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<研究>
タンガニイカ湖シクリッド アフリカの東部にあるタンガニイカ湖には、200種を超えるシクリッド科魚類が生息しています。この魚はほとんどが湖に固有であること、また生態や形態がとても多様であることから、湖内で適応放散したと考えられています。私は大学4年のときにこの魚に出会い、それ以来30年以上、研究を続けて来ました。これまで、分類、生態、進化などを幅広く研究して来ました。これからも、分野の枠組みにとらわれず、多様性の解明を進めていきたいです。
日本淡水魚 日本は大陸から離れた島国であることから、ここでしか見られない、固有の淡水魚類相があります。しかし残念なことに、多くの種が絶滅に瀕しています。その要因の一つに、国内外来魚や国外外来魚の放流による「交雑」が挙げられます。例えば、放流されたタイリクバラタナゴと交雑することによって、現在では純粋なニッポンバラタナゴの個体群が激減しています。このため、いくつかの種について、遺伝的組成を解明する研究を行っています。この研究では、市民の方々からの情報提供が、とても役に立っています。 <教育> 本博物館は、兵庫県立大学 自然・環境科学研究所の一部をなしています。私は、この大学の部分に所属するため、大学院生の指導も行っています。現在では、ニッポンバラタナゴ、シロヒレタビラ、フナといった日本淡水魚の遺伝や形態について、研究してもらっています。 個人サイト:http://tetsumi.raindrop.jp Researchmap:https://researchmap.jp/tetsumi <研究者情報> リサーチマップ <研究開発> 1.調査研究 ■特別課題研究(個人研究) 1.アフリカ・タンガニイカ湖産シクリッド科魚類の系統分類学的研究 2.シクリッド科Cyprichromis属魚類の集団内オス色彩二型に関する進化生態学的研究 3.シクリッド科Telmatochromis temporalisの体サイズ進化に関する生態学的・遺伝学的研究 4.南米・ティティカカ湖産Orestias属魚類の系統分類学的研究 5.バラタナゴの系統地理・進化・保全に関する研究 ■論文・著書 Satoh, S., Takahashi, T., Okuno, S., Kawasaki, K. and Lwabanya, M. (2024) Ghost fishing threatens biodiversity in an African great lake. Fisheries, Online first. ■研究発表 太古数馬・高橋鉄美(2023)バラタナゴの亜種およびクレードの判別手法の開発.2023年度日本魚類学会年会,長崎大学. ■学会役員等 Hydrobiologia誌,ゲストエディター 査読:Hydrobiologia ■助成を受けた研究 貝殻を利用する矮小シクリッドの平行進化および側所的種分化の機構解明.文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B),研究代表者(2022年度338万円/総額1,703万円) 東アフリカ産シクリッドの適応進化と平行進化の分子メカニズム解明.文部科学省国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)),研究分担者(2022年度52万円/総額208万円) 花の寿命をめぐる花粉とめしべの相互作用.文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B),研究分担者(2022年度65万円/総額260万円) ■海外調査 2023.8,ザンビア共和国・タンガニイカ湖 2024.2–3,ザンビア共和国・タンガニイカ湖 2.資料収集・整理 ■資料収集 2023.5,魚類,丹波篠山市・福崎町 2023.8,魚類,ザンビア共和国ムプルング市 2024.2–3,魚類,ザンビア共和国ムプルング市 ■整理同定担当資料 魚類 <事業推進> 1.