夏休みが終わっても猛暑が続く9月1週、2週。募集は開始されているのですが、作品はポツリポツリと10点程度。担当者はだんだんあせってきます。出していただけそうな学校関係に声をかけてみても、「夏休みの作品展があるから」とか、「運動会の練習で忙しい」とかいう声が返ってきます。それでも、「9月末までなので余裕ができたら、ぜひお願いします」とプッシュしました。
応募締切5日前の9月26日、応募作品は100点を越えていませんでした。しかし、最後の5日間で「えっ」と思うほど作品はどんどん集まってきました。目標は300点、あっという間に突破して500、600と増えていきます。最終的に集まった作品は818点で、展示する場所はあるんだろうかと、思ってもみなかった嬉しい悩みでした。黒い台紙に貼った作品を一枚の展示ボードに6点ずつ展示すると、何とか3階の空きスペースに収めることができました。
自分で観察した生きものや、自分で調べて感動した生きものに関する出来ごとを、「かわらばん」という「江戸時代のお知らせ版」の形式で募集した今回の企画・・・、これだけ集まれば大成功ですが、心の中では冷や汗ものでした。夏休みの観察を意識して、7月上旬に募集ちらしをつくり、学校に配布しましたが、各学校に3部ぐらいしか配布できなかったので、学校ルートでの宣伝はほとんどいきわたらなかったようです。
(ホロンピアホールに並べられた作品)
さて、集まった作品の5 % 程度には何らかの賞を出すという方針で、全作品を中セミナー室・実習室・ホロンピアホールに並べていき、作品に関心のある館員に呼び掛けて、賞を出してもいいと思われる作品に付箋をつけて頂きました。付箋のついた作品は200程度に絞られました。そこからさらに付箋が三本以上ついたものに絞ると、104点になりました。この104点から、館長賞3点、三田記者クラブ賞5点、研究員賞31点を選出して頂きました。館長賞については岩槻先生に選考の意図と各講評の原稿を頂きましたので、ひとはく新聞に掲載します。ぜひそちらをお読み下さい。
三田記者クラブ賞は、新聞記者の目で見て、話題性・アピールするタイトル・記事としてのまとまり・全体としてのバランスなどの観点で5点選んで頂き、そのうち1点を三田記者クラブ大賞にするという意見を頂きました。
入賞した39点以外にも結構興味深いものがまだまだありますので、展示をご覧になった人それぞれが「私の大賞」ということで心に描いて頂ければ、12月26日まで展示する意義が増すものと思われます。
多くの方々の協力で出来上がった「いきものかわらばん」展示ですが、10月9日から開始してちょうど2週間経ったところで、「これまで18年間の展示の中で一番いい展示」という声が聞こえてきました。担当者の一人として最高のほめ言葉かもしれませんが、ごく一部にせよ、これまでの企画展示等に関わってきた一人でもありますので、「つまらない展示をしてきた」と言われたような気がしてちょっとがっかりです。しかし、見方を少し変えれば、こういう参加型の展示で市民や児童生徒のパワーに触れることを望む声があるということではないでしょうか。この「成功」を土台にして20周年以降の方向を模索していきたいものです。ただし、筆者は20周年のとき停年の「老兵」ですので、黙って消え去るのみです(おおっ、希望は残せたぞ)。
大谷 剛(自然・環境マネジメント研究部)
米国古脊椎動物学会(Society of Vertebrate Paleontology)は、年に一度例会を開催します。その例会には、米国の研究者のみならず世界中の研究者が集うため、実質的には古脊椎動物学の国際大会となっています。昨年は英国のブリストルで開催されましたが、今年は米国のペンシルバニア州ピッツバーグで四日間に渡って開催されました。今回の大会には、約20ヵ国、総勢約900名の研究者が参加し、700を超える研究発表がおこなわれました。
例年この大会では多数の研究者が発表するため、研究内容により選別され複数の会場にて発表が行われます。発表は口頭発表とポスター発表に大きく分かれており、口頭発表が四会場、ポスター発表が大きな会場一つで行われます。大会参加者は、事前にプログラムを調べ自身の興味のある演題を聞きもらさないように多数の会場を行き来します。
今回私は、上の写真のようにポスターで研究成果を発表しました。このポスター会場では、お酒やスナックが振舞われ、世界中の古生物学者が交流を深め、研究についての情報交換が行われます。お酒を飲みながらの発表は、日本国内の学会ではあまり馴染みがないですが、少しお酒が入ることで、国籍を超えてスムーズにお互いが打ち解けることが出来るようです。
発表の成果も上々で、カエル化石研究の第一人者で中国科学院古脊椎動物古人類研究所(IVPP)の館長である王原博士から、「非常に重要で興味深い化石だ。今後双方の研究成果を議論するために密に連絡を取り合っていこう」とコメントを頂きました。今年も12月中旬から第五次発掘が行われます。恐竜だけでなく、カエルのような小さな生物も多数産出すると思います。今後も随時、調査・研究活動を報告しますのでご期待ください!
