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 7月7日にオオサンショウウオの階段づくりををしました。繁殖期の遡上を邪魔する堰(せき;1mの段差)の前にチョットした階段をつくって、そこをのぼってもらおうという試みです。 地域の子どもたちにも階段づくりを手伝ってもらい行った「プチ工事」です。土木・博物館・地元住民・(社)兵庫県自然保護協会・京都大学などの協働で行いました。夜には、オオサンショウウオの観察会も開催し、参加者のみなさんにじっくりとオオサンショウウオを見ていただきました。

蛇篭運び

蛇篭づくり

迂回路設置

オオサンショウウオの観察

 オオサンショウウオは繁殖期(8月下旬から9月上旬)の前になると、産卵に使う特別な巣穴を探して上流へ移動します。その時に、農業用に水を引いたり、土石流がでないために作られた段差(堰)が、オオサンショウウオの移動を邪魔しています。特に、最近つくられている、コンクリートでガッチリ河川を横断するような、高い堰の下では、登れなくてたまっているオオサンショウウオが多く見つかります。

 昼間にみんなで作った階段、本当に使ってもらえるのかとソワソワしていると、作って3時間後にさっそくオオサンショウウオがそれを使って遡上していきました!こんなに簡単に登るのかと、協力してくださったみなさんもビックリ。私自身も驚きました。今回のプチ工事が、単発のイベントに終わることなく、いろいろなところで行われていってほしいと思います。

階段をのぼるオオサンショウウオ


 (左写真:階段をのぼるオオサンショウウオ)

遡上成功


 (左写真:遡上成功!)

ABCテレビも取材にきてくださり、階段づくりやオオサンショウウオの遡上の様子を放送してくれました。(※NEWSゆう:7/9 18:29〜)

田口勇輝(自然・環境マネジメント研究部)

 先日は,マダケの花について紹介させていただきました.
 今日は最近マダケに非常に多く発生しているタケ類天狗巣病についてご紹介します.

 タケ類天狗巣病は,麦角菌科の糸状菌の一種Aciculosporium takeが感染することで起こる竹の病気です.この菌に感染した竹は,その枝がこぶ状にふくれると同時にそこから無数の小枝が出てほうきや鳥の巣状(昔の人はこれを天狗の巣に例えました)になる病状を示します.
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写真-1 タケ類天狗巣病の初期の症状(つる状)

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写真-2 タケ類天狗巣病の初期の症状(ほうき状)
(花のようにもみえることから「竹が花を咲かせた!」と間違う人もいるようです.)

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写真-3 タケ類天狗巣病の中期の症状(房状)

 病状がすすむと,竹の稈(かん)の生長量や新しい稈(かん)の生える量が少なくなり,病気がひどくなると葉が落ちて竹全体が枯れてしまいます.
 この病気は,原因菌の分生子(とてもちいさな種のようなもの)が竹にくっついて枝や稈(かん)の先にある生長点に寄生することで起きるといわれています.この分生子は雨滴などの水滴内に混じって広がり,その水滴が枝や稈(かん)の先に付くと竹は病気にかかってしまうそうです.ですから,雨の多い梅雨の時期や台風の時期にこの病気がひろがることが知られています.

 このような竹の病〜タケ類天狗巣病〜が近頃西日本を中心に各地で広がり竹林が弱ったり枯れたりしているので問題となっています.
 私たちが兵庫県三田市で76カ所のマダケ林でタケ類天狗巣病がかかっているかどうかを調べたところ,73カ所(96.1%)のマダケ林が病気にかかっており,その1/4はひどく枯れていることがわかりました.
 みなさんのお住まいの地域ではマダケの病気が発生していませんか?一度ゆっくりながめてみてください.
 観察の助けとなる資料を載せましたので参考にしてください.
タケ類天狗巣病発症状況判定シート(PDF 264kb)


                           自然・環境再生研究部
                                 橋本佳延

 リサーチプロジェクトのひとつとして、サギ類とカワウの集団繁殖地(コロニー)調査を行うことになりました。
ホームページをアップしましたのでお知らせします。

ホームページへは、こちらをクリックして下さい!
 ひとはくのトップページ > 学ぶ > リサーチプロジェクト > 鵜サギコロニー調査 からどうぞ!


