さて、河南堂珍元斎でございます!本日のお話は芭蕉さんとカエルでございます。
芭蕉さんと家にカエルという話ではなく芭蕉さんのあの有名な句「古池やかはづ飛び込む水の音」のかはづ=カエルのおはなし・・・。
10月3日伊丹にあります俳諧の文学館、柿衞(かきもり)文庫で企画展「芭蕉 新しみは俳諧の花」展がはじまりました。
さて、月日はずーっとさかのぼり、今年の夏、7月のこと。太田英利研究員と珍元斎は、柿衞(かきもり)文庫と大阪芸術大学と組みまして、この「芭蕉展」に向けたワークショップをすることになったのでございます。(この企画なんと文化庁の補助金がつきました!)
それは、芭蕉さんのよんだ「古池や・・・」に登場するカエルをテーマにした2つのワークショップ。
1つは、俳人の木割大雄さんと太田研究員のコンビ。
子どもたちが生きているカエルをさわって体感したのち、「古池や・・・」の句を短冊に自由に表現する講座。 もう1つは、大阪芸大の堀野利久さんと珍元斎のコンビで、芭蕉さんがカエルの句をよんだ「蛙あわせ」の場面を再現した講談を子どもたちが聞いて体感したのち、カエルの焼き物をつくり大皿に盛るというもの。
第1弾はカエル短冊から。7月7日、場所は稲野小学校と鈴原小学校。柿衞(かきもり)文庫の今井美紀館長、木割さん、太田研究員、珍元斎の4人が登場し、カエルまみれの戦いの火ぶたは切って落とされたのございます。
まずは、太田研究員によるカエルの生態を解説。なんと世界には4500種のカエルがいるとのこと 。
そのうち日本は40種。うち半分が沖縄。やはり琉球は多様な自然があるんですねえ。
カエルは環境の変化に弱く、伊丹にも昔はいっぱいいましたが、だんだん減っていて、今回捕獲したトノサマガエルとヌマガエルは道場町でとってきたもの。夜中に田んぼに入って捕獲中、不審者と思われた・・・などのエピソードを交えながら、子どもたちに楽しくわかりやすく語りました。
そして、いよいよカエルさんをさわります。
珍元斎がケースにはいったカエルさんを解き放ち、子どもたちは大騒ぎ、カエルはさわられ、キャーキャーいわれ、えらいこっちゃ!って感じです。 おそるおそるのぞく子。顔にのっけてふざける子、まったくさわれず見るのもいやで衝立にかくれる子・・・みんなそれぞれいろんな反応です。
散々さわったあと、いよいよ木割さんの指導で、短冊にいろんな絵や文字で「古池や・・・」をかいていきます。
みんな夢中で縦のものや横のもの、多様な作品ができました。カエルさんはというとぐったり、うんざり。 でもカエルさんのおかげでたのしいおもしろい作品ができました。
大活躍のカエルさんはこの日ちゃんともとの道場町の家へ無事カエルことができましたので、ご安心をば・・・つづく・・・・