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2013年7月アーカイブ

昨日、日本の生徒たちも集合し初めての夜を過ごしました。迎えた2日目は6時30分の起床、洗面、荷物整理の後7時00分より朝食。そして8時00分、但馬にある県立コウノトリの郷公園に向けて出発しました。

コウノトリ郷公園到着   コウノトリ郷公園施設内を見学 

初めて見るコウノトリの姿に感動!  県立コウノトリの郷公園見学

昼食後、山陰海岸ジオバークの一つである玄武洞に移動しました。

山陰海岸ジオパーク 玄武洞公園到着  玄武洞公園見学   

 16時には特別天然記念物に指定されているオオサンショウウォを見学するため、朝来市にある「日本ハンザキ研究所」に移動しました。

  オオサンショウウオについて説明を聞く  特別天然記念物「オオサンショウウォ」

  えさやり体験  アジを与える

20時30分、無事予定の行程を終え丹波少年自然の家に到着しました。移動中は大雨が続きましたが、見学時は不思議と天候に恵まれた運がよい一日となりました。

情報管理課 阪上勝彦

 

ひとはく多様性交流事業 ボルネオ+One in たんばの初日。兵庫県各地から参加生徒が集まりいよいよスタートしました。今日一日の様子を紹介します。

サイエンススクールの生徒は、昨日に引き続き博物館を見学した後、丹波少年自然の家(丹波市青垣町)に出発しました。

館内見学    博物館を出発!

午後からは、日本の参加生徒たちも合流し、オリエンテーションで施設の利用について説明を受けました。

オリエンテーションの様子

その後、河合名誉館長をはじめ、ジャングルスクール高橋校長、ひとはく主任研究員の橋本佳明先生よりジャングルスクールの意義やボルネオの自然について講義を受けました。

河合名誉館長   ボルネオ・ジャングルスクールについて

ジャングルスクール高橋校長   橋本佳明主任研究員

ラハダ・トゥ サイエンススクールの生徒たちからもボルネオの文化について紹介がありました。右下の画像は引率のAZIZ(アズィズ)先生です。学校ではアラビア語を教えている先生です。

サイエンススクール生徒によるボルネオの紹介   引率のAZIZ先生

 緊張の中、いよいよ交流タイムの始まりです。名刺交換や折り紙、プレゼント交換の中で緊張していた顔つきもお互いに笑顔になってきました。

プレゼント   握手!

自己紹介    プレゼント

自己紹介    自己紹介

名刺交換    女子チーム集合!

最後は班員による自己紹介で交流タイムを終えました。

班員紹介   班員紹介

班員紹介

引き続き夕食、入浴、ボルネオについてジャングルスクール高橋校長、ひとはくの太田研究部長の講義で一日が終わります。

今回のジャングルスクールは日本で実施されますが、いろんな分野の研究員の先生に協力をいただいています。様々な分野について専門的解説、そして国際交流が魅力となっています。この夏もたくさんの体験と思い出を作ってくれることを期待しています!

情報管理課 阪上勝彦

 

ユニバーサル・ミュージアムをめざして33

 

生き方を変える病(やまい)-2

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

Report_Aahasia.JPGのサムネール画像 

 

 NPO法人全国失語症友の会連合会と作成ワーキンググループがまとめた報告書『「失語症の人の生活のしづらさに関する調査」結果報告書』 (1) を読みました。「生き方を変える病(やまい)-1」に引き続き、この報告書を読んだ感想を書きます。

 

 失語症になると、若いのに――つい「若くて体力もあるのに」と書き掛けたのですが、失語症は高次脳機能障がいの一種ですから、疲れやすいのです。その事を身を持って知っているので、あわてて「若いのに」とだけ書き直しました――再就職や復職は難しいのです。「失語症全国実態調査」 (2) 障害者職業総合センターが行ったアンケート調査 (3) も見てみましたが、同じ結果でした。どのアンケートでも、データの補正を入れれば失語症者の復職率は2~3割程度だそうです。失語症者は言葉を話せなかったり、聞いてわからなかったりするのですが、社会人としての知性は保っています。それでも再就職や復職は難しいのです。なぜでしょう? 純粋な失語だけという人は少なくて、マヒのある人が多いことと関係しているのでしょうか?

