クロサナエ
Davidius fujiama (Fraser)
トンボ目 不均翅亜目 サナエトンボ科 ダビドサナエ属

●体の特徴・生活の様子 

ガッシリした体つきで、棒状の触角を持っています。
主に、山地の渓流に生息します。
緩やかな流れの植物の根元や泥の中で生活します。
肉食で、あごを伸ばして小さな水生生物を捕まえます。
成虫:4月〜7月


【専門的に・・・】
幼虫は、主に山間の渓流に生息し、たまに大河川の上・中流域にもみられます。 上流ではリターパックなどに、たくさん生息します。成熟した個体では3単眼間が淡色になる傾向にあるようです。 ダビドサナエと混生していることが多いが、ダビドサナエよりは上流を好む傾向が強い。 本種の雄は付属器の突起でわかりますが、雌はダビドと見分けにくいです。 若齢では同定をあきらめるしかありません。
成虫は、小型のサナエトンボで、胸にある黒い筋が、2本とも上まで伸びていることが見分ける特徴です。 産卵は、ホバリングしながら卵を水辺の植物上や砂底に撒き散らします。

よく似ている種類
ダビドサナエ

●環境とのかかわり
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その他の写真
よく似た仲間と比べてみよう(頭部)
ダビドサナエ
クロサナエ:3単眼間が淡色になる個体が多い
よく似た仲間と比べてみよう(下唇)
ダビドサナエ:やや幅が広いおろし金状
クロサナエ:ダビドサナエよりいくぶん幅が狭い
よく似た仲間と比べてみよう(腹部側棘)
ダビドサナエ:側刺はいくぶん細めで先が後ろに向かう

クロサナエ:やや太めで先がいくぶん横に開き気味。雄では肛片の下付属器の突起が左右に大きく突出する。

生息環境: 兵庫県波賀町堀(標高700m)