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皆既月食のコマ送り

2014年10月15日
一つ前の投稿では写真で皆既月食の様子をお届けしましたが、さらに枚数を増やしたものでコマ送りを作ってみました。

 特別なソフトではなく、PCに標準(?)でついてくるムービーメーカーで、写真をつないで動画にするだけの操作です。細かい設定や修正等はしていませんので、見やすさはさほどではありませんが、雰囲気だけお届けできれば^^;
 


 次のファイルを開くかダウンロードして再生してみてください。

  moon.wmv

 
 
平成26年10月8日(水)
                     17:52 頃オレンジ色の月が昇りました 夕方 満月が昇り始めました。 低い位置にある時は結構赤味の多い印象でした。


 
 その後18時10分過ぎくらいから部分的に地球の影で月が食われていきました
                18:18~18:33 頃moon02.jpg
                18:40~18:43 頃moon03.jpg
                18:50~19:10 頃moon04.jpg 少しずつ少しずつ左の下の方から食われていき、19時40分頃には全部食われてしまい(皆既月食)、光り輝く満月は、赤銅色かオレンジかピンクか、そんな色に見えました。なのでBloodMoonと呼ばれることもあるそうです。
                19:18~19:41 頃moon05.jpg
 そしてゆっくりと、同じ時間をかけて元の月が姿を現してきました。
                21:09~21:14 頃moon06.jpg
                21:22~21:30 頃moon07.jpg
22時前には元の満月になったとさ(^^)

                        21:47 頃IMG_1000.JPG
次回日本で皆既月食が観察できるのは、来年の4月4日だそうですよ。

KAOKAO.jpg
生涯学習課



おまけ

今夜.....空をみあげて

2014年10月 8日
いよいよ今夜

皆既月食  観察できるといいですね....  18時過ぎから

http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2014/lunar-eclipse.html(外部サイトへリンク)

生涯学習課

10月のKidsサンデーが10月5日に開催されました。
南の方からだんだん台風が近づいてきて、
ご来館予定の皆さんは大丈夫かしら...と心配していましたが
元気なキッズたちが遊びに来てくれました。
お足もとが悪いなか、ありがとうございました!

<自然ってすごい!~ひっつきむし☆ラボ~>
植物はかせと3種類のひっつきむしのひみつをさぐりました。
141005kidssunday (7).JPG 141005kidssunday (2).JPG

141005kidssunday (3).JPG 141005kidssunday (8).JPG


<展示室ツアー『海の仲間たちツアー』>
クジラ、サメ、ウミガメなどステキな海の生きものたちの楽しいクイズに挑戦。
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<フロアスタッフとあそぼう『六角パズル』>
ふしぎ!くるくる絵が変わるパズルを作りました。
141005kidssunday (11).JPG 141005kidssunday (12).JPG
141005kidssunday (13).JPG 141005Kidssunday(17).JPG 

<サイエンスショー『スーパー飛行機作り』>
割りばしと紙だけでできた、ビューンとよく飛ぶ飛行機を作りました。
141005kidssunday (4).JPG 141005kidssunday (14).JPG


<パネルシアター>
今の季節にぴったりの『さるかにがっせん』のお話。
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<自然ってすごい!~ひっつきむし☆プレイルーム~>
ひっつきむしで布に絵や名前をかいてワッペンを作りました。
141005Kidssunday(18).JPG 141005kidssunday (1).JPG

マネキンが来ている服(ズボン)についたひっつきむしを数えたら...
時間内にみんなに数えてもらっただけでも3000コ以上ありました!
(これは「アレチヌスビトハギ」の生えている草むらを3分間歩いたらついたものでした。)
141005kidssunday (16).JPG 141005kidssunday (6).JPG
皆さんのまわりにはどんなひっつきむし=ひっつくタネが見られるかな?
服はとるのが大変なので、お家の人に布をもらってさがしてみるといいかも!

ここで大事なお知らせです☆
来月、11月2日(日)はKidsサンデースペシャル2014を開催します!
いつもよりたくさんのプログラムを用意して皆さんをお待ちしています。

夏休みに大好評だった『むしむしたいけん』や、プラネタリウム☆も登場予定!
プログラム詳細は決まり次第、ホームページなどでお知らせします。
141005kidssunday(19).jpg 141005kidssunday(20).jpg

キッズの皆さん、秋の毎日を元気に楽しみましょうね!

