◇ ミュージアムメイトの心に残る出逢い
ある日、博物館の中で気分が悪くなり救護室を利用した小学生 の男の子がいました。どうやら、カゼをぴいていたようです。そ の子はいつもの博物館とは違う殺風景な部屋で寝かされるのが、 とても心細そうでした。家に連絡しましたが、お母さんが買い物 に出られていたため、違絡が遅れてしまいました。やっと迎えに 来てもらった時、その子は半分泣きそうになっていました。 数日がたち、「そろぞろカゼも直った頃かな。もしかすると博 物館に来るのがはずかしくて、もう来てくれないのかなあ。」と 私は思っていました。すると、小さな花束とお礼の品を持ってそ の子が博物館まで来てくれたのです。耳を真っ赤にしながら、小 さな紳士が「ありがとう」と花束をくれました。その時のうれし さは言葉で表せないほどでした。 今でも、元気に博物館に来て くれるのが楽しみです。(深江純子)