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「西武庫公園ホタルの会」さんからのお誘いで,尼崎市の西武庫公園で開催された「第13回ふれあいひろば武庫21(武庫まつり)」に出展させていただきました。

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このイベントは,市民運動武庫地区推進協議会が主体となって,武庫地区管内の各種団体・事業所・各機関が連携し,毎年開催している武庫地区でもっとも大きなお祭りです。当日はからっと晴れた絶好の行楽日和。午前9時すぎに私たちが会場に到着した時点で,会場はすでにたくさんのひとたちで賑わっていました。さっそく移動博物館車「ゆめはく」の荷台を開き,セッティングにとりかかります。


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今回のメインの出し物は「葉っぱデザインルーム」。科学コミュニケーター・高瀬による発案です。男の子・女の子のイラストが描かれている台紙に,いろとりどりの落ち葉を貼り付けて,世界にひとつだけしかないお洋服をデザインしよう,というものです。前もって深田公園で集めておいた落ち葉を並べて,さあ準備完了。モミジバフウ,ソメイヨシノ,トウカエデなどの紅葉と,シラカシやセコイアなどの青々とした葉の対比が鮮やかです。


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それだけではさびしいので,「ゆめはく」の中にも展示をセッティングします。虫眼鏡で葉脈を観察できるコーナーや,色見本と落ち葉を比べてみるコーナーなど。
そうこうしているうちにお客さんたちがやってきました。展示ブース周辺はあっという間に大賑わいです。


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子どもたちの力作の数々。私たちでは思いもつかない視点でのデザインが目を引きます。シラカシのどんぐりやセコイアの葉をそのままアクセサリーとして使うセンスには脱帽しました。

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会心の一作を片手に。トウカエデの葉のシックな赤紫色が良い味を出しています。筆者はこの色は大好きなのですが,今日は何故かあまり人気がありませんでした。採集したときよりも若干色がくすんでしまっていたのが良くなかったか?反省です。

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「ゆめはく」車内もなかなかの盛り上がりでした。特に虫眼鏡コーナーが大人気。みんな熱心に葉を観察しています。


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結局,この日は600人ほどの方々がいらっしゃる大盛況となりました。植物の名前に興味がある様子のお客さんも多かったので,次にこのイベントを行うときは,研究員による葉っぱのミニ観察会も一緒に開催してもいいかもしれませんね。乞うご期待!
みなさん,ありがとうございました!!

(自然・環境再生研究部 大谷 記)






去る10月15日、ひとはくにあるタレントさんがご来館されました。

急いで展示室に向かうと・・・


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むむむ!?


ド派手な背広を着たおじさんがいる!!(@○@)
その隣にも見覚えのある後ろ姿が!


正解は...


関西テレビ「よ~いドン!」の取材でひとはくを訪れた、タレントの円広志さんでした!



ちなみに、円さんの隣に居るおじさんは我らがひとはくの古谷裕研究員です♪
タンバティタニスについて、解説をしてくださいました。

円さんの厳しいツッコミ!?もあったりして、和やかな雰囲気で撮影が行われていましたよ!

 

放送は11月2日(月)、3日(火)のいずれかの予定です。

関西テレビ「よ~いドン!」 9時50分~11時15分
※都合により放送内容が変更される場合もあります。
放送されるかどうかは当日までわからないとのことですのでご了承ください!




フロアスタッフ たにぐちはるな

10月24日(土)ひとはく探検隊をおこないました。

今回は「どんぐり拾いにいこう!」

おとなもこどもも大好きなどんぐりを、深田公園へ探しにでかけます!

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今日の隊長、植物博士の高野(たかの)研究員です。

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公園の木々も色づき、すっかり秋のよそおいです。

今年はシラカシが鈴なりに実っています。

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ここにも!あそこにも!
みんなのどんぐりバックは、どんぐりでいっぱい☆

 
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どんぐり以外のものも発見!こちらはキノコかな?おおきなカマキリもいました!


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たくさんのおみやげを持って帰っていただきました。

ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!!

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くわしい報告書はただいま鋭意作成中です☆
完成しだい4階ひとはくサロンに貼り出しますので、ぜひ見にきてくださいね!


