展示期間:平成25年11月9日(土)~24日(日) 終了しました
展示場所:4Fひとはくサロン
概要:絶滅危惧植物のミズワラビ(兵庫県レッドデータ Cランク)が、三田市内で初めて確認されました(武庫川近くの水田)。三田市内の水田に点在する可能性があります。
●ミズワラビ(ホウライシダ科)
水田や湿地に生育する一年生のシダ植物。関東・新潟以南に分布。葉質はやわらかい。胞子をつける葉は角状になる。葉長は時に30cmを超える(写真1)。数cm程度の小さい株が多い(写真2)。除草剤のため、急速に減少したといわれています。分布する都府県のほとんどでレッドデータブックに掲載されています。 ※益山・綿野(2010)はヒメミズワラビとして細分。
●兵庫県での分布 兵庫県では、淡路を除く県内全域に点在する。河川敷などの不安定な環境に生育しており、兵庫県レッドリスト(2010)ではCランクに指定されています。但馬の円山川下流域ではかなり多産しており、阪神間の武庫川下流域や東播の加古川下流域に分布しています。丹波市域でも多産するらしいことがわかってきています。
●三田市での発見の経緯 2013年9月に三宅慎也氏(元神戸市森林植物園)より、三田市でミズワラビを発見したとの連絡を受けました。現地調査におもむいたところ、10m×10mほどの休耕田に最大で20cmほどが数百株生育することが確認できました。三田市で初の分布記録です。 西宮市など武庫川下流部での記録はあるが、三田市という上流部での発見は初めてであり、武庫川水系でも全域に分布していることを示唆しています。県内全域でミズワラビが発見される事例が増えています。除草剤や耕起時期の変化により、土中に残るミズワラビの胞子(数十年の寿命がある)から復活して来ているのかもしれない。
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写真1:全長20cmほどのミズワラビ |
写真2:全長数cmほどのミズワラビ |