| 交通アクセス | サイトマップ |
文字サイズの変更

アベロン県との交流

abeb007ban.gif

仏・ミクロポリス館へのリンク

ab01.jpg

アベロン県との交流

美しい国土を持つフランス・日本両国では、自然を再生し活かす活動が子どもの遊びや生涯学習、環境づくりにまで発展しています。中でもフランス・アベロン県と兵庫県は、それぞれの国で環境先進県として知られており、姉妹県交流活動をおこなってきました。さらに,アベロン県は昆虫記で有名なアンリ・ファーブルの生誕地で,それを記念して設立した世界最大の昆虫館「ミクロポリス」を有しています。同館は昆虫の展示だけでなく,地域の自然を活かし、様々な環境学習や地域づくりにも取り組んでいます。両県の交流活動のなかで,兵庫県立人と自然の博物館(ひとはく)は,人と自然の共生の理解を深めるための生涯学習や研究などを進めて行くために,ミクロポリスとの交流活動を展開しています。

1.アベロン県って,どんなところ?

 アベロン県はフランス中南部、ミディ・ピレネー北東部に位置し,面積は8,735平方キロメートル,人口はおよそ26万人ほどです。一帯はグラン・コースと呼ばれる石灰岩の高原地帯で,その渓谷に架かる道路専用の「ミヨー橋」は,主塔の高さがエッフェル塔や東京タワーよりも高い343メートルに達する世界一高い橋として知られています。主要産業はロックフォールチーズに代表される畜産業ですが,昔から変わらぬ中世期の町並みの美しさ、グラン・コース地方自然公園をはじめとする大自然、どんなアウトドアーでも楽しめる山川などの理由で観光産業も盛んです。同県にあるファーブルの生誕地サン・レオン村には,ファーブル生誕を記念して世界最大の昆虫館「ミクロポリス」が設立され,毎年8万から10万人の来館者が訪れる観光スポットになっています。

ab02.jpg  ab03.jpg 

 ab04.jpg  ab05.jpg

2.ミクロポリスって,どんな館?

 ミクロポリスは,アベロン県サン・レオン村のファーブル生家の側にあります。ファーブルが夢見た昆虫博物館を実現するために,アベロン県が2000年6月にオープンさせた世界最大の昆虫博物館で, 2,400平方メートルに及ぶ展示室に,15の展示コーナーが設けられています。標本ではなく生きた昆虫たちの習性を研究し続けたファーブルにふさわしく,館内には50種以上の生き虫たちが,その生態を観察できるように展示されています。たとえば,透明なドームの中に飼育されたアリの巣から,透明なパイプ が館内の通路に伸び広がり,餌を巣にもちかえるアリたちの行進と一緒に館内散策をできるようになっています。室内だけでなく,建物の外にも昆虫や花々などを観察できるように回遊路が設けられ,その高台ではレヴェズーの山々の美しい風景を楽しむことができます。同館にはサン・レオン村の景色が一望できるレストラン「ロンビューズ」が設けられ,地元の食材をつかった家庭的なフランス料理も楽しめます。同館は昆虫の展示だけでなく,地域の自然を活かし、様々な環境学習や地域づくりにも挑戦し,アベロン県での湿地再生などの環境創造活動にも取り組んでいます。

ab06.jpgab07.jpg 

ab08.jpg  ab09.jpg

3.交流活動の経緯

 2000年に淡路島で開催された国際園芸・造園博「ジャンパンフローラ2000」へのアベロン県のファーブル展示を契機として、兵庫県は2000年11月6日にアベロン県と国際交流協定書を取り交わしました。この協定書の中で、アベロン県がファーブル生誕の地であり、ファーブルをテーマに「人と自然の共生」についての教育や研究を目的とした「ミクロポリス」を有すること、兵庫県が同じ目的をもつ「人と自然の博物館」を有することから、両県がこの2つの館を中心にして、今後、ファーブルをテーマとする文化交流や、広く人と自然の共生の理解を深めるための教育、研究交流活動、あるいは展示手法のノウハウ交換などを進めて行くことを定めました。

4.これまでの交流活動

 2002年5月に,アベロン県ミクロポリスにおいて開催された国際会議「ファーブルと昆虫学の初期」で,ひとはくの研究員が講演

 2007年6月に,ひとはくの研究員がアベロン県とミクロポリスを表敬訪問。ひとはくで2008年に開催する「昆虫記」刊行100年記念日仏共同企画「ファーブルにまなぶ」展への協力要請と今後の両館の交流活動について協議。

 2008年9月に,日本国内の5つの博物館が共同開催した「昆虫記」刊行100年記念日仏共同企画「ファーブルにまなぶ」展を、ひとはくで開催。同展のひとはくオリジナル展示でアベロン県とミロポリス館を紹介。

ab10.jpg


 2008年10月に,ひとはくと(財)淡路花博記念事業協会の主催で開催された「ファーブルにまなぶ」展の国際シンポジウム「自然の再生と共生国際フォーラムin 淡路夢舞台」に,アベロン県副知事ピエール・マリー・ブランケ氏とミクロポリス昆虫館ヤスミン・ママ館長を招聘。シンポジウム後,ひとはくで「ファーブルにまなぶ展」や「昆虫不思議ラボ」などを観覧,交流事業を記念して,エントランスの側で植樹を行った。

ab11.jpg

 2010年5月に,アベロン県のピエール・マリー・ブランケ副知事が金沢市で開かれた「日仏自治体交流会議」に出席するため来日。会議後,井戸敏三兵庫県知事を表敬訪問され,ひとはくにもアベロン県国際交流課職員,ミクロポリスのスタッフとともに来館,今後も交流活動の発展を通じ両館の友好を深めていくことを確認し合った。


Copyright © 1992-2023, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.