2009年企画展
ミニ企画展 「トラさんようこそ!」
年末年始の特別企画として、来年の干支「トラ」にちなんだミニ企画展を開催します。 |
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◆ 期 間:2009年12月12日(土)~2010年1月11日(月) ※1月3日(日)、4日(月)は正月開館します ◆ 観覧料:無料(博物館観覧料が必要です) ◆ 協 力:きしわだ自然資料館、JWCSトラ・ゾウ保護基金
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2009年12月1日 『カエル類(無尾類:両生類の中で成体に尾がない仲間)化石の発見について』
(内容)
1 産出部位:体骨格が密集したもの2点(下記に内訳)、上腕骨2点、
:脛腓骨(けいひこつ)複数点(推定全長約35mm)
密集骨格①:
脛腓骨(けいひこつ)2点、上腕骨1点、腸骨1点、大腿骨1点、仙椎1点
連結した4つの仙前椎(せんぜんつい)、距骨(きょこつ)2点、
踵骨(しょうこつ)2点、指骨3点、部位不明12点以上、 計29点以上
密集骨格②:
腸骨1点、橈尺骨(とうしゃくこつ)1点、大腿骨1点、
連結した3個の仙前椎、部位不明7点、計13点
2 産出地点:丹波市山南町上滝篠山川河床
3 産 出 層:篠山層群下部層(約1億4千万年~1億2千万年前)
4 発見経緯:第三次発掘調査(H20.12~H21.3)後に山南町で行われた子ども達を対象とした発掘体験やクリーニング推進員による石割調査によって発見。またこれまでの調査で発見されている小動物化石の中に、無尾類の脛腓骨の化石が複数含まれていることも確認。
5 学術的見解
(1) これまでに日本で発見された前期白亜紀の無尾類化石は、石川県白峰、岐阜県荘川での2例のみである。丹波市産無尾類化石は、国内で3例目であり、体骨格が密集していることから国内で最も保存状態の良い化石標本である。また、このような状態での発見は日本で初である。
(2) 世界において、前期白亜紀の無尾類化石の発見は22例。篠山層群下部層の年代に相当のものは、17例(アメリカ3例、ブラジル1例、スペイン6例、イスラエル4例、中国3例)のみ。
(3) 無尾類化石は断片的な骨が遊離した状態で発見されることが主であるが、丹波市産の化石は前進骨格の要素が密集して保存されており、世界的に貴重な標本である。
6 学会発表
平成21年12月4日~5日に熊本大学で開催される国際シンポジウム
「4th International Symposium of the IGCP507」で公表する。
竜と獣の道展 ~太古の兵庫を歩いた生き物たち~
2009年10月24日(土)~12月27日(日) 兵庫県では「アカシゾウ」(=アケボノゾウ)の化石が古くから知られてきましたが、最近10年ほどの間に、北神戸・三田の哺乳類や淡路の恐竜・翼竜、丹波の恐竜、篠山の哺乳類、但馬の哺乳類の足跡の化石など、日本の古生物学史上、めざましい発見が相次いでいます。今回の特別企画では、太古の兵庫を歩いたこれら「竜」と「獣」の化石を最新の研究成果を交えながらご紹介します。
また、期間中はさまざまな関連セミナー・イベントが開催されます。ぜひお越し下さい。
篠山市内で発見された「原始的な角竜類の化石」の展示も12月27日(日)まで行います。
パンフレット(PDF形式・947KB)は こちら
コウノトリのいる風景
野生復帰から4年が経過して、豊岡市のあちこちをコウノトリが訪れるようになりました。人々の暮らしのすぐ近くで餌を食べ、巣作りしています。 今回の企画展では、コウノトリの野外追跡や湿地づくりなどの保全活動に取り組んでいる「コウノトリ湿地ネット」のメンバーが撮影した写真を中心に、コウノトリとの共生の様子やコウノトリの様々な振る舞いを80点の写真で紹介します。湿地に舞い降りた野生のコウノトリ・ハチゴロウの姿、自然再生事業の成果として15羽が集まって採餌する様子、学校の裏に舞い降りたコウノトリ、ヘビやバッタを食べるコウノトリなどをまじえて、コウノトリのいる風景を紹介します。 また、かつてコウノトリが生息していた時代に写された昔の風景写真72点もあわせて紹介し、かつての風景と今を見比べて頂ければと思います。 期間:2009年9月12日~11月23日まで 主催:兵庫県立人と自然の博物館 共催:コウノトリ湿地ネット 協力:兵庫県立コウノトリの郷公園 豊岡市コウノトリ共生課 >> 案内用ポスター(PDF形式・1.97MB) |
● 主な展示写真
・近年の風景写真 80点、 古写真 75点、 コウノトリの採餌の様子(VTR) 6点
・豊岡盆地で最後まで生き残ったコウノトリの剥製(企画展示室)
・3D画像でみる豊岡盆地と円山川の様子「豊岡の空を飛んで見よう!」(4Fひとはくサロン・端末)
・【復元!】実物サイズのコウノトリの巣 (企画展示室)
