| 交通アクセス | サイトマップ |
文字サイズの変更

ご利用案内

交通アクセス

利用案内(観覧料金)

団体でのご利用

バリアフリー情報

ひとはくの展示

セミナー情報


ひとはく活用術

移動博物館車 ゆめはく

ひとはくセミナー倶楽部

ひとはく新聞ハーモニー

恐竜化石

ひとはくKids

行政や企業の方へ「シンクタンク事業」

学校関係者の方へ「学校教育支援」


   ボルネオジャングル体験スクール事業の総括として、卒業生や関係者が一堂に会し、事業の成果や課題を共有することで今後の新たな方向性を探るとともに、親睦や交流を深める場として、また、永年にわたり当事業実施運営に絶大なご支援ご協力を賜った方々に対し感謝状を贈呈し、その功績を讃え感謝の意を表するつどいスペシャルを開催しました!
   当日は、神戸市内でボルネオ・ジャングルスクール卒業生の懐かしい面々が顔を合せました。
 第1回目の卒業生から15回生までの卒業生と保護者の方々を含め多くの参加者がありました。
 また、ボルネオ・ジャングルスクールでお世話になったマリアッティ教授、ノー教授、安間先生をはじめ日本教育振興財団宮木様にもお越しいただきました。

第1部 感謝状贈呈と記念講演

  DSC_8649.JPG Z.JPG 
     主催者挨拶  中瀬勲 館長                 来賓・主催者等紹介 

  hiyousilyou.JPG yasuma.JPG
                     感謝状贈呈(兵庫県教育委員会から) 

  kawaikouen.JPG marikouen.JPG                           
   記念講演  河合雅雄 名誉館長               マリアッティ 教授

  iwatuki2.JPG        
     第1部 閉会挨拶 岩槻邦男 名誉館長


    

第2部 ボルネオジャングル体験スクール卒業生のつどい

     yasuma2.jpg   zadanakai2.JPG
  
     haltupilyou1.JPG   zadankai2.JPG                                                       
  安間繁樹先生を囲んでトーク  卒業生による今だから話せる想い出、スクールから得たもの等についての話
  *安間先生・橋本先生・OB(コーディネーター:高橋)

  yao1.JPG saizu.jpg                                              
  
  kawaisotugilyosei.JPG DSC_8720.JPG                       
                       情報交換交流会

  DSC1.JPG
  閉会挨拶 坂田昌隆次長               

                                                                        
     P1080134.JPG                                                             
                                                              参加者全員で記念撮影

    現在、スクール卒業生の多くは大学などへ進み、さらには生物学者、研究員、医師、獣医師、看護師、教員など、すでにそれぞれの道で活躍している卒業生が多数います。 かれらの近況報告によると、何年経ってもジャングルでのことを覚えていて、スクール修了後に思い描いていた将来像を、いま着実に実現しようとしていることがわかります。
    ひとはくは、これからもみさなんの夢の実現を応援します! 

ボルネオジャングル体験スクール17年間の記録編集委員会   代表 高橋 晃
                                                              

   
         

4階ひとはくサロンにて展示していたコンニャク。 →前回の様子 

「もうすぐ花が咲きます」と展示を始めてから10日経ってもまだ咲かない...
 
s-P1080133.jpg






もしかして枯れたのか?と思っていた矢先、













咲いた!
s-P1080134.jpg

無事花が咲きました!

