自然と調和した新しい文化を

兵庫県教育長 清水 良次



 以前より兵庫県にも自然系の博物館がほしいとの強い要望がありました。私共もその必要性を十分認識し、学識経験者等の意見を伺いながら、自然系博物館の建設に向けて努力を重ねてきました。そして、四月に準備室を発足させ、平成四年十月の開館に向けて作業を進めています。
 博物館の建物は、昨年度催された二十一世紀公園都市博覧会の主会場、三田市深田公園内のホロンピア館を改造して利用し、収蔵・実験棟を増築することになっています。
 この博物館は、「資料収集」「調査研究」「展示及び普及活動」といった従来の機能だけでなく、二十一世紀をめざす博物館として、「学術交流」「データバンク」「シンクタンク」、更に自然史の研究を踏まえた「ジーンバンク」「新しい都市環境の創造」の機能を併せ持ちます。情報化・国際化する現代社会に対応しながら未来を指向する博物館にしたいと考えています。
 兵庫県は、日本海と瀬戸内海、太平洋に面し、多彩な自然環境に恵まれています。地球規模の環境破壊が問題化している今日、自然の本質と生命の尊さを学ぶ場、自然と調和した新しい文化を模索する場として、県民の皆さんに愛される博物館に育てていきたいと思います。どうぞ皆様のご協力をお願い致します。


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Copyright(C) 1998, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1998/03/27