兵庫県円山川水系八木川の源流
上流の川では、森ととなりあっていることが一般です。そのため、水の中に生息している水生昆虫も、森とは密接な関係があります。ここでは、その関係をいくつか紹介します。 1)森から供給される落葉 落葉は水生昆虫の餌となります。また、流れが遅い淵に落葉が溜まると、小さな水生昆虫や小型のサンショウウオ、稚魚の隠れ場になります。 2)日差しよけ 直射日光を遮るので、水温の上昇を妨げます。水温が高くなると、冷たく酸素が豊富な水でしか生息できない水生昆虫や魚が死んでしまいます。 3)倒木の供給 倒れた樹が川の中に入ると深みができるため、深い場所を好む水生昆虫や魚がすみやすくなります。また、倒木に落葉が引っ掛かり、水生昆虫の餌が増加します。 4)土砂の流入防止 川沿いの樹木があることで、土壌が厚くなることに加え、直接雨が当らないので、侵食されにくくなります。川の土砂が多量に流れこむと、川が浅くなったり、川底の隙間がなくなるために、水生昆虫が生息し難くなります。 「ふしぎの博物誌:河合雅雄編、森から川への贈り物」をお読みください。詳しく説明されています。
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