ヤマトセンブリ
Sialis yamatoensis Hayashi
広翅目 センブリ科 センブリ属

●体の特徴・生活の様子 

体は平ためで、大きなアゴをもっています。
尾が一本で、腹部から突起が伸びることが特徴です。
あまり見ることはできない、めずらしい種類です。


【専門的に・・・】
幼虫は体が扁平で、胸部に3対の脚、腹部には7対の糸状付属器、尾端には1本のむち状突起があります。 主に、中流の植物根の根ぎわや細流・溝に生息しています。 日本には2科10種のセンブリ科が分布します。 兵庫県ではそのうちヤマトセンブリ、ネグロセンブリ、クロセンブリ、ウスバセンブリの4種のセンブリが生息すると思われますが、 幼虫での種までの区別は困難です。 卵は水辺の崖や水面上に張りだした木の枝や葉裏に卵塊として産みつけられます。 約10日でフ化した幼虫は、落下して水中生活を開始します。幼虫は捕食性で、大アゴで生きたエサを採って丸呑みにします。 終令(10令)幼虫は春から初夏にかけて岸辺に上陸し、土中や朽木の中に穴を掘って蛹になり、約10日で羽化します。 成虫は昼間活動し、花の花粉などを食べます。 成虫には幅の広い2対の翅があり、 止まるときには屋根型におりたたみます。

よく似ている種類
その他のセンブリの仲間
甲虫類の幼虫


注)分布図:
センブリ属
●環境とのかかわり
環境省が定めている水質指標では、「きれいな水」に生息する種類となっています。