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◇ 共に生きるための工夫 ・ドイツより・

 自然保護、環境共生という面で他国より先じているドイツでどのような工夫が されているか見てみましょう。道路、河川、公園のつくり方の発想の違いに驚か されます。 ●道路のトンネル化  道路が森を通過して、野生生物の通り道を分断しないよう、道路をトンネル化 しました。 ●堀り出した土でできた遊び場  道路のトンネル化で掘り出した土の上は、乾燥した草地で子どもたちの格好の 遊び場です。また、草地にはたくさんの生き物がいます。 ●あえて刈り込まない植裁  きれいに刈り込まない方が、生き物が住みやすく、刈り込み回数が減って省エ ネルギーにもつながります。 ●止まり木のある畑  バードゼッキンゲン市の畑には、多様な生態系を維持するための食物連鎖を意 識し、ワシやタカなどの肉食の鳥のための止まり木があります。 ●刈り込み回数を工夫した園路沿い  公園で人々の通る園路沿いは、緑の刈り込み回数が多くきれいな芝生になって いますが、遠くは刈り込み回数を減らし、生き物が住みやすいようになっていま す。 ●河川を自然風に改修したリゾート施設  ミュンヘン郊外では、約2kmにわたって、河川を自然風に湾曲させ、植物や 粘土などの自然の材料で護岸し、リゾート施設として利用しています。 ●流れと溜まりをつくりだした河川改修  環境の改善のために自然風に改修された河川です。渇水時には溜まりに、増水 時にはつながって一体となります。流れには瀬とフチをつけ、レキ、粘土、植物 などで護岸し、多様な生物が住める環境をつくっています。                         (環境計画部 中瀬 勲)

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Copyright(C) 1995, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 1995/12/18