 

 報告書によれば、「企業が新卒採用選考にあたって最も重視する要素は、2012年まで9年連続で『コミュニケーション能力』であった(日本経済団体連合会、20127月)」そうです。また「コミュニケーション能力が『人間としての価値基準』として取り上げられることが増えた、と考える人も少なくない(伊藤剛寛、日曜の朝に、読売新聞くらし・家庭欄、201333日)」と述べています。その上で失語症は「言語を用いるすべての情報処理能力に影響を与え、たとえ十分な言語リハビリテーションを受けたとしても職業遂行に必要とされるレベルの言語能力を回復することは極めて困難な障害である」と言っているのです。

 

 ここに挙がっている「理想的な人間像」からは、「円滑な人間関係の中で、流暢(りゅうちょう)な『コミュニケーション能力』を駆使して働く、ビジネスパーソン」がイメージできます。つまり「自分たちビジネスパーソンの価値観を体現した人」が「理想的な人間像」になるわけです。これは利益を最優先する経済団体が言っているのですから、このこと自体、わたしは当然だと受け止めました。しかし、世の中の数多くの人びと――当然、失語症者も含まれます――が、「経済団体の考える価値観が世界のスタンダードで、それ以外はありえない」と思い込むのは、はなはだしい誤解です。

 

 言葉はコミュニケーションの主流です。ビジネスパーソンの言葉であるビジネス英語について考えていました。ただ残念ながら、わたしはビジネスの世界に疎(うと)く、ビジネス英語も流暢(りゅうちょう)に喋(しゃべ)った経験はありません。しかし、何年にもわたってアフリカの熱帯林に住んでいた時には、自然とアフリカ式のフランス語を喋(しゃべ)っていました。もちろん、アフリカ訛りのフランス語ですから、アフリカ人以外には通用しません――喋(しゃべ)っても、わかっているだろうに、フランス人は“わからない振り”をする人がいました。その上、アフリカ人でも学校に通った一部の人にしか理解できないのです。フランス語が公用語になる前に学校に通った高齢者や学校に通えなかった女性には通用しない言葉でした。

 

 決してアフリカ式フランス語は、民主的でユニバーサルな言葉ではないのです。それでも、さまざまな民族がひと所に住み、村ごとに母語が異なるのがアフリカです。かの地には、是が非でも共通語が必要だったのです。この言葉がなければ、国家としてはまとまらないからです。そういう意味でアフリカ式のフランス語は、もともとスマトラ島の一地方の言葉を国語にしたインドネシア語とか、場合によったら日本標準語も親戚と言うべきかもしれません。ビジネス英語も似た人工言語でしょうか?

 

☆   ☆

 

 もっとも、日本の経済団体が言う「コミュニケーション能力」は言葉に限りません。ビジネスを円滑に進めるための段取りとか、周りの人からの信頼とかも含まれます。その上、霊長類学から見ると、コミュニケーションは、元来、言葉に限ったものではありませんでした。たとえば赤ん坊は言葉は喋(しゃべ)れませんが、立派におとなとコミュニケーションをしています。失語症者は言葉は話せませんが、社会人として恥ずかしくない、常識的なコミュニケーションは可能なのです。ということは、失語症者の雇用を拒んでいる本当の原因は、失語という状態ではないという事になります。では、いったい何なのでしょうか?

 

 わたしはそれを、「自分たちとは異質な存在」、つまり「周辺に生きる何者か」への恐怖ではないかと思うことがあります。「周辺に生きる何者か」とは、昔は〈死者の霊〉のことでした。今は「周辺に生きる何者か」自体が人びとの概念から一掃され、地域に生きる者は誰でも、皆、人権のある市民になりました。しかし、どうしても自分とは違う何者かがいるとしたら、どうでしょう。人は知らず知らずの内に、その存在を避けてしまうのではないでしょうか?