              (たかせゆうこ/キッズひとはく推進プロジェクト)

ユニバーサル・ミュージアムをめざして58

 

誰が美しいと決めるのか?-2

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

 

 Inclusion through Design_FP.jpg

  ジュリア・カセムさんの『「インクルーシブデザイン」という発想:排除しないプロセスのデザイン』という本を読んで、インクルーシブ・デザイン(この本では、分かち書きのない「インクルーシブデザイン」)やユニバーサル・デザインについて考えたことを書いています。

 

☆   ☆

 

 もうひとつ。この本を読んでいて、これは何か変だと感じたことがありました。それはデザイナーとデザイン・パートナー(ここでは障がい者や高齢者)が、共同してものを創っていく(219ページから221ページ)という発想です。

 

 誤解しないでほしいのですが、デザイナーが美的感覚や創造力を生かし、障がい者や高齢者が自分の経験を生かすというのは、まさにインクルーシブな協働です。デザイナーが美的独善に陥(おちい)る愚を防げますし、デザイン・パートナーは積極的に創作に貢献できるのです。ただこのことを、さらに突っ込んで考えてみると、例えばデザイナーが障がい者だったら、どうなるのだろうと思ってしまうのです。

 

 もしデザイナーが障がい当事者だとしたらどうでしょう? その場合は、デザイン・パートナーはデザインだけに没頭するデザイナーの頭を冷やすことが求められるのでしょう。そうでないと、その障がいのあるデザイナーは自分にだけ便利なデザインをしてしまうかもしれません。自分の思いだけで良しとしてしまうのでは、インクルーシブなものはできません。感覚の違う人たちがグループになり、コミュニケーションしあい、協力しあうことで、より使い勝手のよいものができあがる。そのことの方が重要なのだ。つらつら、そんなことを考えました。

 

 カセムさんの言うデザイナーとデザイン・パートナーは、健常者と障がい者や高齢者のことです。イギリスではデザイナーの60パーセントが40歳以下の青年で占められている(198ページ)そうです。デザイナーにこっそり潜む障がいがあっても(人には自分でも気が付かない障がいがあるものです)、その障がいは、まだ目には見えないでしょう。そしてユニバーサル・デザインやインクルーシブ・デザインの利用者は、デザイナーの生きる世界の「外側」にいる障がい者であり、高齢者です。カセムさんも、この思考の罠(わな)に捕まっているのかもしれない。そんな気がしました。

 

☆   ☆

 

 デザイナーは単なる技術者ではない。美的な感覚と感性がためされる芸術家です。わたしは霊長類学という、70パーセント理系、30パーセント文系の人類学(もちろん、研究者によって見方は異なります)を専門にしているので、わかる気がするのですが、デザイナーにとって審美性とか美的感覚は、とても大切なものなのです。

 

 わたしには、仕事をする上では美よりも真理が重大事です。しかし、カセムさんにとっては真理よりも美が重大事なのかもしれません。ただし、真理と美は介在するものが違います。つまり、「真理」は文化や時代性といったものに影響を受けない(はずの)ものですが、「美」は文化によっても、また時代によっても変わるのです。先ほど「判断する基準」について書きましたが、ここでも同じことを言います。何を美しいと感じ、何を醜いと感じるのかの基準を示さないと、わたしのようなデザインのイロハも知らないシロウトは戸惑うばかりなのです。

 

 わたしは、「人(あるいはヒト)に理想の姿などはなく、時代と場所に応じて多様に変わる『人(あるいはヒト)像』だけがある」のだと思っています。そのように仮定して、ものごとを考えています。この考え方から、多様な人(あるいはヒト)を生かすためにはどうすればよいかと考え、ユニバーサルな物事の発想を探ってきたのです。その上で問いますが、では障がい者スポーツに使うスポーツ義足やスポーツ車イスやチェアスキーは、はたして美的でしょうか。かっこう良く、機能的です。わたしなど、スポーツ車イスやチェアスキーが乗りこなせたら、世界は変わるだろうなと思います。しかし、「美的」というのとは違うと感じるのです。

 

 もちろん「美的」だと感じる人もいるのでしょう。人によって感覚は違うのが当然です。そんな感覚の違いは、使用者(=障がい当事者)によってもあるはずです。例えば男女には感性に差があるでしょう。育ってきた環境も影響します。年齢も違います。障がいの種類も違います。視覚障がい者と失語症者では、美しいと感じる内容が大きく違って当然です。そんな多様な人びとがいるのだから、その人たちには、使い勝手だけではなく何を美しいと感じるか(あるいは、感じないか)を、当事者にこそ選ばせてほしい。そう思いました。デザイナーは創意を発揮した提案ができます。しかし、デザイナーは必ずしも障がいの当事者ではありません。だからこそ、インクルーシブ・デザインにはデザイン・パートナーが必要だと発想したのではなかったのですか。

 

 違うでしょうか?

 

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館
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