但馬地方に生息するニホンイヌワシの繁殖成功について
1 主旨
但馬地方に生息する絶滅危惧種ニホンイヌワシ(国指定天然記念物)の営巣地を調査したところ、巣内に1羽のヒナを確認した。兵庫県におけるニホンイヌワシの繁殖は16年ぶりの快挙である。
<観察されたニホンイヌワシのヒナ>
2 確認に至った経緯
・6月3日 ニホンイヌワシによる餌の運搬行動を確認(三谷 康則 氏)
・6月4日 上記を県立人と自然の博物館の布野研究員に報告
・6月15日 第1回目の調査を実施。沢の増水に阻まれ、営巣地に到達できず
・6月25日 第2回目の調査を実施。午前10時53分に1羽のヒナを確認
3 調査者
・三谷 康則(日本イヌワシ研究会 会員)
・今田 吉孝(県立コウノトリの郷公園 飼育員/日本イヌワシ研究会 会員)
・伊藤 浩士(市民イヌワシ観察者)
・布野 隆之(県立人と自然の博物館 研究員)
4 ニホンイヌワシの現状
絶滅危惧IB類、国内希少野生動植物種、および国の天然記念物に指定。全国における有効つがい数は241つがい。1980年代の繁殖成功率は40~50%であったが、1991年以降、20%前後に低下。さらに、2000年代以降、生息つがい数が急速に減少し、99つがいの消息が不明となっている。(2013年時点、日本イヌワシ研究会調査)
5 担当
兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境マネジメント研究部 研究員 布野 隆之
但馬地方に生息する絶滅危惧種ニホンイヌワシ(国指定天然記念物)の営巣地を調査したところ、巣内に1羽のヒナを確認した。兵庫県におけるニホンイヌワシの繁殖は16年ぶりの快挙である。
<観察されたニホンイヌワシのヒナ>
巣(青点線)の上に座るヒナ(赤点線) | ヒナの拡大写真 (ヒナは背中をみせながら、右を向いている) |
2 確認に至った経緯
・6月3日 ニホンイヌワシによる餌の運搬行動を確認(三谷 康則 氏)
・6月4日 上記を県立人と自然の博物館の布野研究員に報告
・6月15日 第1回目の調査を実施。沢の増水に阻まれ、営巣地に到達できず
・6月25日 第2回目の調査を実施。午前10時53分に1羽のヒナを確認
3 調査者
・三谷 康則(日本イヌワシ研究会 会員)
・今田 吉孝(県立コウノトリの郷公園 飼育員/日本イヌワシ研究会 会員)
・伊藤 浩士(市民イヌワシ観察者)
・布野 隆之(県立人と自然の博物館 研究員)
4 ニホンイヌワシの現状
絶滅危惧IB類、国内希少野生動植物種、および国の天然記念物に指定。全国における有効つがい数は241つがい。1980年代の繁殖成功率は40~50%であったが、1991年以降、20%前後に低下。さらに、2000年代以降、生息つがい数が急速に減少し、99つがいの消息が不明となっている。(2013年時点、日本イヌワシ研究会調査)
5 担当
兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境マネジメント研究部 研究員 布野 隆之