 

 こんな事を書くと誤解(ごかい)を受けそうです。第一、わたし自身が失語症者ですが〈死者の霊〉ではありません。自分を弁護する意味でも、この事は丁寧(ていねい)に説明しておきましょう。

 

 普通の人は、さほど苦労しなくても、言葉が喋(しゃべ)れます。音を聞き、言葉と認識して、概念を構成し、内言語を作って、それを模倣して筋肉を動かす。これだけの複雑なことが苦労なくできるのです。少し変わった人では、音が聞こえなかったり、発声する筋肉を動かすことができなかったりします。ですが、そんな人のことは何となく理解できます。そのような人は(だいぶ変わってはいるけれど)、市民として認めてあげましょう。

 

 しかし、失語症者は違います。どうしても理解できません。「脳のどの部位にダメージを受けたかで、状態は異なる」だの、「ダメージを受けた部位の大きさで回復の程度が異なる」だのと聞かされても、つい数か月前までは当たり前の人のひとりだったのです。それが急に「得体の知れない何者か」になるなんて。ましてや、その得体の知れない存在が「人間の理性」を保っているとしたら、一体、それを何と呼ぶべきなのか。こちらの(=普通の人間の)理性の方が壊れてしまいそうです。

 

 書き過ぎました。ここに書いたことは、今の日本では、とても認められません。でも、先の経済団体の報告を書いた人びと、というより、その人びとに代表される「普通の感覚を持った人びと」が、そうとは知らずに失語症者を排除してしまう理由は、こうでも考えなければ失語症の当事者として理解しきれないのです。

 

☆   ☆

 

 今、企業は脇目もふらずに利益を求めるのではなく、「企業の社会的責任」を果たさなければいけないと言われるようになりました。規模の大きな企業が中心です。よくCSRCorporate Social Responsibility)と略称されています。「人は一人前になったら権利と共に社会的責任を果たしていく。企業は利益を探る組織だが、人と同じようにその権利は社会的責任とセットになったものだ」という考え方です。平たく言えば「会社も、いつまでも我が儘(わがまま)な子どものように振る舞っていないで、早くおとなになれよ」ということです。

 

 CSRを企業のイメージ戦略だと誤解している経営者が多いそうです。しかし、まったく別のものです。今では、ぼんやりして社会的責任を果たさない企業の株価がどんどん下がってしまう、といったことまで起こるそうです。

 

 中小企業は大企業のようにCSRとは言いませんが、中小企業の社長は、大企業のように法人と個人の人格が別のものというより、個人の中に利益を探る権利とその社会的責任が混在していると考えたらどうでしょう。そう考えれば同じことです。

 

 CSRでは企業の利益を求める権利を認める代わりに社会的責任を果たそうとします。ヨーロッパの個人主義に近い気がします。アフリカのピグミーやサモアの伝統的な社会、ミャンマーの山岳民族の社会でも、人の生き方がさほど違うわけはありませんから、CSRに「真っ向から反対する」ことはないのでしょう。でも別のその社会にあった〈しきたり〉があると思います。現代の日本の企業規模では、CSRの求める社会的責任論が合っているのだと思います。

 

 そのCSRです。失語症者をはじめ障がい者には、多くの就労可能な人がいます。それも福祉就労と呼ばれるものではなく、その人がもともと身に付けていた労働の冴えで働くのです(若者なら“スキル”とでも言い出しそうです。でも、わたしたちの世代は“スキル“という、わけの分からない言葉では、ごまかされている気がします)。障がいで元していた労働ができなくても、身体の中にはその経験が生き残っています。その経験を活かさないで、何がCSRでしょう。

 

 企業が口触りのいいものだけを並べても、それを「おいしい」と言ってくれるのは利害のある人だけです。「企業風土」というものがあるとしたら、それを遊び道具のようにしてはいけません。立派なおとなとしての社会的責任を果たすべきです。

 

 わたしはそう思います。

 

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(1) 『「失語症の人の生活のしづらさに関する調査」結果報告書』(NPO法人全国失語症友の会連合会と作成ワーキンググループ,2013

http://www.japc.info/2013-3-25.pdf

 

(2) 「失語症全国実態調査」朝倉ほか(2002)失語症研究 22: 241-256.

http://ci.nii.ac.jp/naid/110007558217

高次脳機能障害全国実態調査報告」種村ほか(2006)高次脳機能研究 26: 209-218.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbfr/26/2/26_2_209/_pdf

も出ています。

 

(3) 障害者職業総合センターが行ったアンケート調査は、「失語症のある高次脳機能障害者に対する就労支援のあり方に関する基礎的研究」(サマリー)

http://www.nivr.jeed.or.jp/download/houkoku/houkoku104_summary.pdf

に、調査研究報告書「失語症のある高次脳機能障害者に対する就労支援のあり方に関する基礎的研究」

http://www.nivr.jeed.or.jp/download/houkoku/houkoku104.pdf

にあります。

 

