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2021年6月アーカイブ



6月27日のひとはく探検隊は「アリグモをさがそう!」でした。

探検隊長の山﨑研究員の後ろに続いて、いざ出発!博物館の周りをアリグモを探しながら歩きます。


どれどれ~、アリグモはどこにいるかな?
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あ!アリグモがいた!!
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アリのように見えますが、実はクモなんです!
アリの真似をすることで、敵から食べられないようにしているそうです。
他の生き物からすると、アリはあまりおいしくない食べ物なんだとか...


参加してくださったみなさん、ありがとうございました♪
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これからもぜひ身の回りの生き物を観察してみてください!

フロアスタッフ ふくもと・まつだ
6月26日(土)のフロアスタッフとあそぼう「あじさいクイリング」を行いました。

あじさいは同じ花でも色が変わることがある?
クイズに答えて・・・
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紙をくるくる巻いてハサミで切って...

1 .jpg
s-DSC05046.jpg


完成です♪
あじさいクイリング ブログ.jpg















ご参加のみなさま、ありがとうございました。


次回は

7月3日4日「昆虫カードをつくろう!」です。

イベントが行われるかはHPで確認してくださいね!!

みなさまのご参加おまちしております。


フロアスタッフ  かどはま・にしぐち

ホソバナンブスズのアイソシンタイプ(副等価基準標本)

Isosyntype of Sasa uinuizoana Koidz. in Acta Phytotax. Geobot. 4: 90 (1935).

Fig12.JPG


ホソバナンブスズは小泉源一氏により1935年に記載されたササ類で,種小名は採集者の宇井縫蔵氏註1にちなみます (Koidzumi 1935).原記載には「Hab. Japonia: prov. Settsu, mt. Rokkozan (lg. Nuizo Ui 27 Jul. 1934)」と引用されています.京都大学総合博物館にはそれに対応する標本が2枚ありましたので (KYO-00078990 & 00078991) ,両者はシンタイプと考えられます.今回ひとはくから見いだされた標本 (HYO_C2-133843: 左写真) には,2枚のラベルが貼付されていました.1枚は武田薬品工業株式會社研究所腊葉標本庫のヘッダのもので,「Sasa Uinuizoana Koidzumi Hosoba-nanbu-suzu. Rokko-santyo. Settu. Jul, 27 1934 N, Ui Num. 13559」と記されていました.ラベルの上に"Ex Herb. N. Ui" という赤い判が押されており,この標本が宇井縫蔵氏のコレクションから出た標本であることが分かります.もう1枚は室井綽氏のラベル ("Herb. Hiroshi Muroi, Kobe, Japan." というヘッダを持つ) で,「Sasa Uinuizoana Koidz. Syn. Sasamorpha Uinuizoana Koidz. Setsu: mt. Rokko July 27. 1934 Nuizo Uno」とあります.武田薬品のラベルとほぼ同じ標本情報ですが,採集者を「Nuizo Uno」としています.おそらく室井氏がラベル情報を書き写す際に採集者の宇井氏の苗字を,やはり関西の有名な植物収集家である宇野確雄氏註2(1895−1984) と取り違えて書き間違えたのではないかと思われます.また,ひとはくの標本には宇井氏自身が書いたメモなどは残されておらず,京都大学の標本にある標本番号 (no. 52) もありません(武田薬品のラベルにある no. 13559 は、武田薬品のハーバリウム・ナンバーと思われます).しかしながら,採集日,採集地,採集者などの標本情報は京都大学の標本と一致することから,この標本はその重複標本と考え,アイソシンタイプと判断しました。(自然・環境評価研究部 高野温子)


註1) 宇井縫蔵 (1878−1946) 和歌山県生まれ.和歌山県師範学校卒業後小学校で訓導,大正14年には田辺高等女学校教諭となり,教鞭をとる傍ら和歌山県内の生物,特に魚類の研究を専門としたが,植物にも関心を持ち採集をした.著書に『紀州魚譜』,『紀州植物前編』,『紀州植物誌』などがある.

註2)宇野確雄 (1895−1984) 岡山県生まれ.大正4年岡山師範学校を卒業後,岡山県内の小学校の訓導を歴任し,大正9年から和歌山で県立海草中学校,神戸・京都で旧制中学校教諭を歴任し,旧制神戸高等商業学校助教授を経て,戦後は倉敷青陵高等学校,ノートルダム清心女子大学などで教鞭をとる.北海道,樺太,台湾,朝鮮などで植物採集や研究活動をおこなっている.また昭和11年以降,数度にわたりアメリカ・ハーバード大学に行き,アメリカの著名な研究者と標本の交換をしている.