 この調査は、兵庫県内のサギ類やカワウのコロニーの分布を調べるものです。サギ類やカワウは比較的大きな鳥なので、集まっていたら一目でわかります。それでも、コロニーの情報はこれまできちんと収集されてきませんでした。このサイトにお寄せいただいた情報などをまとめて分布図を作りたいと考えています。みなさんのご参加をお待ちしています。また、みなさんに、身近なサギ類やカワウのコロニーの観察を通して、野生動物や自然について考えていただけたらと思っています。そのためのツールとして、サギ類の識別方法やコロニーに関する解説などこれからどんどん追加していくつもりです。ぜひ、ご覧ください。

070624.JPG 先週末、伊丹市昆陽池公園へカワウのコロニーを見に行きました。公園の敷地内に足をふみ入れたとたん、カワウのヒナたちのエサをねだる声にでむかえられました。池の真ん中の日本地図をかたどった島に、たくさんのカワウの巣がみられます。卵を抱いている親鳥もいましたが、すでに巣立ちビナらしき姿も見られました。公園の外からも、次々とカワウが帰ってきます。カワウやサギ類は、エサ場で捕ったエサを飲み込んで巣に持ち帰ってくるのです。コロニーに戻ってきたカワウ達は、きっとたくさんのおみやげを持って帰ってきたことでしょう。子育て真さかりの昆陽池でした。
 昆陽池のコロニーでは、1996年から10年以上にわたって繁殖が続いているそうです。カワウやサギ類のコロニーは、条件がよければ何十年も続くことがあります。かつては、埼玉県の野田の鷺山、青森県の猿賀のウおよびサギ繁殖地など天然記念物に指定されるような大きなコロニーがいくつもありました。しかし、近年では、土地開発や住宅地の拡大などによって、サギ類やカワウがずっと住み続けることができる場所が少なくなってしまいました。そのため、多くのコロニーは毎年転々と場所を替えるようになりました。サギ類やカワウが安心して住める場所はどこにあるのでしょうか。考えさせられます。

(遠藤菜緒子)

 竹の花は滅多に咲かないことで有名です。
 花は数十年に一回咲くといった「周期性」があるといわれており、
「60年に一度」「120年に一度」などの説がありますが、残念
ながら同じ場所に生える竹の観察事例が少ないために、何年ごとに
咲くかという正しい数字は明らかになっていません。
 また,開花現象は生育する場所や気候などの影響を受けるため、
必ずしも一定の周期で咲くというわけではないようです。
 ともあれ、竹が種から芽生えて花が咲くまでには、数十年という
長い年月がかかる珍しい現象であることは間違いありません。

 そのたいへん珍しい竹(マダケ)の花が三田市や宝塚市内で咲い
ているという情報が博物館に複数寄せられました!

 ひとはくでは、そのたいへん珍しいマダケの花の標本を採集し,
6月30日(土)から7月8日(日)にかけて4階ひとはくサロン
にて展示いたします。

 実物のマダケの花は一生に一度みられるかどうかの珍しいもので
す。どうぞお誘い合わせの上,ひとはくでごゆっくりご覧ください。

(写真:マダケの花のアップ)

橋本佳延(自然・環境再生研究部)

☆『月刊 たくさんのふしぎ 6月号 アリクイサスライアリ』 
福音館 文:橋本佳明/絵:稲田務 ¥667+税 
    2007年6月10日刊

熱帯雨林は、アリの宝庫です。たとえばボルネオの熱帯雨林では、たった1本の木から200種をこえるアリを見つけることができます。そんな中から今回は特に、アリ喰いアリのツヤヒメサスライアリを取り上げました。巣を持たず熱帯雨林を移動しながら、わずか2mmの体で他のアリの巣を襲っては食糧にしてしまう、驚くべきアリの暮らしを迫力ある絵でご紹介しています。

<絵本の写真>

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