(4) 全国失語症友の会連合会のホームページに、わたし自身が書いた『ヒトは人の始まり』の案内を載せて下さいました。

http://www.japc.info/japc_6.htm#ヒトは人のはじまり

 

 

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

兵庫県立大学 自然・環境科学研究所

/人と自然の博物館

   みなさん、夏休みはいかがお過ごしですか?
この夏もひとはくでは、楽しく学んで体験できるイベントをたくさんご用意しておりますので、ぜひ、多くの方々にご参加いただけたらと思います。

いよいよ8月からは新しいデジタル紙芝居、「くるりん・ひらりん空のたび」の上演が始まります。今回のお話はアカマツのタネが主人公です。アカマツのタネの出会い、別れ、そして成長を描いたスペクタクル巨編です。ぜひ、ご覧ください。

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~8月のイベント予定~

●3日(土)…三田サイエンスフェスティバルでは、多くの学校・サークルの方と楽しい実験や観察、ものづくり等が体験出来ます。ひとはくのフロアスタッフは、大人気の「アンモナイトの万華鏡」をみなさんと作っていきます。(場所 ホロンピアホール  材料費・無料)

※10:30~・11:15~・13:30~・14:15~ の4回開催となります。定員は各回先着15名 各回15分前から整理券を配布。

●3日(土)、4日(日)…ゆめはくペーパークラフト。(場所 3日:実習室 4日:中セミナー室  材料費 100円)

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●10日(土)、11日(日)…きょうりゅうモビール。(場所 4階ひとはくサロン  材料費 無料)

●17日(土)、18日(日)…画はくの日。(場所 来てのお楽しみ♪♪  材料費 無料)

●24日(土)、25日(日)…ひかる生き物。(場所 4階ひとはくサロン  材料費 100円)

●31日(土)、9月1日(日)…へんしん☆だんごむし。(場所 31日:実習室 1日:4階ひとはくサロン  材料費 100円)

 

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さらに、12日(月)~16日(金)、31日(土)は、とっても簡単化石のレプリカづくり。4階ひとはくサロンで行います。材料費は100円です。

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みなさんのご来館を、スタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。 

                                     たなかひろし(フロアスタッフ)

毎年ひとはくが実施していたボルネオジャングル体験スクール。今年は毎年現地で交流のあるラハダ・トゥ サイエンススクールの生徒を招き、ひとはく多様性交流事業「ボルネオ+One in 丹波」として実施されます。

今日は、ラハダ・トゥ サイエンススクールの生徒4名と引率の先生1名が関西空港到着後、三田市にある兵庫県立人と自然の博物館にやってきました。

  ようこそ日本 人と自然の博物館へ     

 お出迎え  来館したお客様(子どもたち)よりメッセージ         
16時50分 兵庫県立人と自然の博物館に無地到着

   応接室にてお出迎え  サイエンス・スクールより記念品の贈呈 

   中瀬館長より歓迎の挨拶

館内見学1  館内見学2

   館内見学

  収蔵庫棟見学1  収蔵庫棟見学2

   収蔵庫見学

 
明日からは日本の小学生8名、中学生9名、高校生1名が加わり丹波市青垣町にある丹波少年自然の家を中心に3泊4日で交流事業が始まります。

AZIZ BIN SARAIL先生 と MOHD SAIFUL RIDZUAN BIN MOHD ALIくん NUR IZATIE BINTI NURDINさん MOHD SUZAIMI BIN SUBARTOくん NUR FATIHAH BINTI MUHAMMADさんの4人です

情報管理課 阪上勝彦

7月23-28日に、加西市立善防公民館にて「ひとはくキャラバンin加西」を開催いたしますが、関連事業として7月27に「トンボとヤゴの顔合わせ」というセミナーを公民館横の皿池公園で実施します。皿池で魚や水生昆虫を採集してみませんか?採った生き物は先生が名前を教えてくれるので、夏休みの自由研究もこれでばっちり?!詳しくはhttp://1.city.kasai.hyogo.jp/zembo/ をご覧ください。

 

【7月27日(土) 当日の様子】

 朝、皿池公園に移動博物館車 ゆめはくが登場!
さっそく展示準備。側面のドアを開け、手すり、階段、顕微鏡、モニターなどを設置し、瞬く間に小さな博物館へと様変わりしました。

移動博物館車 ゆめはく

 

今日のテーマは「トンボの親子合わせ」。
田中研究員より親トンボとその幼虫(総称:ヤゴ)について解説がありました。トンボと言ってもたくさんの種類があります。

ゆめはく内部 今日の展示は「トンボの親子合わせ」

 

解説を聞いた後は、顕微鏡を使って水生昆虫であるヤゴやトンボについて詳しく見てみよう! 

