梅雨明け間近。蒸し暑い毎日が続いています。
さて、ふと深田公園を見下ろすと、3羽のハシボソガラスが噴水プールにやってきました。1羽だけ大きかったので、親子かもしれません。そして何度もためらいつつプールにどぼんと入りました。
別に珍しくない光景です。黒い色は光を吸収するので、カラスはさぞかし暑いだろうといつも思います。
でも太陽に暖められた噴水プールの水は、涼をとるというよりはむしろ熱いのではないでしょうか。
試しに水温を計ってみました。36.5℃。熱いというほどではありませんでしたが、外気温は32.5度。外のほうがやや涼しいようです。
そこで遅ればせながら、ようやっと気付きました。このカラスたちは、気化熱を利用しているのでした。
気化熱は、水が気体になるときににうばわれる熱のことです。つまりぬれた羽がかわくときに、表面の熱が少し下がります。ちなみに手元の乾湿計の湿度計は、27.5度でした。改めてずいぶ違うことに驚きました。
『カラスの行水』 カラスたちは、ちょっと水に入っただけでさっさとどこかへ行ってしまいました。
(自然・環境マネジメント研究部 遠藤菜緒子)