初夏の鳴く虫と巡回展
子供のアトリエひこうせん
◆ 期 間:2009年4月28日(火)~5月31日(日)
◆ 場 所:3階ギャラリー&4階ひとはくサロン
◆ 観覧料:無料 (博物館観覧料が必要です)
◆ 主 催:子供のアトリエ&ギャラリー「ひこうせん」
「ひこうせん」の仲間達は、豊かな感性や創造性を育て合うことを目的に、絵画や造形などの創作活動を行っています。私達は手作りが大好きです。身近な材料を使ってつくりたいものを自分の思いでつくっていきます。
アトリエで活動している子供達は生き物が大好きです。動物、魚、鳥、虫、花などの生き物や人間などをじっくり観察したり、ときに調べたりしながら、自分の手と頭を使って自分らしく生き生きと表現することを心がけています。
このような活動は豊かな感性や創造性を育む上で、また自然への興味・関心を高める上でとても有意義なことだと思います。 今回の絵画展では、子供達の作品を中心に私達の作品を数多く展示しています。多くの方々に見ていただけることを願っています。
丹波の恐竜を知ろう-3年間の発掘報告-
第19回堀明子詩集『四季の色』展
一人の少女が、身近な自然を見つめ、そのありさまを、そのときどきに感じながら書きとめた詩です。
草花を、雨、風、雲を、そして鳥や虫も。 小学校三、四年の二年間に書かれた詩は、自然のすばらしさを、みずみずしい感性で語りかけてくれています。 |
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◆ 期 間:2009年3月20日(金) ~4月26日(日) ◆ 場 所:3階ギャラリー&4階ひとはくサロン ◆ 観覧料 無料 (博物館観覧料が必要です) ◆ 主 催:詩集『四季の色』を読む会 ◆ 後 援:三田市教育委員会、兵庫県教育委員会 |
共生のひろば展
活動のタイトルは全部で62あります。幾つかをご紹介すると、「鳴く虫ワールド2008」、「あいなの昆虫2008」、「カスミサンショウウオのお家づくり」、「ハヤブサの落し物」、「花粉を観る」、「安室川の淡水産紅藻チスジノリを復活させる試みPart Ⅲ」、「木の実・草の実・野菜の種大集合」、「スクールジーンファーム 兵庫県立大学附属高校の絶滅危惧種の増殖の取り組み」などがあります。
これらのほかにも興味深い活動を沢山紹介していますので、ぜひお越しください。
◆ 期 間:2009年2月15日(日)から4月5日(日)まで
◆ 場 所:2階企画展示室
◆ 観覧料:無料(ただし、博物館観覧料は必要です)
◆ 主 催:兵庫県立人と自然の博物館
◆ 共 催:ひょうごサイエンス・
クロスオーバーネット、
RCE兵庫-神戸
◆ 協 力:神戸大学サイエンスショップ、
(財)兵庫県園芸・公園協会
(有馬富士公園、一庫公園)
六甲山のキノコ展 ~リアルな森の妖精たち~
六甲山には、たくさんのキノコが生育していることをご存じでしょうか。
一同に並べてみる機会はそうそうありません。この展示会では、自然界では起こりえない、生物多様性が織りなす不可思議な光景をおみせします。
実は、博物館の展示で「キノコ」を並べることはとても稀なことです。というのも、キノコは採集したあと、どんどん形が崩れてゆくので、ふつうに乾燥するだけでは、干し椎茸のようなちぢまったものとなり、生きていた時と似ても似つかない、見すぼらしいものになってしまうからなんです。そこで、凍結乾燥とプラスティネーションの独自技法を駆使して、約80種類、110点を、できるだけ生きている状態に近い形で標本をつくりました。リアルな森の妖精をぜひご覧ください。
この展示には、もうひとつの特徴があります。それは、高校と博物館、市民団体のコラボレーションです。御影高校の第2学年の総合学習で、初夏、夏と秋の3シーズンにおいて、六甲山系再度公園(修法ヶ原)のキノコを調査・観察しました。同定には「兵庫きのこ研究会」、「博物館」で標本作成を指導し、標本が完成しました。六甲山の多様なキノコたちを眺めていただき、生物多様性への関心が高まればと思います。
◆ 期 間: 2009年2月10日(火) ~ 5月31日(日)
◆ 場 所: 兵庫県立人と自然の博物館 4階ひとはくサロン
◆ 観覧料 無料 (博物館観覧料が必要です)
◆ 主催・共催 兵庫県立御影高等学校 ・兵庫キノコ研究会・兵庫県立人と自然の博物館
◆ 展示内容
神戸市北区に位置する六甲山系・再度公園(修法ヶ原)において、2008年初夏、夏、秋の3シーズンに採集したキノコを特殊処理した標本および樹脂封入標本にしたもの、約80種類、110点を展示します。
代表的な種類としては、カラカサタケ、ヒラタケ、ナラタケ、チチタケ、スッポンタケ、イボテングタケ、ノウタケ、ホコリタケなどです。珍しいものでは、国内でも数件しか確認されていない「セイタカノウタケ」や、亜熱帯性のキノコで蛍光する「シイノトモシビタケ」などを展示しています。