顕微鏡で観察


ゆめはくだけでなく、この日セミナー受講者の子どもたちは、大勢で皿池に入り、魚や水生昆虫を採って楽しく過ごしました。

情報管理課 阪上勝彦

みなさん、夏の暑い日が続いていますね。(-_-;)

梅雨も明けて夏本番! 元気に毎日をお過ごしでしょうか?!(^^)!

 

さて、兵庫県立人と自然の博物館(ひとはく)は、家族全員で外出し一定期間涼むことができる県立施設「クールスポット」に設定されていることをご存知でしょうか?

ひとはくでは、たくさんのお客様に、涼しい館内で、楽しくそして充実した時間を過ごしていただけるよう、スタッフ一同楽しいイベントをご用意しております。

 

去る7月6日・7日の「うきうき おりがみ きょうりゅう」では多くのお客様が参加されました。

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みんな楽しくきょうりゅうを折っていました。

折り方の中でも、特に「中折り」という折り方に苦戦していました。

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厚紙を使用しているので、ずっしりとした重量感のある、大きなきょうりゅうが完成!!

土日ということもあって、多くの方に参加していただいたので、たくさんのきょうりゅうをジオラマの台に飾ることが出来ました。

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みんな思い思いの色を塗り、ジオラマ台の上にのせ写真撮影♪♪

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このように、楽しいイベントが盛りだくさんの、「クールスポット」ひとはくに是非お越しください。

 (フロアスタッフ 田中)

 

ユニバーサル・ミュージアムをめざして32

 

生き方を変える病(やまい)-1

 

三谷 雅純(みたに まさずみ)

 

 

 

 

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 人と自然の博物館は生涯学習施設ですから、元来、さまざまな人たちに、学習の場を提供しなければなりません。ヒトの認識のクセとして、わたしたちは、つい人間をカテゴリーに分けて理解しがちなので、まるで「健常な人」という存在が、普通であるように思ってしまいます。しかし、現実の一人ひとりの人間は、赤ん坊であったり、赤ん坊を連れたお母さんであったり、いろいろな病気や病気の後遺症を抱えていたり、働いていたり、働いていなかったり、学生であったり、お爺さんやお婆さんであったりするのです。そういった具体的な人に学習環境を用意するのが、生涯学習施設としての人と自然の博物館の大切な役割です。

 

 NPO法人全国失語症友の会連合会と作成ワーキンググループがまとめた報告書『「失語症の人の生活のしづらさに関する調査」結果報告書』 (1) を読みました。この報告書を読んで驚いたことがあります。それは、今、失語症になっている人が発症した年代です。調査によると、20歳代から50歳代の働き盛りに発症する人が、全体の6割以上を占めたのだそうです。失語症というのは、脳の血管に異物が詰まる脳梗塞(こうそく)や脳塞栓(そくせん)、脳の血管が破れる脳内出血や事故の後遺症で、さまざまな言語中枢のどれかが働かなくなることです。

 

 脳の血管が悪くなるのは高齢で血管を長年使いすぎたせいで、血管が脆(もろ)くなるのは普段の生活態度が悪かった証拠だ。本人に責任があるのだと、つい当人を責めてしまいます。そうではありませんか? しかし、それなら、発病するのは血管を使いすぎた年齢になってからという事になりそうです。でも、アンケートの結果はもっと若い、働き盛りに発症したというのです。これは高齢であるからというよりも、たとえばストレスの掛かり過ぎでとか、遺伝的な素因があってといった人が多いことを示すのではないでしょうか? いずれにせよ、「ご本人の責任でなった」という事とは違うのではないか? わたしは、そう思ってしまいました。

 