池田 忠広(自然・環境評価研究部)
私たちの目を楽しませてくれた深田公園の紅葉もそろそろ見おさめでしょうか?
どんなに夏が暑くても ちゃんと季節はめぐってくるんですね。
皆さんはどんな秋をすごされましたか?
12月といえば・・・ワクワク!されている方も多いと思いますが
今月もフロアスタッフは皆さんに楽しんでいただけるイベントをご用意しています^_^
☆フロアスタッフとあそぼう!は
4 日(土)・ 5 日(日)・・「クリスマスかざりづくり」 4 階ひとはくサロン
11 日(土)・12 日(日)・・「画はくの日:化石大集合2010」 3 階恐竜化石 展示室
18 日(土)・・・・・・・・「クリスマス万華鏡づくり」 4 階大セミナー室
19 日(日)・・・・・・・・「タヨウ星人参上!」 4 階ひとはくサロン
23 日(木・祝)・・・・・・「クリスマスカードづくり」 4 階ひとはくサロン
25 日(土)・・・・・・・・「くるくるとぶタネ〜クリスマスバージョン〜1階展示室
26 日(日)・・・・・・・・「新年うさぎのカレンダーづくり 4 階ひとはくサロン
〜」
☆12月の《ふかたん・深田公園うきうき探検隊》は 「深田公園のれきし探検」12/23(木・祝)です。 40年前の深田公園って?? 環境・まち博士の上田研究員と一緒に 深田公園がどんなふうにかわったのか見にいきましょう! そして、「デジタル紙芝居」と「展示室ツアー」は毎日やっています。 くわしいことは、うきうきカレンダーでチェックしてくださいネ。
☆タヨウ星人ポイントカードもいよいよ今月の26日まで。
みなさん! 12月も“ひとはく”で楽しんで♪
ポイントをためてプレゼントをゲットしてね〜〜★
ひとはくサロンのツリーもおまちしています(*^_^*)
ありむら むつこ(フロアスタッフ)
11月14日(日)、私たち「人と自然の会」のメンバーは2010山陰海岸ジオパークフェスティバルに参加しました。
会場は但馬ドームで、兵庫県豊岡市日高町名色(神鍋スキー場の近く)にあります。
全天候型の運動広場の中に博物館の展示ブースが開設されました。
私達は博物館が開設した展示ブースの一角で、イベントをしました。
当日の出し物はダチョウの卵のペンダントと3種類のクラフト作品作りです。
博物館の「ひとはくブース」では「地震と液状化をためそう」「化石のレプリカを作ろう」「偏光シートで遊ぼう」などを出展していました。
骨だけになった牛を見ると、人間の食欲の大きさに驚かされました。
また、野外の広場では、「ひょうごの森のまつり2010」も同時に開催されていました。
森を守るための色々な活動展示や、イベントが開催されていました。