ひとはくに隣接する深田公園には
いろいろな植物が生育しています。
秋から冬にかけて、葉をドサッと
落とす木のことを落葉樹(らくようじゅ)
と言います。
春になって、新しい枝葉を出してくる
までは、落葉樹は 枝の張り具合
(枝のひろがり)がよく見えて、
なんだか スッキリ した感じです。
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▲落葉樹のケヤキ(ニレ科)
深田公園には、芝生広場の周辺に
森(樹林)がありますが、
芝生広場から森を観察すると
落葉樹を中心に、
幹や枝に絡んでいるツル植物が
見られます(葉が無いと、
よく見えますよね)。
たとえば・・・、
コナラ(ブナ科)の木の幹に太い
ツルが絡んでいます。

▲コナラの木に絡んだツル植物
クヌギ(ブナ科)の木の幹に太い
ツルが絡んでいます。

▲クヌギの木に絡んだツル植物
これは、ハリギリ(ウコギ科)の木
の幹に絡んでいます。

▲ハリギリの木に絡んだツル植物
これは、イロハモミジ(ムクロジ科)の
枝に絡んでいます。
すこし緑っぽい色の枝(写真の右上から
左下へ伸びている枝)が イロハモミジの
枝で、他はツル植物のツルのようです。

▲イロハモミジの木に絡んだツル植物
もちろん、落葉樹だけでなく、冬も
緑色の葉を枝に付けている常緑樹
(じょうりょくじゅ)である
クロマツ(マツ科)の枝葉にも
ツルが絡んでいます。
このツルは、伸びたツルの途中から
細いツルを いくつも出して、
(春になって葉がひろがると)
クロマツの枝葉を被う感じです。

▲クロマツの木に絡んだツル植物
この森では、ツル植物が高木に絡み
ながら、よじ登って、上方の枝葉を
被って、まるで(全体を丸々)
木を食べているようです
(ちょっと、強引?)。
思わず、
「マル・マル・モリ・モリ みんな食べるよ♪
ツル・ツル・まき・まき 明日も絡んでるかな~♪」
と心の中で歌ってしまいました
(そら~、からんどるやろ~)。
さて、この太いツルは、じつは
フジ(マメ科)のツルです。
探してみると、果実(マメのさや)
がツルに残っていました。

▲フジの果実(さや)の半分が
ツルに残っている
フジの根元ちかくの直径を測ると
10㎝以上のもの が たくさん見られました。

▲フジのツルの根元ちかく
春になると、こんなに美しい花を咲かせます。

▲フジの花(4月下旬撮影)
花が咲くと綺麗なのですが、フジに
絡まれた木は、幹や枝を締め付けられたり、
ツルに引っ張られて倒されかけたり、
枝葉全体を被われて光合成がやりにくく
なったりするため、迷惑でしょうね。
皆さんも 周辺の環境で生きもの
の観察をしてみませんか。
研究員 小舘