 現在、友の会に参加している方は、圧倒的に高齢者が多い。という事は、少なくともご本人たちは、若い頃に発病なさって、そのまま、就職する機会を得られずに歳を重ねたという方が多いという事です。報告では、失語症者の復職率が低い事が繰り返し述べられていました。

 

 「高齢であるからというよりも、働き盛りに発症した人が多い」かどうかを印象ではなくて、科学的に言うためには、本当は、当事の人口ピラミッドと発症した年齢の構成をよく比べてみなければなりません。時代ごと、世代ごとに、年齢によって構成人口が異なるからです。医学では高齢者の発症がもっとも多いと言っているのですから、確かに使いすぎた血管の不具合という面があるのでしょう。しかし、わたしには、思っていたよりも働き盛りの発症が多いという印象は拭(ぬぐ)えませんでした。

 

 失語症の友の会というのは、同じような症状の人が――同じような症状の人はいますが、全く同じ症状の人はいません。脳の中のいくつかの言語中枢は、それぞれ別の機能を持っていて、どこが、どれくらいダメージを負ったかは、人によって違うからです――集まって、仲間でリハビリに励(はげ)んだり、楽しみを見つけて社会活動をするための集まりです。

 

 失語症の友の会は、1980年代に日本各地に作られたそうです。それなら1980年代までは、失語症者はどうしていたのかと気になりました。病気の治療は病院で受けられますが、失語症は病気ではありません。後遺症です。もう病気の治療は終わったのです。だったら退院するのがスジです。しかし、失語症になってしまった人はどうしていたのでしょう?

 

 家庭に余裕のある人は家に留め置き、家庭に余裕のない人は、ひとりで生きて行かざるを得なかったのではないでしょうか?

 

 思えば惨(むご)いことでした。ヒトは本質的に社会的な生き物ですから、社会的に繋(つな)がることができなければ、人の<こころ>は死んでしまいます。働き盛りの年齢でなる認知症、今で言う若年性認知症になってしまったという人もいたような気がします。どうなんでしょう?

 

 「ヒトは本質的に社会的な生き物」という意味では、友の会が果たしてきた役割は、たいへん貴重なものだったと思います。単に「同病相憐(どうびょう・あい・あわ)れむ」ための団体ではなく、社会的に立派な意義をもった団体だと思うのです。

 

☆   ☆

 

 それにしても、失語症の友の会は「高齢者中心の団体」だという印象が強い。これは事実です。今でも、青年や中年の失語症者はいるでしょうに。昔にくらべて、今では健康に気を使う人が増えたのでしょうか? それとも、社会的なストレスが減ったからでしょうか?

 

 どちらも違うと思います。本当に健康に気を使うためには、安定した収入がなければなりません。若い人は(失語症者に限らず)誰でも、今、職に就くのは難しい。わたしの知った方も、職に就こうと苦労なさっています。その中で、健康に気を付けて、昼食を安い弁当や菓子パンで済ますのではなく、栄養に気を配った手作り弁当を、(自分ひとりのために、あるいは若いご夫婦ふたりのために)作り続けるというのは至難でしょう。

 

 安定した職にはなかなか就けないのですから、アルバイトが多くなります。アルバイトだけで生活するために一定の収入を得ようとすると、無理をして、いくつものアルバイトをこなさざるを得なくなります。アルバイトがいくつも重なると、心が荒れます。荒(すさん)んで来ます。そしてストレスが増えてくると思うのです。

 

 健康に気を使う余裕はなく、ストレスも掛かる生活を送るのですから、若くから血管には負担の掛かることが多くなるでしょう。すると当然、脳血管の病気も多くなりそうです。若い失語症者は、以前よりも増えていて当然だと思います。

 

 若い失語症者の団体に「若竹」の会や「若い失語症者のつどい」があります。20歳代から30歳代が中心だと思います。若いだけにコンピュータが使える人もいて――不思議に思えるかもしれませんが、失語症では平仮名や片仮名、ローマ字が理解できなくて、キーボードが使えなくなった人が多いのです――、相互に、たとえば「あ、い、う、え、お」と発音練習をするためのソフトを作ったとか言って、公開し合っていらっしゃいます。それでも若い失語症者は、このような友の会には参加したがらないのです。

 

 わたしには何となく、若い失語症者が友の会に参加したがらない理由が分かります。若い失語症者では、たとえご本人が成人であっても、まだ親自体が若く、十分に世話のできる場合が――親が失語症の子をです――多いのです。結婚をして子どもがいる場合は責任が重すぎるのでしょう。うつになってしまい、家から出られないという方がいました。ことによったら、伴侶やご家族が引きこもってしまう場合も、あるのではないでしょうか?

