ヒメクロサナエ
Lanthus fujiacus (Fraser)
トンボ目 不均翅亜目 サナエトンボ科 ヒメクロサナエ属

●体の特徴・生活の様子 

ガッシリした体で、大きな触角をもちます。
森林に囲まれた渓流の砂底に生息します。
肉食で、あごを伸ばして小さな水生生物を捕まえます。
成虫:4月〜6月


【専門的に・・・】
日本産一属一種。
幼虫は、山間の森林に囲まれた渓流の有機物の多い淵や緩やかな流れの砂泥底に生息します。 しばしば、ダビドサナエ属の種類と混生します。ダビドサナエ属が砂底より泥の多い場所を好むことに比べ、 本種は泥の少ないサラサラした細砂質の底を好む傾向があります。
成虫は、胸の黒い筋が2本とも下方で合体し、太い筋になることが特徴です。産卵は、腹先を水に入れて、卵を バラバラと砂底のうえに落とします。
成虫では採集記録が比較的多い種ですが、幼虫では他の渓流性のトンボに比べ少ないようです。 微生息環境が通常の水生昆虫と若干違うのかもしれません。

よく似ている種類

●環境とのかかわり
環境省が定めている水質指標では、「きれいな水」に生息する種類となっています。
その他の写真

頭部

触角
下唇
腹部背面