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次回のひとはく探検隊は、「きのこGETだぜ!」です。
ポスターはこちら

11月はきのこのベストシーズン!きのこ探しにでかけましょう♪

みなさまのご参加、お待ちしております☆彡

 

フロアスタッフ かどはまえりこ


 今年もオリオン座流星群の季節がやってきました(^^)/
 みなさん、夜空を見上げられましたか? 少~しPM2.5か何かの影響で、もやがかかったような雰囲気も漂っていますが、なんとかオリオン座は見えました ↓



 そして、撮影することおおよそ1時間(2015/10/23 03:40~04:56)
 流れ星を目視できたのは.....1個だけ(‥;) 証拠写真はゼロでした。

 ちにみに、画面右の方にある赤い軌跡は人工衛星か何かのモノと思われます。


 流星群の極大日は過ぎても、流れていれば見えます☆彡

 今夜流れ星に願いを......(^^)/


ユニバーサル・ミュージアムをめざして70

河合雅雄さんがおっしゃったこと


三谷 雅純(みたに まさずみ)



 今年(2015年)のノーベル生理学・医学賞に大村 智(おおむら さとし)さんが決まりました。アベルメクチンという物質を発見され、製薬会社といっしょに、アベルメクチンを基にしたイベルメクチンという似た名前の薬を開発されたそうです(ややこしい!)。Wikipedia によれば、イベルメクチンはリンパ系フィラリア症の特効薬だそうで、アフリカや中米、南米の国ぐにで駆虫薬として投与され、毎年およそ2億人もの人びとの生活を守っているそうです。

 リンパ系フィラリア症は、別名ゾウ皮病とも呼ばれています。「皮膚がゾウの皮のようになる病気」です。何とも、おどろおどろしい名前です。カメルーンで親しくしていた知り合いの奥さんは、首が腫れていたので、いつもスカーフで隠していました。また別の男性――この人はそれほど親しくはありませんでした――は股(また)のリンパ節に寄生されて、片足が木の幹のように膨れあがっていました。リンパ系フィラリア症ではなく、同じ仲間の寄生虫であるロア糸状虫症だったと思うのですが、調子が悪いとおっしゃるムスレムのお爺さんは、顔をのぞき込むと眼球に糸状虫がいるようでした。

 大村さんの研究は、このようなアフリカや中南米ならどこにでもある、そして人びとの生活を台無しにしてしまう寄生虫病を防いだのです。わたしも、アフリカでは確かノテジンというフランス製の薬を週に一回一錠服用して、糸状虫の寄生を防いでいた憶えがあります。

☆   ☆

 この「ユニバーサル・ミュージアムをめざして」とノーベル生理学・医学賞の大村 智さんが何の関係があるのかと思われでしょう。実は人と自然の博物館名誉館長の河合雅雄(かわい まさを)さんがアフリカ中央部のカメルーンという国で、マンドリルというサルや、その他の樹上性霊長類の調査を指揮しておられた頃、ロア糸状虫症(=ロア・フィラリオシス)という小さな白いミミズのような寄生虫に感染されたことがありました。それを大村さんのノーベル賞受賞で思い出したのです。わたしは大学院生として、河合さんのカメルーン隊に入れてもらっていました。

 リンパ系フィラリア症とロア糸状虫症は別の寄生虫病ですが、フィラリアという同じ仲間の虫(糸状虫:しじょう・ちゅう)が寄生してかかる病気です。河合さんは日本に帰ってからロア糸状虫が見つかると、たくさんの原稿用紙を抱えて入院されたと記憶しています。ロア糸状虫の駆虫をしている間に、貯まった原稿を書いてしまおうとされたようです。

 河合さんは、精神的にタフでした。

 決して健康体というわけではありません。しかし、精神的にはタフでした。

 「河合雅雄さんが健康体ではなかった」などと書くと、このブログの読者には驚かれる方がいるかもしれません。しかし、健康体ではなかったことは、すでにご自身がいくつもの本に書いていらっしゃることです。秘密でも何でもありません。河合さんは小学校3年生の時、小児結核にかかったそうです。その結核のために片肺が潰れてしまいました。そのために体が弱かったのです。河合さんはわたしに、「片肺飛行の身体障害者だと申請をしていたら、もう少し税金が安くなったかなあ」と、笑いながら、冗談口で言っておられました。「片肺飛行」とは、エンジンが片方、止まってしまった飛行機ということです。

 療養で良くなっていたのですが、大学生になった時、結核は再発し、兵隊に行かずに篠山の家で療養されたとおっしゃいます。その療養生活のせいでだと思います。河合さんは小さな動物をかわいがり、飼っておられました。しかし、動物を飼っていたことの意味が、病気の経験のない方には通じないことがありました。

