ひとはくに隣接する深田公園には
いろいろな木が植えられています。
本日(3月9日)は、晴れてよい天気でしたが
強い風が吹くこともあり、日が当たらない
ところでは風が冷たく感じました。
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▲風が強くふいて元気よく
なびいている旗
深田公園の円形劇場という野外施設
の上方にある緑道沿いにはケヤキ
(ニレ科)の高木があります。
ケヤキは落葉樹なので、秋から冬の
初めにかけて、ほとんどの葉が黄・橙
・紅・茶色などに色づいて
落ちてしまいます。

▲ケヤキの枝には、ほとんど
葉が残っていない(3月上旬)
しかし、落葉樹であるクヌギ(ブナ科)
の高木の中には、枯れて
茶色っぽくなった葉が3月になった現在
でも枝についたままになっているもの
が見られます。

▲枯れた葉をつけているクヌギ(3月上旬)
今日の強い風で落ちた と思われる
クヌギの枯れ葉がありました。

▲強い風で 落ちたと思われる
クヌギの枯れ葉
よく見ると、落ち葉の葉柄が折れて
短くなっているものがありました。
クヌギの枝先をよく観察すると、
葉柄が途中で折れて 枝に残って
いるものが見られます。

▲葉柄の一部が枝に残っている
クヌギの枝先
落葉樹の多くは、この葉柄の
つけ根の部分(枝にくっついて
いるところ)に離れる層と書いて
「離層(りそう)」という
壁を作って秋から冬に葉を
落とします。
手が届く位置にあるクヌギの枝から
枯れた葉の葉柄のつけ根のところで
(葉柄を)手で引っ張って伐って
みました(結構な抵抗がありました)。
その断面の色はやや緑っぽい色を
していました(枝の方の葉のついて
いたところの跡も緑っぽい色でした)。
葉柄の内部は枝と(結構しっかりと)
つながっていたようです。

▲葉柄を枝から伐る前

▲葉柄を枝から伐った後
クヌギの枯れた葉は、3月上旬でも
枝にしっかりと ついていました。
ここで「枯れているけど、
落ちない葉(よう)~」と
心の中で叫んでみました。
枯れた葉は、その多くが春に新しい枝葉
などが出てくるときに落ちるようです。

▲新しい枝葉(雄花も含む)が
伸びてきたクヌギ(2024年4月10日撮影)
皆さんも 周辺の環境で生きもの
の観察をしてみませんか。
研究員 小舘