生涯学習事業 ■セミナー 館主催セミナー 高橋鉄美,2023.5,一般セミナー「大学院公開セミナー」,博物館.(2名) 高橋鉄美,2023.5,一般セミナー「大沢町の希少淡水魚」,大沢地域福祉センター.(12名) 高橋鉄美,2023.6,オープンセミナー「身近な魚で魚拓」,博物館.(39名) 高橋鉄美,2023.7,一般セミナー「メダカの透明標本作製」,博物館.(全3回,5名) 高橋鉄美,2023.7,教職員・指導者セミナー「初めての生物統計学(ノンパラメトリック検定)」,博物館.(6名) 高橋鉄美,2023.7,教職員・指導者セミナー「初めての生物統計学(パラメトリック検定)」,博物館.(5名) 高橋鉄美,2023.7,オープンセミナー「バックヤードツアー」,博物館.(11名) 高橋鉄美,2023.7,オープンセミナー「バックヤードツアー」,博物館.(9名) 高橋鉄美・フロアスタッフ,2023.7,オープンセミナー「水辺のいきものを捕ろう」,博物館.(30名) 高橋鉄美,2023.7,オープンセミナー「身近な魚で魚拓」,博物館.(36名) 高橋鉄美,2023.9, 一般セミナー「タンガニイカ湖での調査」,博物館(30名) 外部依頼講演 高橋鉄美,2023.4,「液浸収蔵庫ツアー」,兵庫県立大学附属中学校,博物館.(10名) 高橋鉄美,2023.4,「アフリカでの古代湖調査」,兵庫県立大学附属中学校,博物館.(10名) 高橋鉄美,2023.4,「私と研究」,兵庫県立大学附属中学校,博物館.(70名) 高橋鉄美,2023.5,「タンガニイカ湖シクリッドの進化」,兵庫県生物学会,博物館.(17名) 高橋鉄美,2023.12,「ティティカカ湖の魚類」,ひょうご北摂タナゴ研究会,博物館.(6名) 高橋鉄美,2023.12,「フィールドワークの話」,神戸大学ROOTプログラム,博物館.(28名) 高橋鉄美,2023.12,「液浸収蔵庫見学」,神戸大学ROOTプログラム,博物館.(10名) 高橋鉄美,2023.12,「液浸収蔵庫見学」,神戸大学ROOTプログラム,博物館.(9名) 高橋鉄美,2023.12,「液浸収蔵庫見学」,神戸大学ROOTプログラム,博物館.(9名) 兵庫県立大学・大学院教育 進化生態学概論(主任) 共生博物学(分担) 非常勤講師 2023-4-7,「環境と生命1」,神戸学院大学. ■担い手成長支援事業 連携活動グループ・地域研究員 中西一成,主担当(指導) 森本静子,副担当(指導) 谷本卓弥,主担当(指導,協働) 渡辺昌造,副担当(指導) 松島 修,主担当(指導,協働) 田中竹美,主担当(指導,協働) 山口達成,主担当(指導,協働) 安井幸男,主担当(指導,協働) ひょうご北摂タナゴ研究会,主担当(指導,協働) 成果発表 谷本卓弥・松島修・山口達成,2024.2,「続・三田で生き残った絶滅危惧種ニッポンバラタナゴ〜二枚貝に卵をうむ魚〜」,第19回共生のひろば,博物館.(指導,協働) ■研修生等の受入 卒論生等 2023.4–,太古数馬(兵庫県立大学大学院環境人間学研究科博士後期課程1年),兵庫県内のタナゴ類の保全. 2021.4–,池端伸悟(兵庫県立大学大学院環境人間学研究科博士前期課程2年),兵庫県産シロヒレタビラ及びイチモンジタナゴにおける外来ミトコンドリアDNAの分布と遺伝子浸透の現況について. 2022.4–,谷本卓弥(兵庫県立大学大学院環境人間学研究科博士前期課程2年),兵庫県三田市のため池におけるニッポンバラタナゴの生活史および食性. 2022.4–,水谷信彰(兵庫県立大学大学院環境人間学研究科博士前期課程2年),猪名川流域におけるブラックバスの食性と生育状況の評価. 2023.4–,横山侑一郎(兵庫県立大学理学部4年),兵庫県および周辺地域に生息するナガレホトケドジョウの集団解析. 2.シンクタンク事業 ■行政等支援 委員会等(計1件) 2019.4–,兵庫県立宝塚高等学校SSH運営指導委員 相談・指導助言 来訪者10件,15名.電話・FAX 10件.メール30件. |