9月の5日(火)~7日(木)までの3日間、一般セミナー「Rで学ぶデータ解析」を行いました。同様のセミナーは2021年から行っています。3日間コースにしてからは今年で2回目です。
このセミナーではRや統計の初学者を想定して、前提知識ゼロで学べるハンズオン形式の講習を行っています。Rでのデータ解析に初めて挑戦する人は、Rの使い方(プログラミング)とデータ解析(確率・統計論など)の両方をいっぺんに勉強することになります。うまくいかない事があっても「何が分からないのか分からない」状態になりがちです。そういう段階を一緒に乗り越えて、独力で勉強をするための基礎体力をつけてもらうのがセミナーの目標です。とはいえ、Rの基本操作から始まって確率分布や検定の考え方、GLMでの尤度比検定まで扱うので内容はそれなりに盛りだくさんです。
セミナーの大まかな流れは
1日目 Rの基本操作と作図
2日目 確率分布、二項分布のGLM、尤度比検定
3日目 ポアソン分布のGLM、正規分布のGLM、交互作用の解釈です。
▲セミナー当日の様子。Rのコードや、モデルの背後にある数理の説明に加えて、サブディスプレイでR操作のデモも行います。
初学者を想定していますが、参加者の方からは「卒業研究のときに言われるがままやっていた操作の理屈が理解できた」というような声がよく聞かれます。
今年度は大学生・大学院生を中心に16人の参加がありました。3日間の長丁場、皆さんお疲れさまでした。所属も専門も違う多くの方に参加いただきました。こういった参加者の多様性は博物館でのセミナーならではと感じています。このセミナーは来年度以降も継続していきたいと考えています。興味のある方はぜひご参加ください。
(生態研究グループ 京極大助)