姫路市在住の方から、川の中に生えていた植物の同定を依頼されました。生の植物を送ってくださいましたが、見たことのない植物でした。よくよく調べてみると、特定外来生物に指定されている「ミズヒマワリ」であることが分かりました。
「特定外来生物」とは、外来生物法に基づいて指定された、日本の自然環境を脅かす生物です。皆さんもご存じのブルーギルやアライグマ、ホテイアオイなどがあります。これら特定外来生物に指定されている動植物を許可なく飼育したり、ほかの場所に移動させたりすることは法律で禁止されています(ひとはくはミズヒマワリについては環境省から許可をとっています)
10月12日、現状を確かめるために現地調査をおこないました(写真2)。現地では、所々に生えていましたが、このまま放っておくとどんどん広がっていくように感じました。姫路市の自然環境に詳しい方数名に尋ねてみると、姫路市内ではいくつかの川にミズヒマワリが広がっているとのことです。
また、ミズヒマワリの花をよく観察すると、白い花冠のように見えていたものは(画像1)、めしべであることが分かりました(画像3)。
ミズヒマワリはかわいらしい花をしていますが、取り除こうとするとかえって、ちぎれた所から根を出し(画像4)、すぐ増える厄介者です。琵琶湖では除去作業は根が伸びにくい真冬にしているそうです(さむそう〜)。
皆さん、見つけてもちぎってほかの場所に捨てたり、持ち帰ったりしないようにしましょう。
自然環境評価研究部 山本伸子