先日、兵庫県立大学 大学院生の渡辺さんが、小さな雪だるまを持ってこられました。山仲間の山口さんが、1/12に神戸市北区有野町唐櫃 逢ヶ山西面(標高680m位)、ヒノキ植林帯ジグザク道傍の雪の上で発見されたようです。
写真2:発見時の様子
雪だるまを溶かしてみると、中から綺麗な蛙が出てきました。ニホンアマガエル成体の雄です。きっと冬眠の途中で、何らかの拍子に冬眠場所から出てきてしまって、そのまま雪だるまになってしまったのでしょう。
昼間の暖かな日差しに誘われて、思わず冬眠場所から出てきてしまったのでしょうか?それとも、木の洞(うろ)や樹皮の中で冬眠していたのに、風で吹き飛ばされてしまったのでしょうか??雪から出てきたその姿は、ほんの少し前まで生きていたような、つややかな様子でした。
写真5:ほんのさっきまで生きていたような綺麗な姿
カエルは、産卵期になると田んぼなどの水辺に集まってきますが、それ以外の時期にはどこにいるのか、実はあまりよく分かっていません。ですので、今回の発見は数少ない貴重なデータと言えます。今回みつかった場所の周辺には水辺がないということなので、産卵場所の水辺から冬眠するためにこの場所まで移動してきたのでしょう。
(自然・環境マネジメント研究部 田口勇輝)