 

 次に続きます。

 

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(1) 『「失語症の人の生活のしづらさに関する調査」結果報告書』(NPO法人全国失語症友の会連合会と作成ワーキンググループ,2012

http://www.japc.info/2013-3-25.pdf

 

 全国失語症友の会連合会のホームページには、わたしの『ヒトは人の始まり』を紹介していただきました。

http://www.japc.info/japc_6.htm#ヒトは人のはじまり

七夕の7月7日(日)、ひとはくではKidsサンデーが開催されました。 130707kidssunday  (1).JPG  130707kidssunday  (33).jpg

おり姫様とひこ星様が一年に一度、この広~い宇宙で出会えるという日、
キッズたちにはどんな出会いが待っているのかな?

キッズたちの出会いの瞬間をキャッチするため、
出会いの場、プログラム会場をのぞいてみました。

◆『わくわくネイチャー・テクノロジー自然ってすごい!』
  では、よごれにくいカラをもつ、で~んでんむ~しむし『カタツムリ』と
  出会いました。

  130707kidssunday  (8).JPG
 
 「本当に汚れないのかな?実験してみよう!」カラにマジックでキュキュッ☆
 「カタツムリさん、大丈夫かな?」  
 水を吹きかけてやさしくふくと・・・

  130707kidssunday  (7).JPG
 「お!落ちた―!」
 このすごい!をまねしてできたのが、家のカベにはるタイル。 

「どっちがカタツムリをまねしてできた タイルかな?実験してみよう!」
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 「よごれがすぐとれたから、こっちのタイルだ~!」
 「カタツムリって、すごいね~!」

 仲良くなるには、一緒にあそぶのが一番!
  130707kidssunday  (10).JPG「目が出てきたよ!」 130707kidssunday  (13).JPG             「ぬるぬるしてるよ~」

今回実験に使用したタイルは、株式会社LIXILさんより
ご提供いただきました。ご協力ありがとうございました。


◆サイエンスショー『かざぐるま』
 
 4階サロンには、かざぐるまが作りたいKidsたちが大集合!

130707kidssunday  (14).JPG 
 そよそよ?ビュービュー?
 外に出たら、今日はどんな風と出会えるだろう?

◆run♪run♪Sunday バッタのあかちゃん 
 
 キッズたちはバッタのあかちゃんに出会うため、
 ギラギラおひさまの下、草むらに元気よく飛び出しました。

   

130707kidssunday  (4).JPG 「バッタのあかちゃんつっかま~えた!」

  130707kidssunday  (2).JPG  130707kidssunday  (3).JPG
 八木研究員からバッタについてミニレクチャー  「バッタにもいろんな種類がいるんだよ」

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130707kidssunday  (6).JPG「わたしのバッタはなにバッタかなぁ?」

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◆四季の星空案内☆
 
 そうそう、今日は七夕でした。
 星空案内で、手作りの紙芝居で七夕のお話を聞きました。「なるほど~!」

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 夏の星座の歌や、クイズなどにも挑戦して、今夜☆を見るのが楽しみになりました。

 NPO法人人と自然の会のみなさん、ありがとうございました!
 

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◆いろいろな化石を見よう触ろう
 
 次は、ずーっと昔、何億年も前に生きていた生きものたちに、こんにちは!

  130707kidssunday  (19).JPG 化石はかせの古谷研究員が、キッズと化石との出会いをとりもってくれました。 
  130707kidssunday  (18).JPG                                  

「これ、私が好きなカシパンだ~」

 

 

 

 

 

130707kidssunday  (20).JPG                 「これ、コハクだ!中に虫が入っているよ!」
 化石にやさしくタッチして、もっと仲良くなりました。化石の声が聞こえる化石はかせってスゴイ!