はかせと学ぼう「おやさいクレヨンってなあに?」を行いました!
今回のはかせは、かんきょうはかせの衛藤(えとう)研究員
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お米と野菜からつくられた「おやさいクレヨン」で絵を描きます(^^)
実はこのクレヨン、捨てられる野菜を使っていて環境にも優しいんですよ

はかせのお話の後は、さっそくお絵かき!
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トマト、ナス、スイカ...どの葉っぱかな?
ちなみに持っている黄色は、トウモロコシからできています!

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ステキな作品がせいぞろい!みなさんいい笑顔ですね~(^^)♪

作品は4階休憩コーナーに展示中
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野菜ほんらいの優しい色、休憩コーナーがはなやかに!

ご参加ありがとうございました♪

フロアスタッフ きただに さやの
つづいては、ラン11点です。

田地川植物画個展 全景2.jpgその1の向かい側、会場の左側のかべに
11枚が連続して並んでいます。











田地川 T08 エピデンドラム.jpg○エピデンドラム
Epidendrum sp.

1997.
岡山市蘭園芸店で購入












田地川 T09 アングレカム.jpg○アングレカム
Angraecum Longiscott 'Lea'

1994.
岡山市蘭園芸店で購入












田地川 T10 ガレアンドラ・バテマリ.jpg○ガレアンドラ・バテマリ
Galeandra batemani Rolfe

2007.
岡山市蘭園芸店で購入











田地川 T11 パフィオペディルム.jpg
○パフィオペディルム
Paphiopedilum sp.

1995.
岡山市蘭園芸店で購入









田地川 T12 マスデバリア.jpg○マスデバリア
Masdevallia Copper Angel
 'Orange Sunset'

1995.
岡山市蘭園芸店で購入











田地川 T13 デンドロビウム.jpg○デンドロビウム
Dendrobium 'Young Lady'

1993.
岡山市蘭園芸店で購入











田地川 T14 オンシジウム.jpg○オンシジウム
Oncidium Java
= Oncidium flexuosum x O.varicosum

1994.
岡山市蘭園芸店で購入











田地川 T15 カトレア.jpg○カトレア
Cattleya sp.

1993.
岡山市蘭園芸店で購入











田地川 T16 ブラソカトレア.jpg○ブラソカトレア・マイカイ'マユミ' ×Brassocatttleya Maikai 'Mayumi'

1997.
岡山市蘭園芸店で購入












田地川 T17 デンドロビウム・ブラクテオサム.jpg○デンドロビウム・ブラクテオサム Dendrobium bracteosum Rchb.f.

2007.
岡山市蘭園芸店で購入












田地川 T18 パフィオペディルム.jpg○パフィオペディルム
Paphiopedilum Peony 'Rufus'
    ×Tadao Takahashi 'Yuasa'

1995.
岡山市蘭園芸店で購入










(鈴木武)
田地川和子植物画個展ーThanks of Allーは2021年4月25日(土)に始まりましたが、
翌日から緊急事態宣言により閉館となってしまいました。
その後 5月12日(水)から開館し、当展示は7月4日(日)まで延長になっています。

多くの方に観覧いただいていて、うれしいことです。
今回も記録として、展示されている作品を何回かに分けてブロクで紹介します。
(画像の解像度は低くしています)


田地川 全景1.jpg3階入口から入ったあたりの風景です。
まずはこの右側の4枚+3枚から









田地川 T01 ダリア.jpg○ ダリア(キク科)
Dahlia sp.

Oct.,2009.
宝塚市佐曽利 宝塚ダリア園







田地川 T02 ヒマワリ.jpg○ヒマワリ(キク科)
Helianthus annuus L.

12 Aug.,1995.
姫路市自宅庭











田地川 T03 アマリリス.jpg○アマリリス(ヒガンバナ科)
Hippeastrum sp.

2006.
園芸店で購入











田地川 T04 タカサゴユリ.jpg
○タカサゴユリ(ユリ科)
Lilium formosanum Wallace

Jul.,2010.
姫路市自宅庭










田地川 T05 ヤマフジ.jpg○ヤマフジ(マメ科)
Wisteria brachybotrys Siebold et Zucc.

