人と自然の会クラフトクラブの3月例会は杉原紙の里を訪ねました。
3月13日(土) 朝から雨模様の中、10時に博物館を3台の自動車に分乗して出発、中国自動車道滝野社ICから岩座神(いさりがみ)棚田に到着。鎌倉時代に作られたといわれる石垣の棚田の景色は、日本の棚田百選に認定されており、その美しさは西日本一とも言われています。秋には刈り取られた田んぼをステージに見立てて、棚田コンサートも開かれています。
水を張るころにもう一度訪ねたい この岩座神地区にある、簡素でひなびた五霊神社の郷土記念物ホソバタブ3本は兵庫県内では、第1・2・3位と言われる大木です。ゆっくりと散策してきました。 現地で合流組とあわせて12名で、道の駅R427かみでレストラン車留満(しゃるまん)で昼食、ここでは多可町の特産「播州百日どり」が名物、みんなで地鶏の味を噛み締めました。 杉原紙研究所は道の駅と杉原川を挟んで隣接しています。 多可町で杉原紙を漉き始めたのは七世紀奈良時代後半と推定されています。大正時代には一時紙漉きが途絶えました。しかし、昭和45年に地域のお年寄りにより復活したのです。原料は楮(コウゾ)です。楮から杉原原紙になるまでには12の工程があります。1楮刈り、2楮蒸し、3皮はぎ、4黒皮とり、5川さらし、6釜だき、7楮みだし、8紙たたき、9紙漉き、10圧搾、11紙干し、12選別、以上12の工程を経て始めて杉原和紙になるそうです。 原料の楮は現在は他県産や輸入物も使用しているそうですが、出来上がりの色が地元産のものと比べると異なるので、将来的には地元産の材料で賄うよう準備を進めているそうです。
黒皮取り
さらされた材料 水を張った大きな漉舟に、紙たたきでほぐされた楮とサナ(トロロアオイから取る)が入れられており、6人一チームでそれぞれオリジナルの紙を作りました。それぞれ思い通りの色を着色することも出来ます。 指導員の説明を聞きながら・・・チャレンジ これまで牛乳パックを使って紙すきをしたことはたびたびありますが、本格的な紙すきの体験は貴重なものでした。今後、クラフトクラブのメニューに変化があるでしょうか?ご期待下さい。 北方唯男 (NPO法人 人と自然の会)