冬らしい寒さが続きました.
今朝も気温が低く,深田公園の水辺のグチョグチョ地帯にも立派な霜柱ができていました.さすがにほとんど虫の気配がありません.
冬にはオオタコゾウムシが活動するので,クローバーに食痕でもないか探してみました.するとクローバーではなくキク科植物のロゼットに丸い食痕があるのを見つけました.
葉をめくってみると,ふふふ,やはりヤサイゾウムシの幼虫です.まるっとお見通しだ!
まだ5mmほどの,かなり緑がかった体色い個体です.同じ株でたぶん兄弟の3匹を発見.
飼育は簡単ですが,しばらく泳がすことにして,1匹だけ液浸標本に.
ヤサイゾウムシは南米産原産の進入種で,無農薬栽培や家庭菜園では重要害虫です.キク科,セリ科,アブラナ科,ナス科等々広範な植物を加害します.
そもそも和名が[ヤサイ]て! 白菜も小松菜も人参もなんでもOK.鍋の季節に活躍するオールマイティーの野菜食いなのです.玉葱や柿も食べるそうです.
ヤサイゾウムシは,いわゆるゴンドワナ系の系統に属します.日本のゾウムシの中では異色な存在です.成虫の外見的では[角刈り]っぽい前胸背がエキゾチックな雰囲気をかもし出しています.
今回もプルプル3D付き↓.
昆虫共生・沢田佳久