 人と自然の博物館でされた講演で、療養中にかわいがっていた小鳥を圧死させてしまったことがあると話されたことがあります。よく慣れた小鳥だったそうですが、背中で遊んでいて、急に河合さんが寝返りをうったために、背中と布団に挟まれて圧死してしまったのです。

 それを聞いた聴衆は河合さんのおっしゃっていることの意味がわからないという雰囲気でした。気まずい空気が流れました。

(あの偉い河合先生がおっしゃっているのだから、きっと大変なことに違いない。しかし、小鳥を殺してしまったことのどこが、それほど大変なのか、さっぱりわからない)

 河合さんは反応のないことに一瞬とまどい、しかし、気を取り直して講演を続けられました。講演会の最後には、何事もなかったように安心して、皆さん、拍手をしていました。

 今では有名になりましたが、河合雅雄さんが童話を書くときのペンネーム「草山万兎(くさやま まと)」は、ウサギの行動観察したことが由来だと伺っています。当事、大阪市立大学に勤めていた梅棹忠夫さんが河合雅雄さんの病気のことを知っていて、療養中の篠山の自宅でウサギを飼って、学問としてウサギの行動観察をするように勧めたのだそうです。

☆   ☆

 わたしが脳塞栓症になって以後、河合さんはよく「柳に風」の話をして下さいました。

「ヤナギは強い風が吹いても折れることがない。風を受けて流すからや。風に刃向かって行ったのでは、ぽきっと折れてしまう」

 これは、わたしや河合さんは体力がないことをよく自覚して、休む時には休む。そのことが大切だと言われていたのだと思っています。場合によっては諍(いさか)いに巻き込まれることもあるかもしれません。そんな時は「よく吹く風だ」と受け流しておくのが良い。そう言われていたのだと解釈しています。

 事実、河合さんは、今では90歳を超えておられます。

「伊谷(純一郎)は亡くなった。川村(俊蔵:しゅんぞう)も亡くなった」

 伊谷純一郎さんは、わたしの学部時代の、もうおひとりの恩師です。川村俊蔵さんは、直接、教えを受ける機会はありませんでしたが、(インドネシアの)スマトラ島の調査では大変に有名な方です。このコラムにも何度かご登場願ったかもしれませんが、川村さんの大学院生だった方が京都大学を定年退官された渡邊邦夫さんです。わたしは川村さんにはお世話になる機会がありませんでしたが、その代わり渡邊邦夫さんとはジャワ島のパンガンダラン自然保護区にご一緒して、病気をしてからも、調査に連れて行ってもらいました。

 伊谷さんと河合さんは仲が良かったのですが、河合さんによると、性格はずいぶん違ったそうです(わたしは学部学生という立場でしたので、伊谷さんには、河合さんに接したように親密に振る舞うことはありませんでした。わたしが人と自然の博物館に来たのは、伊谷さんにお誘いいただいたからです。河合さんはその後に館長として来られました)。

「伊谷はイラチや」
「思い込んだら、我慢できんのや」
「(病気の)経験がないので、ちょっとしたことでシュンとなる」

 伊谷さんは体力があったが、「柳に風」と受け流すことができず、ぽきっと折れてしまう。そんなことをおっしゃっていたのです。そういえば伊谷さんには、うつの時がありました。

☆   ☆


「伊谷は亡くなった。川村も亡くなった」

 同僚が亡くなるというのは心細いものです。河合さんでも諍(いさか)いに巻き込まれることがあったに違いありません。しかし、体力がないことを自覚して「柳に風」と力を受け流し、決して折れることはありませんでした。90歳を超えた今でも活躍しておられます。

 わたしは先日、61歳になりました。


KAWAI_Masawo_90_years_old.jpg90歳のお祝いの席で 左から、わたし、中川尚史さん(京都大学)、奥さま、河合さん 
/三浦慎悟さん(早稲田大学)が撮って下さいました。

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(1) 梅棹忠夫(うめさお ただお)さんは国立民族学博物館の初代館長でした。

(2) 伊谷純一郎さんは京都大学理学研究科で教員をなさり、その後、人と自然の博物館の準備室長をなさいました。言うならひとはくの第ゼロ代館長です。

(3) 川村俊蔵さんは大阪市立大学で動物行動学の教員をなさり、京都大学霊長類研究所でアジアの霊長類の行動を研究なさいました。

三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

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