森でゾウに出くわすのは危険です。これまでのボルネオジャングル体験スクールで
は、フンをみつけるだけで、ゾウの存在を感じてわくわくしていました。
ところがなんと今年はジャングルに着く前にゾウの群れに遭遇してしまったのです。
 ダナンバレー自然保護区に向かうバスに揺られて2時間くらいたった頃、安間先
生が言いました。
「道ばたにゾウのフンが落ちているよ。まだ新しいから、近くにいるかもしれない。」
陽は傾き、みんな疲れてうとうとしています。
しばらくすると前の車が停車し、レンジャーが降りて左側を指しました。そちらを見
ると、なんと、ゾウのおしりが森の中に消えていくではありませんか。
すごい!さらにバスで先を急ぎます。みんな落ち着かず、窓の外をきょろきょろ。あ
きらめかけた頃、また前の車がスピードをゆるめ、止まりました。
「あっ、ゾウがたくさんいる!」
ゾウたちは名残惜しそうに草を食べながら、じりじりと森の方に移動していきます。
親子のゾウもいました。参加者全員が見守る中、すべてのゾウが森の中に消えてい
きました。
                  半田 久美子(自然・環境評価研究部)


(写真1:アジアゾウ)
 ゾウの歓迎による大興奮で始まったジャングルスクール、その後の様子は「ファー
ブル大作戦!」や「ひとはくフェスティバル」にてごらんください。




(写真2:参加者)

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