オオクママダラカゲロウ
Cincticostella elongatula (McLachlan)
カゲロウ目 マダラカゲロウ科 トウヨウマダラカゲロウ属


兵庫県立人と自然の博物館
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●体の特徴・生活の様子

がっしりした体型で、川底を歩いて移動します。
主に上流域の、流れの緩やかな場所に生息します。
幼虫は、石の下や間で見つかります。
羽化時期:3月中旬〜4月下旬の年1回


【専門的に・・・】
幼虫は10月〜3月に、上流から中流にかけてみられ個体数も多い。 体色の変異も多く、別種に見える個体もあります。 同じような斑紋と体形をもつ種にクロマダラカゲロウ Cincticostella nigra (Ueno)があるが、 ここれは羽化時期が6月と遅いので、春には若齢〜中令であり、上流でしか見ることができません。
本種の区別には、体色および出現時期による区別が有用であると報告されています (石綿,1989, 2000)。 本属の種類はどれも年1世代であるが、混生する地域での成虫の出現時期は、本種が最も早く、関東地方では3月〜4月の始めに羽化します。 次いで、チェルノバマダラカゲロウ Cincticostella orientalis (Tshernova)が羽化し、 クロマダラカゲロウは最も遅く5月下旬から6月に羽化します。 これより、本種を同属他種から区別することが可能となります。

よく似ている種類
クロマダラカゲロウ

●環境とのかかわり
環境省が定めている水質指標では、「」に生息する種類となっています。
その他の写真

幼虫

幼虫
頭部

幼虫
腹部

幼虫
尾毛

幼虫
色彩変異

幼虫
後肢外面

成虫

成虫
オスの亜生殖板
成虫
オスの交尾器