ファーブルにまなぶ展の設営作業はほぼ終了しました.
今,兵庫の地域展の準備も着々と進んでいます.その一つ,昆虫不思議ラボ
(企画展示室)の展示もいよいよ完成間近です.さわったり,動かしたり,
嗅いだりと五感をつかって,昆虫の不思議発見に挑戦できる仕掛け満載の展
示で,ひとはくオリジナルのものばかりです.
その一部を紹介しましょう.
「さわってしらべる虫の体」:虫の体のなかに手をつっこんで,虫の体のしく
み調べに挑戦です.虫の気管(呼吸器官)や神経をつかむと,虫が動きを見せ
ます.どんな仕掛けがあるかはお楽しみ.反対側は透明になっていて,虫の体
内をさわっているようすがのぞけます.
「トンボの眼カメラ」:虫の眼は小さな眼(個眼)がたくさん集まってできた
複眼になっています.いったい,虫はどんなふうに世界を見ているのでしょう
か.
このカメラに頭をいれてみると,虫の視界の不思議を発見することができます.
虫を捕まえようと,ゆっくりと動いて近づいても,虫に気づかれてしまう理由
がわかるはずです.
「ころころ!たまご虫」:虫のたまご(ボール)をセットして,虫を大人(成虫)
になるまで育てていくゲームです.
いったい,どんな展示に仕上がるのか,楽しみしていてください.
(ファーブルタスクフォース 橋本佳明 自然環境評価研究部)
9月4日,琵琶湖博からひとはくに「ファーブルにまなぶ」展の展示物が搬入
されてきました.
博物館のホロンピアホールでは,今,設置作業の真っ最中です.そのようすを,
すこし紹介しましょう.
(写真:まなぶ展の展示什器です.空いたところに標本箱が入ります.)
(写真2:展示什器はエコを考えて,強化ダンボールで制作しました.)
(写真3:フランスからファーブルゆかりの展示品を運んできたケースです.
オーケストラが楽器を運ぶときに使うような,特別なケースで大事に運搬してい
ます.)
(写真4:日本のファーブルたちのコーナーもできあがってきました.
ここは,私が展示制作を担当したところです.)
来館お待ちしています.
(ファーブルタスクフォース 橋本佳明 自然環境評価研究部)
昆虫記刊行100年記念「ファーブルにまなぶ」展のひとはく開催まで、あ
とわずかとなりました。同展はフランス国立自然史博物館と国内の5博物館
を、ファーブルが採集した標本など6,000点近くの展示品が巡回するもので
す。
これほど大掛かりな「ファーブル展」はもう日本では開催できないかもしれ
ません。最後の開催地になる、ひとはくでは、兵庫オリジナルの展示コーナ
ーやイベントを盛りだくさんに用意して、ひとはく全体がファーブル一色と
なる「ひとはくファーブル大作戦!」として開催します。今は、その準備で
大忙しです。ここでは、みどころ満載のひとはくオリジナルのコーナーを紹
介しましょう。
兵庫のナチュラリストたち
60年前の宝塚の昆虫採集記録を残した手塚治虫の昆虫ノートや,篠山で虫
の観察に熱中した水木しげるが描いた昆虫絵巻など,虫や自然を愛した兵庫
ゆかりのナチュラリストたちを,貴重な資料や写真等で紹介します.日本の
ファーブルとも言える偉人たちの姿を通して,「ファーブルにまなぶ」展を
鑑賞してみると,きっと新たな発見があるに違いありません.
昆虫不思議ラボ
虫の目をよーく見ると、小さな6角形の粒がたくさんありますね.実は,こ
の粒1つ1つが目で,虫はそれが集まった「複眼」で世界を観ているのです.
このコーナーでは,虫の複眼の世界を体験できる「トンボの目」など,遊び
ながら昆虫の不思議を体験できます.すべて新しい試みの展示で,人博でし
か展示していないものばかりです.ファーブルのように昆虫の不思議発見に
挑戦してみてください.
(写真3:昆虫不思議体験)
ほかにも,県民の発見を公募展示する「兵庫のファーブル・未来のファーブ
ル」や福音館の昆虫絵本や昆虫記ものをあつめた「ファーブル図書コーナー」
などみどころ満載.さらに会期中は250回以上のイベントや,ファーブル
の生まれ故郷フランスアベロン県との国際シンポジウムなど催しも盛りだく
さんで,皆さまの来館をお待ちしております.
橋本佳明(自然・環境評価研究部)