009年にオリジナルが出て、2013年10月に日本語の翻訳版が出ました。「ゾミア」とは東南アジア大陸部の広大な丘陵地帯を指します。ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ビルマ(=ミャンマー)と中国の4省(雲南、貴州、広州、四川)が含まれます。人びとは山の斜面に小さな村を作って住んでいます。中国の漢族やタイ、ビルマといった、水稲耕作が基本の大きな国家とは異なった倫理観や宗教を保(も)つ、言うならば、大きな国家からは独立した「自由な民族」です。

 

 わたしたちの周りにも多くの異民族が混じり合い、ひとつのコミュニティで同居しています。日本列島のなかでも、昔からさまざまな人たちが混住した歴史があります。多様な文化が花開き、さまざまな言葉が話されました。中には権力者による移住もありましたが、経済的な理由や、ことによったら冒険心から故郷を離れ、移住し、混住したコミュニティもあったと思います。それは一種の「聖域」とか「自由領域」に当たるのでしょうか。つまり統治権の及ばない「アジール」です。

 

 新しい集団が生まれるには人と人の出合いが必要です。その出合いのためには、出会うまでの間、さまよわなければなりません。では人は、どんな時に故郷を離れる決心をするのでしょうか。そのことを確かめようと、ハンナ・アレントの『人間の条件』(2) を読んでみました。ただし、アレントは哲学者であり、『人間の条件』はアレントの哲学的な思考の結果です。わたしがそのまま読むのは難しい。そこで、アレントの思想を長く研究してこられた矢野久美子さんの『ハンナ・アーレント』(3) をあらかじめ読んで下準備をし、『人間の条件』を読んだ後、さらに教育哲学者の小玉重夫さんが書いた『難民と市民の間で』(4) を読んで、わからなかったところを補おうとしました。

 

☆   ☆

 

 ハンナ・アレントの『イェルサレムのアイヒマン』(5) のことは、たしか開高 健のルポルタージュ (6) で知っていました。記憶はおぼろげですが、開高もアレント同様に、アウシュビッツでユダヤ人殺害を命じたアイヒマンを、「凡庸な役人」と評していたように思います。

 

 『イェルサレムのアイヒマン』は『人間の条件』の後に書かれています。この本の主張は、「アイヒマンはナチズムへの盲信によってユダヤ人を殺害した冷酷な人物」という世論に反し、「どこにでもいる、凡庸な役人のひとりであった」というものでした。この主張からアレントには大変な非難が巻き起こり、彼女はユダヤ人の友人を次つぎに失ったということです。

 

 アレントはドイツで生まれました。ユダヤ人でしたがユダヤ教徒ではなく、両親は社会民主主義者だったそうです。

 

 学生時代は、すでに家族を持っていた大学教員マルティン・ハイデガーと恋仲になりました。しかし、ハイデガーはナチに優遇され、大学の総長にまで登りつめます。一方のアレントは大学を去り、同じユダヤ人の哲学者カール・ヤスパースに指導を受けて博士論文を執筆しています。そのヤスパースもユダヤ人であったために大学を追われてしまいました。アレントもドイツを追われ、フランスのパリに亡命したのです。「ドイツで大学教授たちのナチへの同調を目の当たりにした彼女は、二度とこうした『グロテスクな』世界とかかわるまいと考え」たそうです(『ハンナ・アーレント』:51ページ)。

 

 ところがフランスはドイツに宣戦布告し、ドイツから亡命したアレントたちは、ユダヤ人であるかどうかの区別なく「敵性外国人」として強制収容所に入れられます。アレントはこの収容所体験をあまり詳しくは語っていないそうですが、劣悪な環境だったことは間違いありません。この収容所体験の後、収容所を逃げ出したアレントたちは、アメリカに亡命します。大著『全体主義の起原』(7) やこのコラムで取り上げる『人間の条件』、先に述べた『イェルサレムのアイヒマン』などを刊行するはアメリカでのことです。

 

 『人間の条件』を読むときのキーワードに、「国民国家」「公共空間」「忘却の穴」といった言葉があります。

 

 現代では「国民国家」でない国を想像できないという人が多いのかもしれません。「国民国家」とは「国家」の構成員は「国民」であるような国家のことです。暗黙の了解として、「国民」は「同じ文化を担う民族」(拝外主義的な主張では「単一民族」)であるという前提があります。近代になってヨーロッパで起こった考え方だそうです。もちろん日本でも、例えば在日朝鮮人や在日台湾人(中国人)といった人たちはコミュニティの構成員、つまり納税をしている市民ですが、日本国籍の持たない人はよくいます。またアイヌ民族や琉球民族は日本国籍をお持ちですが、同調圧力が極端に高い日本では、まるで独自の言葉や文化を持たない「日本民族」のように扱われています。