ただいま、4階サロン中央で展示しております。ぜひ、みに来て下さいね。

ただ、臭いが独特なのでコンニャクのそばに顔を近づける際はご注意ください。

s-P1080135.jpg

 

コンニャクの花について詳しくはコチラに解説があります。
2012年、コンニャクの花が開花した様子
 
 (詳細はここをクリック)  

フロアスタッフ まつだ

3/19(土)・20(日)・21(月・祝)のフロアスタッフとあそぼうのイベントは...

s-doubutubingo.jpg 

最初に、3階展示室「森にいきる」でイノシシやツキノワグマなど動物たちのお話を聞いてから、
ビンゴ大会を行いました。

 3/19(土)の様子  

クイズに答えながら、楽しく動物のことをお勉強。本物のはく製は迫力がありますね。


s-P1080128.jpgs-P1080129.jpgのサムネイル画像


 3/20(日)の様子 

動物のお話を聞いたあとは...まちに待ったビンゴ大会!

s-P1080162.jpgs-P1080150.jpg


スタッフが動物の絵がかかれたボールを1つずつ箱からとりだし、
ビンゴカードにみなさん、それぞれマルで囲んでくださいました。

ビンゴの方にはプレゼントがあります♪
3/21(月・祝)「どうぶつ★ビンゴ」を行いますので、ぜひご参加くださいませ。


sizuku.jpg

「どうぶつ★ビンゴ」

時間:13:30~14:00 場所:3階展示室
参加費:無料 定員:30名

※当日10:00から4階インフォメーションカウンターにて、参加申し込みの受付を開始。
定員になり次第終了します。

フロアスタッフ まつだ

3月13日(日)のひとはく探検隊は「海の生きもの探険」!!

P1080011.jpg

まずは3階展示室と収蔵庫を探険。
海の生きものの液浸標本や触れるプラスティネーション標本。はじめて入った収蔵庫にみんなわくわく!です。


P1080026.jpg「みんなの眼の大きさはどれくらいかな?」

和田研究員からダイオウイカの特徴のお話を聞きました。
「①ダイオウイカの眼はバレーボールくらいの大きさがあります!」
ダイオウイカは②ヒレが❤ハート型で小さい ③なが~い触腕にもところどころに吸盤がある

P1080038.jpg   P1080046.jpg

さあ、ダイオウイカを描こう!
兵庫県新温泉町で見つかったダイオウイカの原寸大の大きさでヒレの先から腕の先まで
4メートル13センチ、触腕を加えるとはもっともっとなが~い!
海で泳いでいるときは、赤い色をしています。
みんなで、黒のクレパスで縁どって、はみださないようにきれいにぬります。

a.JPG完成です。すごい迫力!海で会ってみたいなあ

P1080059.jpg和田研究員からひと言。「すばらしいダイオウイカができました!!」

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。

完成したダイオウイカはしばらく4階ひとはくサロンに展示しています。どうぞご覧くださいね。

3月19日(土)、20日(日)、21日(月・祝)の「フロアスタッフとあそぼう」は、
どうぶつビンゴです。クイズやビンゴで楽しくひょうごの動物を知ろう!
ぜひお越しください。

(フロアスタッフ いしくら)


ユニバーサル・ミュージアムをめざして79

では、どうするのか?-2

三谷 雅純(みたに まさずみ)




 わたしの書いた論文「聞くことに困難のある人がわかりやすい音声:視覚刺激の付加により高次脳機能障がい者の理解は進むか」 (1) に添って見てみましょう。

 軽度の人びとは、まるでスピーカーから出たすべての言葉を好き嫌いなく飲み込むように理解しました。肉声はもちろん、合成音であっても、まるで気にしていないかのようです。そして文章を表す挿し絵がなくても、「理解できる」という反応は変わらなかったのです。反対に重度の人は、穏やかな人格で認知機能は充分であったとしても、文章となった途端に分からなくなるようでした。言語音が言葉として意味のない環境音と同じように聞こえてしまうのです。中でも、フォルマント合成音と呼ばれる電気的なロボット音が苦手なようでした。もともと人の肉声を切り出して、音のパーツを組み立てるようにして作る波動接続型合成音だと、少しは「ことば」だと認識ができるようです。

