| 交通アクセス | サイトマップ |
文字サイズの変更

丹波篠山市より発見された恐竜化石の記載論文の出版および臨時展示の実施について

丹波篠山市の恐竜化石を
新属新種「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」と命名

~進化型のトロオドン科の初期進化の解明~


Sasayama Troodon_2b_small.jpg
生体復元画:ヒプノヴェナトル

1 ポイント
  • ヒプノヴェナトルが進化型のトロオドン科であるトロオドン亜科の新属新種であることを解明。
  • ヒプノヴェナトルは第3末節骨に大きな力がかかり、前あしの機能が特殊化していたことを示唆。
  • トロオドン亜科の走行性への適応は、約1億1000万年前に東アジアで始まり、次第に後あしの構造を適応させていったことを示唆。
2 概要

 兵庫県立人と自然の博物館の久保田克博研究員、北海道大学総合博物館の小林快次教授、兵庫県立大学の池田忠広教授の研究グループは、2010年と2011年に兵庫県丹波篠山市(当時は篠山市)の白亜紀前期(約1億1000万年前)の地層から発見された恐竜化石の研究を行いました。本研究により、この恐竜化石がトロオドン科の中でも進化的なトロオドン亜科であることが明らかになり、新属新種として「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」と命名されました。ヒプノヴェナトル(眠る狩人という意)は骨同士が関節して保存されており、その関節状態から眠った姿勢のまま化石化したことが判明し、このような生態は小型マニラプトル類の中では一般的に見られたことが分かりました。トロオドン科の前肢の末節骨の比較研究から、ヒプノヴェナトルは第1および第3末節骨の両方に同程度の力をかけることができたことが判明しました。他のトロオドン科と比較すると、ヒプノヴェナトルの第1末節骨の力はわずかに小さいが、第3末節骨の力は大きかったことになり、これはトロオドン亜科の初期進化と関係した可能性があります。ヒプノヴェナトルは、約1億1000万年前にアークトメタターサル構造を獲得したことで、高い走行性と大型化のポテンシャルを備え、その後、趾骨も走行性に適した形状へと変化したことが判明しました。

20240726news_fig.jpg
ヒプノヴェナトルの発見された部位


Hyogo troodontid_v2a_small.jpg
骨格復元図:ヒプノヴェナトル

3 詳細

 別紙のとおり(※下のボタンをクリックしてください)
  別紙PDFファイル 

4 論文標題

 英文:Early Cretaceous Troodontine Troodontid (Dinosauria: Theropoda) from the Ohyamashimo Formation of Japan Reveals the Early Evolution of Troodontinae
 和訳:大山下層から産出した白亜紀前期のトロオドン科トロオドン亜科(恐竜類:獣脚類)がトロオドン亜科の初期進化を明らかにする
  論文はこちら(外部リンク) 

5 執筆者


 久保田克博 研究員*1,2、小林快次 教授*2、池田忠広 教授*1
 (*1兵庫県立人と自然の博物館・県立大学;*2北海道大学総合博物館)

6 掲載誌

 「Scientific Reports」(Nature Publishing Groupであるイギリスの学術誌)

7 臨時展示について

 (1) 期 間 2024年7月27日(土)~ 2025年1月13日(月)
 (2) 場 所 兵庫県立人と自然の博物館 3階「兵庫の恐竜化石」展示室前
 (3) 展示物 上記産出化石一式、パネル2点(予定)

8 担当

 兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境評価研究部 研究員 久保田 克博


Copyright © 1992-2023, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.