前回は森の中で見かけた果実を紹介しました。次はなかなか森の中では姿を見ることができない哺乳類の紹介です。
ダナムバレーの森の朝はボルネオテナガザルのモーニングコールから始まります。三日目の朝は宿舎のすぐ近くでテナガザルの歌声が聞こえました。朝の観察会では、樹高60mはありそうなKoompassia excelsaの大木でボルネオテナガザルのペアを観察することができました。
夜になると宿舎の開けた場所の草を食べにスイロク(サンバー)という大型のシカがやってきました。
撮影:安間さん。
朝になるとこんなお土産が残っていました。ニホンジカの糞と比べるとかなり大きいです。
川にかかるつり橋を歩いて行くと、橋の上にこんなものが落ちていました。
ジャコウネコの仲間(パームシベットかな?)のウンチです。日本で見られる動物だと、ハクビシンの仲間の動物です。茶色の塊はアカテツ科の種子で、緑色は消化しきれなかった果実の残りです。
この写真を撮影後、何も考えずにウンチに手を伸ばし、種子がいくつ入っているのか数えようとしたところ、「ウンチさわるの!?」と子供たちから思いっきりひかれてしまいました…。君たちシベットコーヒーなる高級コーヒーを知っているかね?
夜の観察会では、ねぐらから出てきて、活動を開始するオオアカムササビに出会いました。しばらく待ってみましたが、滑空するところを見ることはできませんでした。
次回は鳥類を紹介する予定です。
自然・環境マネジメント研究部 北村俊平