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水路のあるくらしの景


 全国で水路のあるくらしの景を見つける事が出来ます。これらの場所の多くでは、今でも人々は水路を生活の中に取り入れて大切に使っています。中には昔ながらの水とのつきあいを続けている地域もあり、地域の中で水路が大切に守られています。水路を生活の中に取り入れる事によって、人々は水のもつ様々な性質を知り、また水辺に生息する生物などに触れる事ができ、人と水との関わりのきっかけがうまれます。


金沢の水路/
住宅地の中を縫うように水路が走っています。写真にもあるように、ときおり庭の中にも水がひかれているのを見かける事が出来ます。
平福の水路沿いの民家/
兵庫県佐用町では水路沿いに歴史的な民家をみることができます。各民家では家々から水路に降りるための階段や戸が備え付けられており、水路との密接した生活の痕跡が残されています。
柳川の水路/
金沢とは異なり、住宅の裏側に水路が流れています。家々には水路にいたる階段や庭からの出入り口がしつらえてあり、植栽も水路沿いにされています。



京都疎水/
昔ながらの石橋がかけられています。近くに大きな橋がかけられていても、昔から使われている橋が便利で、くらしの中で愛されていることが読みとれます。
ニュータウンの水路/
ニュータウンでも水路がくらしの中にとけ込んでいる例もあります。四条畷市のこのニュータウンの例では、植木などの水やりや子どもの水遊びなどに水路の水が頻繁に使われています。



柳川の水路沿いの民家/
写真3と同様に、家の裏口から水路に至る石段がもうけられています。現在でも、用いられている様子があり、水路を取り込んだくらしの様子を伺うことができます。
三島市の水路/
水路に足場があり、水くみのための洗い桶がおかれていて、今でも水路の水が生活の中で使われていることがわかります。水は富士山の雪どけ水の湧水で、昔から地域の人々に大切にされている水路です。
丹波の水路/
住民の手作りのスロープが見られます。同様のものは随所にみられ、この下には石を集めて作られた簡単な洗い場が設置されていることもあります。



(文・写真 自然・環境マネジメント研究部 客野尚志)

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Copyright(C) 1999, Museum of Nature and Human Activities, Hyogo
Revised 2002/02/25