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収蔵資料スペシャル企画「標本のミカタ~コレクションから新しい発見を生み出す~」2021年度・第9回「在来種?それとも外来種?兵庫県のヤモリを詳しく見てみよう」

企画展の解説動画を作成しました(2022/1/12掲載)




1 主旨(「在来種?それとも外来種?兵庫県のヤモリを詳しく見てみよう」)

 「標本のミカタ」は、標本資料をふんだんに使い、その面白さを解説するスペシャル企画です。今年度第9弾は、「在来種?それとも外来種?兵庫県のヤモリ類を詳しく見てみよう」です。ヤモリはヒトの居住地域やそれと隣接する開けた環境に生息しており、われわれにとって身近な動物の一つです。兵庫県内にはニホンヤモリとタワヤモリの2種が分布していますが、これらは同じヤモリ属(Gekko)に分類され、体の大きさや形態、色合いなどもよく似ています。しかし、両種の現在に至る歴史的背景は大きく異なっており、タワヤモリは世界でも瀬戸内海沿岸地域と四国南岸のみに見られる固有種となっています。これに対しニホンヤモリは「ニホン(日本)」とはついているものの、ここ数千年(おそらくは中世以降)に大陸東部から、おそらくは人や物資の移動に伴ってわが国に到達したと考えられ、中国東部や朝鮮半島南部にも遺伝的、形態的に全く差異のない集団が確認されています。
 このような両種の歴史的背景の違いや生態の解明にあたっては、これまでに県内外の各地で採集された標本から得られたDNAの配列変異の情報や、食性・繁殖に関する情報が重要な役割を果たしてきています。
 今回の企画では、これらヤモリ類2種を中心に、県内に分布する爬虫類の標本を詳しく見ていただきます。一見したところではほとんど同じに見えるこれらのヤモリですが、実は結構な違いがあります。標本を間近に見ることでその違いを実感してください。このほか、日常生活やハイキングなどで出会っても、なかなか詳しく見ることがない兵庫県の爬虫類を、この機会にじっくりご覧ください。

2 実施概要

 (1) 日 時:令和3年12月18日(土)13:00~16:00
 (2) 場 所:兵庫県立人と自然の博物館 4階実習室
 (3) 展示物:タワヤモリ、ニホンヤモリほか、兵庫県産爬虫類 約10種80点

3 関連イベント

 オープンセミナー(参加無料・申込不要)
 ・ギャラリートーク「在来種?それとも外来種?兵庫のヤモリ類を詳しく見てみよう」
   解説:太田英利 主任研究員
   日時:令和3年12月18日(土)15:00~16:00
   場所:4階実習室
   定員:10名
   受付:14:50から開始(定員になり次第受付終了)

4 担当

 兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境評価研究部 主任研究員 太田 英利

5 展示資料

 おもに太田英利主任研究員が収集したタワヤモリ、ニホンヤモリほか、兵庫県産爬虫類の標本、約10種80点を展示します。
specimen2021-9_1.png specimen2021-9_2.png
日本の固有種タワヤモリ 比較的最近になって日本にやってきたニホンヤモリ

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