キベリハムシ情報 ★第二報★



 宝塚市の増田さんからキベリハムシの第二報を頂きました。ありがとうございました。引続き、ご協力をお願い致します。



 兵庫県立自然系博物館の準備室ニュースNo.1を読み、キベリハムシの情報について集めていると知り、御一報いたします。あまり大した情報ではありませんが、キベリハムシを西宮市名塩で1個体採集しております。ラベルは下記のとおり。

    日時 1989.7.20     AM 10:30
    場所 西宮市塩瀬町名塩字土林
    採集者        増田 耕治
    標本保管者      増田 耕治

 国道176号改築工事の用地調査を行っていたところ、国道より約3m下のコンクリート擁壁基部で派手に(黄色でした)飛び回っている本種を見つけました。約5分程浮くようにその場を飛んでおり、その時はキベリハムシと思っておらず、また、その場(コンクリート擁壁基部)には、測量技師がいたにもかかわらず、逃げる素振りもありませんでした。最終的にはコンクリート擁壁にとまり、約3mの高さの現道までよちよち登ってきました。登ってくる途中で初めて本種とわかりました。素手でとらえ、飛び回っていた付近の草(種名知らず)と一緒にして2、3日飼いましたが、すぐ死に、標本としました。




飼育個体、六月に羽化


左:終齢幼虫になりたてのキベリハムシ  右:終齢幼虫の後半。節の間がかなりのびている。

 さて、準備室でもキベリハムシの観察をしております。神戸市立森林植物園のご協力を頂き、現地で直接観察したり、準備室内で飼育したりしています。
 飼育したものでは野外よりも早い生育が見られました。中西主任指導主事によれば、四月二十三日に採集してきた幼虫は二回脱皮して、五月十五日に土にもぐって蛹室をつくりました。そして、六月一日に蛹になり、十一日に羽化しました。採集した幼虫は何齢か正確にはわかりませんが、一齢か二齢のようにみえました。もし、二齢なら四齢が終齢ということになります。幼虫の齢に変動があるのか、文献が間違いなのか、採集したときが三齢だったのか、今のところは不明です。
 蛹室をつくったのは七匹でしたが、羽化したのは二匹で、あとは水分の状態が悪かったのか、カビがはえてしまい、羽化しませんでした。


まえに戻る 目次へ つぎへ進む  


Copyright(C) 1998, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1998/03/27