オオヤマカワゲラ
Oyamia lugubris (McLachlan)
カワゲラ目 カワゲラ科 オオヤマカワゲラ属

●体の特徴・生活の様子 
石の間を歩いて動きます。やや流れの遅い渓流の瀬に生息し、3年かけて成虫になります。 大形の水生昆虫で、成熟すると3cmを超えます。
本種の幼虫は、大きな石のしたで見つかることが 多く、採集するには、このようなポイントを狙うとよい。
幼虫は、肉食で小さな水生昆虫を食べます。 近畿地方では川の上流部や山地渓流に普通にみられます。
羽化時期:5〜6月に集中します

【専門的に・・・】
本種とヒメオオオヤマカワゲラ Oyamia seminigraa Klepalekの2種が、本州・四国・九州から 知られていたが、さらに静岡県以西の本州・四国・九州に未記載種のニシオオヤマカワゲラ (仮)が生息することが 知られています。本種は、他の2種に比べ、山地渓流を中心に分布し、大河川にはあまり見られません。 また、本種は3年1化で一年中幼虫が見られることに対し、他の2種では、大きな幼虫は冬から春にしか見られません。

よく似た仲間:
ニシオオヤマカワゲラ
ヒメオオヤマカワゲラ

●環境とのかかわり
河川上流部で、水温が低く、水がきれいな場所に生息。
生息するためには、大きな石がゴロゴロして、川の底にすきまがたくさんあることが必要です。
その他の写真

よく似た仲間と比べてみよう(全形)
オオヤマカワゲラ:腹部各節は▼紋が目立つ

オオヤマカワゲラ:腹部各節は▼紋が目立つ
ニシオオヤマカワゲラ:腹部▼紋は下の紋とつながる
ヒメオオヤマカワゲラ:腹部各節斑紋は横に連続し、トラ紋にみえる

よく似た仲間と比べてみよう(腹部第10節腹面 )
オオヤマカワゲラ:全体が暗色で1対の小紋がある。

ニシオオヤマカワゲラ:小紋はなく暗色部と明色部がはっきり(検索図説は誤同定)
ヒメオオヤマカワゲラ:中央付近は明るいが小紋はある。