石粒でできた巣をつくります。巣は、横に大き目の石粒をつけます。これは、 水流で流されないようにしていると考えられています。
幼虫は、上流から中流の流れが遅い場所に生息し、石の表面に生える藻類を食べています。 兵庫県全域に分布し、もっとも普通に見ることができる種です。
【専門的に・・・】
ニンギョウトビケラ科は、エグリトビケラ科の亜科として取り扱われたこともあるが、独立した科として扱われるようになりました。 ニンギョウトビケラ属は、全北区および東洋区に広く分布するほか、南アフリカにも分布が知られています。日本からは、8種類が知られるほか、
未記載種もおり、幼虫が判明しているのは、ニンギョウトビケラ Goera japnoica Banks、クルスピナニンギョウトビケラ Goera
curvispina Martynov、 キョウトニンギョウトビケラ Goera kyotonis Tsuda、カワモトニンギョウトビケラ
Goera kawamotonis kobayashi の4種類です。
携巣性のトビケラのなかでは、本属は分布域も広く個体数も多い。
最も普通な種類であるニンギョウトビケラは、河川の上流から下流まで、さらに湖沼の沿岸帯にも生息します。 βー中腐水性水域にも生息が可能です。
最近日本から記載されたカワモトニンギョウトビケラ は、ロシア沿海州からも記録されました(Vshivkova and Tanida, 1995)。
また、ニンギョウトビケラに極似する種類が、朝鮮半島やロシア沿海州から記録されていますが、 本種との関係については、詳しい分類,系統学的検討が必要です。
よく似た種類:
ヤマトビケラ属の数種
クルスピナニンギョウトビケラ
カワモトニンギョウトビケラ
キョウトニンギョウトビケラ
コブニンギョウトビケラ
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