☆   ☆

 日本では、「バリアフリー新法」(2015年 1月改正)改正「障害者基本法」(2011年12月発行)(2) などその他の関連法で、障がい者に取っての障壁を取り除く「整備をしよう」という意気込みは伝わって来ました。工業化製品の品質でもJIS(日本工業規格)によって規格が定められ、JIS高齢者・障害者配慮設計指針 (3) によって、たとえば高齢者は耳が遠い人がいるし、そうでなくても難聴者はいるのだから、そうした人にも配慮した製品作りやサービスのあり方を決めておきましょうということです。今は高齢者や難聴の人の都合だけを言いましたが、同じような配慮はその他の障がいや新しく日本に越してきた人、性差別を受けそうな人びとにも、「こんな配慮でどうだろうか」といった配慮の仕方が考えられています。この国際的な取り決めがISO規格です。

 

 つまり、難聴者やろう者、視覚障がい者を考慮した規準は、すでにあるのです。それなら「そうした規準を守りましょう」と言えばよい。そうではないですか?

 ところが、それが違うのです。どこが違うかというと、そこには、今、障害者差別解消法(2016年 4月施行)(4) で話題になっている「合理的配慮」(5) という問題を理解する必要があります。

 障がい者は、一人ひとり、何が障壁になるかが違います。同じ失語症者と言っても、わたしと別の人では、はっきり違うのです。現実には障がい者と「健常者を自認している人」の間には、差別は現在していますし、障がい者以外にも、さまざまな理屈をつけて、人は人を、それも反撃してこない(と信じている)弱い人を差別したがるものです。そして、こんなことは障がい当事者からは、なかなか言い出せません。言い出せば「あること、ないこと言い立てる、やっかいなヤツだ」と思われるからです。

 差別されてきた人は、その事を身に染みて知っています。ですから、軽はずみな告発はしません。勇気は持っていても、後先のことを考えたら、簡単には告発しません。

 では,どうするのか? それを解消する方法が「合理的配慮」(5) だと考えられています。今は、まだ「考えられている」だけです。本当の解決につながるかどうかは、わかりません。また「合理的配慮」を企画した人の意図がどこにあったかは、わたしにはわかりません。「合理的配慮」は個別の思いを救い上げる機能が、偶然にせよ、あるだろうということです。

 以前にひとはくブログに書いた話題から、よい例を捜してみましょう。例えば、車イスで斜面を下りるのはできそうに思えますが、実際に下りてみると、簡単ではないとすぐにわかります (6)。車イスを操作する練習は、わたしも入院したとき、すぐにしました。それで、わかるのですが、斜面は前向きに下りるものではなく、ブレーキが効きやすいように、後ろ向きに下りるものです。しかし、斜面を後ろ向きで下りるというのは難しい。他人に対する信頼感がなければ、とてもできません。しかし、一般の人が車イスの事情を認識しているとは、わたしにはとても思えません。特にスマホでゲームに夢中になりながら周りを見ないで歩く人がいたり、どこでも平気で自転車を飛ばす人がいるのでは、とても下りる気にならないのです。そんな時、車イスで斜面を下りる恐ろしさは、当人でなければ理解できません。「合理的配慮」とは、素直に立場の違う人の事情を聞いてみて、車イスで移動しやすい勾配を考えたり、それが経済的にできないのなら、人が後ろから支えてあげるといった配慮をすることなのです。――当然、人件費は余分にかかります。それでも「合理的配慮」は、社会にとって大切だと考えたということです。

☆   ☆

 高次脳機能障がい、特に失語症というのは、通常の感覚器官に問題があるというよりも、それを取り込んだ脳の中で起こる障がいのことです。「神経心理学的な配慮」があればありがたいのですが、今は、まだ「神経心理学的な配慮」は病院で行うだけで、一般社会で行うことではない。「神経心理学的な配慮」は夢のまた夢です。ではどうするのかと言うと、ひとつは脳の持つ潜在的な可能性を信じること、もうひとつはコミュニティの包摂力を信じることです。

