ギンヤンマ
Anax parthenope julius Brauer
トンボ目 不均翅亜目 ヤンマ科 ギンヤンマ属

●体の特徴・生活の様子 

体は細長いが、ガッシリした体系をしています。
縦に大きい目と、背中にはいった2本のラインが特徴です。
腹部の横の突起が鋭く、触るとちょっと痛いです。
肉食で、あごを伸ばして小さな水生生物を捕まえます。
水路や池などに生息します。脱皮直後は緑で美しい。
成虫:4月下旬〜11月初旬


【専門的に・・・】
幼虫は、平地から丘陵地のよく開けた明るい植生の多い池沼・水田・灌漑用の溝川に生息します。 クロスジギンヤンマと酷似します。 流路で採れればまず本種で、用水路の水草の根元や小川などに比較的沢山見られます。 羽化時期が遅いので、秋〜冬に中〜小型の幼虫は本種です。 本流では少なく、瀬では見ることはありません。
成虫は、4月下旬から11月初旬まで出現する、大型で派手なトンボです。 腹部にある銀白色の斑紋が名前の由来です。昔から子供のトンボ釣りの対象として親しまれてきました。 近年、数は減りましたが、分散力・繁殖力が強いため、よい環境があれば一気に数を増やす力を持っています。 学校のプールでも、産卵のための水草を秋に入れておけば、春に幼虫が採れます。植物の組織内に産卵します。

よく似ている種類
クロスジギンヤンマ

●環境とのかかわり
環境省が定めている水質指標では、「少し汚れた水」に生息する種類となっています。
その他の写真
若齢
褐色型

よく似た仲間と比べてみよう(頭部背面)
ギンヤンマ: 複眼後端は鋭角

クロスジギンヤンマ:複眼後端は丸い
下唇
よく似た仲間と比べてみよう(側片先端)
ギンヤンマ:外縁が直角にちかく、断ち切れた鋭い鈎となる。
クロスジギンヤンマ:細まって鋭い内鈎をなすが、外縁は鈍角。
よく似た仲間と比べてみよう(オス尾端)
ギンヤンマ:下付属器となる突起は尾毛の約1/2(肛上片の約1/5)
クロスジギンヤンマ:下付属器となる突起は尾毛の約1/2(肛上片の約1/3)
よく似た仲間と比べてみよう(メス腹端腹面)
ギンヤンマ:産卵管突起は第9節の2/3ほど
クロスジギンヤンマ:産卵管突起は第9節の末端にとどかない

生息環境: 兵庫県姫路市飾磨区妻鹿(標高10m)

生息環境: 兵庫県姫路市網干区浜田(標高5m)