2008年9月下旬、キリンビアパーク神戸のビオトープ池にカンテンコケムシ(Asajirella gelatinosa)(Oka, 1891)が出現しました。当館では、2001年からこの池の調査を行っていますが、出現が確認されたのは今回がはじめてです。本種は1891年に東京大学キャンパス内の三四郎池で発見され、新種として記載されました。よく見かけるオオマリコケムシとは違い、由緒正しい日本在来のコケムシです。アジア地域の固有種らしく、兵庫県版レッドデータブック2003でBランク、環境省レッドデータブックでは準絶滅危惧種とされる希少種でもあります。
持ち帰ったカンテンコケムシは10月11日(土)まで生きていれば、オープンセミナーで公開します。
(自然・環境評価研究部 佐藤 裕司)