兵庫県香美町(旧村岡町)











田地川 T06 マヤラン.jpg
○マヤラン(ラン科)
Cymbidium macrorhizon Lindl.

2019.(Flower:Jul., Fruit: Oct.)
兵庫県三木市











田地川 T07 ティランジア.jpg○ティランジア (パイナップル科) Tillandsia sp.

2015.
園芸店で購入







(鈴木武)

 兵庫県立人と自然の博物館(ひとはく)の恐竜タスクフォースを中心とした研究員が関わる講演会や展示、イベント、出版物、出演などについてお知らせいたします。お問い合わせ先について、別途表記のないものは当館となります。詳細は各URLでご確認ください。なお、今後の新型コロナウイルスの影響等によっては、各イベント等の開催について変更が生じる場合があります。その際は、当館ホームページ上でご案内申し上げます。この内容は当館の化石剖出と石割調査ボランティアの方々には、メールにてお送りしています。

<ひとはく主催の企画>
臨時展示「ヤマトサウルス・イザナギイ~ハドロサウルス科の繁栄の鍵を握る恐竜~」

 北海道大学総合博物館の小林快次教授、岡山理科大学の高崎竜司研究員、兵庫県立人と自然の博物館の久保田克博研究員、米国・サザンメソジスト大学のアントニー・フィオリロ博士の研究グループは、2004年に兵庫県淡路島南部の洲本市の白亜紀最末期(約7,200万年前)の地層から発見されていた恐竜化石の研究を行いました。先行研究では、ハドロサウルス科のランベオサウルス亜科に属すと学会発表されていました。

 本研究によってこの恐竜化石が、ランベオサウルス亜科ではなく、原始的なハドロサウルス科であることを明らかにし、新属新種として「ヤマトサウルス・イザナギイ(伊弉諾(イザナギ)の倭竜(やまとりゅう)という意)」と命名しました。これまでハドロサウルス科の大繁栄の鍵は、食に関わる顎(あご)や歯の進化だとされていましたが、本研究によって、肩や前肢の進化が、ハドロサウルス科の起源において重要であることを示唆しました。ハドロサウルス科の起源においては長年の議論が行われていますが、本研究では起源がアジアとアメリカ東部(アパラチア)にあり、その後大繁栄を始めた場所はアジアであることを示唆しました。また、ヤマトサウルスは、約2千万年前に現れたハドロサウルス科の生き残りの可能性があり、当時の東アジアは、原始的なハドロサウルス科において、2千〜3千万年間のレフュジア(昔のままの種が残存している地域)であった可能性を示唆しました。白亜紀末の地層から、原始型(ヤマトサウルス)と進化型(カムイサウルス)の産出をアジアで初めて確認し、恐竜の生活圏の地域性を表している可能性を提唱しました。

 本論の出版を受け、当館にて臨時展示を実施します。

 期  間 2021512日(水)~711日(日)

 場  所 3階展示室「丹波の恐竜化石」

 展 示 物 ヤマトサウルス・イザナギイ(実物化石)23点、比較資料5点、パネル3点ほか

 参 加 費 無料(入館の際に観覧料のみ必要)

 協  力 岡山理科大学 恐竜学博物館 ※パネル製作協力:高崎竜司(岡山理科大学・研究員)

 https://www.hitohaku.jp/research/h-research/20210427news.html

 https://www.hitohaku.jp/exhibition/planning/Hadrosaurus2021.html

●解説!丹波の恐竜化石(三枝研究員) 中止になりました

 本館3階の恐竜関係の展示、恐竜化石のクリーニング作業が行われている恐竜ラボを案内します。

 日  時 202174日(日)13:4514:15

 場  所 3階恐竜展示室・恐竜ラボ

 参 加 費 無料

 備  考 申込不要、当日会場へ

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=19283


はかせと学ぼう!「化石を掘り出そう!」(久保田研究員)

 ヘラやハケを使って、本物の化石を掘り出していきます。どんな化石が見つかるのかはお楽しみです。掘り出した化石はお持ち帰りできます。

 日  時 2021年710日(土)13:0014:0015:00の3回(所要時間:約40分間)

 場  所 4階オープン・ラボ

 対  象 小学生以上

 定  員 6組(各回先着順)

