兵庫県の芦屋市にある南芦屋浜団地には、大きな‘だんだん畑’があります(‘だんだん畑’とは、階段みたいな形の畑のことです)。なぜ、団地に‘だんだん畑’があるのか不思議に思うかもしれませんね。じつは、仮設住宅(地震でこわれた家がなおるまで住むところ)では、植物を見て心がやすらいだり、植物を育てて友達ができた人が多くいたのです。そこで、新しくできる団地に‘だんだん畑’をつくり、みんなで植物を育てて、楽しく、仲良く住もうと考えたのです。
私は、ここで「みんなが仲良く住めるまち」について研究しています。
植物を育てる準備は、‘だんだん畑’ができる前から始まりました。「‘だんだん畑’にレンゲの花を咲かせよう!」ということになり、仮設住宅でレンゲの種をまいて育ててもらいました。これは植物を育てる準備だけでなく、これからいっしょに仲良く住む準備でもありました。
団地に住むようになってからも、育てる植物や‘だんだん畑’でのルールなどは、みんなで話しあって決めています。「からだが弱くて畑に来られない人には、できた野菜を配りに行こう」、「団地がきれいに見えるように、花も植えよう」と、みんながみんなのためを思って話しあっています。
今は、やさい作りにチャレンジしています。6月には、みんなでサツマイモやトマトを植えました。はやくも、「秋にはみんなでヤキイモにしよう!」と楽しみにしています。
このように、植物を育てることはみんなが仲良くなるきっかけになり、住んでいる環境も良くなります。住んでいる人みんなで植物を育てると、まちがみどりでいっぱいになります。この様な、みどりに囲まれながら、みんなが仲良く住むまちができればいいなと思っています。
(環境計画部) 赤澤宏樹