県立尼崎小田高等学校サイエンスリサーチ科1年生の生徒40名が、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の一環で、本館を活用し講義と特注セミナーを実施しました。
最初にひとはくの紹介を竹中コーディネータから受けました。
人と自然の博物館がどのような博物館であるのか、展示物、研究員の紹介などとともに、担う役割や、生徒のみなさんが今後どのように活用すればよいなどの助言がありました。
生徒は2班に分かれ、館内見学と生野研究員による特注セミナー「化石のレプリカを作って標本にしてみよう」を行いました。
4種類のアンモナイト化石を比較、特徴を調べ分類し、スケッチを行います。
そして、ランダムに選んだ型に自分の選んだオリジナルの色の材料を入れてレプリカを作成、ラベルに必要事項を記入して完成です。
午後からは、八木研究員の「野外での昆虫調査方法」です。天候が心配されましたが、深田公園で行うことができました。
虫は、種類によっている場所が違います。地面、草むら、葉っぱの陰、木の下などよ~く探してみましょう。
捕まえた虫は、袋に入れます。逃げ方に特徴があるので、捕まえ方にも「コツ」があります。虫を傷つけないように頑張りましょう。
約30分、40名の生徒が、駆け回り、44種113匹の虫を捕まえることができました。
簡単に言えば「虫取り」ですが、深田公園にどんな生き物がどのくらいいるか、データをとるというサイエンスの入り口の作業を体験することができました。
2つのセミナー終了後、大セミナー室で今日の振り返りを行いました。
◎参加した高校生のコメント
・博物館が照明や展示物の配置など見やすいように工夫されていることを感じました。
・館内の見学、アンモナイトのレプリカ作製、昆虫採集など様々な活動を通して、多くの知識を得ることができました。
・研究員の先生には、わかりやすく教えていただいた。
・虫取りは、捕まえ方に違いがあった。小さい頃を思い出してわくわくした。
・博物館の役割が、研究のために標本を作製し、きちんと保管をしていくことであることを学べた。
・今生物系に興味を持っているが、今後の進路を選択にも役立てたいと思った。
◎生野研究員より
レプリカ標本は、単なるニセモノではなく、研究や展示に活用できる重要なものです。
レプリカ制作の作業を通して、標本が持つ意味や用途、博物館の役割や化石研究の一端を知っていただけたかと思います。
次に博物館を見学される際には、レプリカ標本と実物標本の違いにも注目してもらえればうれしいです。
(文責 生涯学習課 ※この記事に関するお問い合わせは、生涯学習課までお願いします。)