10月14日(日) ひとはくでお会いしましょう!!
10月14日(日) ひとはくでお会いしましょう!!
10月10日といえば、われわれの年代では「体育の日」なんですが、今の世代は・・・・(^^ゞ
さて、そんな今日、大阪府立千里高等学校の生徒さんが特注セミナーを受講されました。千里高等学校はSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)に指定されていますが、ひとはくにはSSH指定校のみなさんが多く来館されます。
今日の特注セミナーは、午前10時から布施静香主任研究員による「博物館の標本と資料」講義と生物系収蔵庫見学を行いました。初めて入室する収蔵庫に、生徒さんは興奮気味?!でした。(ごめんなさい、写真を撮るのを忘れていました(^^ゞ)
午後は、古谷裕主任研究員による「放散虫化石を調べる」実習。
顕微鏡を覗きながら、放散虫化石を丁寧に調べていきます。細かい作業の連続ですが、熱中しすぎてついつい予定時間をオーバー・・・・!!
ひとはくでは、このほかにもさまざまな特注セミナーがあります。簡単おゆまるで作る化石のレプリカや葉脈標本のしおりづくりなどもあります。私は今日の昼から、加東市のお友だちといっしょに、おゆまるでアンモナイト化石のレプリカ作りをしましたよ。団体でご来館の際には是非一度ご相談ください。
生涯学習課:やお
今年もたぁ〜くさんの方からご応募いただいた 「ひとはく しぜんかわらばん」 「ひとはく キッズかわらばん」 キッズかわらばんは今年初お目見え!!
いよいよ、6日の土曜日から全作品の展示が始まります。
今日は、いつもひとはくのPRでお世話になっている三田地域の記者の方々による審査を行っていただきました。毎年プロの新聞記者による厳しい審査を経て、【三田記者クラブ賞】も決定していただいています。本物の新聞記者の眼ですから、ある意味研究員賞よりもハードルは高いかも?です。
さて、今年はどんな作品が記者クラブ賞を受賞しているでしょうか? そして、研究員賞や館長賞の行方は・・・・・・!? 気になるところです(o^^o)
作品展示は、平成24年10月6日(土)→平成25年1月6日(日)まで。
場所は、ひとはく3階展示フロアーです。 是非ご覧にお越しください。
スクールパートナー
2010年の末に大きな世界のクワガタ図鑑が出ました.なんと1,414種も載っています.その前の図鑑は1994年に出た,約800種載ってるもので,これらは全て日本で編纂されています.クワガタは熱帯〜亜熱帯に多い虫ですが,ヨーロッパの研究者によって調べられて来ました.現在,もっとも活発にクワガタの,特に分類学的研究が行われているのは日本なのです.
分類の研究の基礎は標本です.すべて以前の研究成果を踏まえ,その再検討からはじまります.標本についても,百年以上前に調べられた標本を見直す必要が出てきます.研究の基礎になった証拠標本は,各地の博物館などの収蔵庫に保存されています.特に新種として記載命名された際の証拠物である標本は「タイプ標本」(単一の「ホロタイプ」や「レクトタイプ」と,その他の「パラタイプ」などがある)と呼ばれ,明示的に指定するルールになっています,
クワガタの場合,多くの証拠標本,タイプ標本はヨーロッパ各地の博物館に収蔵されていることが多いようですが,創設20年の当館にもホロタイプが3個体だけあります.これら既記載種のホロタイプ3個体も図鑑の編纂にあたって貸し出されました,
その際に要検討の一般標本28個体も貸し出され、研究および図示掲載に供されました.特に一般標本として貸し出されたもののうち1ペアは、新種と判断され,この図鑑の中で記載命名されました.二個体はその種のホロタイプとパラタイプに指定されました.その結果,当館のクワガタのホロタイプは4個体になりました.\(^O^)/
でも,この図鑑には1400種ほど載ってますので,クワガタだけでもホロタイプは1400個体以上(未掲載群や同物異名もあるのでもっと多いはず)あり,それらは世界のどこかの収蔵庫に保存されているのです.そのうちの4点を当館が所蔵.
これらタイプ標本などの証拠標本は、通常、直接検視の必要がある場合以外は厳重な保存に徹するのですが,親しまれているクワガタムシ科の新種ですので,期間限定で現物を展示しています.モノが小さいので展示ではじっくり観察とはいきませんが,未知の部分を多く残した生物的多様性の存在や標本保存の意義を感じて頂ければ幸いです.
さて,その新種のクワガタとはどんな虫か?
Aegus inaharai Fujita, 2010 イナハラハネナシネブトクワガタ
漢字で書くと「稲原無翅ネブトクワガタ」でしょう,日本のネブトクワガタと同じ属(Aegus属,ネブトクワガタ属)に含まれると考えられています.「稲原」はこの標本をコレクションの中に位置づけ,保存しておられた,世界的なクワガタコレクター,研究者,故稲原延夫氏に由来します.ご本人は別の属の未記載種と判断されていたようです.「無翅」は,後翅が退化していることをさします.前翅つまり翅鞘は肩が丸くなっています.要するに,飛ばないクワガタです,
この属にでは無翅の種は珍しく(約150種中に2種),体はヒョウタン形にくびれていて一見して同属の他種とは異なる印象を受けます.近似属との系統的関係や生態的類似性が興味深い種だと言えそうです.
タイプ標本などの証拠標本のみどころ,それは虫体だけではありません.ラベルです.この二匹ははマレーシア(半島本土) Genting Highlands 産です.1975年に H.Yokoyama さんによって採集され,N. Inahara さんのコレクションに加えられ,日本生命コレクションの一部として博物館に収蔵されました.そして Fujita さんによって新種として記載されたのが 2010 年です.
ホロタイプのラベル(右は裏面)
これで終わりではありません.このあとクワガタ研究の進展に伴い,この標本が参照,検討される機会が何度もおとずれ,ラベルが付け加わっていくことになると思われます.
期間:2012年9月8日〜11月4日
沢田佳久(自然・環境評価研究部)
「フロアスタッフとあそぼう」のイベントをみなさんはご存知でしょうか?
毎週土曜日、日曜日、祝日の午後3時からは、工作やお絵かきなどの楽しいイベントを行っています。
今回は、15日(土)16日(日)17日(月・祝)に行われました「画はくの日」をご紹介しましょう。
画はくの日は、博物館の展示物を見ながらのお絵かきです。
9月のテーマは、4階ひとはくサロンで行われている「昆虫少年のじゆうけんきゅう」
昆虫を愛する少年・少女の創意と愛情あふれる作品の数々を展示しています。
まずは、みなさんに質問です!
「知ってるセミの名前をおしえてね」
兵庫県のセミ13種、ヤママユガ9種の標本も展示しています。
展示を見ながら、さぁ〜おえかき、はじめましょう♪
「昆虫少年のじゆうけんきゅう」の展示は、10月14日(日)までです。
ぜひ、少年たちの研究成果をご覧ください。
スタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。
笹山由利子(フロアスタッフ)