◆あおむしとあそぼう&パネルシアター「はらぺこあおむし」「七夕」

あれ?七夕の笹の向こうにみんな集まってますね・・・

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 あおむし、カブトムシ、チョウチョ、ダンゴムシなど 生きたむしたちに出会えてKidsたちは大興奮! 
  130707kidssunday  (16).JPG「アゲハチョウの幼虫にさわれたよ~!」 

 ほんもののあおむしとの出会いの後は、 パネルシアターで楽しいお話を聞きました。
  130707kidssunday  (22).JPG   130707kidssunday  (15).JPG 「キラキラ光ってふしぎ~」

◆フロアスタッフとあそぼう 「うきうきおりがみ~きょうりゅう~」
 
 ひとはくに来たら、きょうりゅうにも会いたい!
 たくさんのキッズたちがきょうりゅうのおりがみに挑戦しました!

130707kidssunday  (25).JPG  130707kidssunday  (28).JPG 「う~ん・・・どんなきょうりゅうにしようかな・・・」
 

完成! 自分のきょうりゅうを、きょうりゅうの世界に連れていこう!

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◆デジタル紙芝居『アンモナイト物語』
 本日最後のプログラムはフロアスタッフによるデジタル紙芝居。

    130707kidssunday  (30).JPG        「あ~!さっき 化石にさわった アンモナイトだ!」

 

プログラム会場以外でも、ひとはくのあちこちで、Kidsのステキな笑顔と出会いを目撃しました!

130707kidssunday39 (1).JPG「近くの川に、このくらいのオイカワがいたよ!」

130707kidssunday39 (2).JPG 「あ!トノサマガエルだ~」

 

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 次回のKidsサンデーは8月4日(日)です。

クールスポット期間中(2013年7月2日~9月29日)につき、観覧料は通常の半額です。

夏休みの一日を、クールなひとはくで過ごしてみませんか?


(生涯学習推進室/キッズひとはく推進タスクフォース たかせゆうこ)
 

6月29日、30日に岩手県立博物館で開催された「こども☆ひかり キラキラ復興フェスティバルin いわて」に移動博物館車「ゆめはく」が参加しました。

このフェスティバルは、岩手県立博物館が主催で、こどもひかりプロジェクトが共催して、全国のいろんなミュージアムが岩手の子どもたちを応援する体験型のイベントです。

 

様々な展示物や道具を積み込み「ゆめはく」は、6月27日に出発しました。

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▲最後の荷物を積み込むスタッフ                      ▲「ゆめはく」、ひとはくを出発!

 

6月28日午後に「ゆめはく」が盛岡市にある岩手県立博物館へ到着、しばらくすると福島県いわき市にあるアクアマリンふくしまの移動水族館(アクアラバン)も到着しました。両車の共演は今回で2度目です。(前回は福島県の田村市でした。)
フェスティバル前日のこの日は寒い1日でした(盛岡の最高気温が17℃で最低気温が15℃)。
  

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▲緑に囲まれた岩手県立博物館         ▲「ゆめはく」とブルーの車体の「アクアラバン」(右側奥)

 

フェスティバルの2日間「ゆめはく」は、博物館の入口のケヤキの大木の横に設置され、「ゆめはく」の中や「ゆめはく」の近くにテントを張って、ひとはくから持ってきたプログラムをそれぞれ実施しました。
 

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▲ケヤキの大木と「ゆめはく」

 

ひとはくのスタッフは、「キラキラな虫さんたち」、「化石のレプリカをつくろう!」、「風で飛ぶタネ & ひっつきむし(ドロボー)であそぼう!」などのプログラムを行いました。
 

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▲「ゆめはく」に展示された「キラキラな虫さんたち」     ▲「化石のレプリカをつくろう!」

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▲「風で飛ぶタネ&ひっつきむしであそぼう!」

 

フェスティバルの1日目は曇り、2日目は曇りのち晴れでした。

ちなみに6月29日は約2,500人、30日は約3,500人の来場者が それぞれあったそうです。

参加してくれた子どもたち、楽しんでくれましたか?

 

さて「ゆめはく」、次は どこに行くのかな?


岩手県立博物館の職員の皆様、いろいろとお世話になり ありがとうございました。
また、いろいろなミュージアムから参加されたスタッフや関係者の皆さん、お疲れ様でした。

 

                                                 小舘 誓治(生涯学習推進室/キッズひとはく推進タスクフォース)

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