ひとはくでは、今年も中学生の「トライやる・ウィーク」を受け入れを行っています。春は2週に分けて受け入れますが、第2週は6月5日(火)から6月8日(金)まで行いました。
■6月5日(火曜日)
今回は、三田市立藍中学校、けやき台中学校、神戸市立有馬中学校、宝塚市立南ひばりが丘中学校の4校から、6名の中学生が「職業としての博物館」を体験に来てくれました。中学生の成長のようすをご覧ください。
(左写真)各中学校でペナントやのぼりをご用意いただきました。ありがとうございます。
(右写真)入館式での6名の緊張した面持ち。小学校等でひとはくに来たことがあり、仕事としてはどんなことが行われているのだろうと興味をもってくれた生徒が多いようです。ひとはくを選んでくれたことに感謝です。
入館式を終えると、早速ひとはくならではのトライやる・ウィークが始まります。
(左写真)深田公園にある池で、高橋鉄美研究員の指導のもと水棲生物の調査を行っています。アメリカザリガニ、メダカなどが生息しています。
(右写真)3人とも「魚とりで遊んだことはあまりないんです」と言いながら、すぐに慣れてたくさんの水棲生物を採集していました。さすが中学生!順応が早い!
秋山研究員の指導のもと、古い研究紀要「人と自然」「Nature and Human Activities」を整理しています。博物館は研究機関で、研究したことを発表するのも仕事。でも、古いものをリニューアルしていく必要もあります。こんな地味な仕事も博物館の仕事です。
■6月6日(水曜日)
(左写真)来館者対応を担っているフロアスタッフさんと朝の打合せ。聞きもらしは禁物、集中力が必要です。
(右写真)3階入口にて小学生の団体をお出迎え。緊張しながらもにこやかな笑顔が求められます。
(左写真)ダンゴムシの生態を描いたデジタル紙芝居「ころころだんちゃん」を上演。初対面の方々の前で緊張気味です。
(右写真)この紙芝居は手遊びも付いています。説明がはっきりしていて、大人の方々も皆やってくれました。初めての上演でこんなに大人の方々がやってくれるのは快挙です!
櫻井研究員の指導のもと、セミナーで使用する昆虫の模型をつくっています。針金を切って曲げて...小学校の図画工作の時間にも針金細工は行ったとのこと。さまざまな教科の経験が生きるのもトライやるウィークの良いところです。
■6月7日(木曜日)
(左写真)高野研究員の指導のもと生物系収蔵庫での作業を体験。入室の注意を聞き、ものものしい大きな扉に緊張ぎみ。
(右写真)3名みんな動物に興味があるそうで、動物標本を少し見学。ひとはくの広い収蔵庫に「体育館より広い!」と感激。
(左写真)植物標本整理の説明を受ける。標本に少しは興味を持ってくれたでしょうか。より興味を持ったら「標本のミカタ」のセミナーへどうぞ。>>収蔵資料スペシャル企画「標本のミカタ」第1回「イネ科標本の世界」
(右写真)三橋研究員の指導のもと、展示準備を行っています。食い入るようなまなざしが真剣さを表しています。
(左写真)今の中学生の情報リテラシーは優秀! 少し指導を受けただけで、指導のあと初体験のソフトを使って作成できました。
(右写真)できた展示サインを会場へと運んで掲示します。位置、高さ、角度を検討中。この経験を中学校の文化祭でも生かせるかな。
■6月8日(金曜日)
植物の標本を整理中。植物分類の約300の科に分類していきます。真剣に、慎重に標本を見る目が印象的です。
デジタル紙芝居「ころころだんちゃん」を上演。上演後はダンゴムシについて昆虫との違いを説明です。はっきりと分かりやすい説明でした。しっかり聞いてくれた小学生たちにも感謝です。
(左写真)あっと言う間に終了式を迎えてしまいました。小山生涯学習課長(右手前)の「将来、博物館で働きたいですか?」という問いに全員挙手。
(右写真)4階入り口前で集合写真。今回は中学生の協力・協働の姿勢に感心しました。
今回トライやる・ウィークで職業としてのひとはくを経験してくれた中学生の皆さん、ありがとうございました。今回の中学生たちは、他の生徒を気遣いながら全体の成果を上げていける諸君でした。そんな素晴らしい姿勢はこれからの学校生活でも将来の職業でも生きることと思います。これからも優れた特質を伸ばしていってください。最後になりましたが、中学校の先生方、ご指導ありがとうございました。
生涯学習課 竹中敏浩