 脳というものは、研究すればするほど不思議なことがわかってきます。以前は「ウェルニッケ野は言葉を聞く(=言語音を解釈する)中枢、ブローカ野は言語音を作り出す中枢」と考えられていました。わたしも、長い間、そう信じてきました。しかし、今ではそれ以外の機能を多く担っており、さらに他の部位と密接な神経連絡があるとわかったのです。それを活かす方法は、わたしの研究によっても、具体的に探れるかもしれません。

 「包摂」とは、コミュニティが多様な人びとを取り込んで、互いに助け合うことです。難しい言葉のようですが、聞いてみれば当たり前のことです。ただ、「互いに助け合う」というところがミソです。「障がい者」だからといって、一方的に助けられるのではありません。助け、また助けられるのです。一方的に助けられると言うのでは、わたしなら大いに不満です。できないことは、いくら無理強いされても、できません。しかし、わたしでなければできないことも、たくさんあるのです。そのことを無視して、あるいは、わざと、「そういった特性は見ない」でおいて、「障がい者だからできない(はずだ)」と決めつけるのは、あまりにも理不尽です。それはおかしい。

 わたしは、そう思っています。

--------------------------------

(1) 三谷雅純 (2015) 聞くことに困難のある人がわかりやすい音声:視覚刺激の付加により高次脳機能障がい者の理解は進むか. 人と自然 Humans and Nature 26: 27-35.
http://www.hitohaku.jp/publication/r-bulletin/NO26_004.pdf

(2) バリアフリー新法:高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(2015年 1月改正)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H18/H18SE379.html
改正「障害者基本法」は<わかりやすい版>が障害保健福祉情報システムのホーム・ページに載っていました:
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/law/6laws/kihon_easy_no.html

(3) JIS高齢者・障害者配慮設計指針は,例えば:
「高齢者・障害者等配慮設計指針 事務機器-報知音」(JBMS-71: 2006)
http://hyojunka.jbmia.or.jp/hyojun2/upload-v3/archive/JBMS-71.pdf
など

(4) 障害者差別解消法(2016年 4月施行)は,内閣府から「障害者差別解消法の推進」:
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html
が出ています.

(5) 「合理的配慮」とは,wikipedia によれば、「障害のない人も、その人自身が持つ心身の機能や個人的能力だけで日常生活や社会生活を送っているわけではない。日常生活や社会生活を営むにあたり、様々な場面で人的サービス、社会的インフラの供与、権利の付与等による支援を伴う待遇や機会が与えられているのである。ところが、こうした支援は、障害のない者を基準にして制度設計されており、障害者の存在が想定されていないことが多く、障害者はその支援の恩恵を受けられないといった事態が発生することになる。その結果、社会的障壁が発生する。障害者が利用できるように合理的配慮を提供しないことは、実質的には、障害のない者との比較において障害者に対して区別、排除又は制限といった異なる取扱いをしているのと同様である。 例えば、ホールでの講演において、聴衆に対するサービスとしてマイクが使用される。聴衆はこのサービスがないと講演内容を聞くことができない。障害がない人々に対しても、人的サービス、社会的インフラの付与などの支援(配慮)がある。障害のない人々は、これらの支援(配慮)を受けて日常生活・社会生活を送ることができる。しかし耳の聞こえない人々にはこの支援を利用することができない状況が発生し、これが社会的障壁となる」とあります.一部、読みやすいように変更しました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E7%90%86%E7%9A%84%E9%85%8D%E6%85%AE

(6) ひとはくブログに:
「聞いてみて、初めてわかることがある-1」
http://www.hitohaku.jp/blog/2014/06/post_1883/
「聞いてみて、初めてわかることがある-2」
http://www.hitohaku.jp/blog/2014/06/post_1884/
があります。



三谷 雅純(みたに まさずみ)
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
/人と自然の博物館

Copyright © 1992-2023, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, All Right Reserved.