ひとはくフェスティバル’09を11月1日(日)に開催します。今年のテーマはなんと「恐竜」、いつものイベントに加えて、恐竜関連の催しが楽しめます。ここでおすすめイベントを3つだけ紹介します。
いちおしは「君も発掘調査隊員!!丹波の恐竜化石を探しだそう」。ハンマーで石を割って恐竜化石を探します。発掘現場から持ってきた石を割るから、本物の恐竜の骨のかけらが見つかる可能性大!壊さないように慎重に見つけてね。出てきた化石は博物館に収蔵します。あしからず。
ふたつめは「恐竜疾走!コンテスト」。恐竜の頭としっぽ付けて、恐竜スタイルで走ります。研究員が審査し、いちばん恐竜らしく走った人が優勝です。イベントは14時から、エントリーは12時半から、どなたでも参加でできます。
3つめは「ゆるキャラ大集合」。いつもフェスティバルを盛り上げてくれるひとはく博士、はばタンのほかに、丹波竜のちーたん、キッピー、加東伝の助、イノッキー、しーたん、いなぼうが集まります。一緒に写真を撮りたい人は、12時半に芝生ステージに集合しよう。
このほかにも楽しいイベントが盛りだくさん。あとは当日のお楽しみです。ひとはくでみなさまの御来館をお待ちしています。
半田久美子(自然・環境評価研究部)
昨年の6月に、篠山市に分布する篠山層群下部層(1億4000万年〜1億2000万年前)から、哺乳類を含む多数の小型脊椎動物化石が発見されました。私は、それら小型脊椎動物化石の内、トカゲ類化石の研究を行っています。日々研究していく過程で、少しずつですが篠山層群のトカゲ類について明らかになっていくことがあります。そこで私は、先日英国で開催された米国古脊椎動物学会の第69回例会で、これまでの研究の進捗状況を発表してきました。
米国古脊椎動物学会(Society of Vertebrate Paleontology)は、年に一度例会を開催します。その例会には、米国の研究者のみならず世界中の研究者が集うため、実質的には古脊椎動物学の国際大会となっています。09年度は、これまでの例会では初の試みとなる北米大陸外での大会となり、英国のブリストル大学で9月23-26日の4日間開催されました。今回の大会には、約20ヵ国、総勢約1000名の研究者が参加し、900を超える研究発表がおこなわれました。
写真(口頭発表の会場)
例年この大会では多数の研究者が発表するため、研究内容により選別され複数の会場にて発表が行われます。上の写真は一番大きな口頭発表の会場です。大会参加者は、事前にプログラムを調べ自身の興味のある演題を聞きもらさないように多数の会場を行き来します。
今回私は、上の写真のようにポスターで研究成果を発表しました。このポスター会場では、お酒やスナックが振舞われ、世界中の古生物学者が交流を深め、研究についての情報交換が行われます。私は当初、「発表中にお酒はちょっと・・」と思っていましたが、少しお酒が入ることで、国籍を超えてスムーズにお互いが打ち解けることが出来るようです。
発表の成果も上々で、多くの研究者に、「日本の白亜紀前期の小型脊椎動物化石の発見は非常に重要で、今後の調査を楽しみにしている」とコメントを頂きました。また著名なトカゲ類化石の研究者とは、研究上疑問に思っていることや今後の課題について議論でき、非常に有益な研究発表となりました。今後も、随時、研究成果を発表していく予定です。
池田 忠広(自然・環境評価研究部)
ネパールでの植物調査の話のつづきです。
前回のお話はこちら http://hitohaku.jp/blog/2009/09/post_467/
◆調査中の食事はダル・バート、タルカリ(豆のスープとご飯、カレー味の野菜)が基本です(写真左:キッチンボーイが給仕をしてくれる)。朝は軽くダル・バート、タルカリ、昼はパンにタルカリ(写真中)、夜は豪華にダル・バート、タルカリです。ですが、コックは日本の調査隊に毎年参加していて、好みをよく分かっているので、海苔巻きや玉子丼、春巻き、ピザ(写真右)、ポリッジなど多国籍な調査隊に合わせた料理を作ってくれました。この多様な料理に、何度もネパール調査に来ているイギリス人もびっくり。自分たちの調査でも彼を雇いたいと大喜びでした。
◆ネパールで怖いものといえばお日様、山蛭、高山病でしょう。西ネパールはとても乾燥していて、そのせいかとても暑い。毎日雨傘を日除けに使っていました(写真左)。日焼け止めも必要不可欠で、付けないと水ぶくれができて皮がむけてしまいます(写真中)。少し涼しくなると山蛭がウジャウジャとやって来ます(写真右)。髪の中に入っていたりして嫌でしたが、東ネパールに比べればまだまだ少ない方なのだそうです。また、今回は残念ながら4000mを越えるところまでいけなかったので、高山病の心配はありませんでしたが、去年はヘリコプターを使って緊急に山を降ろしたほどの重病人がでました。高山病を甘く見てはいけません。
◆日本での調査もキャンプをすることが多かったのですが、日本では、全て自分でしなくてはいけません。寝る場所を探し、テントを張り、ご飯を作り、標本の型直しをして、サンプルの整理をする。ところが、ネパールではキャンプ場につくとテントは張られていて、お茶を出してくれ、テントで待っているとご飯が出てきます(写真左:朝食を待つサーブたち)。標本作りやサンプル整理もシェルパに手伝ってもらえるし、なんて素晴らしいんだと思いました(写真中:サーブのテントを片付けるシェルパたち)。
ただし、疲れても、調査が嫌になっても迎えは来てくれません。ただ自分の足で歩くのみです(写真右:元気なシェルパと疲れたサーブ)。
肝心の植物調査の話は全く出てきませんでしたが、それはまたいつか。
山本伸子(自然・環境評価研究部)
ひとはくのスタッフは、毎日元気にみなさまと共に学び、楽しませて頂いております。
最近のひとはくでは、本物のホオジロの巣を観察して紙で模型を作ったり、コウノトリをモチーフにしたカードやオモチャを作ったり、3日がかりで実物大のコウノトリの巣をみんなで作るなど、楽しいイベントが行われ多くの方にご参加頂きました。誠にありがとうございました。
コウノトリの巣の完成品は11月23日(月・祝)まで、ひとはく2階企画展示室前にて展示しております。記念撮影などいかがでしょうか?
(写真4)コウノトリの親子みたいですね!ご家族でぜひどうぞ。
10月24日(土)には、ふかたんがありました。今月のテーマは「化石を探そう」。
ここでひとつ問題です。次の写真は何の化石でしょうか?
ご興味のある方は、ひとはくに探しに来てくださいませ。
(写真5)○○の化石
温かい飲み物が美味しく感じられる今日この頃です。移りゆく季節の景色など眺めながら、4階ひとはくサロン休憩コーナーでお茶など飲んで、ほっこり…とした気分を味わってみてはいかがでしょうか?
スタッフ一同、心より皆様のお越しをお待ちしております。