 

 「公共空間」は『人間の条件』では「私的領域」と対比して、「公的領域」という言葉で表されます(『人間の条件』の43ページから132ページ)。もともとは古代ギリシャのソクラテスやプラトンの時代にさかのぼる考え方で、市民一人ひとりが議論をとおして社会正義を実現するといったことです。現代の「公共空間」は、本当は学校制度にこそ求められるべき(『難民と市民の間で』:43ページ)ですが、今、日本の学校は「公共空間」からもっとも遠い場所になってしまいました。「スクール・カースト」や「引きこもり」といったことに関連して、このことは後でもう一度触れます。

 

 そして「忘却の穴」です。このキーワードは『人間の条件』ではなく、『全体主義の起原』で出された概念です(『難民と市民の間で』:22ページ)。しかし、『人間の条件』を深く読むためには必要です。もともとはアウシュビッツなどで殺されたユダヤ人が、まるで最初からいなかったかのように歴史から消されてしまった事実を指します。収容者の名簿や記録から抹消され、個人の持ち物は焼き払われたのです。当然、収容所管理者は「ユダヤ人がいた」ことは知っていたはずですが、「ユダヤ人はいなかった」という暗黙の同調圧力が働いて、「記憶にないふりをしていた」ということです。このことも、現代の教育問題に関連して、後でもう一度触れます。

 

☆   ☆

 

 アレントは、「公的領域」、つまり「公共空間」がなくなり、民族性や性差、年齢といった個別の属性が見えなくなったら、さまざまな属性や個性をもって議論しあうことがなくなるという意味のことを述べました。それなら個人の差異を表す方法はなくなったのかと言えば、そうではなくて、「単一の価値尺度」(例えば「偏差値」や「収入」)がそれに代わったと小玉さんは解釈しています(『難民と市民の間で』:136ページ~138ページ、『人間の条件』:65ページ)。

 

 そもそも、なぜ近代の帝国主義的な「国民国家」では、「公的領域」で大切だったはずの個人の独自性が軽んじられたのでしょうか。わたしはそれを「水稲栽培の労働習慣」、つまり「コミュニティの構成員は皆、共同で労働しなければ水田耕作はなり立たない」からだと思っていました。しかし、ヨーロッパにアジアのような水田はありません。別の理由あるはずです。それは何でしょう?

 

 『難民と市民の間で』の143ページに、フランスの哲学者ミッシェル・フーコーが近代の権力は個人の「私的領域」(=プライベートな事柄)に介入し、それまでは公に口にすることがはばかられた「子作り」を問題にしはじめたと述べたそうです。わたしは思わずヒザを打ちました。ようやく合点がいきました。「富国強兵」や「殖産興業」が「国家の意思」として国民に要求され、「産めよ、増やせよ」とせき立てられる。軍隊を強くするためです。その影響は子どもに及び、元来、「公的領域」は個性の尊重がなされて当たり前なのに、個人の独自性は無視され、横並びの「単一の価値尺度」が横行するようになりました。日本では農家には「水稲栽培の労働習慣」があった上に、海外から「富国強兵」の外圧が掛かった。これが「同調圧力」というものの正体ではないのでしょうか?

 

 元来、「子ども」は「小さな大人」ではなく、〈子ども〉という異文化に生きる固有の存在です。そのことをわたしたちは、フランスの歴史学者フィリップ・アリエスの『〈子供〉の誕生』(8) という本で知りました。「異文化に生きる子ども」とは、決して支配する存在ではなく、教え、導きながらも、「異文化に生きる人」として尊重するべきだという事です。

 

 『難民と市民の間で』には、「『忘却の穴』に落ち込む子どもの難民化」ということが述べてありました(154ページから161ページ)。今は社会全体に「同調圧力」が強いのだが、その中でも特に「同調圧力」の強い学校組織では、「空気が読めない」という理由で「スクール・カースト」の下位に追いやられた子どもは、子どもや教師の輪に入れてもらえず(=はいらせず)、引きこもり、やがてクラス一人ひとりの記憶から消えていく。まさに「『忘却の穴』に落ち込む子どもの難民化」です。

 

 次に続きます。

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(1) お隣の山地民『ゾミア――脱国家の世界史』書評-1, 2
http://www.hitohaku.jp/blog/2014/01/post_1822/
http://www.hitohaku.jp/blog/2014/01/post_1823/

(2) 『人間の条件』(ちくま学芸文庫)
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480081568/

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(3) 『ハンナ・アーレンと』(中公新書)
http://www.chuko.co.jp/shinsho/2014/03/102257.html

(4) 『難民と市民の間で』(現代書館)
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-1002-8.htm

