昨年の暮に姫路市の前川さんが山道でツチノコを発見したというお電話がありました。写真を送っていただくと胴回りが太くて、全長が75cmと大物。確かに、聞き伝えられるツチノコに似ています。本州にはヘビが8種類しかおらず、体型から考えるとマムシだろうと思いました。が、マムシは大きくなっても60cm程度なので、どこか様子がおかしい点が気になりました。
前川さんのご自宅に伺い、直接確認させていただくとやっぱりマムシではありません。私もこれまで見たことがないヘビだったのですが、調べてみるとパプアニューギニアあたりに生息している“ボア”の仲間のようでした。見た目では、バイパーボアというヘビに一番似ているように思います。
頭が砕かれて死んでいた、ということですが、なぜ山道で見つかったのでしょうか。ペットとして飼いきれなくなり頭を砕いて捨てた、というのが私の推測です。最近、「リョーハ」(両爬:両生類と爬虫類)という名前が有名になるくらい、海外の両生類と爬虫類をペットとして飼うことがブームになっているようです。両生類では、ペットのカエルを捨てることでツボカビ(両生類の伝染病)が広がってしまうといった大きな問題もあります。きちっとしたマナーのもとで、生きものを飼育していただけるといいのですが。