 参 加 費 500

 備  考:当日4階インフォメーションにて10:00より参加申込の受付を開始します。定員になり次第終了します。

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/eventdetail/?id=19177


A21, A22化石発掘体験セミナー(恐竜技師チーム)

 恐竜化石の周りの泥岩には、多くの化石が入っている可能性があります。発掘セミナーでは、石を細かく割って新たな化石を探し出します。

 日  時 2021711日(日)1030113014001500

 場  所 恐竜ラボ

 対  象 小学生~大人

 定  員 10

 受 講 料 800

 申込締切 620日(日)

 備  考 新型コロナ対策のため対象年齢は小学1年生以上、ただしひとりで作業できる方に限ります(付添不可)。ご家族でお申込みの場合は、必ず参加者全員のお名前、年齢等をご明記ください。また見学はひと家族につきお一人のみでお願いします。※発見された化石は持ち帰ることはできません。※状況により中止の場合あり。

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/seminar/?id=2021A21

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/seminar/?id=2021A22


●A23, A24
化石発掘体験セミナー(恐竜技師チーム)

 恐竜化石の周りの泥岩には、多くの化石が入っている可能性があります。発掘セミナーでは、石を細かく割って新たな化石を探し出します。

 日  時 202181日(日)1030113014001500

 場  所 恐竜ラボ

 対  象 小学生~大人

 定  員 10

 受 講 料 800

 申込締切 711日(日)

 備  考 新型コロナ対策のため対象年齢は小学1年生以上、ただしひとりで作業できる方に限ります(付添不可)。ご家族でお申込みの場合は、必ず参加者全員のお名前、年齢等をご明記ください。また見学はひと家族につきお一人のみでお願いします。※発見された化石は持ち帰ることはできません。※状況により中止の場合あり。

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/seminar/?id=2021A23

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/seminar/?id=2021A24


A25石ころの見わけ方入門(生野研究員)

 1人1つずつ岩石標本セットを使って、主な石ころ15種類を観察してみましょう。観察しやすい標本の選び方や、種類を見わけるのに役立つ特ちょうなどについて解説します。基本的な見わけ方を学んで、夏休みの自由研究にもご活用ください。
 日  時 202189日(月)11001300

 場  所 4階大セミナー室

 対  象 小学生~大人

 定  員 20

 受 講 料 700円(高校生以下:500円)

 申込締切 720日(火)

 備  考 ○保護者付添 ※小学生13年生は保護者の付添が必要です。(付添の保護者には観覧料が必要です。)

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/seminar/?id=2021A25


●A26
アンモナイトのレプリカ標本を作ろう(生野研究員)

 好きな色の材料を選んで、11つずつアンモナイトのレプリカ標本を作ります。レプリカ作りや本物の化石の観察を通して、標本とはどんなものなのか、レプリカはどんな場面で役に立つものなのか、などについて解説します。作ったレプリカはお持ち帰りいただけます。
 日  時 2021813日(金)11001230

 場  所 4階実習室 

 対  象 小学4年生~中学生

 定  員 30

 受 講 料 600

 申込締切 724日(土)

 https://www.hitohaku.jp/MusePub/seminar/?id=2021A26


次号は2021年716日(金)に発行予定です。

 ※都合により前後する場合があります。予めご了承ください。


                                  恐竜タスクフォース 久保田克博

コレクショナリウム建設工事が始まってひと月ほど経ちました。今は基礎工事の真っ最中です。建物を支えるため、地盤の固いところまで掘り下げて基盤となるコンクリートを流して固める作業を行っています(左写真)。博物館周辺は、地面を掘ると神戸層群(註1)が顔を出します。地学研究部の半田研究員によると、IMG_20210603_145425.jpg写真中の掘り下げた断面に見える横に走った黒っぽい筋、その下の少し赤みがかった層が神戸層群だそうです。保存の良い化石がでる可能性もあるのですが、現場を見に行った三枝研究員によると「(そういうよさげな化石は見当たらず)だめだった」とのことでした。博物館としては何か良い化石が出てくればありがたいのですが、一方で工事が止まると諸々影響が大きいので、なかなか複雑な心境です。(自然・環境評価研究部 高野 温子)

神戸層群・・新生代古第三紀始新世~初期鮮新世(3900万年~3100万年前)の地層。植物化石やアミノドン類化石が算出することで有名
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