(5) 『イェルサレムのアイヒマン』(みすず書房)
http://www.msz.co.jp/book/detail/02009.html

(6) 『声の狩人』(電子版が出ていました)

(7) 『全体主義の起原』1,2
http://www.msz.co.jp/book/detail/02018.html
http://www.msz.co.jp/book/detail/02019.html

(8) 『〈子供〉の誕生  アンシァン・レジーム期の子供と家族生活』
http://www.msz.co.jp/book/detail/01832.html


 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

今年最初のKidsサンデーの1月4日、空にはひつじのような雲がゆったりと流れていました。

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☆☆☆本年もどうぞよろしくお願いいたします☆☆☆

◆『自然ってすごい!「ふわぽかラボ&プレイルーム」』
 『ラボ』では動物(ひつじ)、昆虫(カイコ)、植物(ワタ)がつくった、
 「ふわふわ」の3つの「わた」をよ~く見たりさわったりしました。
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 『プレイルーム』ではカードを作ったり、シカやタヌキなどの動物の毛をさわりました。
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 実はこのカード、ちょっとした「しかけ」が・・・・
 150104kidssunday (21).JPG              (こたえはページの最後に!)

◆『とっても簡単!化石のレプリカづくり』
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くわしくはコチラ!

◆『パネルシアター』

 「ね~うし、とら、う~、たつ、み~、うま、ひつじ・・・」
 みんなで大合唱して十二支を覚えました。
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さきほどのカード、めくってみると
150104kidssunday (22).JPG                        ・・・こたえはひつじでした!

皆さんが今日着ているセーターもひつじの毛が使われているかも!
服のタグをチェックしてみてくださいね!

次回のKidsサンデーは3月1日(日)です。

寒い冬を乗り切って元気にお会いしましょうね!

(Kidsひとはく推進プロジェクト/たかせゆうこ)

 

三が日も明け、冬休みももうすぐ終わってしまいますね。
ひとはくは明日の1月5日(月)から2月6日(金)までメンテナンス休館となっておりますが、その前に
3日・4日と、「うきうきワークショップ・アンモナイト化石のレプリカ作り」をさせていただきました!

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冷え込みにも負けず、たくさんのお客様に参加していただけました。
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上手に出来ました~~^^

さて、先ほどお知らせしたとおり、ひとはくは2月6日(金)まで長いお休みとなるのですが、
休館明けの2月7日(土)・8日(日)にも「化石のレプリカ作り」を行わせていただきます。
是非ご参加ください。

(フロアスタッフ 岩城)

新年明けましておめでとうございます。
旧年中はたくさんのご来館、誠にありがとうございました。
本年も宜しくお願いいたします。

ホワイトクリスマスならぬホワイトお正月ですね。
雪化粧をしたひとはくですが、1月3日4日と開館しております。
今日はそんな雪景色をご紹介したいと思います。

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朝一の深田公園の様子です。
一面雪景色...おや?
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!!



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お昼過ぎのひとはく周辺。
雪が解けてきて地面が顔を覗かせています。
が、池は氷を張ったまま...つめたそう~~


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夕方になったらさすがにほぼなくなってしまいました。
......雪だるま君はまだがんばってますね!(わかりますでしょうか?)

1月の開館は明日4日までとなっていますが、さて雪だるま君は明日までいてくれるでしょうか......?
是非お越しになって確かめてください

(フロアスタッフ 岩城)

新年明けましておめでとうございます。
雪が残る寒さの厳しい朝となりましたが、人と自然の博物館は、本日3日(土)より開館しています。
明日4日(日)も開館しています。


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明日4日は「Kidsサンデー」が開催されます。また、ミニ企画展「震災20年 ひょうごの活断層はぎとり展」、「震災20年 阪神・淡路大震災からの復興~市民まちづくりとみどりのネットワークの軌跡~」、トピックス展「ハマツメクサの分布拡大」が最終日を迎えます。この機会に是非ご家族でご来館ください。

Kidsサンデーの詳細はこちら
ミニ企画展、トピックス展のご案内

なお、1月5日(月)~2月6日(金)は、冬期メンテナンスのため休館いたします。ご了承ください。

【3日(土)のイベントの様子】
ホロンピアホールでは、NPO法人 人と自然の会による「ひとはくのお正月~日本の昔あそび~」が行われました。
会場では、凧揚げ、コマまわし、羽子板、お手玉、カルタ、百人一首が行われ、子どもたちが昔ながらのお正月遊びを楽しんでいました。

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ひとはくサロンでは、フロアスタッフによる『うきうきワークショップ「とっても簡単!化石のレプリカづくり」』が行われています。明日4日(日)も開催されます。みなさまのお越しを楽しみにお待ちしています!

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情報管理課 阪上勝彦

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